2016年08月22日

週刊少年ジャンプ2016年38号 【山本亮平先生 新連載『ラブラッシュ!』<ブリーチ最終回>掲載号】 感想<前編>

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 ニセコイに続きブリーチと、たてつづけにビッグネームの長期連載陣が終了となった今週号。
 今、確実に時代が移り変わろうとしているっていう感がありますねー。
 ではでは、さっそく感想に参りましょう。





 前半の感想は、

・【新連載】ラブラッシュ!
・ハイキュー
・ワンピ
・【最終回】ブリーチ
・約束のネバーランド
・僕デミア
・ブラクロ

 の 7 本でお送りいたします。



【新連載】 ラブラッシュ!

 『E-ROBOT』の山本亮平先生が新作をひっさげ本誌カムバック。
 今回は、女性を惹きつける『男の中の男遺伝子』を持つ少年・白馬レイジを主人公に、いろんな異種族の女の子が現れてはレイジに惚れてアタックしてゆくハーレムモノ(?)。

 E-ROBOT の頃に比べてかなり上達した画力で描かれる異種族少女たちが楽しみとなる作品といったところでしょうか。
 私としては、E-ROBOT の露骨ながらもカラッとしたシモネタがかなり好きだったので、そちら方面でも期待したいところだったりします(笑)。
 今回の第一話ではそういうネタはあまりなかったのですが、それでも幼馴染の汗について「それは全然イイ…!! あ 変な意味じゃなく!!気にしてないって意味で!!」とフェチズムをにおわせるところは相変わらず。
 また、天使の女の子の羽根に包まれて密着状態っていうのも、ちょっと何かに目覚めさせてくれそうなものがありました。
 てなわけで、今回も山本先生の性癖に期待であります(笑)。

 第一話の見どころとしては、天使のお姫様ココロがレイジを押し倒しての見開き、

「そしたらもう…

 好きって伝えるほかに

 できることなんてわかんない…!」


 この流れがなかなかに熱かったです。
 それまで、可愛いけれどもカラ回ってるハタ迷惑キャラに見えていたココロが、一気にここで恋のキューピッドらしく光り出すわけですねー。
 力強い恋の応援歌に聞こえてくるわけで、なるほど、こういう熱さを今後どんどんやっていくのだとしたらなかなか読める漫画になるかもなーという予感がいたしました。

 あと、そこからだいぶさかのぼりますが、レイジが幼馴染・シズクの家から出た直後、「いい加減勇気を出して…」と気合を入れた瞬間に、背中にバサッと羽根が生えたところ。
 ここ、カッコイイ心理描写なのかと思いきや、実はココロが突進してきていたっていうのはちょっとクスリとさせてくれるいい演出でした(笑)。
 ボサボサの羽根をくしけずるのが「もう夫婦みたい」っていうことになるところといい、「羽根」でできるネタをとことんリストアップしているなーこれはっていうのを感じられました。
 今後もこういう「異種族らしさ」を追求していってくれるとしたら、なかなか面白い笑いが期待できるかもしれません。

 しかし、作品の基本構造としては、モテモテ体質+ハーレム系ラブコメという既視感バリバリの王道ネタ。
 それに加え、異種族女子のオンパレードというのは、ゆらぎ荘と丸かぶり(左門くんとも少しかぶり気味)のネタというのがかなり心配なところではあります。
 どのあたりでそういった先行作品たちと住み分けしていけるのかが課題となるのかもしれませんねー。



ハイキュー!!

 宮城県1年生合同合宿編終了!
 いやー、まさか最後まで日向が練習に混ぜてもらえないとは!
 新必殺技を覚えるでもなく、なにか身体能力を劇的に向上させる特訓をさせてもらえるでもなく、本当にボール拾いで終わっちゃうとはね!
 ジャンプのスポーツ漫画史上、これほどに画期的な修行パートもないのではないでしょうか(笑)。

 でも、この合宿で日向が得たものって、ものすっごく大きいような気がしちゃうんですよねー。
 これまで、ただボールを追う事ばかりを考えていた日向が、他のうまい人のプレイを見て、また直接聞いて、とにかく学びまくった、スポンジのように吸収しまくった合宿だったという気がします。
 それはこれまでまったく吸収していなかった部分のスポンジだっただけに、その吸収量たるやとんでもないものがあったんじゃないでしょうか。
 それこそ、これまでのプレイスタイルが劇的に変化をしたとしてもおかしくないくらいって思いますよ。

 そしてまた、その目をランランと光らせて「見る」日向の姿勢が、小金沢くんや金田一たちにも伝染していっているってのが面白い。
 もともとレベルが高いらしい宮城ですが、来年はもっともっとすごいことになるかもしれませんね。

 しかし、あれだけ因縁があったウシワカに、なんの迷いもなく教えを請いに行けるんですから、日向のコミュパワーはやっぱすんごいものがありますな(笑)。



ONE PIECE

 別エントリーにて。



【最終回センターカラー】 BLEACH

 かくして大団円をむかえたブリーチ。
 最後にやっぱり 10 年後の一護をはじめとして、現世組が出てきてくれたのが嬉しかったですねー。
 チャドはヘビー級のタイトルマッチに挑戦って、当然あの力は封印して戦ってるんでしょうけど、ちょっとヤムチャがプロ野球をやってるような反則的なものを感じちゃいますね(笑)。
 そして人妻になった織姫の激烈エロさよ!(笑)
 いやー、エロスエロス!(ワロスワロスみたいな感じでw)
 その織姫をこれまでの「井上呼び」じゃなくて、当然ですけども「織姫」って呼んでる一護もなんかすごくイイですね〜。
 ちゃーんと幸せにやってるぞ感がバリバリしてきます。
 そして驚きのルキアと恋次の子供!
 おまえらもう結婚してた上に子供までおるんかーい!と、一護織姫夫妻以上の衝撃が走ってしまいましたわ。

 そして最後は、一護と織姫の息子、一勇(かずい)くんがユーハバッハの残滓を握りつぶして終了。
 あのユーハバッハの呪いのような「一番幸福な瞬間に殺してやろう」的なアレが発動したのかと戦々恐々とさせておいてのこれですからね〜。
 いやー、最後まで見せてくれます!

 語りで最後を〆てくれたのは愛染さんってのもまた、とってもブリーチらしい。
 ブリーチは「勇気」の物語だったんですねー。
 それも、一護ひとりの勇気ではなく、人間や死神たちはじめとする、魂あるものたちすべての普遍的な勇気の物語なのだということなのではないでしょうか。
 一護の勇気がしっかりと次世代にも受け継がれるように、ブリーチワールドで戦いを繰り広げたヒーローたちの勇気は、きっとみんな次の世代へ……そしてそれは永遠に受け継がれてゆく。
 そうやって受け継がれてゆく勇気こそが、人の普遍的な宝であり、人である証なのだって感じでしょうか。
 BORUTO のように次世代編で続編も作れますよっていうヒキも兼ねつつだとは思いますが、ブリーチという一つの「勇気」を描いた作品の終わりとして、とても美しいエンディングだったと思います。

 ともあれこれにてついに完結。
 ブリーチという作品を私的に総括してみると、漫画においてどれだけ作家のセンスが大きな武器になるかを世にしらしめた作品だったのではないかと思います。
 キャラクターなどのデザインセンスしかり、言葉選びしかり、絵の見せ方しかり、キャラ名や技名などのネーミングセンスしかり。
 一度見たら、一度読んだら頭から離れない、強烈なインパクトを残すものがたっくさんありました。
 こういうセンスって、真似しようったってなかなか真似のできるものではないでしょうからねー。
 久保先生でしかできない、まさにオンリーワンの強烈な魅力だったと思います。

 しかし、銀魂や斉木楠雄に続いて、こんどはブリーチも実写映画化ですかー!
 ほんと、最近の映画界のグイグイっぷりは凄いものがありますね!
 いろんな映画化の方向性はあるとは思いますが、私としてはめっさオサレな映画になってくれることを期待します。



約束のネバーランド

 新連載三話目にしてまだまだ面白さは失速せず。
 ふっと油断しているところでママがぬっとあらわれたシーンは思わずギャッと言いそうになりましたわー(笑)。
 いやー、ここの互いの本音を隠しながらの騙し合い、ひっかけあい、実に見ごたえがありました。
 ママも怪物のような恐ろしさですが、エマもまた、ママにカマをかけようとしたりしてただものではないですね!
 脈を測られても正常値の範囲内って、なかなかにとんでもない子ですわ。

 このあたり、ママの表情がいかにも悪役って感じになっちゃってますが、これはあくまでエマの心の目が見たママってことで、実際はいつもどおりの優しいママを演じているんではないでしょうか。
 いやー、恐ろしい化かしあいでした。

 そしてまた、ママの一言から、ママがまだ「標的が二人」という情報しか把握できていないことを推理する展開。
 密かな情報戦、心理バトルが繰り広げられている感があってドキドキしちゃう面白さですわ。
 なかなか緊張感を持続させてくれます。

 ラストのヒキもまた、ママも「家畜」だったと判明するという驚きの爆弾で作品のテンションを維持。
 いやいや、なかなか読ませてくれます、この新連載。
 この勢いでどこまでも突っ走ってほしいものです。



【センターカラー】 僕のヒーローアカデミア

 試験はボール当ての早い者勝ち。
 競争率もそうですが、この一発で決定って、相変わらず僕デミアの試験は厳しいものですねー。

 ヒーローのなかにはスピード型ではない分野を得意とするタイプだっているでしょうに、そういうところも委細かまわず。
 それだけヒーロー社会は厳しく、理不尽なほどに選別しなければならない状況なのだってことなのかもしれませんね。
 スピード型ではないってことを言い訳に「たかだか受験者の中の 100 人」に選ばれることもできないようでは、ヒーロー社会ではとてもではないがやっていけないよってことなのかも。

 それにしても、三か所マトがあって、ボールが 6 つ。
 二人倒した時点で勝ち抜けって、なかなかに意地の悪いルールですねー(笑)。
 純粋に一人で二人を倒すためには一投たりともハズせない計算ですし、他の人にかすめ取られることを考えるとなかなか一投目が投げにくい。
 誰もが横取りを考えてしまうルールとなっています。
 でも、ヒーローたるものそれでいいということなのでしょうか。
 またまた、この試験には裏の試験目的が隠されているのかもしれませんね。

 あと、他人のボールを奪ってはいけないとは書いてないのも気になるなぁ。
 一度使ったボールは二度は使えないとは書いてませんが、それはまぁ話の流れ的に使えないのだとわかりますが。
 奪う事が前提のルールにも見えてきたのですが、それはちょっとハンター×ハンターの読みすぎかな(笑)。



ブラック・クローバー

 おお、ここで侵略戦争編開始かよ! まったくアスタは骨折しまくってるってのに休むヒマもねーな!って思ってたら、ここでユノの出番ですかー!
 この登場はめっちゃカッコよかった。
 そういえば最近、金色のひとたちふくめてちょっとご無沙汰ぎみでしたっけね(笑)。
 永遠のライバルポジションのユノが、昨今レベルアップしまくりのアスタに置いてけぼりを食らうわけにもいきません。
 天才型ライバルらしく、ここは思いっきり大活躍してほしいものです!



 といったところで前編の感想はここまで。
 続きは後編にて。



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