てなわけで後半戦〜。
■前編の感想はこちら。
後編の感想は、
・【読切】群青のバトロ
・ブラクロ
・アクタージュ
・ゆらぎ荘
・サムライ8
・【打切】最後の西遊記
の 6 本でお送りいたします。
【読切】 群青のバトロ
古田静蘭先生描くヴァイキングバトル読切。
奴隷を解放するために各地を転戦する少年のバトルものって感じですが、普段はつかみどころのない明るい少年なのに、いざというときはかなりいいことを言ってくれてビシリと〆るのが気持ちよかったです。
少女が看守に突き立てようとした剣を素手で止め、「一思いに剣をふるえないのは弱いからじゃない」のくだりとか、なかなかにシビレてしまいました。
ちょっとキャラとして弱い主人公かな?と最初は思ったんですが、こういうところがあるのでちゃんと魅力的なキャラになってます。
ただバトル部分がこれ、ファンタジー要素が入ってなくってちょっと地味かな〜と感じたところでもありますねー。
まぁ、昨今ダークファンタジーが増えてきて悪魔とか悪霊とか妖と戦う系はしょっちゅう見ますし、魔術を使って戦う作品も今やっても二番煎じ。
そこであえてリアル系で攻めてゆく戦術ということなのかもしれませんが、だとしてもそこにひとつ少年漫画らしく、なにかハッタリの効いた設定があってもよかったかもですねー。
主人公だけが持つ、ファンタジーのワンアイテム系。
それこそよくある魔法の剣とか体に何かが憑依している系とかになっちゃうかもですが、全体的に設定が地味目に感じたので、そういった戦い方もアリかなと感じました。
ブラック・クローバー
なんと、アスタの死の危機は国王派がアスタの中の悪魔を裁判にかけるからでしたか!
うーん、なんって冤罪(笑)。
これは素直に裁判を受けるべきなのか、それともそんなの力で対抗しちゃうべきなのか、ちょっと悩ましい。
裁判から逃げるとヘタすると反逆罪になりそうですし、でも裁判を受けたら受けたでろくに審議もされずに「死刑!」って言われそうですし。
これはもう国を乗っ取っちゃうしかないんでしょうか(笑)。
アクタージュ act-age
激変した千世子ちゃん、壮絶ですねー!
豹変したような演技をしているってだけじゃなくて、喉を潰したうえで、その潰れた喉でできる発声法をつかってるって。
今後しかも声が多少変化してしまうかもしれないっていうその事実に、千世子ちゃんの本気の覚悟のほどが伝わってきます。
やー、声が変わっちゃうのってファンにとってはあまりにもつらいことだと思うですが、そういうことすべてをかなぐり捨ててでも千世子ちゃんはこの勝負に賭けているのでしょう。
声優の関智一さんはアニメ『機動武闘伝Gガンダム』で一年間にわたり主人公ドモン・カッシュ役を演じられ、あまりにも絶叫しすぎたせいで喉を潰されてしまい、声質が変わって今ではちょっと軽めの落ち着いたトーンで演技をされています。
ゲームとかでドモンの声を再録するときは、アニメよりもちょっと高い声になるんですよねー。
それが G ガン好きの私としてはとても切なかったりするんですが、でも関さんはアニメ G ガン本編のためにすべてを賭けてぶつかられたんだろうなと。だからこそあれほどの名演技の数々を残すことができ、名作 G ガンを作り上げる大きな一つの要因ともなったんだと思うんですよねー。
千世子ちゃんもある意味そうなんだと思います。
これまでのファンを捨てることになったとしても、声を捨てることになったとしても、何もかもをも捨ててでも勝ち取りたい勝利がある。
そうでなければ女優千世子ではないと、そういう覚悟なのでしょう。
さー、ここまでの覚悟を見せられて夜凪ちゃんはどう受け止めるのか。
この千世子ちゃんの怒りの演技に何かおもうところがあったみたいですが、夜凪ちゃんならではの演技法が見つかってくれることを祈るばかりです。
ゆらぎ荘の幽奈さん
かるら様、熱に浮かされ常軌を逸すの回(笑)。
いやー、抱き枕化したコガラシを足に挟んでゴロンゴロンしまくる暴走、ゲラゲラ笑ってしまいました(笑)。
そして他心通でようやくわかってくれたかと思ったら、抱き枕が心を持ったと勘違いしちゃうって(笑)。
いやもう熱に浮かされるとかるら様ヤバすぎですね!
しかしなるほど、かるら様の他心通はいろいろな側面があったんですねー。
自分への「愛らしく感じている気持ち」がわかるからこそ諦められないし、でもほかの女の子への同じような感情まで感じ取れてしまうって。
かるら様の思わぬ切なさを垣間見た気がしてちょっと胸が痛くなってしまいました。
そしてまた、そのことを指摘されたコガラシが心中なにを思うのか。
真面目なコガラシのことですから、これはいけない、どうにかしなければ、女の子たちに誠実ではないと、そう思い詰めることになるかもしれません。
今回のドラマが、次なるドラマのきっかけとなるのかもしれないなーと。
サムライ8 八丸伝
なるほどそういうことでしたかー。
といっても半分も理解できたかどうかちょっと自信はないんですが(笑)。
八丸の存在自体がイレギュラーで、マンダラの箱というなにかを開けるためには邪魔な存在で。
マンダラを箱を開けようとする一派との、銀河の命運をめぐるようなどでかい話に八丸はいやおうなく巻き込まれていくっていう、そういう構図だったわけですか。
普通の漫画なら、一話とかでやるような旅立ちの動機づけと状況説明を、じっくりゆっくり 14 話かけて描いてきたということだったんですねー。
なるほど、この漫画はこれをやりたかったのか〜と、やっとわかった感じの今週でした。
ここから本当の八丸の大冒険が始まるってことだと思うんですが、さー、しかしここまでどれくらい読者が残っていてくれているんでしょうか。
こっからこそが面白くなる本番だと思うので、あらためて期待したいと思います。
【最終回】 最後の西遊記
ということで最終回となった最後の西遊記。
この作品は、第一話の父親の虐待疑惑とかのマイナス印象のスタートとかもあったことはあったのですが、やっぱり説明過多だったことが大きく響いたのではないですかねー。
なんというか、バトルの合間に説明するのではなくて、説明の合間にときどきバトルしているような、そんな感触の作品でした。
まぁ最後のほうは巻きが入って詰め込むために説明ばかりになったのはしょうがないとしても、序盤からずっと説明回の連続だった印象なんですよねー。
実際はそうでもないのかもしれませんが、読んでる印象として説明の比重が勝ってしまっているわけで。
このあたりはもっとなんとかならなかったのかなと思います。
説明のテキスト量を減らす工夫ですとか、あえて説明せずにボカす工夫ですとか、あるいはそもそも論として、複雑な設定を避けてシンプルな設定にしてしまうとか。
読者は設定を読みたいわけじゃなくて、面白い話が読みたいわけで。
極論すれば、その面白い話を成立させる最低限の設定があれば十分なんですよねー。
設定に凝りすぎた、というと乱暴かもしれませんが。
とにかく設定ばかりがわんこそば状態でどんどん押し寄せてきて喉が詰まってしまう感じがありました。
もっと読者が咀嚼して飲み込めるペースで設定を流し込む、そういうペース配分が欲しかったかもしれません。
しかしその一方で、如意棒というたった一つの武器だけで、あれだけ多彩で面白いバトルを成立させているんですよねー。
次はどんな使い方をしてくれるんだろうと、かなり楽しみにしておりました。
そこがとにかく面白い要素だったので、ほんとにもったいないなーと。
たったひとつのギミックでこんなにも面白いことができるなら、なにもあんなにいっぱい設定はいらなかったんじゃないかと思うくらいでした。
うーん、キャラがなかなか魅力的で雰囲気のいい作品だったんですけどねー。
残念です。
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確かにブラクロの時代の裁判ってこういうの珍しくもないですよね。
にしても、キーラ家以外の王家の発言はどうなるんでしょう?
サムライ>何話もかけてやったからこそ、染み渡るものがあるなと感じました。
看板作品描いた作者だからこそ出来る事ですけど。
最後の西遊記>まあ好きな作品ではあったんですが、作品が浸透してからするようなレベルの説明濃度がゴロゴロしてましたよね。
まあ後から既存のキャラに説明されると「それ知ってたんなら最初に教えとけ」って気もして、その知ってたキャラが初めからいるので仕方ない気もしますが。
バトルではなく、絆深めるイベントと見るとその間に説明があるようにも見えるんですが、それでも半々なくらいなんですよね。
キャラの絆が好きな作品でした。連載期間は短いにも絆に関してはかなり良い作品だと思ってます。