今回は「FoTカード」についてです。
フラグメンツ・オヴ・トゥルース・カード(FoTカード)
「真相のかけら」あるいは「真実の断片」くらいの意味です。
長いので、「エフ・オー・ティー・カード」あるいは「フラグ・カード」、または単に「フラグ」などと呼んでください。
事件の真相の一部をあばき、重要な証拠や証言をつかむことによって、マスターからプレイヤーに手渡されるカードです。
シナリオ上、「これこれこの情報をゲットしたらFoTカード1枚ゲット」というように、最初から決定しています。
FoTカードは、そのシーンに居合わせたキャラクターのプレイヤー一人に手渡されます。
数人が居合わせる場面でFoTカードを得る機会が発生したら、誰がもらうかはプレイヤーが自由に決められます。
FoTカードには、「10ポイント」というようにポイント数と、なにかの作品から引用した台詞が記されています。
この意味についてはまた後日説明します。
FoTカードを1枚もっているごとに、ヴァンピリック・ルート1本を発見することができます。
消費する必要なしに、持っているだけでヴァンピリック・ルートは姿を現します。
これは、真実を見極める目を持ち、悪夢の宿主の精神に訴えかけるにたりるだけの確信を得たことによる影響です。
真相に近づいたものは、それだけ夢魔の見せようとする偽りの幻を跳ね除ける力を持つと言うことです。
ヴァンピリック・ルートの姿を現させるのは、ナイトメア・ハンターの力だけではなく、悪夢の宿主である人間自身の力も働いているのかもしれません。
訴えかけるものと、かけられたものとが悪夢の世界の見え方を変えるわけです。
夢の世界は精神の世界。
全ては心によって作られているのです。
真実を知ることや、確信を持つこと、訴えかけようとする信念の強さ、そして夢魔の被害者が悪夢に立ち向かおうとする決意や勇気こそが、最大の武器なのです。
ヴァンピリック・ルートは、現状では通常3本ですので、FoTカードを3枚ゲットできれば、夢魔のボスを倒せるということになります。
もしかすると、うまくやれば2枚でも倒せるかもしれません。
1枚では、かなり上手くやるか、幸運が味方しないといけないでしょう。
一度姿を現したヴァンピリック・ルートは以後消えません。
夢から離脱し、再度サイコ・ダイヴしたとしても、一度姿を現したヴァンピリック・ルートは姿を見せたままです。
そのシナリオで用意されたFoTカードの枚数と、ヴァンピリック・ルートの本数は必ずしも一致するとは限りません。
ヴァンピリック・ルートのほうが多いということはありえないでしょうが、FoTカードのほうが多いことは充分ありえます。
つまり、順調にFoTカードを集めていけば「余る」ことがあるということです。
この余ったFoTカードの使い道については、おそらくまた回をあらためてご紹介します。
マスターは、基本的にFoTカードが何枚用意してあるか、プレイヤーに公開することをオススメします。
これはプレイをスピーディーに運ぶ役割を持っています。
FoTカードがあと何枚残っているかで、プレイヤーたちは現在のシナリオの進行度を知ることでしょう。
また、どのへんで事件捜査に区切りをつけて、夢魔への決戦に踏み切るかの目安にもなるでしょう。
時には、FoTカードが不足しているにもかかわらず、プレイの時間的問題からあえて決戦に挑もうとさせるかもしれません。
「それではリアリティーに欠けてしまう」と気にするマスターは、FoTカードの残り枚数を非公開にしてもかまいません。
また、シナリオによっては非公開にしたくなることもあるでしょう。
基本的に公開情報ですが、非公開でもかまわない、くらいのものだと思ってください。
FoTカードを他のプレイヤーの手に移動させることもできます。
そのためには、FoTカードを手に入れたシーンで得た情報をすべて、そのプレイヤーのキャラクターに伝えなければいけません。
いつでもこの移動は行えますが、最低でもキャラクター同士が1時間ほど会って会話する必要があるでしょう。
情報を一部でも隠したり、曲げたりすることは、FoTカードの移動にふさわしくないと判断されてしまいます。
また、メールやPCでのチャット、携帯での会話では、このFoTカードの移動は不可能です(携帯の会話に限っては、そのうちOKにするかもしれません)。
FoTカードを誰が持つか、それが問題になるのはFoTカードを消費する場面になってからです。
次は、FoTカードを消費することで得ることができる、「特殊な効果」について紹介しましょう。