2016年09月28日

週刊少年ジャンプ2016年43号 感想<後編>

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 そんなわけで後半戦!

■前編の感想はこちら





 後編の感想は、

・レッドスプライト
・トリコ
・ゆらぎ荘
・背すじをピンと
・ワートリ
・鬼滅の刃
・左門くんはサモナー
・磯部磯兵衛

 の 8 本でお送りいたします。



レッドスプライト

 戦闘飛空艇同士の空中戦ドッグファイトになるかと思ったら、頭脳戦なかくれんぼだったのは意外な面白さ。
 タツの頭の良さも光りましたし、見開きで見せた敵艦背後からの急襲体当たりはオオッと言わせる大迫力。
 またなにより最後のベタベタなタツの参上がなんとも痛快でありました。

 またこのエピソード自体が雷髄人間の意地を見せつける話になっていつつ、モノのトラウマを解消する話ともなっているのが実に上手い。
 やー、なかなか面白いではないですか、レッドスプライト。

 あと、敵艦の女性艦長がちょっとかわいいですね〜。
 クズ上官をいさめようとするまっすぐさと、ちょっとポンコツっぽいニオイがほのかにただよっているのが魅力的。
 私の中ではさっそく声優・井上麻里奈さん(最近だと『七つの大罪』のジェリコが一番イメージ近いかなw)で再現されておりました(笑)。



トリコ

 なんじゃそりゃあああ!!
 トリコのワンパンでふっとんだアカシアが、バウンドしながら地球をぐるーっと一周。
 それを見もせず後ろ手にダンッと止めちゃうトリコって!(笑)
 なんかもうスゲーッ!て惚れ惚れしていいのかギャグだと受け取っていいのかさえもうワケワカラン状態。
 いやー、とんでもないレベルまでやってきちゃったものですよ。
 もはや漫画界最強クラスのドラゴンボールのキャラたちとさえ、十分にわたりあっていけるレベルかもしれませんね〜。

 しかし、どんなに強くなったとしても地球を潰されちゃったんじゃあどうしようもない。
 こちらの世界にはドラゴンボールはないわけですからねー。
 地球を文字通り食い潰そうとするアカシア相手に、トリコたちにいったいどんな手が残されているのか。

 想像を絶するっていうほかないレベルの最終決戦に、次はいったいどんなとてつもない場面を目撃させられることになるのか。
 ここまできたらインフレの極限まで、とことんまでやり切ってほしいって思っちゃいますわー。



【センターカラー】 ゆらぎ荘の幽奈さん

 またまた新キャラ投入のゆらぎ荘。
 今度は狭霧さんのライバルですかー。
 貧乳ツインテくの一とは、あざとくテンプレなライバルながらもちょっと初心っぽさが残ってるのが可愛らしい(笑)。
 しかもライバルによくある性格の悪さを感じないのがとてもいい。
 むしろこの子、実は男の子よりも狭霧のことが好きなんじゃないの?っていう雰囲気も私は個人的に感じてしまたんですが……まぁそれはわたしの歪んだメガネのせいかもしれませんが(笑)、ともあれ狭霧さん周辺はほんといいキャラに恵まれて、またまたどんどんドラマが賑やかになっていきそうです。



背すじをピンと

 踊りながら怒りの感情をぶつけあうリオ先輩と土井垣部長!
 きみらニュータイプか! 踊りで語り合ってるのか!(笑)

 ともあれ、ついに本音をさらけだし、ぶつけあうことができたリオ先輩たち。
 大人なようでいて、やっぱり年相応の少年少女たちなんですよねー。
 青春真っ盛りじゃないですか。
 14 年たまっていたものを全力でぶつけあったんですから、これはかなり気持ちのいいものだったんじゃないでしょうか。
 雨降って地固まる。
 今後はこれまで以上にかたい絆で結ばれたペアになってくれるといいですねー。
 もちろん、この勝負に勝たなければいけない約束なわけですけどね。

 いやー、よかったよかった。
 獣が全力で吠え合うようにぶつかりあう二人でしたが、見ているこっちはニヤニヤしっとおしでした。
 最高のイチャラブっぷりを見せつけられた気分でしたわー(笑)。

 しかも、この感情のぶつかり合いがどうやらダンスの方にもかなり効果てきめんだった様子なのが素晴らしい。
 そんな僥倖もあり、勝負はけっこう分からなくなってきているんじゃないですかねー?
 残り三種目、リオ先輩たちのさらなる進化に期待です。

 あと、ぶつかりあうリオ先輩たちの姿に、まるで自分たちの普段を見せられたみたいな感じになって居心地悪くなっちゃってる八巻先輩たちがなんともカワイイ(笑)。


 
ワールドトリガー

 待ってましたーヒュース回!
 さっそくボーダー製バムスターとの模擬戦で負けず嫌いなところを発揮してくれて最初っからニヤニヤが止まらない。
 これ、歴代 1 位は遊真のたしか 0.4 秒なわけですが、さすがにヒュースも勝てなかったんじゃないですかねー。
 遊真は軽量スピード型のスコーピオンなわけですし、そういう武器の差もあれば遊真の方がなんか早いイメージがありますわ。

 あとなにげにヒュースが弧月だったのにちょっと驚き。
 先週のヒキで、修たちに必要なのは遊真がいないほうを担当する前衛タンク役だということでしたが、まさにそういう鍔迫り合いで敵を抑えるタンクとして弧月を選んだということでしょうかね〜。
 陽太郎にやった刺したふりスコーピオンの件もありましたし、角の補助による優れたトリオンコントロール力もありますから、てっきりスコーピオンやバイパーといった器用系の武器を使うんじゃないかと思ってました。

 ヒュースに剣を使っていた経験があったというのもちょっと意外な新情報。
 最新式のランビリスを装備する前は、エリン家の護衛隊長の剣士だったって感じでしょうか。
 なんかそういうイメージがわいてきたなー。

 あとそれから、ヒュースって左利きでしたっけ?
 剣を左で握ってることが多いですし、鞘を右腰にしているところからも左利きっぽいことがうかがえる。
 でもたしかご飯を食べるときは右手に箸を持ってましたよね?
 あれかな〜、陽太郎に「右手でこうやっておハシを持つのだ」と教わって、そのまま馬鹿正直にやってたってことなんでしょうか(笑)。
 箸の持ち方がおかしかったのはこの伏線だったのかな。

 そして来ました! C 級三バカトリオ!
 今週はわたくし、これが一番の楽しみだったんですよー(笑)。
 期待通り、めっちゃ厨二なセリフに大笑い。
 なーにが「或いはそうかもな」かっつーのー(笑)。
 完全に独自の世界を作り出しちゃってるこの三人、めっちゃ好きですわー。
 葦原先生は相変わらずこういうセリフセンスも抜群です。
 どこで仕入れてきたんでしょうねー(笑)。

 で、期待通りドン!バン!ズバン!とやられてくれた三バカですが、やられかた、これ完全に遊真にやられた時の再現じゃないですか!(笑)
 あまりの天丼ネタ芸にゲラゲラ笑ってしまいましたわ。
 しかも当のヒュースのシュールなまでのやる気のなさときたら(笑)。
 これ、さっきの C 級総当たりをやってた時よりテキトー感がハンパない。
 なんつーか、完全に低燃費運転っていうか、ヒュースの身もふたもない手抜きっぷりに大笑いしてしまいましたわ。
 いやー、C 級三バカ再登場、期待以上にご馳走様でした!

 そんなわけでアッというまにヒュース B 級昇格おめでとう!
 で、ここまではぼんやりこうなるんじゃないかなっていう予想はついていたのですが、ここからが意外な驚きでした。
 まさかの B 級男子 5 人抜き!
 コアラ、巴くん、三浦くん、笹森くんと、それぞれの隊でエースではないとはいえ、れっきとした B 級の実力者たちをいとも簡単にひねってしまうとは。
 弧月一本のレギュレーションとはいえ、ヒュースがここまで劇的なデビューを飾るとは思いもしませんでした。
 なんだかまるで剣豪モノの道場破りみたいなノリになってきましたね。
 いやー、面白い!

 そんななかでも笹森くんはあいかわらず優遇されてますねー(笑)。
 じっくり観察して学んだというのもあるでしょうが、ヒュースから一本を奪い、最後の決着シーンもヒュースの右肩に手傷を負わせる健闘っぷり。
 ほんと、この笹森くんの成長っぷりは毎度のことながら気持ちがいいったらないですわ。

 次なる刺客(笑)、辻先輩にも 5 対 2 の圧勝をおさめるヒュース。
 さすがに 8000 点以上のマスター・クラスが相手となってくると、さすがのヒュースもちょっと手ごたえが違ってくるようですが、それでも大差で圧勝ですものねー。
 辻先輩のほうも、事前情報何もなしだったのと、いきなり剣一本で戦わされたという事情はあるかもですが、これはおおきな収穫でした。
 このヒュースが十分 A 級にも通用するぞってことが分かってきたわけですからねー。
 まぁそうでなくっちゃ修たちだって困りますし、防御専念していたとはいえあのチート級の迅さん相手に丁々発止をやってのけたヒュースなわけですから当然とも言えますけどね。
 やー、でもこれは実に嬉しい収穫でした。

 あとなにげに、 7000 台の笹森くんたちと、8000 台の辻先輩のあいだにあるマスターの壁ってのは相当にあるんだな〜というのが今回わかりましたねー。
 笹森くんと辻先輩の差は、数字上は 1 勝分だけですが、ヒュースの戦いをしっかり観察した笹森くんがやっともぎとった 1 勝と、初見でいきなり 2 勝をとってる辻先輩の間には数字以上の差がありそうです。
 このあたりが、ジャクソンこと若村くんが感じているマスターの壁ってやつかもしれませんね。

 そしてここで驚きの戦力投入!
 なんと、試合を終えたばかりのイコさんが!!
 先週わたくし、イコさんにまた会いたいなーって言ったばっかりなのに、ここで出てくるとはめっちゃサプライズではないですか(笑)。

 また、出てきていきなり嵐山さんの肩を叩いてほっぺをツンとか、あまりのオチャメさにも大笑い。
 キミらイチャイチャしすぎやねん!(笑)
 イコさんが 19 歳で、嵐山さんもたしか 19 歳でしたっけ。
 同学年ってことで、普段もこんな感じで仲がいいんでしょうねー。
 ほかにも今週はコアラたち、ボーダー男子たちの横のつながりも垣間見えましたしね。
 あまり日常回とかの気をゆるめる回のないワートリですが、こういったところでサラッと隊員たちの部隊の枠をこえた交流を垣間見えたのが嬉しい一話でした。
 ランク戦でしのぎを削り合う彼らですが、いつもはやっぱり年相応なんですよねー。

 てことで、ヒュースの相手はついに上位エース格。
 ここまではどちらかというと隊のなかでサポート役を担当している隊員たちでしたが、今度は紛れもないエースですもんね!
 ついさっき遊真が負けたイコさんに、果たしてヒュースは勝つことができるのか。
 またもイコさんのカメラ目線が決まってしまうのか(笑)。
 遊真と比較してだいたいのヒュースの強さも測れてくるのではないでしょうか。
 そういう計算抜きでも、ちょっと熱くなっちゃう少年漫画らしい展開でもありますしねー(笑)。
 予想外すぎる展開にさらに予想外を重ねて、こーれは面白くなってまいりました!



鬼滅の刃

 うおー!首いいいいい!!
 ポニテ子の首がああああああ!!
 先週は扉まで飾って、なかなかかわいい感じだったポニテ子隊士が……なんともあっけなく!
 いやー、鬼滅の恐ろしさをひっさびさに味わわされました。
 いつどんな死が訪れてもおかしくない、やっぱり恐ろしい漫画です。

 操るだけ操って、つかえなくなったらゴミのように捨て去る。
 この残酷で唐突な処分に怒る炭治郎。
 あえて顔を見せずに表情を想像させる演出がいいですねー。
 そしてそれをビリビリと感じ取り、「そうだな」なんていつになく素直に応じる伊之助もいい。

 そして、それだけ怒りに震えておきながら、敵がすがりつくように死を受け入れていたなら即座に慈悲の心で剣をふるえる炭治郎!
 うーん、でっかいな!
 炭治郎はほんっといいやつだ!
 敵も単純な悪ではなく、その死のまぎわに悲哀を感じさせてくれるのもいつもながら。
 いやー、ガンガンに心を揺さぶってくれるなー。
 
 

左門くんはサモナー

 まさに傷口に塩!
 しかもこの盛り塩、わざとじゃなくって善意でやってるくさいからタチが悪い(笑)。
 てっきりちょっと友情が生まれちゃうエピソードなのかと思ったのに、これは当分ムリですねー。



磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜

 磯兵衛、なんにも考えてないようなのにうまいこと大名っぽく差配できてるっぽいじゃないですか(笑)。
 絶対なんも考えてないはずなのに、この異様な運の良さがイラッと来るような嬉しいような。
 この勢い、いったいどこまでいくんでしょうねー。


感想後記

 というわけで、こち亀が終了してから初のジャンプとなった今週号。
 皆さま、いかがでしたでしょうか。
 目次を見たときとかには、やっぱりそこはかとない寂しさを感じてしまったのですが、すべて読み終わってみるとちゃんと面白かったーっていう満足感があったのでホッと胸を撫でおろしました。

 次々と大作が終了し、こち亀までが終わってしまい、いやおうなく時代の移り変わりを感じさせる昨今ですが、でもそれって新人たちにとってはかつてないほどのチャンスでもあるんですよね〜。
 これから何年かは、次々と新鮮な戦力が現れてはしのぎを削る、戦国時代がはじまっちゃうんではないでしょうか。
 そのなかから、新たな時代を背負う看板、柱が現れてくれることを祈るばかりです。
 ま〜、すぐにはそうはいかないんでしょうけどね。
 でも同時に、そういう戦国時代は読者にとってもかなり面白い時代になる可能性があると思うんですよね。
 これまでにない、新鮮な風が吹きまくり嵐となるような、ジャンプ新戦国時代の到来を期待しちゃいます。
 そうなってくれるといいなー。



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posted by BOSS at 23:20| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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