40 年の歴史に幕を下ろしたこち亀を、盛大なお祭り騒ぎで送り出す 42 号。
一日遅れのアップとなりましたがさっそく感想に参りましょう。
前半の感想は、
・【最終回】こち亀
・ワンピ
・ブラクロ
・火ノ丸相撲
・ハイキュー
・ゆらぎ荘
・レッドスプライト
・斉木楠雄のΨ難
の 8 本でお送りいたします。
【巻頭カラー】 こちら葛飾区亀有公園前派出所
いやー、まさか自分のジャンプ感想でこち亀の最終回の感想を書くことになるとは思いもしませんでした!
しんみりしたお話は先週で終わらせて、最後はとにかくバカバカしくお祭り騒ぎ。
でもこういうのがこち亀らしいなーって思いますねー(笑)。
編集長が 9 人も代わったとか、担当が 13 人目だとか。さすがに 40 年と一口に言ってもこういう数字を聞かされると凄まじい。
40 年前たてばキャラも変わるし絵も変わる。
でも「それはキャラの成長よ」と、さらっと言ってくれた麗子がえらくカッコよくて惚れ惚れしちゃいましたわ。
キャラや絵だけでなく、時代に合わせ、その時々に合わせて貪欲に変化を取り入れてきたのがこち亀なんですよねー。
車やサバゲー、ラジコンやパソコンやゲーム、最近だとボカロや艦これ、ドローンといった、その時々の新しいものをこち亀で知ったという読者もかなり多いのではないでしょうか。
子供たちにとっての「情報誌」のような役割を、こち亀は果たしてきたように思います。
お小遣いが貯まったら次はこれを買ってみようとか、大人になったらこんな遊びがしてみたいとか、そういうたくさんの憧れを子供たちにくれたのがこち亀だったのだと、そういうふうに思いますねー。
また漫画としての幅においても、こち亀は通りいっぺんではない、変化を恐れずおおきな幅を獲得してきたからこそ、ここまで長く愛される作品になったのだろうなと思うんですよねー。
バカバカしいドタバタ喜劇を中心に据えつつ、古き良き時代を思い起こさせる昭和の人情話もあり、また擬宝珠家と両さんの疑似家族物語もあり。
最近では任侠の嫁が警察に入ってダブルスパイになるエピソードが、コミカルながらちょっとスリリングな刺激が私はけっこう好きでした。
万年変わらず、ずっとジャンプの屋台骨であり続けたこち亀。
マンネリ、いや、マンネリだからこそいい、など言われてきたこち亀ですが、実は常に変化を求め、新しいものを探し続けるバイタリティこそが、そのパワーの源泉だったのではないかと思います。
しかし、こち亀がなくなったあと、ジャンプはどうなっていくんでしょうねー。
最近つぎつぎと大型の連載陣が終了していっていますが、そこへきてのこのこち亀終了という大地殻変動ですからね。
これまでこち亀のないジャンプを読んだことがないだけに、来週からのジャンプを自分はどういう風に読むのか、ちょっと想像もつきません。
なにかでっかい喪失感があったりするのかもしれないですし。
なんだか不安になってしまいますわー。
ともあれ、こち亀はこのあたりで終わるというのが大正解なのでしょう。
秋本先生のパワーならまだまだ何年でも描き続けることはできると思うのですが、このまま描き続けていつか力尽きてフッと終わってしまうより、まだまだパワー全開のうちにジャンプの総力を挙げて一年間のお祭り騒ぎを騒ぐだけ騒いで、それでバーンと打ち上げ花火のように終わらせる。
そういう最後こそ、お祭りが大好きな両さんにふさわしいというものでしょう。
たぶん両さんのことですから、なにかお祭りがあるたびとごとになんだかんだで登場してくれたりもするんじゃないかと思いますしね(笑)。
今終わるっていうのに気が早すぎるかもしれませんが、今からその時が楽しみだったりします。
またきっとわたしたちに新しい遊びを教えてくれると思いますしね(笑)。
しかし、いまはともかくお疲れさま、両さん!
40 年間。わたしたちをたっくさん楽しませてくれて本当にありがとう!!
・表紙&巻頭カラーでジャンプ作家による両さんズ!
そして最終回を盛り上げるべく、ジャンプ総力のこち亀祭!
まずは表紙&巻頭カラーで、全連載作家による両さん勢ぞろい!
各作家の味が出て、みんな両さんなんだけれどもそれぞれその作家でなければ出せない何かがあるのがとっても面白い企画でした。
ブラクロは表情がマジ強烈にブラクロですし(笑)、ソーマはタッチの綺麗さと顔の角度でなぜか一発でソーマとわかりましたし。
空知先生はこの凶悪そうな表情と肌の色が独特過ぎで、両さんそっくりのはずなのに銀魂の登場人物にすら見えてくるからとっても不思議。
あと島袋先生も言わずもがなですねー(笑)。
そして葦原先生、これだけみんな目を力強く開いた両さんを描いているなか、ひとりだけ目を「三の目」にしてしまうところが我が道を行っていて素晴らしい。
川田先生に至っては、完全に相撲をとりそうな両さんになってて凄い主張してるんですが、でも自分の漫画本編に出てきた両さんはしっかり両さんそのまんま。
実はここの集合絵ではわざとそうしているってことがわかるのが面白かったです。
どの絵を誰が描いたのか、パッと分かる人もいればなかなかわからない人もいて、非常に面白い企画でした。
惜しむらくは、つい最近連載を終わってしまった先生方にも描いてほしかったところでしょう。
久保帯人先生にもぜひスタイリッシュな両さんを描いてほしかった!
あと、表紙を飾るのがワンピース、ヒロアカ、ハイキューということで、これからのジャンプの柱がこの三本ということがわかったのも大きいですねー。
見開きのほうも、前列 6 人が主力中堅という扱いで、後列がそれに続いていく形なのかと、ちょっとその並びにも注目してしまった企画でありました。
・フルカラー第一話掲載!
フルカラーで掲載されたレジェンドの出発点、第一話はマジで 40 年という時を肌で感じさせてくれますねー。
実はこの話のセリフは初回掲載時のものからかなり変更が加えられていて、最初はもっとカゲキなセリフのオンパレードだったようですが、このいまの状態でも両さんたちのハチャメチャっぷりがよく伝わってきます。
両さんの最初の登場シーンとか、メチャクチャな凶暴さが何度見ても面白いですもの(笑)。
でも、さすがに初回のままのセリフだと今のご時世ではキツすぎるものがあったんでしょうねー。
機会があったらネットとかで調べてみると面白いと思います。
・各作品に両さんマユゲが隠れてる!
そしてまたこのトンデモ企画(笑)。
各連載作品の漫画の中に両さんのマユゲが登場しちゃうっていう、まさにこち亀でなければ絶対許されないような凄い冒険企画ですよねー。
いろんなものに自然に紛れ込ませる作品もあれば、堂々と登場させちゃう作品もあったりで、その作品ごとの出し方の違いがとっても楽しいです。
作中の登場人物のマユゲが突然両さんになったのがブラクロ、ヒロアカ、斉木楠雄、ソーマ、銀魂、すじピン、トリコ、磯兵衛。
中でも強烈だったのがトリコですねー!
スタージュンの命をトリコが譲り受けてパワーアップを遂げるという、ドッシリアスなパワーアップの真っ最中にトリコのマユゲがドーン!って(笑)。
ここまでやっちゃっていいんかーい!というクレイジーさが最高でありました。
あと、そこまでやっちゃっていいんかーい!という意味では逆に銀魂も凄すぎ。
まさか不死身のゾンビ兵のマユゲを両さんにしちゃうって(笑)。
ここまでやって許されるっていうのも銀魂くらいなものでしょうね!
また格別だったのはワンピ。
サブタイトルに名台詞中の名台詞「クソお世話になりました」を持ってきて、扉絵で麦わら一味全員で両さんを見送るの図。
本編は、サンジが自分を育ててくれたゼフを想うエピソードを描き、まるで尾田先生の秋本先生へ想いを描いているような内容になっているんですよねー。
ワンピの物語も崩さず、一話まるごとこち亀と秋本先生に捧げるような離れ業をやってのけているわけで、いやー、さすが尾田先生だと感服しきりでありました。
しかしこの、扉絵の手配書の右下にある「965,011」って数字は何を意味しているんでしょうねー。
なにか暗号みたいにメッセージが隠されているような気がするんですが、ちょっと考えたんですがサッパリでした。
誰か頭のいい人、この謎を解いた人はいないのかなー。
あと私的には最難関だったのがハイキュー。
まさか旭さんの胸のゼッケンナンバーが「3」だったとは(笑)。
うまいところに忍ばせますわー。
・秋本先生新作情報!
まったくちょっとは休めばいいのに、なんなんですかね!(爆)
なんとグランドジャンプ、ウルトラジャンプ、週刊ヤングジャンプ、ジャンプ SQ の四誌で秋本先生の新作が掲載決定!
こち亀連載中にこち亀では出来ない漫画のアイデアがたまりにたまってたと言う事なのか、ここぞとばかりに秋本先生の創作意欲が爆発している感がありますわ(笑)。
ほんっとアイデアの泉というか、怪物のようなひとですよー。
もちろんそうでなくっちゃあ 40 年も休まず連載なんて続けられなかったってことなんでしょうね。
それにしてもミスタークリスとは懐かしい!
ONE PIECE
別エントリーにて。
ブラック・クローバー
フィンラルの弟が実にわかりやすい憎まれ役(笑)。
こういうわかりやすさがブラクロのいいところですねー。
そしてそんな弟の前で成長した黒の暴牛の力を見せつけフィンラル決め台詞。
いやー、フィンラル先輩、能力的にも精神的にも強くなったわー。
アスタに影響を受けて着実に仲間たちもたくましくなってきています。
そういった意味でもとても気持ちのいいエピソードでありました。
しかしこの弟、こんな憎まれ口叩いてますけど、一応味方は味方なんですよね?
いつか改心したり和解できたりするもんなんでしょうか。
そして、こちらはなんだか怪しげな暗雲たれこめてきた金色の夜明け団団長ヴァンジャンスとヤミ団長。
もしかしてこの金色団長、偽物ってこと?
一気に空気が緊迫してきてイイ感じになってまいりました。
なるほど、わざわざヤミ団長を向かわせたユリウス魔法帝も金色団長を疑っていたってことなのかな?
僕のヒーローアカデミア
おー、上鳴くんカッコイイ!
電撃に指向性を持たせられるようになって一気に個性が「使える」ようになったのもうれしいし、ディスられた仲間たちのために熱く戦うその雄姿もカッコよかった。
これまでコミカルな面ばかりが出ていた上鳴くんですが、一気に売り出してきましたねー。
一方デクたちも連携が綺麗に決まって試験突破。
「君ら一年だろぉ? 勘弁してくれよぉ」と泣き言を言う他校先輩に対し、「僕も 同じです」とまっすぐに答えたデクがとても印象的でした。
物語のはじめのうちは雄英に進むことすら堂々と言えなかったデクが、こうやって堂々と言えるようになっているんですよねー。
いやー、成長したわー。
かくしていまだ脱落者ゼロの雄英ですが、二次試験の試験官はなにやらずいぶん味のある方々(笑)。
このツワモノ感&クセモノ感はすごいものがありますなー(笑)。
火ノ丸相撲
いやー、これは驚愕!
まさか久世草介が勝っちゃうとはですよね!
ここまでの描かれようで、すっかり天王寺が最強のラスボスで、久世はその当て馬か中ボスなのだとばかり思っておりました。
完ッ全ッに裏をかかれましたわー(笑)。
漫画のセオリーとしても、いかな横綱の息子とはいえ地方大会で当たったライバルはしょせん全国大会で出てきたボスにはかなわないというのがあるじゃないですか。
あとから出てきたボスクラスのほうが強いというセオリーもありますし。
そういったセオリーをまとめてうっちゃる久世草介。
とんでもないライバルが出てきたものです。
まさに何が起きるかわからないのが火ノ丸相撲。
これでますますこのあと何が起きるかわからなくなりましたねー。
漫画のセオリーにあぐらをかいて安心して読んではいられない。そういう緊張感がますます今後色濃くなりそうです。
ハイキュー!!
影山と西谷先輩が衝突!?
煽り文では「強さを求めて、衝突!!!」とか熱く煽ってますけど、でもこれローリング・サンダーだからなぁ〜ってのはありますねー(笑)。
実際転がる必要性があったのかどうかはわかりませんが、必要ないのに転がってたとしたら一方的に西谷先輩が悪いですからね!
意外な衝突勃発って感じですが、これがどういうふうに物語を転がしてゆくのか、なかなか面白いことが始まったようです。
あと、意外といえば影山の「お利口さん問題」について、烏養コーチはピンとくるものがあったみたいですねー。
なにがどうお利口さんなのかまだハッキリとは示されませんでしたが、着実に影山の次のステップアップにつながる問題っていう雰囲気がしてきました。
ゆらぎ荘の幽奈さん
まさかパンツをブラジャーがわりにするだけでこんなにもエロい芸術ができあがるとは!
ミウラ先生天才か!
まさに歴史を変えるコロンブスの卵を見た心地です。
レッドスプライト
劇的な 3 話でスタートダッシュを決めたレッドスプライトにとって、正念場となるのはこの 4 話目以降なんでしょうね〜。
前作アイアンナイトも第 1 話の衝撃以降、ストーリーのテンションがやや軟化してから人気が落ちたという意見をよく目にしました。
いかに通常運転の話の中でテンションを維持してゆくのか。
とくに劇的な始まり方をした物語ほどそのへんが求められてくると思いますしねー。
このタイミングはそのへんが大きな課題となってくるのではないでしょうか。
ともあれ 4 話目はいったん話を落ち着けて、クルーと船の各施設を軽く紹介。
この操舵士フォールさん、魅力的な女性ですが、どこか裏切者のニオイがしますねー(笑)。
あるいはそういうミスリードなのかもしれませんが、めっちゃ気になる女性です。
つーか体にフィットしたこの服、すごいエロいな(笑)。
あと、ワインを飲めるよう法律を作るとか言い出すタツ。
ここまで熱く前向きで真面目なキャラ性ばかりが前に出てきていたタツですが、こういうオチャメな一面もあるんですね(笑)。
ちょっと意外でしたけども、子供みたいな夢見る性格、なかなか魅力的じゃないですか。
そしてよかったのは、ちょこっと敵ボス描写を挟んですぐさま強敵襲来が始まったこと。
息つく間もなくふたたびバトルということで、前作の反省をしっかり活かしているということみたいですねー。
今度は最強の駆逐戦艦エクスキャリバー号とのドッグファイト。
ジャンプでもめずらしい大型航空機による空中戦がどう描かれるのか、これはなかなかに楽しみです。
斉木楠雄のΨ難
すげー!一話まるまるこち亀オマージュになっている!(笑)
楠雄は「劣化オマージュ」なんて謙遜してますが、こち亀のもうけ話系の基本構造をしっかりおさえた、ちゃんとしたオマージュになってるじゃないですかー。
いやー、最初気づいたときはまさかって思いましたが、最後はもう嬉しくなっちゃいましたよ。
これは秋本先生も喜んだんじゃないのかなー(笑)。
といったところで前半はここまで。
続きは後編にてお送りいたします。
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おそらく来週以降、こち亀の載ってないジャンプ
をみて「終わったんだ」と感じるんじゃないで
しょうか。
SPアニメを見て、こち亀が終わったんだなと
寂しく思いました。
アニメは御覧になりましたか?こち亀の終了
に花を添える素晴らしい出来でした。
今週はこち亀でまさしくお祭り騒ぎな永久保存版でしたね。
両さん眉企画は賛否両論あるようですが、
作家さんのセンスが垣間見えて楽しかったので、
単行本では消えてしまう可能性があるのがさびしいです。
でも、雑誌でしか見られないプレミア感というのもあるし。
ところで、感想一覧のところ、
火の丸とゆらぎ荘の間にあるはずのハイキュー!!が抜けていて、
今週感想書かなかったのかな?と一瞬思いました。ちょっとびっくりしました。
素晴らしい!
教えていただき感謝感謝です!
いやー、上下ひっくり返すのは思いつきませんでしたわー。
数字の文字がデジタルっぽくひっくり返しても読めそうに書いてあったのがひとつのヒントだったのかなー。
>かな2さん
おー、アニメのほうもよかったですかー。
SPアニメのほうは気づいたらもう放送されてたので観ることができなかったのですが、機会があったら観てみたいなぁ。
> 山月夜明さん
トリコが単行本のほうで消してなかったら後年事情をまったく知らない人が読んだらなんじゃこりゃ!って思うでしょうね(笑)。
それはそれで面白そうなんですけども(笑)。
おっとまたもありましたコピペミス(漏れ)。修正させていただきます。
ご報告感謝です!