ジョジョの奇妙な悪夢事件
〜プレイ報告前編〜
ほい、こないだの日曜日に3回目のナイトメアハンター3を遊んできました。
さっそく報告といきましょう。
ちょっと分量が多くなったので前後半2回に分けてお送りいたします。
注)今回の題材は一部微妙な話題を含みます。しかし、当ブログはそれを否定的、あるいは批判、嘲笑などする意図はまったくありません。あくまでTRPGの身近な題材として、気楽に楽しめるように扱ったつもりです。そういった点をご理解いただいた上でお読みください。
これまでのお話 → 第1話、第2話
★参加PC紹介
PC名 / プレイヤー / 現実の職業(ジョブ) / ダイビング・スタイル
麻生巧(あそう たくみ) / DRR / 弁護士(ネゴシエーター) / サモナー
鷺城紫(さぎしろ ゆかり) / Artemis / 高校生(スチューデント) / ウィザード
七五三一子(しめ いちこ) / DISK / 探偵(アウトロー) / ヒーラー
高天神ジョー(たかてんじん じょー) / OTTO / 接骨医(ドクター) / ビースト
北想三郎(ほくそう さぶろう) / あめじすと / 画家(スチューデント改) / シューター
参加してくれたプレイヤーは前回と一緒。
前日までWaoも参加すると言ってたのですが、残念ながら風邪をひいたので欠席でした。
お大事に〜。
また今度の参加をお願いしますです^^
導入 〜配属式〜
今回の導入は、本編のシナリオとは関係のないイベントから。
今まで新参者のハンターとして戦ってきたPCたちが、ナイトメアハンター協会から呼び出され、正式に隊員として認められる配属式を行うというイベントでした。
場所は「夢の回廊」を通った場所にある謎めいた山奥の古刹「東本能寺」境内。
そこは特別につくられた夢の中と同じ性質を持つ小宇宙で、協会の会合はこういった場所でしか行われていない様子。
ここで先達のお言葉とか、色々とNPC紹介をやろうと思って長いセリフを大量に用意していたんですがねぇ。
いざセッション当日になって、それを自分で演技していくのが非常に大変だということに気づき、いきなりカット(爆)。
あいかわらず後先考えずにシナリオ作るからこういうことになるw
で、「隊規」の説明と、今回のシナリオでヒントとなるイベントだけ起こすことに。
隊規はこまごまとあることはあるんですが、大きく上げればみっつ。
「夢魔を看過すべからず」
「夢魔、およびナイトメア・ハンターの存在を公にすべからず」
「ナイトメア・ハンターの能力を濫用すべからず」
これをPCの隣に座っていた気さくそうな中年ハンターが説明してくれていたんだけども、突然虚空にワープアウトしてきた黒装束の男達に囲まれるというイベント。
この、「死神」と呼ばれる仮面+黒装束の男達は協会における秘密警察のようなもの。
不正行為をはたらくハンターを捕らえる役割。
道化の仮面をつけた死神のリーダーが中年ハンターを「能力を濫用して行った詐欺の容疑」で告発し、捕らえようとすると、この中年が北想三郎をはがい締めにして人質に取る・・・・・・かと思いきやロボット状態の北想の腕がボロリと外れるww
ここは北想ナイス機転でした。
ルール的にはたとえロボットの姿をとるハンターでも体がバラバラになるとか、そういうことはできないはずなのですがねw
しかしこういう、うまいロールだと一本とられた気になってマスターとしてもうれしくなります。
この際ちょこっとだけ本来より判定を甘くして逃れてもらいました。
死神部隊は難なく中年男を捕らえ、ハンターの裁判所「千年裁判所」送りに。
この際、中年ハンターが巨大な枷で胴を固定されつつも、夢から脱出して逃れようとしますが、一向にこの夢空間から抜けられません。
これに対し、死神リーダーが放った言葉が今回の伏線でした。
死神:「愚かな。そのようなことも知らぬとは。真面目にハンターとして働いておれば誰もが知っていること。体を拘束されている状態では、ハンターといえども夢からの脱出は不可能なのは、ここにいる新入隊員でも知っていることだ」
プレイヤー一同:「知らね〜〜〜!!(爆)」
はい、そうでしょうともw
初出の設定ですからねw
そして配属式は何事もなかったように進み、「隊服」が配布されたところで終了。
この隊服、サイコ・ダイブ中にWP消費なしで想造できる服のような扱い。
これを着ていれば現実世界の姿でいられますが、その間一切の想造は不可。
それまで作っておいた想造物も消滅。
ただしノーアクションで隊服を消滅させて武器、防具などの想造を一気にワンセットで行うことができるという代物です。
夢の中の姿が猫だったりロボットだったりでNPCとのコミュニケーションが難しい人のためもあって登場させておきましたが、これが今回のシナリオの伏線でもありました。
夢の中では、隊服ナシでは自由に姿を変えたりできないし、夢の中の姿を現実とちがう姿に設定したひとは、現実の姿もとれないというルールの再確認でもありました。
まぁちょっとマスターが「風光る」読んで新撰組気分だったっつーこともありますがw
ちなみにPCたちが配属されたのは関東の実働部隊のなかにある「第3隊」です。
でも隊長は斉藤じゃないよ?(爆)
本編開始 〜ジョジョの奇妙な・・・〜
一週間後、上司から受けた命令は、PCらと同期として配属された新人ハンターらが全滅したので、その仕事を受け継ぐというものでした。
鷺城:「ちょっと待ってよ!ふつう新人が失敗したらもっと上がでてくるんじゃないの!?」
とかみんな不平たらたらでしたが、そこは人手不足ということもあり、また、
上司:「貴方達のことは、配属前の活動の報告書もあり、上はかなり買っているようです。期待していますよ」
と、上司にはクールビューティーの微笑みで返される。
しかたあんめ〜と言うことで仕事を請けるハンターたち。
事件は、おおまかに説明すると、ニートスレスレのオタクゲーマー・古田徹が自宅で夢魔にとりつかれ、それを解決しに新人ハンターチームがサイコ・ダイブ。
しかしその4人編成のチーム中、3人が死亡し、1人が帰還せずという最悪の事態に。
今も病院ではオタク青年が眠り続け、その隣のベッドでは帰還しなかったハンターの女性が倒れているというもの。
それじゃぁとりあえず「夢探り」で調べてみようと麻生が古田の体にタッチ。
前任者が全滅しているというのでみんな慎重です。
しかし、「夢探り」で見えてくるのは駅前の繁華街っぽい場所。
とくに夢魔っぽい危険は見当たらない。
じゃぁ思い切ってみんなで入ってみようということで今回最初のサイコ・ダイブ。
すると見えてくる光景は、人によってはどこかで見た光景。
駅の名前は「杜王駅」。
なぜか空中に「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ」という漫画のような描き文字。
気づくとみんな奇妙な角度で立っている。
唐突に近くの学生達が「決闘だ!」「おうよ!」とか言うと、それぞれ背後から謎の幻影を呼び出し、、
「オラオラオラオラオラオラオラッ!」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」
とか叫んでバトルを始める。
倒れたほうの上に、「再起不能(リタイア) to be continued」というメッセージが表示される。
よくみると通行人始め、実はハンター達自身の頭の上にも名前がアルファベットで表記されていたりする。
そこはオンラインゲームの世界を、夢で再現したものだったのだ。
人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」を題材として3年ほど前にリリースされて以来、一部熱狂的なファンを持つネットゲーム「JOJO'S BIZARRE ONLINE RPG」というものがある。
オタク青年古田徹はそのゲーム世界をそのまま悪夢としてみていた。
ジョー:「お、なら俺は鷺城のスタンドのふりしてるわ。ドッギャ〜〜〜ン!(爆)」
とは、毎度非常に勘の鋭いプレイヤーOTTO。
そうそう、それが今回のキモなんですが、それはまたまた後述。
このときは皆でジョジョをネタにバカバカしい話に花を咲かせつつ、現実世界へ戻って情報収集を開始します。
情報収集 〜オタクの世界〜
以後情報収集に関しては順不同に説明。
古田徹の自宅の捜索。
古田のバイト先の先輩・池谷秀一(こいつが倒れた古田の通報者であり、ハンター協会への依頼者)への聞き取り。
帰還できなくなったハンター女性の自宅の捜索。
おきたことの時間軸上の整理。
などなどを経て、どうも古田はネットゲームで受けたトラウマが原因で夢魔にとりつかれたらしいと判明。
そのトラウマはいくつかのものが複合的に働いたようで、ひとつは「アカウントの停止」という措置をゲーム会社から受けてゲームが続行できなくなったため。
もうひとつは、アカウント停止を受ける直前、ネットゲーム上で女性キャラに告白し、「見事にフラれた」のが原因らしい。
調べるうちに、しかしその告白相手の女性キャラ・Kaoruはネカマだという噂があるとか。
そしてそのネカマ説を知らないのは、仲間内で古田だけだったというなんとも痛い状況が明かされる。
古田がKaoruに気があるのはバレバレだったのだが、なんとなく仲間連中も言い出せないうちに時は過ぎ、突然古田がKaoruに告白。
それもなんとRMT(リアル・マネー・トレード)で無理に高額なアイテム「エイジャの緑石」を買ってプレゼント。
しかしKaoruはきつい返答で断る。
失意の古田のキャラはログアウトし、それ以来帰ってこなかった。
が、なんとKaoruの返答は別会話の「誤爆」であって、古田への返答ではなかったというオチ。
そして古田のアカウント停止の原因はRMT行為でありましたと。
さらに追い討ちをかけたのは池谷が古田を元気付けようとして何気なく話した話題、「Kaoruってネカマらしいぜ」というものだったという皮肉。
このあたり、ネットゲームに疎いプレイヤーにはちょっとキツい展開でしょう。
誤爆、RMT、アカウント停止、ネカマ姫、直結などなどネトゲのちょっとディープな話題が多い一連のシーンでした。
私としても、なるべくわかりやすい説明につとめたつもりですが、ネトゲゲーマーDRRとDISKのふたりが説明を手伝ってくれたのが大きかった。
このあたりかなり助かりました。
信じてたぜ俺は(爆)。
まぁかなりふたりともテンション上げてはしゃいでくれましたが、そのテンションの上げ方でまわりを巻き込んでくれた形になったのでよかったよかった。
再突入 〜ジョジョとベルバラの戦い〜
なんとなく悪夢の原因はわかってきたものの、FoTカードが5枚中まだ2枚しか手に入っていない、と言うことで手がかりを求めて再度夢の中の「杜王町」へ。
北想:「Kaoruちゃんになりすませば、もしかして向こう(古田本人)から動いてくるんじゃねぇ?」
といっても、昔のナイトメアハンターならまだしも、今回は姿を簡単には変えられないシステム。
そうは問屋が卸しません。
とそこへ、
麻生:「古田のバンドメンバーを探してみよう」
「バンド」というのはジョジョのネトゲにおける小規模サークルのようなもの。音楽活動とは関係なし。
バンド仲間でパーティーを組んで戦闘を楽しんだり、イベントをこなしたり、アイテムを集めたり、情報を交換したりする集まりです。
古田のキャラKyousukeとKaoruが所属する「Deep Purple」はかなり仲のよいバンドで、いつも一緒に遊んでいるという前情報でした。
探してみると、あにはからんや簡単にそのひとりがみつかります。
バンドメンバー:「Kyousukeだって!? お、恐ろしい・・・あいつは恐ろしい悪の帝王になってしまった! ローマの地下洞窟で、あいつは世界を支配しているのだ!」
一同:「厨二病だ!!(爆)」
このバンドメンバーは自我があるわけではなく、古田によって作り出された「幻影」にすぎません。
言うことはすべて古田の本能がその人ならこう言いそうだと判断して言わせているに過ぎないのですね。
古田本人の精神構造が押して測られるというものです。
ということで夢の中のローマへひとっとび。
飛行機のデモがあり、「Now Lording」の暗転があって舞台はイタリア。
イタリアマップが出てカーソルが一気にローマ市街地へ(笑)。
ジョジョ第2部序盤と同様にして「真実の口」から地下洞窟へ侵入。
襲ってくるゾンビを倒し、奥へ向かうと鍾乳石に縛り付けられている女性を発見。
それはサイコ・ダイブしたきり帰還できなくなったハンター川元瑞希。
実はこれ夢魔のザコが化けた偽者。
はて、どんな感じで騙されるかなと、内心マスターはにやにやしてたんですが、プレイヤーは伏線を忘れていなかった。
一子:「マスター、瑞希の外見はどんな?」
GM:「さっき病院で見たまんま。メガネ。そばかす。小柄な女性。目は数字の3」
一子:「そりゃニセモノだね。瑞希の夢の中の姿は資料によればベルバラのはずだ」
GM:「瑞希が目をさましたよ。『あ、あなたたちはナイトメアハンターですね? たすかったわ』」
北想:「おいそこの女。隊服をまとってみろ」
GM(瑞希):「た、隊服ってなんですか?」
一子:「はっはっは、ホンモノだね。バーン!(銃を撃つふり)」
一同:(爆)
たまらずバケモノの姿をあらわし退散するニセ瑞希。
そこにハンターたちの集中砲火があびせられバケモノは瞬殺。
さすが遠距離戦は強いようちのPTは(汗)。
ちなみにこのバケモノ、女の顔のうしろに男の吸血鬼の顔。
「ヌケサクだ!!(爆)」と喜んでくれたのは高天神ジョーでしたw
こういうちょこっとしたパロネタを今回は大量に仕込んでおきましたw
つづいて入った大広間には、6人のニセ瑞希が縛り付けられていたのですが、ここも「隊服をまとってみろ」であっさりクリア。
隊服を知らないヌケサクたちは消防隊や警察、自衛隊などの隊とつくものの服をめいめいまとうのが精一杯でした。
一子:「じゃぁ、ひとりひとり、ホンモノだね!・・・・・・バーン!って(爆)」
満面の笑みの一子がこええww
本来ならここで吸血鬼ヌケサクとの戦闘で中盤の盛り上げを考えていたのですが、気分が変わってカット。
あまりにあっけなくトラップを回避されたので、ヌケサクらしく軽く一掃されたということにしちゃいました。
やれやれだぜw
まぁこの時点でちょっと時間的な配分が心配だったってのもありますがw
そしてその奥の牢獄にベルバラの姿で縛られ、ひたすらジョジョのコミックを読まされている瑞希本人を発見。
一子:「はっはっは、ホンモノだねwwwwww バーン!wwwwww」
GM:「そこもかよ!!(爆)」
アホ過ぎるw
いや、それはまぁおふざけとして、無事に瑞希本人を確保し、事情を聞いてみることに。
すると、彼女らのチームは真実への到達度が足りなかったのもさることながら、敵ボス夢魔の「スタンド能力」にしてやられたのだと言う。
Kyousukeこと古田はこの洞窟の奥で「悪の帝王」を気取っているが、その古田の「スタンド」になりすましているのが夢魔のボス。
しかしそこで、「悪夢の性質」は「スタンド能力」と最悪のコンボをなしたのだ。
ジョジョの漫画を読めばわかることだが、「スタンド能力」という超能力に対しては、「スタンド能力」でしかダメージを与えることができない。
瑞希達の攻撃は夢魔=スタンドを素通りし、夢魔=スタンドの攻撃は一方的にハンターたちを薙ぎ払っていったという。
夢魔はおのれを「スタンド」とみせかけることで、無敵となっていたのだ。
というのも、「悪夢の中では悪夢を見る人自身が信じることが真実であり、絶対の物理法則となる」という黄金率があるのだ。
いかに強力なハンターであっても、その絶対の物理法則には従わななければならない。
この場合、古田が信じる「スタンドはスタンドでなければ攻撃できない」という物理法則に、ハンターたちも従わなければならないというわけだ。