ジャンプ感想別室 ONE PIECE（ワンピース）第839話〝クソお世話になりました": 少年、グリグリメガネを拾う

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2016年09月19日

ジャンプ感想別室 ONE PIECE（ワンピース）第839話〝クソお世話になりました"

　週刊少年ジャンプ 2016 年 42 号掲載分の感想です。

■ジャンプ本誌の感想はこちら→前編

【コミック派ネタバレ注意！】

　こち亀最終回に合わせて扉絵で両さんをお見送り。
　サブタイを〝クソお世話になりました"と、名台詞中の名台詞を持ってきたのも本編内容とのダブルミーニングになってていいですねー。
　NARUTO 最終回でもそうでしたが、尾田先生のこういう粋なところが素敵です。
　あと、右下の懸賞金額のところが「965,011」となっているのは、どういう意味なんだろうと昨日書いたんですが、コメント欄で教えていただきました。
　ひっくり返して見ると「110,596」になって、そこに両さんの顔の上についてる両さんマユゲをひっくり返した「3」をくっつけることで、「110（おまわりさん）5963（ごくろーさん）」になるってことみたいですねー。
　相変わらずこういう粋な遊びが上手いなー。

【感想小タイトル】
■ヴィンスモーク家のサンジ
■脅し
■立入禁止

■ヴィンスモーク家のサンジ

　と言う事で今週はサンジパート。
　ヴィンスモーク家が勢ぞろいしたとろで朝の食事のシーンからだったわけですが、さっそく食事についてニジとぶつかり合ってしまうサンジ。
　この食事を大切にするサンジのポリシーは最初からまったくブレてないんですねー。
　相手が誰であろうと主張を曲げないサンジがマジでカッコいいです。

　ちなみに彼らの背後、壁にかかげられている巨大な猛禽のレリーフは、ヴィンスモーク家の紋章だと思うんですが、ほぼまんまナチスドイツのレリーフなんですよねー。
　もしくはこのジェルマ 66 が特撮ヒーローをモチーフにしているっぽいところからすると、むしろ仮面ライダーの悪の組織ショッカーのレリーフでしょうか（ショッカーはナチスの残党という話もあるそうな）。
　
　しかしこのヴィンスモーク家がこれまでレヴェリーにも参加していた世界政府加盟国だったとは。
　これだけ悪辣なことをしている暴力的国家ですら立派に世界政府をやってけちゃうんですねー。
　どんだけメチャクチャな組織んですかって思っちゃいますわ。

　でもそんな世界政府ですら、さすがにヴィンスモーク家が四皇と婚姻関係を結べばレヴェリーからは追放すると。
　いっそ世界政府からすら追放されそうな気もするんですが、そういうリスクをとってでもヴィンスモーク家は四皇・ビッグ・マムとの繋がりを欲したということなんですねー。
　実質の国土を持たないヴィンスモーク家でしかできない芸当とも思えますが、それだけビッグ・マムの権力は絶大なんだなぁ～とも思えてきます。
　

■脅し

　あくまで反抗的な態度を貫こうとするサンジに対し、ここでヴィンスモーク王ジャッジがゼフの写真を取り出す。
　うーん、これはさすがにサンジも黙るしかない。
　ヴィンスモークやビッグ・マムが怒れば、オーナー・ゼフもバラティエもひとたまりもないことは火を見るよりも明らかです。
　大恩ある養父でもあるゼフの命がかかっているとなってしまっては、これはサンジもどうしょうもありません。
　これはサンジ、見事に詰んでしまいましたねー。
　爆弾の手錠くらいならなんとかなるかと思っていたんですが、ここまで明確に人質をとられては、単なる脱走では済まなくなってしまいました。
　たとえルフィたちが首尾よくサンジを救い出したとしても、サンジ自身が脱走を拒むことになってしまいそうです。
　これはどうしたもんやら。
　いっそビッグ・マムもヴィンスモーク家もブッ飛ばしてしまえば問題解決ですが、そういうことができる戦力差ではなさそうなことがこれまで示されてきちゃいましたからねー。

　と、ここでフッと思ったんですが、これだけ兄弟が多いヴィンスモーク家なのに、なんで婚姻を結ぶのがサンジでなければいけなかったんでしょうか。
　実は全員既婚者だったとか、そういう理由があったりするんですかね？
　もしくはなにか、ヴィンスモーク家としては大切な男子をビッグ・マムの娘婿にしたくない、重大な秘密があったりなんかするんでしょうか。
　そういった意味で、ちょうどいい捨て駒がサンジだったんでしょうかねー。
　どうして彼らがここまでサンジに固執するのか、ちょっとそういった面でも気になってまいりました。

■立入禁止

　しかし女の子の顔をボロボロになるまで殴り、さらに歯まで折ってしまうって。
　ちょっとこれはキツすぎるなー。
　物語展開のためとはいえちょっとショッキングすぎる描写でした。

「こんな悪党（クズ）

　今まで会った事がねェ！！！」

　と怒りを爆発させるサンジですが、ほんとにこりゃー絶対許せねぇですわ。
　ヴィンスモーク家との問題の平和解決は完全にないなと確信できた事件でした。

　その犯人ニジはこっちにいると、ヨンジに案内されてサンジが見たものは、これはいった何なんでしょうか。
　まるでクローン人間の量産工場のような巨大施設。
　良い方向で考えれば、ヴィンスモーク家のために自ら身をていして犠牲になった兵士たちの治療施設とも取れますが、なんだかそんな雰囲気でもなさそうなんですよねー。
　「補充を」とか言われているところを見ると、命のないロボットなのかもしれませんが。
　いやー、なんだかそういうふうでもない、洗脳されて改造された、まさにショッカーのような戦闘員といったところのような雰囲気を感じてしまいます。
　いやー、ヴィンスモーク家の闇は想像以上に深そうだ。

■ジャンプ本誌の感想はこちら→前編

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