ではでは後半戦〜〜。
■前編の感想はこちら。
後編の感想は、
・【読切】青眼の大和
・ヒロアカ
・【読切企画】Jラブコメ祭り!
・アクタージュ
・ne0;lation
・火ノ丸相撲
・ジモトがジャパン
の 7 本でお送りいたします。
【読切】 青眼の大和
読切 6 連弾 4 発目は、田中美帆先生による剣道モノ。
ちょっと風変わりだけどもめっぽう強い主人公があらわれて、悪い先輩をぶっ飛ばして万事解決。
大筋はこれまで何百と繰り返されてきた定番の形ですが、主人公・大和が策士で演出家というのがちょっと異色で面白かったです。
ただこの演出家という面がどう剣道に役立つのか、そのあたりがよくわからなかったのが残念かも。
剣道モノとしても、あまり試合の駆け引きや剣道そのものの魅力を描けていたとは思えませんでした。
このままの設定で連載になったとして、どう面白くなるのか、そのへんがあんまり想像できなかったのは読切として機能してたとは言いにくいかと思われます。
描写の比重を大和の「演出」や「やりたくないことはやらなくていいの心得」に割り振った結果かと思いますが、もうちょっと剣道自体に比重を持たせたほうがよかったんではないでしょうか。
あと、これは完全に個人的な感想なんですが、スポーツなどの競技漫画で悪いヤツをぶっとばす展開はちょっとわたし食傷気味なのですよねー。
悪いヤツと戦うのはテンションも上がりやすいですし、戦う理由付けもシンプルですし、読者の気持ちも引き込みやすい。
悪いヤツをぶっ飛ばせば話も盛り上がります。
定番として便利に多用される様式美だというのもわかります。
でも、それは悪人を本当に成敗できる作品世界でやってほしいんですよねー。
スポーツや競技は裁判ではないですし、スポーツや競技における敗北は刑罰ではないと思うんです。
悪い事をしているヤツをとっちめるのに、スポーツで白黒つけるのは間違ってると思うんですよ。
負けたからってその悪いヤツが改心するとは限りませんし、これまでの被害者だってほとんどの場合は浮かばれないで終わりなんですよね。
その勝負で負かしてハイ終わりと悪人をほったらかしにするのはとても乱暴だと思うのです。
少なくとも私はモヤモヤがずっと残ってしまいます。
もちろん私もそういった悪人をぶっ飛ばす勝負ぜんぶを否定したいわけじゃないんですけどね。
後日譚の悪人の改心や被害者へのフォローなど、丁寧に処理されている作品はとっても気持ちよく読むことができます。
勝ったから正しく、負けたから間違っているのではなく、間違ったことをしていたから間違っていたのだと、そのあたりのボタンを掛け違わない作品であって欲しいと私なんかは思いますねー。
話がだいぶズレてしまいました。
絵の面では表情描写、演出などが水準以上。
画面が見やすいのもグッド。
ただし肝心の剣道描写が迫力不足なのが気になりました。
迫力ある動きを見せるアクション描画力が、今後は必要になってくるのではないでしょうか。
あとこれはたくさんの人がツッコんでると思うんですが、冒頭の電車のシーン。
なんで登場人物 3 人しか描かなかったんですかねー(笑)。
座席ガラガラなのに、ギュムーッて詰めてくる不良がだいぶん変態さんにしか見えなかったんですけども(笑)。
で、ほかのところに誰〜もいないのに、大和くんはなんでそんなところで突っ立ってたんだろうなと。
ものすごくシュールな絵面にしか見えなかったです(笑)。
ここはほんといっぱいモブを座らせたり立たせたりしておくべきところでしたねー。
作業スケジュール的に間に合わなかったんですかね?
またヒロインらしき立花ちあきちゃん。
今回はお話の上でほとんど動けなかったのは残念でしたが、なかなか可愛かったのでこれだけ可愛い女の子が描けるぞっていうアピールは成功だったかと。
この女の子だけちょっとブリーチ感があるように見えたんですが、もしかして久保帯人先生のアシさんだったんですかね?
エキセントリックな言動含め、なかなか魅力的なキャラでした。
やっぱりこの子をもうちょっと動かせてたらよかったかもですねー。
僕のヒーローアカデミア
芦戸さんこええー(笑)。
なにその恋愛ハンター嗅覚。
「ガッと抱きついたもんねえ!」のホアアって顔がめっちゃホラー感ありました(笑)。
そして麗日さんも顔真っ赤すぎ!
ほとんど色反転してるじゃないですか(笑)。
やー、ひさびさのラブコメの波動、ニヤニヤさせられてしまいました。
【読切】 ジャンプラブコメ祭り!
バレンタイン企画、ジャンプ作家が集うラブコメショート祭り。
なかなか面白い企画を作ってくれましたが、各作品すこしずつ触れていきましょう。
・れお×レオ 矢吹健太朗先生
一見百合だけど中身はノーマル。
矢吹先生らしい可愛い女の子どうしのボディタッチを描きつつ、心は純愛というのがまたよろしい。
最後の「オンナゴコロを学ぶまでは」のダブルミーニングがいかしてます。
これだけ短い作品なのにキャラを描き話をしっかりまとめて印象付けることができるんですから、ベテラン作家はすごいですわ。
・ギャルな柊さんと映えない僕 伊達恒大先生
ギャルっぽい女の子とどんかんな地味男子の王道エピソード。
とくに異彩を放つようなアイデアは感じられませんでしたが、「私は田中のが良いの!!」のコマなど、女の子の魅力を引き出す絵作りはさすが。
・右隣の右京さん あきやま陽光先生
右京さんと言われるとどうしても相棒が浮かんじゃうんですがそれは頑張ってスルー(笑)。
表情が雄弁すぎる右京さんがかわいいなーって思ってたら、実は左方くんもか!というひっくりかえすオチは秀逸。
ワンアイデアの勝利だと思いますわー。
・草食女子パオパオ先輩 志井マサキ先生
個人的に一番ヒットはこのパオパオ先輩。
ゾウっぽい外見や草大好きなところだけじゃなく、ヒロインのキャラづくりがめちゃくちゃ魅力的。
マイペースだし強引だし損な能力持ってるし大食いだし。
コロコロ変わる豊かな表情もとにかく魅力的。
終始元気で暴走気味のパオパオ先輩から目がはなせない、そんな一篇でありました。
これは気に入ったなー。
・恋情ランチタイム 和田眞次先生
伊達先生の一本とややネタがかぶってしまった感のあるこちらはヤンキー系。
「弁当」と書いて「これ」と読み、「弁当アタシんだから」と言ってるヤンキーヒロインですが、これはどう聞いても男の子の独占宣言にしか聞こえなかったんじゃないでしょうか(笑)。
ま、これだけわかりやすいヒロインならまわりはみーんな承知の上だったでしょうけどね(笑)。
アクタージュ act-age
やー、無事おわったーー。
カーテンコールで初めて満場の観客に気づく夜凪ちゃんになにやら感動を覚えました。
しかしその直前まで、夜凪ちゃん、自分の事を「僕」って言ったりして、ちょっと戻ってこれてない感じなんですよねー。
ここ、すこし気になるところです。
今後悪い方向に働かなきゃいいんですけども。
そしてラスト、ひっさびさにでてきたラスボス千世子の顔にドッキリと。
いやー、怖い目してますわー(笑)。
舞台が終わったとたん、読み手としてもなにやらやり切った感、達成感を感じていたのですが、そこにヒュッと冷気を吹き付けられた感じです。
それにしても緊張の夜凪ちゃん、これまたいい「ぴすぴす」を歴史に刻んでくれましたねー(笑)。
舞台上とのこのでっかい落差はいっぱいファンを作りそう(笑)。
ne0;lation
うわー、なんというブザマ!
気持ちいいくらいかっこ悪い負けっぷりを見せてくれましたねー、ネオ(褒め言葉)。
「バリクソ面白いじゃん!」とか「これで僕の罠は完成した。お前の負けだジェヴォーダン!」とか、調子に乗っておいてからの大敗北ですからね。
「ジェヴォーダン…潰す!!」とか、怒りに震えているネオが最高にブザマな負け犬の遠吠えです(褒め言葉)。
やー、これはなかなか面白い。
調子に乗ってた主人公がかっこ悪い敗北を知り、そこから大きく成長して真の主人公になるのも少年漫画の王道パターン。
この大失墜は逆に次なる大勝利への布石だろうと期待に繋がります。
しかしこの連載順位でこれをやっちゃうのは大丈夫なのかなーと、そのへんも心配になってくるんですよねー。
敗北回はどうしてもアンケート順位を下げるらしいですし。
そこであえての敗北回を持ってきたわけですから、この次の大勝利で相当稼いで大きくプラスにしないとと思います。
最高の大勝利、期待しておりますぞー。
火ノ丸相撲
そうかー、火ノ丸の怪我は火ノ丸だけじゃなく、冴ノ山のことも大きく変えてたんですねー。
弟弟子の頑張る姿が兄弟子の背中を押す。
弟弟子は兄弟子の背から学び、兄弟子は弟弟子のふんばる姿に学ぶ。
追われるものの焦りというものもあるでしょうが、それ以上に支え合う兄弟弟子だったんだなーと。
そうかー、このふたりはそういう関係だったんだなーと、胸熱くなってしまいました。
さあラスト、俵を割ったのはどっちの足なのか。
うーん、ここは素直に冴ノ山に勝って欲しいなー。
ジモトがジャパン
狂気度高ッ!!
新登場、家庭科のケー子先生の支離滅裂っぷり、調子っぱずれた言動にゲラゲラ笑わされっぱなし。
唐突に会話が飛んだかと思ったら唐突に驚異の理解力を示したり、ハチャメチャっぷりが凄すぎです。
さらに今週はこまちさんの友達ナオちゃんの暴れっぷりもすさまじく、画面の情報量が多いこと多いこと(笑)。
やー、なかなかテンション高い回でした。
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