それではプレッシャーにひきつづき今回は「トラウマ」について。
トラウマ
トラウマとは、精神的な傷、心の弱点、思い返したくない過去などを表します。軽度の場合は「苦手」ですみますが、大きくなると精神的に非常にめんどうな事を引き起こす可能性があります。
夢魔はこのトラウマを攻撃してきます。
悪くするとトラウマのなかに住み憑かれてしまったり、一瞬で精神を破壊されてしまうような可能性もあるのです。
トラウマも、プレッシャーと同様に数値で表されます。
トラウマはプレッシャーとは異なり、ひとりのキャラクターがいくつも持っている可能性があります。
具体的には、「蜘蛛への恐怖症:60」と「高所恐怖症:40」といった具合です。
初期キャラクターはトラウマを持っていません。
トラウマの発生〜「プレッシャー判定」
スキルでの判定時などに「00」の大ファンブルを振ってしまった場合、トラウマが発生する可能性があります。
ただちに「プレッシャー判定」を行います。
プレッシャー判定は、D100を振り、プレッシャー・ポイント(以下PP)以下の数値が出たかを調べることです。
このときは、通常のスキル判定とは異なり、PP以下の出目が出た事を「失敗」とし、上回った出目の事を「成功」とします。
このプレッシャー判定では、WP消費によるダイスの入れ替え操作はできません。精神の根幹にかかわる判定は、精神によっては覆せないということです。
もしプレッシャー判定で失敗してしまった場合には、PPと同点の数値をもつトラウマが発生します。
トラウマには、何に対するトラウマであるのか、簡単にでもよいので症状を命名してあげてください。また、命名で分かることとは思いますが、それらしいトラウマの起動条件をつけてください。トラウマの起動については後述します。
それと同時に、PPは0に戻ります。
また、このとき既になんらかのトラウマを持つ場合には、そのトラウマを伸ばすか、新たにもう一つのトラウマを獲得するか選択できます。
伸ばす場合には、今まであったトラウマのポイントに、PPを半分(端数繰上)にして加算してください。
新たなトラウマを獲得する場合には、PPと同点のトラウマとなります。
プレッシャー判定での「00」と「01」
トラウマが発生したかを調べるプレッシャー判定で、もし「00」の出目が出たときには、プレッシャーがたとえ100を越える数値であろうともトラウマは発生しません。さらにプレッシャーは半分(端数繰上)となります。トラウマギリギリの窮地に陥ることで、逆になんらかの重圧を克服できたのでしょう。
逆に「01」を振ってしまった場合、最悪の結果が生じます。トラウマを通常通り発生させる作業の後、PPはそのまま残さなければなりません。
「トラウマ判定」
トラウマ判定は以下の場合に行われます。
・トラウマの起動条件が整ったとき。
・夢魔からの特殊な攻撃を受けたとき。
・サイコ・ダイブからの意図的な脱出時(このときのみ例外的にWP使用可能)。
・サイコ・ダイブからの強制脱出時。MPが0になったときなど。
このときハンターが持つ、もっとも高いポイントをもつトラウマを使い、D100を振ってそれ以下が出るかどうかを判定します。
トラウマの起動条件が整ったときは、数値の大小にかかわらずその条件が整ったトラウマの数値を用います。
WPによるダイス入れ替えは使用できません(例外はサイコ・ダイブからの意図的な脱出時)。
このときはスキル判定とは異なり、トラウマの数値以下が出る事を「失敗」とし、上回る事を「成功」とします。
もしトラウマ判定に失敗すると、全トラウマの合計にひとしいダメージをMPに受けます。
それによってMPの現在量は一時的にマイナスの数値になることもありえます。
それと同時に、ハンターは1ラウンドの間「自失状態」となります。簡単に言えば茫然自失。行動を一切行えません。
脱出の判定で失敗しても、脱出自体は行ったことになります。
トラウマ判定での「00」と「01」
トラウマ判定で「00」が出た場合、トラウマがたとえ100を超えていたとしても成功です。トラウマは起動せず、さらにそのトラウマは2D6減少します。
逆に「01」が出てしまった場合は悲惨です。トラウマは2D6増加し、さらにMPに受けるダメージは全トラウマ合計の倍となります。
またこのときトラウマ判定の失敗でMPが0になってしまった場合、ハンターは次の喪失判定を行わなければなりません。
「喪失判定」
夢の中でトラウマ判定に失敗し、MPが0になってしまうと、さぁ大変。キャラクター喪失の危機です。
タフネスと判断力の合計以下をD100で振ってください。
この場合はスキル判定と同様、以下が「成功」で、上回るのが「失敗」です。
WPは使用可能です。意思の力を総動員して生にしがみつきましょう。
これに失敗したものは、1D6を振って、以下の結果となります。
1.発狂。「ねぇ、ここから出してくださいよぅ」
2.植物人間。「燃え尽きたぜ…。真っ白にな…」
3.失踪。「それが、彼を見た最後の姿だった…」
4.暖かい光に導かれてどこかへ…「見えるわ。ああ、時が見える…」
5.死亡。「綺麗な顔してるだろ? これ、死んでるんだぜ」
6. ?
いずれにせよ、そのキャラクターの物語は終了です。