いよいよ吉岡道場との対決も大詰め。
いかなる着地をみせるのか。
ネタバレ注意!
果てしなく続く死闘の中、精も根も尽き果てたところから、無心の妙技の域に達っするって流れは説得力ありますね。
「ぬたあん」
という掛け声が、不思議とその到達した境地のありようをよく伝えています。
今までの対決でも武蔵は到達していた極致かと思いますが、それはどれもほぼ一瞬のことだったと思います。
一瞬だけ掴める極意なんだけど、一瞬後にはその手からするりと抜け落ちてしまう。
今回も最後はそんな感じで元に戻っちゃいましたが、それでもなんかちょっとだけ掴んでいられる時間が長くなったような気がしますね。
徐々に徐々にではありますが、武蔵も大きくなってきたってことでしょうね。
このままどんどん強くなっていって、はたして最後はどんなところに到達してしまうのやら。
途方もない斬り合いで、血みどろの地獄絵でしたが、それでもなぜか凄惨な感じがせず、清々しい感じがするのはなんでなんでしょう。
始めは武蔵への復讐戦で始まった今回の戦いですが、最後には吉岡道場の彼らもなんとなく自分達の最後を納得して死んで行ったような感じだったからかもしれません。
最後にこれだけ途方もない男と切り結んで死ねるなら、剣に生きてきてよかったと、そう思って多くのものが倒れて行ったような、そんな流れでしたね。
最後は憎しみも恨みも消えて、血と泥にまみれた死闘という名のなにやらとても神聖な儀式のようにも見えました。
まぁ何も納得できずに死んでいったものも多かったでしょうけどねぇ。
いやしかし長い長い死闘でした。
ほぼ2巻まるまる戦っていましたもんね。
こんな漫画みたことないやw
そしてラスト、いよいよ次なる目標として武蔵が目指すのは、小次郎ということになるんでしょうか。
新章の開幕が待ち遠しいばかりです。