2007年07月28日

映画感想 オリバー・ツイスト

満足度90点(レンタルDVD)
 「戦場のピアニスト」でアカデミー賞に輝いたロマン・ポランスキー監督が、ミュージカルや映画に何度もなっているディケンズの名作を映画化。
 19世紀ロンドンを舞台に、孤児オリバー少年の数奇な運命を描く感動作。
 とにかくオリバー少年を演じるバーニー・クラークくんがいい。



 孤児オリバーは救貧院で虐待され、さらに働きに出された葬儀屋の家でもひどい仕打ちを受け、ついには逃げ出してしまう。
 長い旅の末、ようやっとたどりついたロンドンであてもなく座り込んでいると、そこに手をさしのべて来たのは見るからに怪しい老人フェイギン率いる、孤児達の窃盗グループだった。
 泥棒としての教示を受け、なかなかの才能を示したオリバーはフェイギンに気に入られるが、最初の『仕事』で仲間の失敗のために捕まってしまうことに。
 はたしてオリバー少年の運命やいかに。

 まずは壮大稀有な19世紀ロンドンをまるっと再現した、とんでもないスケールのオープン・セットが凄い。
 あの「戦場のピアニスト」も凄かったが、その倍以上の制作費を投じて作られたとか。
 CGに頼らず、細部までこだわって街を再現って……なんだか時代錯誤じゃないだろうかという凄いことをしている。
 が、この力技が効いて、全編通しての臨場感というか重厚なリアルさを生んでいる。
 まさに力技の存在感だ。

 貧民街の生命力にあふれる不良少年たちの犯行っぷりも楽しい。
 華麗な窃盗テクニックは見ていて爽快。
 オリバーの前でやってみせるスリの演技披露はまるで手品のショーだ。

 だがまぁこの作品、なにより魅力的なのがオリバー・ツイスト少年を演じるバーニー・クラーク
 当時11歳というが、10歳にもいってないんじゃないだろうかと思わせるほどの華奢で弱々しいいたいけさ。
 演技力もなかなかなのだが、もうこれはきっと天性のなせるわざでしょう。
 純粋無垢な瞳。悲しそうな、なにか訴えたそうな表情。
 誰もが守ってやりたくなる、心配したくなるものを備えている。
 天性のものなんでしょうね。

 終盤ある老人のセリフで

「どうしたのオリバー。なにが悲しいの?」

 というものがあるが、この映画はまさにこのセリフに集約されている。
 なんのゆかりもない人が、オリバーを見ているうちにどんどん味方になっていってしまう。
 なんとも心温まる映画だ。

 ちょっと最近なんだか心がギスギスしているなって思えたら、こんな映画をおすすめします。
 ホロリと泣けてやさしい気持ちになれる一本です。




posted by BOSS at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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