「てーへんだてーへんだ! 太助が牛にはねられた!」
静かな農村は、にわかに大騒ぎとなった。
働き者で親孝行で、村のものにも評判の太助が牛にはねられて、ひどい怪我を負ったのだ。
太助は気を失って、うんともすんとも言わなくなってしまった。
すぐさま足に自慢のある者が近くの町まで走り、医者を連れてきた。
「お医者様、太助はたすかりますでしょうか」
「そうじゃのう。これはちと難しいのう」
必死の看病のかいもなく、太助はすっかり寝たきりの生活となった。
老いた両親も困り果て、長老に相談することとなった。
すると、何でもよく知っている長老はこう言った。
「そうじゃ、善光寺さまにお参りしてみてはどうじゃ」
その日から、両親の必死の善光寺参りが始まった。
くる日もくる日も、両親は太助の回復を祈り、善光寺にお祈りに行った。
すると、おどろくことに、太助の具合は薄皮をはぐようにしだいに良くなっていった。
そしてついに100日目の善光寺参りから帰ってみると、
「とーちゃん! かーちゃん! ありがとう! オレ歩けるようになったよ!」
太助が元気にぴょんと立ち上がり、迎えに出てくるではないか。
両親は涙を流して喜んだ。
「ありがたや〜。みいんな仏様のおかげじゃ。ありがたや〜ありがたや〜」
後日、皆そろって善光寺に参拝したそうな。
これが、世に言う
「牛に轢かれて善光寺参り」
の始まりなのだと。
めでたしめでたし。
……という話なのだと、私は小さい頃ずっと信じてたんですけど(笑)。
まぁそんなコトを思い出したんですねこのニュースで。
いやぁまぁ、なんてくだらねぇ(笑)。
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