2018年12月12日

週刊少年ジャンプ2019年02号 感想<後編>

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 ではでは後半戦!

■前編の感想はこちら

 後編の感想は、

・鬼滅の刃
・ブラクロ
・【読切】地球防衛軍 韮沢駐屯地
・ぼくたちは勉強ができない
・ハイキュー
・アクタージュ
・ゆらぎ荘
・火ノ丸相撲
・食戟のソーマ
・ダビデ君

 の 10 本でお送りいたします。



鬼滅の刃

 御屋敷、大爆発ーー!
 って、てっきり無惨さまがやったのかと思ったら、お館さまご自身が爆破させたのかと!
 いやー、壮絶。
 お館様ってもっとスマートというか冷静に淡々と感情を秘める方だと思っていたら、静かな中にも激しい狂気というか、熱い怒り、もしくは突き抜けた覚悟のようなものを抱えていた人だったんですねー。
 まさかのご家族ごとの心中自爆攻撃。
 冒頭、自分に護衛をつけさせないという話は、じつはこの自爆攻撃を想定してのものだったのかもしれません。

 さすがの無惨さまも大ダメージを負ったところに、今度はなんと珠世さんの拘束攻撃。
 鬼を人間にする薬を、なんと無惨さまに吸収させるという、ある意味即死毒殺攻撃を仕掛けるとは!
 いやー、この発想は意外でした。
 珠世さまは、鬼になった人を救うというのはもちろん動機として大きなものだったと思いますが、この攻撃のチャンスをこそずっと密かに狙っていたんだろうなーと。

 また、珠世さまと無惨さまの会話の中で明かされましたが、珠世さまの過去も壮絶な話でしたねー。
 生き延びて子供の成長を見届けようとしたら、子供も夫も食い殺しちゃったって。
 まさに「あたしィィィの赤ちゃあァァァん!」状態でありますが、その後しばらく自暴自棄になって多数の犠牲者を出していたと言うのも壮絶極まりない話ですです。
 いまこうやって人間の心を取り戻していた珠世さまの心の中に、どれだけどす黒い嵐が押し込められていたのか。想像するに余りありますよ。
 その押し込められていた激情が、いまこそ爆発したのだって感じです。

 そしてそんなお館様→珠世さまのおぜん立て、アシストを受け、今こそ放たれる悲鳴嶼さんの必殺の一撃!
 さー、これはさすがにかなり効いたんじゃないでしょうか。
 ただこれで決着!というわけには漫画的に行かないでしょうけど、それにしたってノーダメージってことはないでしょうからねー。
 無惨さま、どうなったのか。固唾を飲んで来週を待つ気分です。

 それにしても一気に盛り上がりましたねー。
 まさに、大迫力の圧倒的展開って感じです。



ブラック・クローバー

 おー! そうきちゃいましたか!
 敵に自分自身の幻影を見せることで、もう一人の自分を出現させるって!
 たしかにこれはエルフの魂が人間の肉体に転生し、人間の魂もまだ残ってるからこそできるミラクル技って感じです。
 この状況、この敵、この瞬間でしかありえない、まさにクリティカルな使い方っていう気持ち良さがありました。
 いやー、こんな使い方、よくぞラックは思いつきましたよ。
 シンプルなバトルマニアかと思いきや、突飛な発想力も持ってるんですね。

 しかしこの出てきたドロシー・アンズワース団長って、本人もやっぱりこういう性格なんですかねー。
 本人自身が出てきちゃったわけではないとは思いますが、しかしかなり精密なコピーなのだとしたら、ほんとうにこういうキャラなのかなと(笑)。
 いつもぐーぐー寝ているばっかりでしたが、起きた瞬間こういうキャラが露呈するのかもですね(笑)。

 やー、とにかく今週は発想の大勝利!って感じの週でした。



【読切】 地球防衛軍 韮沢駐屯地

 渡部開(わたべ ひらく)先生描く、町はずれのポンコツ地球防衛軍によるドタバタコメディ。
 これはかなり面白かったです!
 ちょっとダメな地球防衛軍の隊員たちと、ちょっと変わった地域のひとびとによるテンション高めの掛け合い漫才。
 この漫才がとにかく楽しい。
 とくに、木から降りられなくなった猫のくだりあたりからのキレっぷりが気に入りました。
 滔々と流れるように大人を論破する少女とか、「イヤよ私『なかよしヌチュブチュデビュラ公園』なんて」とか(笑)。
 さらに本部総帥が出てきてからのグッダグダのやりとりも最高。
 リズムよくたたみかけるように笑いがやってきて、気づくとずーっと笑っておりました。

 それでいて最後になんだかんだ言って決めるところは決めちゃったりするのもいいですね。
 さっきまで罵倒しあってた少女に「税金泥棒じゃないんでしょ。証明しなさいよ」と不安そうな顔で祈らせたりする。
 ギャグシーンの数々が、一転して地域の人々との絆シーンっぽくも思えてきて、熱い少年漫画の流れが生まれてるんですよねー。
 しっかり王道の基本が出てきているって感じです。

 いやー、これは銀魂のいい後継者が出てきましたかねー。
 ああいうぐうたらダメダメ人間たちが、いざというときは奇蹟を起こすっていう感じの作品、最近ちょっとなかったですもんね。
 銀魂寄りですが、寄り過ぎてもおらず、独自のノリがちゃんとあると感じましたし。
 私はこれ、かなりいいと思いますよ〜。



ぼくたちは勉強ができない

 うるかちゃん、天然の素で間違えてたのかー!(笑)
 うるかちゃんの中では海外では挨拶で普通に唇にチューだったんですね。
 いやー、普段からどんな漫画とか読んでるのよと。
 成幸もかなりの動揺のおかげで練習で納得してくれたみたいでよかったよかった(笑)。
 もっと踏み込めよーと、ちょっと残念だったような気もしますが、でもうるかちゃん、ここまで頑張ったんですから海川コンビの言う通り、ほんとうに上出来です。
 
 しかしうるかちゃん、あきらめてはなかったんですねー。
 ほんっとーにこれはよかったと一安心。
 自分が水泳を極めることで成幸を自分から目が離せなくさせてやるっていうこの考え方、すっごく健気でまっすぐで、うるかちゃんらしくて素敵だと思います。
 水泳もがんばりたいし、成幸のことだって諦められないという、自分の気持ちにどちらも真っすぐゆくことに決めたんですね。
 いやー、よかった。
 わたしはうるかちゃんのこと、心から応援しますよー。

 場面一転、緒方家のうどん屋で動揺しまくりの成幸に催眠術をかける理珠りん。
 いやー、漫画の催眠術ってなんでこんなにかかりやすいんでしょう(笑)。
 バッチリかかっちゃった成幸さん、で、どこに顔をうずめてるのよと(笑)。

 めずらしく自分の本音が出てきた成幸には、しかしちょっとハッとさせられました。
 そんなコンプレックスや葛藤をかかえてたんだなーと。
 普段女子たちのために八面六臂、獅子奮迅、スーパーヒーローのように全力で戦いまくる成幸ですが、やっぱり年相応の男の子でもあったんですねー。

 そんな成幸が普段見せない一面に、理珠りん、いったいなにをしようと言うのか(笑)。
 一瞬、目を疑う状態にビックリ。
 これはとんでもないヒキをしてくれました。
 いったい何が起こっているんですかね。
 おそらく何かの勘違いだとは思うのですが、どうにも本能が期待をしちゃって止まりません(笑)。
 さー、どうなんでしょねー。



ハイキュー!!

 うおおおおお、さっすが狢坂、やっぱりすっごい強いですねー!
 先週木兎さんのミラクルが出たときは、お、これで木兎さん、勢いに乗って次あたり逆襲か?って気楽に思っていたんですが。
 とんでもなかったですねー。
 木兎さんをサーブで折りに来て、さらに赤葦さんのツーまで読み切られ、セッター方面も黄信号。
 これは、なんかもう「敵わないんじゃないか」っていうのが頭をよぎる空気のどうしょうもない重さを感じちゃいますわー。
 いやー、やっぱり超強敵です。

 でも、そこはわれらの木兎さんですしね。
 赤葦さんだってこのままってことはないでしょうし。
 ピンチはチャンスとも言いますしね。
 ここからの大逆転、期待しちゃいますよー?



アクタージュ act-age

 星アキラ、これは生まれ変わりましたねー。
 脇役という新たな演技に覚醒し、役者仲間たちに、なによりあの阿良也に認められたというのが大きいなーと。
 アキラくんのあらたな役者人生、この未来は明るいそうだと言う予感で一杯です。
 うーん、これは嬉しい。

 またこの新しい星アキラに否定的な評論もあるというのがリアルでいいんですよね。
 こういうことはどんなときでも賛否両論というものですし。
 誰もが絶賛!なんていう演技はそうはないでしょうからね。

 そしてとうとう舞台は最終幕へ。
 おおー、最後はジョバンニとカムパネルラの「別れ」が大きなテーマとなるみたいですねー。
 役に入り切った夜凪ちゃんと阿良也のふたりが、いったいどんな別れを演じるのか。
 これは期待と緊張が高まります。
 いやー、この舞台が始まってから、まるで自分も生の舞台に立ち会ってるみたいな、ドキドキの緊張感がありますわー。



ゆらぎ荘の幽奈さん

 なんというシュールさか(笑)。
 展開のための必要悪だったとは言え、兵藤君がなかなかに突き抜けた狂気でしたねー。
 綺麗どころが三人そろって眠っている横で、学校のノートパソコンでエロ検索しまくりって(笑)。
 それもよく見たら、なんっていい顔でやってるのよと(爆)。
 真面目にシュールすぎる構図で笑ってしまいました。
 兵藤君、モブキャラのようでいてかなりいいキャラしてますわー。
 生身の女性にはイタズラしちゃったり手を出したりしない、ちょっとした紳士なのがいいところであります(笑)。

 しかし、検索結果がダイレクトに夢の中に影響してきちゃう能力かー。
 これまたかなり独創的なスタイル。
 なにげに先週今週のブラクロともシンクロを起こしちゃってる感じになってるのが面白いです(笑)。



火ノ丸相撲

 おおー!ここで鬼丸の横綱相撲の答えが来ますか!
 すっかりあの手この手使う小兵の戦い方になったかと思わせておいて、横綱とはこうだ!と草薙に熱くならせておいての鬼丸会心のブチかまし。
 いやー、目の醒める心地でありました。
 正直わたしも鬼丸の横綱相撲とはなんなのかよくわかってない感じなので、いったいそれがどういうものなのか、次週がすっごく楽しみです。
 わたしも横綱相撲って聞いたら草薙の言うような、ブレない圧倒的な王者の相撲のようなものを想像しますから。
 それを越えると気を吐く鬼丸の、まさに火ノ丸相撲とはなんなのか、すっごい楽しみです。



食戟のソーマ

 ノワールの料理人たち、なかなか濃いのが揃ってて面白いなー(笑)。
 見た目も奇抜でキャラも強烈、それに見合った奇抜で異色な調理方法をそれぞれ持ってるんですね。
 なんだか一気にこの作品の空気がドロドロしたものに変わった感すらあります(笑)。
 目先が変わってすっごく面白いです。
 例えはかなり古いですが、キン肉マンで超人オリンピック編が終わって悪魔超人がドドドッと出てきたような、そんな懐かしい空気を感じました(笑)。



思春期ルネサンス!ダビデ君

 自由の女神のマリアンヌ先生登場。
 これはまさに自由人登場でしたねー(笑)。
 やりたいことはなんでもやっちゃう奔放さ。
 しかもそれができちゃう圧倒的な財力までついてくるという。
 そのうえ可愛いくてナイスバディで、恋愛要素まで持っているって。
 自分の恋愛でも話を盛り上げてくれそうですし、生徒の恋愛話にも乗ってくれたり後押ししてくれたりしそうですし。
 これはもう最強の補強ではないでしょうか。

 しかもこういうキャラは行動力と生徒たちを巻き込む力がありますから、話を作るのにも便利なんですよねー。
 やー、これはここからのダビデ君がまたまた楽しみになりました。

 しかし、あれだけかわいいマリアンヌ先生すら彫刻顔になちゃうんですね(笑)。
 徹底しているなー。



巻末作者コメント

 芥見先生、

私が死んだら棺桶には3巻の帯を敷き詰めてください。よろしくお願いします〈下々〉


 って、葦原先生のこと好きすぎか!(笑)
 や〜、大好きな作家さん同士がリスペクトしあってるのって、ちょっとたまらないものがありますわ〜。



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posted by BOSS at 23:18| Comment(3) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
鬼滅の刃
今週は壮絶でしたね。あまりの展開
に呆然としてしまいました。

ちなみにお館様には子供が5人いて
その中に嫡男がいるようです。

2人亡くなってしまいましたが。


残った子供たちが
これから柱を支えていくんじゃないか
と思います。


珠世さま、死なないで!(汗)
Posted by かな2 at 2018年12月15日 22:45
>かな2さん

 いやー、ほんとうに壮絶でした。

 お館様のお子さんはあそこの二人だけではなかったのでしたか。
 残った子たちが死んだ家族の思いを継いでくれると思えば、救いがあるかなーと思えてきます。

 珠世さま、わたしも生き残って欲しいな〜。
 己の命を捨て、罪滅ぼしに戦う人には逆に死んでほしくないって思っちゃいます。
Posted by BOSS at 2018年12月16日 20:52
鬼滅>そう言えばまだ子供がいるのを失念していました。
1つ思うのは無惨に『人間に戻す薬』は悪手じゃないですかね?人間に戻った無惨が死んでも鬼は全滅しないのでは?

ブラクロ>ラックはバトルマニアなせいか、分析力は高いんですよね。

ハイキュー>木兎は相手が強い場合は大丈夫と言われてましたから、多分大丈夫ですね。
問題は折れるかより、対応されてる事ですかね?
とはいえサービスエースが2本あったならこのくらいの点差付きますしね。
何よりセット終了したら点差はリセットされるスポーツですから、1セット目はプレッシャーよりどう攻略するかを考えた方が良いですね。
烏野なんて白鳥沢相手に1セット目は10点差でも勝ちましたし(最終セットはラッキーな得点が多かったですが)。

アクタージュ>まあ、それまでメイン役ばかりやってたのが脇役で輝きを見せても同意出来ない人は結構いるでしょう。

相撲>なのに、あらゆる技を使う天王寺に横綱相撲が似合うのは凄い(どんだけ天王寺が好きなんだ!?)。

ソーマ>常識の埒外、というか普通の料理人が使ってもマトモに料理にならない方法を使ってるのが『裏』感がして良いです。
まさに『裏』でマトモな料理教育を受けなかったから得た手法。
ちゃんと他の料理人はそれで料理になるのか?と言ってくれるのに、説得力は感じる調理方法。
Posted by 太郎丸 at 2018年12月17日 01:01
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