連載再開と同時にコミック発売ということで、このパターンは24巻と同じで2回目ですが、なかなかうまいことを集英社も考えますね〜。
ちょうど最後が連載とつながっているおかげで、予習復習ばっちりって感じです。
表紙はコムギちゃん。
あいかわらずのラフ画ですが、軍儀に没頭するひたむきなオーラがにじみ出てていいです。
24巻の感想はこちら。
ネタバレ注意!
なんというか、一気に読んでみてあらためて思うのは、まさに至福の一冊!
ここまで着々と築き上げられた蟻対人間というシチュエーションがついに花開く巻です。
かつてない強敵が巣食う根城に、綿密な作戦で突入する討伐部隊。
突発的なアクシデントや予想外の状況に、一瞬一瞬に思考が錯綜し、輝くような覚悟が飛び交う快感。
師弟の絆あり、戦士の友情あり。
また王が意外な風格を見せる名場面もあり。
たった10秒弱の経過のなかに、それぞれの命を燃やし尽くすほどのほとばしりが満ち溢れ、つみかさなるエピソードひとつひとつが珠玉の輝きをはなっています。
今回は正に名シーンのオンパレード。
まずは会長ネテロvsネフェルピトーの空中戦ですが、会長のキメ台詞がインパクト強烈!
「そりゃ悪手だろ 蟻んコ」
のセリフと、あのおっかない顔は脳に焼きつく凄みがありました。
また私が大好きなシーンが、265話ラストの見開き2連続。
大階段でのモントゥトゥユピーと討伐部隊の遭遇シーン。
ページをめくると、その間1秒もないはずなのに「龍星群(ドラゴンダイヴ)」が降り注ぎ、ユピーが凶悪な6本腕になっている。
さぁ今まさに狂乱の戦いが始まるぞ!っていう迫力に満ち溢れたカットです。
そして、傷ついたコムギを抱きかかえる王の真っ黒い顔が、これまた印象的。
どこか心打たれるものを感じてしまいます。
また傷つき倒れたコムギがかつてなく可憐で美しい。
コムギの体をそっと抱え、横たえる王の姿ににじみ出るのはまごう事なき「愛」。
このかよわくあわれな小さな命を、王は真に思っているのですね。
この王とコムギのふたりの種族を超えた思いに、心動かされずにはいられません。
そして、真っ黒い王の顔にピトーははたして何を見たのか。
悲しみか、怒りか、それとも憎しみか。
それはもしかするとピトーが人の心を持たないがゆえに理解できなかったからこそ、真っ黒に描かれたのではないかと思うのです。
人ならば、王の表情が何を意味するのかたやすく分かる表情だったのではないでしょうか。
だからこそ、ピトーは自分の頬につたう涙の意味もわからない。
ピトーの心のどこか、その体を流れる何分の一かの人の血は、ちゃんとわかって涙を流す。
王が焼き尽くされるような思いをいだきつつも、それを飲み込んで王者として立派に振舞う大器に感動していたのではないでしょうか。
ネテロやゼノではないですが、なにか神聖なものすら感じてしまう、しんと静まり返ってしまうようないいシーンでした。
ところでコムギ生きてますよね!?
コムギ死んだら悲しすぎますよ!
いいからゴン、コムギの治療中だけは待ってくれ!
これ以上ないチャンスだけどそれだけは勘弁だ!!
一方モラウ、ナックル、シュートの師弟トリオ。
この3人の素晴らしいコンビネーションにも感動します。
ユピーを抜くため己の武器のキセルすら囮に使うモラウ。
モラウを追うためスキのできたユピーにハコワレを食らわせるナックル。
足を痛めたことから新技に目覚め、ユピーをかく乱しつつモラウにキセルを渡すシュート。
作戦や言葉を越えたところで繋がっているんですね。
互いが互いを信頼し、言葉にせずとも相手の言いたいところを理解し、迷いなく身を投げ出すことが出来る男達。
「任務が終わったらまず・・・
美味い酒浴びる程飲んで酔っぱらおうぜ
嫌がるお前らを力一杯抱き締めるにゃあ・・・
それしか思いつかねェからよ!!」
普通なら死亡フラグなこんなセリフですが、胸に熱く響いてたまりません。
本当にいい人たちだこの師弟は!
死亡フラグなセリフだからこそ、逆に勝って生き残って欲しい。
この3人死んだら泣きますよ私、きっと!
そしてラストのちょ〜カッコいい名ゼリフはこれ!
連携を乱し、イカルゴを勝手に救った形となったキルアに対し、イカルゴが放ったこのセリフ。
「キルア 「貸し」だぞ!!」
キルアの動揺を見抜き、瞬時に立ち直らせるその戦場の絆!
まさにこれこそがイカルゴが求めていた「男の世界」!!
今までゴンしかいなかったキルアの中に、イカルゴというかけがえのない友が出来たという意味でもこれは感動の場面です。
いやいやイカルゴ、突然出てきたキャラだけどいいヤツだ!
イカルゴ死んだらマジ泣きますよ!
ということで、なんだか誰が死んでも私の涙腺がやばい予感させられっぱなしの25巻(笑)。
突入してから経過した時間は10秒弱だったりしますが、どんな1年よりも濃密な1冊でした。
いや〜、ハンター始まって以来最高潮の面白さと言っていいんじゃないでしょうか。
ハンター試験編も、ヨークシン編も、グリード・アイランド編もそれぞれに強烈な面白さでしたが、ここまで興奮させられる面白さってのは初めてです。
少々ボルテージ低めに感じていたキメラ・アント編ですが、ついにここへきて花開いたって感じですね。
そのためには、今までの積み重ねが欠かせなかったし、それなしにはこの盛り上がりもないという事なんでしょうね。
いやいや、はやくも次の26巻が楽しみでしょうがないんですが、まぁそれは今回の10週連続掲載が終わって、次の連載が始まらないといけないんでしょう(笑)。
次も早ければいいのですが!
********************************************************
よろしければランキングにご協力をお願いします。

にほんブログ村 漫画ブログ
********************************************************
よろしければランキングにご協力をお願いします。

にほんブログ村 漫画ブログ
********************************************************