寄生獣の岩明均が描く古代ロマン。
待望の4巻発売。
あまりに待ちくたびれて、間違って3巻目を2冊買ってしまうなんてポカもやらかすことになったこのヒストリエだけに楽しく読ませていただきました。
ネタバレ注意!
村の攻防戦がまず面白い。
エウメネスの天才的な軍略がきっちりはまるのも面白いし、敵中ひとりで偽の商人の息子を堂々と演じきるその度胸も面白い。
このエウメネス、普段は飄々と軟弱っぽいのだが、いざとなるとスキタイの血ゆえか肝がズシリと据わるのがかっこいい。
特にテレマコスの前でひと芝居うって、憎しみの矛先を自分に向けさせるあたり、1巻のカルディアの門を開けさせる芝居以来の爽快さ。
なかなかいいお話でした。
サチュラとの関係も悲しいながらも仕方ないかなと、なんとか納得できるよい形でまとまりましたね。
登場した瞬間に「サチュラのことは忘れられそうにない」なんてなモノローグで思いっきり死亡フラグが立っていただけに、生き残っただけで御の字です。
こういう「一期一会」「仮初めの縁」な男女のストーリーは大好きですね〜。
きっともうこの2人は会うこともすれ違うこともないんでしょうが、ずっと2人の胸のうちでいい思い出になっていることでしょう。
悲しいけどこれ戦争なのよね〜。
でも、悲哀だけどジメジメしてなく、どことなく爽やかさが漂っているのは岩明均の作風のよさですかね。
そして1巻半ばから始まった回想の物語はぐるっと一回りして、ようやっと1巻冒頭に戻ってきました。
カルディアにきているらしいマケドニアの王はどんな人物なのか。
そしてエウメネスの今後は?
5巻発売はいったいいつになるのかw
余計に先が待ち遠しくなってしまいましたw