2018年01月06日

週刊少年ジャンプ2018年6号 感想<後編>

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 ではではちょっと珍しい土曜更新となりました後編感想でーす。

■前編の感想はこちら





 後編の感想は、

・【読切】eの原点
・【新年企画】ショートギャグフェスタ2018
・ハイキュー
・ゆらぎ荘
・火ノ丸相撲
・青春兵器ナンバーワン
・【打切】シューダン!

 の 7 本でお送りいたします。



【読切】 eの原点

 ニセコイの古味直志先生が読切でご帰還!
 近頃なにかとテレビとかでも話題に上る、コンピュータ・ゲームでガチで競技するeスポーツが題材の青春ドラマ。
 やー、なかなか旬なネタをもってきましたねー(eスポーツの歴史はけっこう古いながら、日本で大きく話題になってきたのは最近っていう印象があります)。
 私が子供の頃でもプロのゲーマーは憧れたもんですが、eスポーツはそれをさらに一歩進めた感があります。
 もちろんこれだけで安定して食べていける選手はごくごく限られた人間に過ぎない事は想像に難くないですが、それにしたって子供が憧れるには十分ですよ。

 ただ今回このドラマが描いたのは、そのeスポーツの実態に迫るとか、ゲームでいかに強くなってゆくかとかではなく、eスポーツにかけた少年少女の“本気さ”みたいなところなんじゃないでしょうか。
 ゲームだからってバカにできないんだぞと。
 そこにはこんなに真剣に取り組んでいる、それこそ人生かけて頑張ってる奴らがいて、それはもうマジで熱いんだぜと。
 それこそ他のスポーツと変わらないんだぜと。
 怪我で挫折しちゃうドラマも、そんな女の子を立ち上がらせるために燃え上がる主人公も、そういったところを鮮やかに描き出していたと思います。

 ただもしこれが連載になるとしたら、やっぱりeスポーツって実際どういうことをやってるんだとか、ゲームで強くなるって具体的にどんなことなんだとか、主人公の才能ってなに?とか、この業界ってどうやって成り立ってるのとか、そういうところをこそ見てみたいと思うんですよねー。
 対戦の駆け引きそのものももっとちゃんと楽しみたいですしね。
 今回そのへんはページの都合やテーマがブレないよう、あえて描かれなかったんだろうなと思いますが、そこらあたりもしっかりとした取材をもとに描いていったら、これはなかなかに面白い題材になるんじゃないかと思います。
 おもちゃやカードゲームで戦うホビー漫画、ホビーアニメは昔からある王道ジャンルですが、それらはあくまでかなりの部分がファンタジー。
 それのリアル版ってのは、これは見てみたいと思いますよ。

 しかし今回ヒロインの美菜原ちゃん、片手にマヒが残るからってぜんぜん絶望する必要ないですよ。
 手がだめなら、足があるじゃない、ですよ。
 昨年末のニュースで読んだんですが、ある大会でひとりの選手が足でプレーして優勝するなんてことがあったんですよねー。
 まぁその選手は、足で操作しつつ腕組みしてみせたり、寝たフリしたりする不遜な態度があったそうで、それが運営サイドに問題と判断されて出場禁止処分になったようですが。
 ともあれ足で操作したって、それこそ口で操作したっていいじゃないですか。
 手を治すために何年かかったってとか、そんな待つ必要なんてまるでない。
 ソッコーで美菜原ちゃんは生足プレイヤーとしてデビューするべきです(どん!
 美菜原ちゃんならできる! 大人気になること間違いなしだ!(どどん!!



【新年企画】 ショートギャグフェスタ2018

 ジャンプ期待の新鋭作家がつどうショートギャグ祭り。
 ちょっと荒削りかもしれませんが若々しいエネルギッシュな短編がたくさん集まってくれました。
 個人的に刺さったのは前田良平先生の『月影の守護騎士』。
 カーディガンを注文したのにガーディアンかよ!という、一見出落ち感のあるネタですが、この二人の掛け合いが最後まで面白かったです。
 ジャンプGIGAで連載中とのことですが、やはり連載作品だからこその“こなれ感”があるんですかねー。
 また有馬洋平先生の『BENRIMAN』も、ネタの発想も面白かったんですが、オチのコマの友人の顔がいちいち妙な味を出してて面白かったです。



ハイキュー!!

 谷地さんめっちゃいい仕事するなー。
 登場も今週なんて二コマだけですし、セリフだってほとんどないんですが。
 先週のゾッとしているコマとか、今週の絶望に打ちひしがれそうになりながら全力で祈ってるところとか、ほんっとこっちまで引き込まれて谷地さんと一緒の気持ちになっちゃいます。
 目立たない役ですが、この漫画の谷地さんはほんっと大事な役だと思いますわ。

 そして今週はもうひとつの主役が烏野を見守るかつてのライバルたちでしたねー。
 完全に後がないところまで追いつめられてしまった烏野に、ついに応援を送ってしまうほどにほとばしる彼らの熱い思い。
 いやー、盛り上がってきちゃいました。

 さあ、田中さん、影山のラインから逆転が始まるのか。
 いよいよラストの応酬、いったいどんなことになっちゃうのか。
 ハラハラドキドキ谷地さん視線で見守っていこうと思います。



ゆらぎ荘の幽奈さん

 ああ、先週は勘違いしてましたねー。
 天狐幻流斎様っていうのはこの新キャラ・妖狐ちゃんのことではなくって、なんと幽奈さんのことだったんじゃないですか!
 まさか幽奈さんがそこまでの大物だったとは。
 まだ疑惑に過ぎないとはいえ、これで幽奈さんの見え方がちょっと変わってくるかもしれません。

 しかしそんなストーリーの根幹にかかわるシリアス展開が始まるのかと思いきや、まさかそこからこゆずちゃんとの変化対決とは(笑)。
 ズコーッってなっちゃいましたが、それでこそのゆらぎ荘ですかね(笑)。
 この妖狐の葛城ミリアちゃんというのも、先週の強者オーラはどこへやら。一瞬でコミカルで親しみやすいキャラになってくれたように思います。
 やー、なかなか良い子そうではないですか。
 これからこゆずちゃんのいい友達になってくれるのかもしれませんね。

 そして今週もミウラ先生は新たなエロ道を開拓してくれました。
 パンツをブラジャーがわりに使うのはすでにToLOVEるが発明済みでしたが、さらにそれを一歩進め、追加のパンツを頭にかぶり、肩口にもかけるという、まさにパンツまみれスタイルの呑子先生(笑)。
 いやー、ほんとミウラ先生は研究精神の塊でありますわ。
 そのままどんどん突き進んでいただきたい。



【センターカラー】 火ノ丸相撲

 やー!ついにやりましたねー!
 火ノ丸相撲、テレビアニメ化決定!!
 連載三年にしてとうとう獲得いたしました!
 放送枠はやっぱり NHK ですよねー。
 いま三月のライオンがやってる枠あたりでやるんでしょうか。
 高校相撲編が完結していることですし、そのあたりまで一気にやって欲しいものです。
 しっかりお金(税金w)をかけて、迫力ある動きを魅せまくって欲しいものですわー。
 放送が今からすっごい楽しみ!
 やー、肌色だらけの画面になりそうですねー(笑)。
 とにもかくにもおめでとうございます!

 さて本編ですが、強烈な夏合宿が始まってくれました。
 そうそうたる現役力士の顔ぶれに加え、なんと元大関・大景勝に、元横綱・大和国までがまわしを絞めて現れるって!
 いやー、実際プロでこういうことってあるんでしょうかねー!
 いったいどんな合宿になるのか。そして鬼丸はここで何かを掴めるのか。
 めっちゃ期待が膨らんで来ちゃいます。
 あと、なにか頑張ってるらしいレイナさんも、ですね(笑)。



青春兵器ナンバーワン

 鎧を脱いだナンバーシックスがきたないなー!(笑)
 なにこの絶妙な頭の長さ!
 今週はこの頭が出てくるだけでずっと笑ってしまってしょうがなかったんですが、いやー、まさかシックス、正体はただのアザラシだったとは!
 アザラシの飼育は国の許可が必要という冒頭の柱アオリが効いてます(笑)。

 またラスト、エージとナンバーナインが着々と距離を縮めてますねー。
 ツッコミ役の苦労人同士ですが、この二人だけの回とかあっても面白いかもしれませんね(笑)。



【最終回】 シューダン!

 ということでここでシューダン、ここであえなく終了〜〜。
 最後はついにナナセちゃんが自分の気持ちを吐露してくれつつも、爽やかに〆るって感じで実に横田先生らしい青春ドラマを堪能させてくれました。
 しかし、残念ながら打ち切りは打ち切り。
 掲載順位の様子からすると、アンケ結果は終盤ずーっとふるわないままだったということなんでしょうねー。

 小学生サッカーで男女混合。
 それも素敵な女の子が突如あらわれ、触発された男子たちががんばっちゃうっていう、なかなかにハートをくすぐられる題材だと思ったんですが。
 物語初頭は掲載位置も悪くはなかったように思うんですが、鴨志田君登場のあたりからズルズル後ろの方に下がっていったように思います。
 やっぱりナナセちゃんとの爽やかなドラマを期待していた向きには、ああいうストレスフルな展開はマイナスに作用したところが大きかったんでしょうか。
 私なんかは横田先生のドラマだからきっとこの鴨志田君も爽やか展開になってくんだろうなと信頼感があったんですが、すべての人がそうではないですからねー。

 あと、思いつくところとしては、主人公のソウシくんがわかりやすい強キャラではないというところもあるでしょうか。
 やっぱり主人公の男の子は、最後の絶望的な展開でもひっくりかえしてくれる、いざという時に何か起こしてくれる、決め手的なキャラが愛されやすいと思うんですよねー。
 最初はそうでなくても、そうなるであろう片鱗が見え隠れしたりするキャラとかですね。
 そういった意味でソウシはちょっと違っうタイプだったと。
 むしろ決定的な場面を作り出すゲームメイカーとして凄い貢献してるはずなんですが、しかしゲームのラストシーンを飾るのはナナセちゃんが担当だったりしましたからね。
 小中学生男子読者としては、女の子に負けてる気分というのはあんまり面白くない、っていう部分もあるんじゃないかなーと。
 自分がそうだったころを思い出してそう思います。

 あとは、ソウシの言うジョークがいちいち古かったことも多少はあるかもしれませんねー。
 ボトムズの銀河万丈ナレーションネタとか、なんで小学生が知ってるんだよとかですね(笑)。

 そういった面も多少あるかなー?と思ったんですが、まぁそれはちょっとした小ネタとして。
 ソウシがチーム内で最強ではないとか、サッカーにそんなに熱のない所から物語がスタートするところとか、そういうのはこのシューダンという漫画のテーマの根幹を左右するところでもあるんですよね。
 超人やヒロイックではない、ある意味等身大の少年少女ドラマを素敵に描き切ったなーと思うんですが、しかしその「等身大」というのが、実は週刊少年ジャンプでやるにはなかなかに難しいテーマだったのかなーと。
 そのあたりが今のところの私のできるかぎりの分析ですかねー。
 うーん、大好きな作品だっただけに、とにかく残念です。

 ともあれ、巻末コメでは横田先生、休む間もなくすぐさま次の作品作りにとりかかられるようですし。
 めっちゃ期待してますよー!
 次回作、マジで楽しみです!!
 ひとまず、シューダン完走、お疲れ様でしたー!!



 といったところで今年最初のジャンプ感想はここまで。
 新年早々超絶展開をやってくれた鬼滅の刃をはじめ、ワンピにドクターストーンにハイキューにと、熱い展開がガンガン来ていた今週号。
 とても読み応えがありました。
 次週からは新連載攻勢が始まって、またまたハンター×ハンターのシーズン(笑)がやってきますしねー。
 今年のジャンプも、おおいに盛り上がってくれそうです。



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posted by BOSS at 23:59| Comment(0) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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