2017年02月22日

週刊少年ジャンプ2017年12号 感想<後編>

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 そんなこんなで後半戦♪

■前編の感想はこちら





 後編の感想は、

・鬼滅の刃
・約束のネバーランド
・左門くんはサモナー
・ゆらぎ荘
・オレゴラッソ
・【終了その1】歪のアマルガム
・【終了その2】デモンズプラン
・磯部磯兵衛

 の 8 本でお送りいたします。



【センターカラー】 鬼滅の刃

 しのぶさんにそんな悲痛な過去が!!
 炭治郎の嗅覚に心の奥底の怒りを見抜かれ、徐々に本音を漏らしてゆくしのぶさんがなんとも切なかった。
 「怒ってますか?」と聞かれた瞬間のしのぶさんの表情は、おそらく悲劇にみまわれてから初めて見せた本当の少女の素顔だったりするんじゃないでしょうかね。
 この顔、すごい印象的でありました。
 しのぶさん、お姉さんが殺されてからずっと無理して笑っていたんですね〜。
 やー、切ない。

「だけど少し…疲れまして」

 この言葉の圧倒的リアル感。
 しのぶさんの声の力のなさまで伝わってくるようで……とても胸に痛いです。

 炭治郎に夢を託し、去って行ったしのぶさんのその後、どうなったんでしょうねー。
 最後の方、しのぶさんの顔が描かれてないのが気になりすぎます。
 ここからはしのぶさんは修羅と化して、ただただ鬼を斬り殺すことに集中しだすのか。
 それとも、ちょっと気楽になったしのぶさんはこれまでと変わらぬ姿勢で任務に専念するようになるんでしょうか。

 それはさておき炭治郎。気合も新たに修行に集中。
 ちっちゃい三人娘の協力も得たりして、全集中強化の修行に大成功であります!
 やー、頑張り抜きましたねー!
 今回の修行編はとことんカナヲに凹まされてきたぶん、この達成感はすっごい格別でありました。
 最後、カナヲの頭にコトンと湯呑を置く炭治郎のジェントルマンぶりも光りまくりでしたね(笑)。

 そんなわけで見事やり抜いた炭治郎。
 その光景を見る、帰ってきた二人ってのが素晴らしいオチであります(笑)。
 なにげに女子たちに囲まれてキャッキャキャッキャ、めっちゃ勝ち組状態ですもんね(笑)。
 さー、善逸、伊之助、お前たちもがんばんなくっちゃだ!



約束のネバーランド

 ここで「骨折しよう!」と来ましたかー!(笑)
 いやー、完全に八方ふさがりかと思えたこの状況でその発想が出てくるとは!
 やはりエマも相当ぶっとんだ天才ですねー。

 今回は三者三様、それぞれの個性が光りまくりでありました。
 自分が犠牲となってでも意地でも脱獄はやり通すという、ノーマンの鬼気迫る執念。
 一足先に脱獄した「フリ」をしてしまえばいいという、レイの周到かつ柔軟な思考。
 そして、先ほど言ったブレイクスルーな発想の転換をしてみせたエマは、さらにみんなで逃げるっていうのはノーマンも含めてなんだよっていうパワフルな友情で光りまくり!
 やー、熱いわー!
 やっぱりこの三人、一人が欠けてもダメなんじゃないでしょうか。



左門くんはサモナー

 ナッキーこえええええええええ!!
 まるで悪徳新興宗教じゃないですか!!(笑)
 上げて落として、とことんまで落としたらまた上げて。
 完全にマインドコントロールしたところで高いものを買わせたりなんかして(笑)。
 これまであんまり出番のなかったナッキーですが、そのまぎれもない悪魔としての恐ろしさを存分に思い知らされちゃいました。

「何世紀生きてんの?」

 とか真顔で責めるの怖すぎです!(笑)

 それにしてもアンリさん、アラワーって(爆)。
 時折出てくるオリジナル造語、あいかわらずセンス爆発ですわ〜。



ゆらぎ荘の幽奈さん

 最近勃発している恋愛戦争からはやや離れ、様子を見ている形の狭霧さんが今週のお当番。
 なんだかんだ言いつつ心の中にはモヤモヤがあったようですが、それをコガラシからの「信頼」と「自信」と言う形で解決しちゃいましたかー。
 やー、でもそれって、結局は恋なんじゃないのー?なんて思ってしまいますね〜(笑)。
 まだまだ狭霧さんが恋愛戦線に突入するには一段階なにかが必要っぽいですが。
 まぁしかしそれはそれとして、「任せた!」と言われた瞬間の狭霧さんの可愛さよ!



オレゴラッソ

 7 年後!!!
 めっちゃ飛びおった!!!
 いやー、今週はもうその衝撃に尽きますねー。
 打ち切りのニオイはあるかなーとは思ってはいましたが、この豪快な飛び方はむしろアッパレでありました。
 さすがに来週打ち切り確定でしょうなーこれは。



【最終回】 歪のアマルガム

 ということで歪のアマルガム、これにて打ち切り最終回。
 物語のスタートもなかなかインパクトがあって面白かったですし、最後の盛り上げ方もなかなかに面白かったのですが、いかんせん途中での盛り上げが足りなかったと言う事でしょうか。
 二人の刺客と二人の仲間を入れ替えて勘違いさせるトリックとか、ところどころ目を引くものがあっただけに、なかなかに惜しいものだなーと思います。

 個人的にテンションがあまり上がらなかったのは、あの九尾の殺人鬼のところだった記憶がありますねー。
 目をカッと見開き、首をかしげつつ「コロスコロスコロスコロス」とか連呼しまくったり、いわゆる“狂気の殺人鬼”のベタベタなタイプをそのまんまやったなーという感じがしてしまいまして。
 少々食傷気味な印象を受けた記憶があります。
 主人公が修行を終えて晴れて戦う最初の強敵だっただけに、もっと個性的な魅力を与えてあげたほうがよかったような気がしますねー。
 ああでも、顔の皮膚を溶かして貼り付けて呼吸を奪うとか、そのエグさ、窒息という切迫感、恐怖感についてはかなり良かったと思います。
 まぁでも、殺人鬼としての言動や演出で、既視感が先行しちゃったかなーと。

 九尾の殺人鬼に限らず、一番おおきな課題はキャラクターの魅力、個性なのではないでしょうか。
 最終回に至っても主人公たち、悪役たちの名前をわたしがあんまり覚えられていないのは、単にわたしが物覚えが悪いからというだけではない気がするのです。

 巨大ガシャ髑髏の全力形態のカッコよさとか、光るところはいくつもあっただけに、残念な結果でありました。
 ともあれ、前作三つ首コンドルから比較しても画力などなど大きな成長をみせつけられましたし、今作をも糧にして、次回作こそ凄いものを見せてくれるものと期待しております。



【最終回】 デモンズプラン

 そしてこちらも打ち切り最終回のデモンズプラン。
 第一話はなかなか良かったんですけどねー。
 あっけらかんとした光の主人公かと思いきや、実はとても人間らしい弱さを抱えていたり。
 だからこそ結びついた二人の友情なんだっていう読ませ方は、なかなかの新連載が始まったぞと思わされたものでした。
 欲望をつかさどる悪魔たちと、人間の表と裏の二面性を描いたりして、しかもその二面性と欲望とが密接に能力そのものにからんでいる能力バトルとか……これはこれまで見たことないものが見られるかもしれないぞ!と期待したものです。

 しかし、そこから始まった二話以降はよくあるバトル漫画だったかなーと。
 人間の二面性という面も鳴りをひそめてしまいましたし。
 第一話で示した面白さを、普遍的なものとして毎話貫き通すことがあまりできていなかったということなのではないでしょうか。

 また、この主人公二人がどうなってしまうんだーと思わせておいて、そのあと友達がからっきし出てこなくなってしまったのも大きな残念ポイントでした。

 それとこれは個人的にすごいひっかかってしまったことなのですが、最初にぶつかり合った敵悪魔が対戦車ライフルやミサイルを使ってきたという、この文明レベルの違和感が最後までぬぐえなかったことなんですよねー。
 この世界はいったい何時代なんだっていう疑問なのです。
 生活風景は大航海時代くらいっぽいのに、そんな武器があるのかいと。
 対戦車ライフルっぽいものがあるってことは戦車があるってことで、ってことは街に自動車は普通に走ってていいだろうし、ミサイルがあるからには電気や電話、ラジオ、テレビだって使われていていいはずです。
 でもそんな雰囲気はまるでない。
 ミサイルが戦争で使われる時代なら、軍隊の装備はサブマシンガンを携行している現代風であるはずなのにそんな感じではないですし、王宮に押し入ってきたドグマはサーベルとかで武装をしている(まぁこれは悪魔の力で正規軍を制圧してきたんでしょうね)。
 崖沿いの道を突き進む悪漢たちは車にも乗らず徒歩で村を襲撃しようとしていて、その手には棍棒とか大剣とかを振り回していたりする。
 いやいや、君たちそんな装備で正規の治安部隊とかに遭遇したりしたらアウトでしょ?って心配しちゃうわけですよ。
 このへんの違和感、私としてはかなり大きなものとして最後までひきずってしまいました。

 まぁそのへんは私のこだわりやすいところなので一般的ではない話かもしれませんが、もうちょっと一般的な話をしますと、結局のところボロの悪魔の力があんまり魅力的に見えなかったところが大きかったのではないかと思います。
 守護欲の力と言いつつ、手しか守れそうにない見た目だったんですよねー。
 最後になってようやく全身鎧の形となりましたが、そういう変身ヒーローらしいかっこいい力は最初からバンバン使っていった方がよかったのではないでしょうか。
 変身するためには大量の血液が必要で、そのためには深く傷つかなければいけないという仕掛けはなかなか面白いことを考えるなーと思わされたのですが、しかしその仕掛けにこだわりすぎて、ちゃんと変身するのが遅くなってしまったということなのかなーと。
 いいネタは出し惜しみせず、2 話目か 3 話目あたりで全身鎧能力を開放してしまう。
 そういうスピーディな展開だったら、もうちょっと違う結果がまっていたのかもしれません。

 ちなみにこの全身鎧についても、より攻めた尖ったデザインでもよかったように思います。
 現在のデザインだと、パッと見たときに記憶に残りやすいパーツが見あたらないんです。
 目を引くシンボリックな部品がないんですよねー。
 遠くから見たり、シルエットにしたりしてもすぐに主人公だとわかるデザインを、というのを心がけてみたらよいのではないでしょうか。



磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜

 犬にすべてをなすりつけようとしたら犬と話しちゃう先生!!
 そして無言の切腹へと言う流れ、めっちゃ笑ってしまいました(笑)。

 そして意外にもとってもいいお説教をしてくれた先生、思わずじーんと来ちゃったじゃないですか。
 ちゃんとそのあとギャグらしいオチはありましたが、ゲラゲラ笑って最後にじーんときて、なんだか素敵なさわやかさを味わっちゃいましたわ〜。
 やー、これは完成度の高い一話だわ〜。



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