週刊少年ジャンプ 2016 年 44 号掲載分の感想です。
■ジャンプ本誌の感想はこちら→前編
【コミック派ネタバレ注意!】
【感想小タイトル】
■母の死
■レイジュの秘密
■旅立ち
■フードファイト
■母の死
独房でひとり食事をとるサンジ。
そこで思い出すのはお母さんのこと。
やー、綺麗なお母さんですことー。
レイジュともよく似ていますし、サンジたち兄弟はこのお母さんの血を色濃く継いでいたんですねー。
そしてこのエピソードも胸に来まくりでした。
病床の母親のため、ヘタクソながらも一生懸命つくったお弁当を持っていくサンジに、その激マズ弁当を笑顔で完食してしまう優しいお母さん。
母の無限の愛、サンジの母への想いが力いっぱい伝わってきて、ちいさなエピソードでありましたがたまらんものがありました。
これがサンジの料理人への第一歩だったんですねー。
そして間もなくお母さんはお亡くなりになって。
これ、タイミング的には一瞬サンジの激マズ弁当が原因だったのではないかと思ってしまいましたが、それはさすがにまさかですよね!
サンジとしては、自分の料理の腕がドヘタであることはわかっていたでしょうし、お母さんにいつか本当においしい料理を食べさせてあげたいと、そう願っていたんじゃないでしょうか。
それが永遠に叶わない願いになってしまったことが、余計にサンジを料理人の道へと後押しする結果となっていったのかもしれないなーと、そう想像させられました。
ゾロではないですが、いつか天下一の料理人になって、天国まで届く料理を作って見せるってみせるって、そんな感じなのかもなーと。
あとオールブルーのことはここで知ったことなんですねー。
家という地獄のような世界しか知らないサンジにとって、それはまさに夢のような世界として胸に刻み付けられたのかもしれません。
■レイジュの秘密
そして飽きもせずまたもやサンジをイジメにやってくる三兄弟たち。
ボロボロにされたサンジの手当てをしてくれたのは、ここでもレイジュでした。
なるほど、あの三兄弟には「かわいそう」とか「悲しい」とか感じる感情がそもそも備わってないんですね。
そういう心の改造までされてしまっていたということですか。
そう考えると、あの三兄弟も被害者ではあるのかなーと。
でもまぁ、今のところあまりあの三兄弟のことは憐れには思えてこないですけどねー。
そしてこのレイジュの言葉は、裏返せばレイジュ自身がサンジのことを「かわいそう」と思っていること、父親にも兄たちにも疎外され苛め抜かれていることが「悲しい」と感じていることが伺えます。
このレイジュだけはサンジと同じ、しっかり人間の心があったんですねー。
いやー、それがわかってなんだかうれしい。
でも、表立ってサンジの味方をしてしまえば、今度はレイジュ自身が危なくなってしまう。
だから今はこれが精いっぱいの手助けだと、そういうことだったんでしょうねー。
レッドラインを越えてジェルマ船団は東の海へ。
なるほど、サンジが北の海の出身でありながら東の海に来ていた裏事情はこういうことがあったわけですか。
山脈よりも高いレッドラインの断崖絶壁をいともたやすく登ってゆくジェルマのでんでん虫の大船団。
これはこれでなかなかとんでもない光景ですねー。
まさに神出鬼没のジェルマ 66 のトンデモ機動力ですわ。
この東の海で起きた戦闘の混乱のなか、レイジュに自分はコックになるのだと明かすサンジ。
愛してもらえない苦しさにもがきながら、ここで逃げだせば父親に二度と会わずに済むからと気丈に宣言するサンジが痛ましい。
これにはたまらず涙をこぼすレイジュも優しい娘ではないですか。
これにてついにレイジュ……いやさ、レイジュお姉ちゃん、サンジの脱獄の手助けをす!
鉄格子をふんっ!とばかりに捻じ曲げて、サンジに逃げろと指図をする。
いやー、最高だ! レイジュお姉ちゃん、最高だ!!
思わず声をあげて喜んでしまいましたわ(笑)。
このクソみたいな家族の中で、サンジにレイジュお姉ちゃんみたいな素敵なお姉ちゃんがいてくれたことが本当に心からうれしいです!
■旅立ち
そしてトドメとばかりにサンジと父ジャッジの最後の邂逅。
「私も人の子なんだな」と、ちょっとは親としての優しさでもあるのかと思ったら、なんですかこの人でなし!
一応自分の子を直接手にかけることだけは抵抗があるようですが、しかしこの言い分は酷すぎる。
どこへなりとも行って好きなように生きろとでも言えばいいものを、言ってることは「のたれ死ね」という意味ですもんね。
しかもさらにダメ押しとばかりに、自分が父であることは口外するな……つまりは完全なる絶縁要求ですよ。
それもサンジを「誰にも知られたくない汚点」だとまで言っちゃいますか!
実の親にここまで完全否定されるって、あまりにも酷い仕打ちではないですか。
慟哭するサンジと、それを隠れて聞いているレイジュお姉ちゃんが堪えきれずに震えて泣いているのがキツすぎる。
子供には本来、親が世界の全てではないですか。
その親に完全否定されるって、小さな子供にとってここまで苦しいことってありますでしょうかね!
うーん、これはもう許せんなー。
絶対に許せんですよ!
そしてついに旅立つサンジを励ますレイジュお姉ちゃん。
「海は広い…いつか
必ず優しい人達に会えるから!!!」
わたくし涙腺決壊です。
サンジはこの言葉にどれだけか救われたことでしょう。
どれだけ絶望の闇を照らす光となったことでしょう。
同時に、レイジュお姉ちゃんにとってもこれは祈りだったのだろうと思うんですよね。
きっとそうあってくれよと、かわいそうな弟への、何もできない姉からのせめてもの祈りだったのだろうなと(そんなお姉ちゃんに、今の一味のみんなを見せてあげたい!)。
いやー、レイジュお姉ちゃん、愛情深い、弟想いの最っ高のお姉ちゃんですわ!
このめちゃくちゃな地獄のなかで、たったひとつ残された姉弟の強い家族愛が、なによりも眩しく見えてしまいます。
きっとこのお姉ちゃんがあったからこそ、サンジの
「女の“ウソ”は許すのが男だ」
っていうあのポリシーに繋がっていくんでしょうねー。
激マズ弁当を食べてくれた時のお母さんの笑顔と“ウソ”も、同じく影響を与えているのかもしれません。
地獄のような家庭に生まれたサンジですが、反面、サンジを囲んでいてくれた女性たちだけは、最高に素晴らしい女性たちだったわけで。
それがのちのサンジの女性への崇拝、フェミニズム、騎士道精神といったサンジらしさを育てていく発端となったのかもしれませんねー。
回想もおわり、ふたたびあいまみえたサンジとレイジュさん。
さーて、レイジュさんは現在でもふたたび味方になってくれるんでしょうか。
今のこの状況ではさすがにおおっぴらにジェルマを裏切るような行為は難しそうですが、ルフィたちが助けに来てくれて、あと一歩なにか影ながらフォローしたらサンジが本当に逃げ切れる!と、そういうギリの状況になったらならば、なんだか助けてくれそうな気もするんですよねー。
影ながらでも、大きな味方がここにいるんだぞというのは、とても心強くなる情報でありました。
なにより、サンジを心配してくれる家族がいるっていう、ただそれだけでもめちゃくちゃ心が軽くなる情報です。
■フードファイト
一方、あれからなんと 11 時間も戦いっぱなしだったというルフィとクラッカー。
全力全開のルフィでさえ 11 時間もやって倒せなかったって、ちょっとそれマジですか!っていう衝撃ですねー。
クラッカーってば普通にドフラミンゴより強いってことになるんでしょうか。
まぁ、実際はルフィが戦っては逃げて、逃げてはクラッカーを食って、また戦ってののらりくらり戦法だったようですし。
そう考えると鳥かごによる閉じ込めや、糸による縛り付けなど相手を逃がさない戦法をとることのできるドフラミンゴはまた別の嫌らしさがあるなとも思います。
あと、クラッカーの強みは無限に分身を作ることで、自分はダメージを一発も受けないということにあるようですからね。
一発くらったらどのくらい持つのか、そのへんはまだまだ不明です。
ともあれ、四皇幹部ともなるとここまで手ごわいのかと思い知らされる、なかなかショッキングな状況でありますわ。
しかし、無限増殖のビスケットをぜんぶ食ってきたって、ルフィの発想力にも頭が下がります(笑)。
散らばるクラッカーの破片にはたしかにルフィの歯形がびっしりと。
ルフィ、糖尿病まっしぐらですな(笑)。
あとはクラッカーの体力が尽きるのが早いか、ルフィがパンクするのが早いかの我慢比べ。
さーて、どういう決着になるんでしょうか。
と、ここでわたくし、ちょっと凄いアイデアがひらめいてしまいました。
これ、マジですごいですよ〜。
これさえやっちゃえば、クラッカーどころか、この島だって滅ぼせちゃうかもしれません。
名付けて、ゴムゴムのゲr
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『ただいま通信障害があった模様です』
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どうやらそれは早計だったようですね。拙速な判断でした。
・母親の存在がサンジに料理人への道を志せる始まりだったのは
予想通りでした。サンジにとってはいわば自分のやった事の中で
初めてほめてもらえた事だったのだから当然かもしれません。
・「人格」や「思想」は「精神」の領域ですが、それを育む「感情」は
脳という「肉体」にも依存しています。ロボトミー手術とか、
生まれながらに「共感」が欠如したサイコパスとか、聞いた事が
あるかと思います。つまり何が言いたい事かというと人為的に
感情機能に手を加える事は十分可能だという事です。
ジャッジの奴、よもや身体機能への改造のみならず、我が子に対して
感情機能の改造までしているとは……とことんマッドだな。
サンジに対して自分で手を下さないのもどう見ても情というより
自分のプライドにさわるからだし、サンジを見送る目にも
ひとかけらの「惜しみ」さえもなかった。酷い悪党はこれまで
何人も登場したが「親」としてここまで最低の奴はいませんでしたね。
いや〜、レイジュさんが助けてくれるんだろうなと思ってはいたものの、過去編ではここまでサンジのために泣いてくれたり、積極的に助けてくれていたたとは私も意外でした。
>初めてほめてもらえた事だったのだから当然かもしれません。
なるほど、それは大きそうですね!
>酷い悪党はこれまで
何人も登場したが「親」としてここまで最低の奴はいませんでしたね。
まったくですね!
ここまでワンピでは親子や疑似親子の愛情や絆が何度も繰り返し描かれてきただけに、このジャッジの外道っぷりが強烈に際立ちます。