2016年07月27日

週刊少年ジャンプ2016年34号 感想<後編>

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 ではでは後編です。

■前編の感想はこちら





 後編の感想は、

・鬼滅の刃
・左門くんはサモナー
・背すじをピンと
・トリコ
・銀魂
・ブリーチ
・【打切】ものの歩
・磯部磯兵衛

 の 8 本でお送りいたします。



鬼滅の刃

 善逸めっちゃキャラ立ってるなー(笑)。
 「ア″ーーーーッ(汚い高音)」とか、冒頭からゲラゲラ笑ってしまったんですが、ひっきりなしに悲鳴上げまくるヘタレなわりに、弱者を守ろうと心根の部分はまっすぐだったりと、とってもいいヤツじゃないですか。
 しかも本領が発揮されるのは恐怖が限界を超えて気絶してからって。
 それじゃあ永久に自分の強さに気づけない宿命じゃないですか。
 あまりにも不憫すぎ(笑)。
 自分で落とした首にビックリして飛び上がっちゃってるとことか、何度見ても笑っちゃいますよ。

 やー、コミカルなヘタレっぷりで騒々しいけど憎めない。
 なんだかカワイソウだし、それでいてちゃーんとカッコイイ強さも持っているし。
 とっても魅力的なヤツですよ、善逸。
 すっかり気に入りました。



【センターカラー】 左門くんはサモナー

 センターカラーでオールスター(ほぼ)勢ぞろいお祭り回。
 次々出てくるおなじみの人たちがみーんな笑いを取っていくっていう、なんとも密度の濃い回でありました。

 輪ちゃんは嬉村さんとヤーさんにかこまれると借りてきた猫みたいになるんですねー。
 「どもデス」「ぼちぼちデス」と小声で答えている輪ちゃんがなんとも可愛かった。

 久々登場のルキフグス宰相とアンリさんの初顔合わせは、最悪の醜さのぼっち闘争へ(笑)。
 いやー、これは予想外でしたねー。
 基本人間不信で思ったことはなんでも口にしてしまうルキフグスが、アンリさんと相性いいわけがなかったのか。
 それにしても毎度ルキフグスの暴露でネビロス閣下も被害受けすぎ(笑)。
 不憫でこそ光るネビロス閣下よ。

 ちょっと見逃すところでしたが、花火が上がった瞬間にヤーさんがメガネを外してるんですよね〜。
 いやー、けっこうな美形ではないですかー!
 ヤーさんはメガネを変えるかコンタクトにすればもうちょっとモテるんじゃないのかなぁ。
 まぁ、ナンパを「狩り」とか言っちゃうようでは焼け石に水かもしれませんが(笑)。

 あとなにげに今回はみんなの浴衣の柄に注目しちゃいました。
 てっしーはちゃんと桜柄だし、加護ちゃんは小鳥だけに燕柄。
 サルガタナスは頭部とおそろいの市松模様。
 ルキフグス宰相は「OTAKU」柄で、悪魔の今でしょの人たちは「今」柄と「でしょ」柄(笑)。
 さらにブーやんは可愛い「Z」柄だし、ボディスさん蛇だけにちゃんとウロコ柄。
 みんなお似合いの柄模様だし、ほとんどがちゃーんと由来の合ってる柄になってるんですよね。
 とっても芸が細かくて、そういうのを眺めていくだけでも楽しかったです。

 なかでもすごい気になったのが、アンリさんと左門くんなんですが、この二人はなにげにお揃いのペアルックになってるんですよね!
 いったいどういういきさつがあってペアルックになっちゃったんでしょう。
 それもなんだかよくわからない、車に轢かれたみたいな柄ですし(ヒドイ表現だw)。
 このふたりがお揃いになったいきさつが、単行本あたりで明かされることを期待します。

 あとそうそう、今回の扉絵のてっしー! めっちゃ艶やかでしたね〜!
 なんでこう、浴衣ってのは女性を魅力的に引き立てるんでしょうね!
 まるでてっしーと自分がデートしているように、まるでてっしーと目が合ってる自分がその場にいるように錯覚させられる構図といい、ドラマを感じさせるすばらしい扉絵でした。



背すじをピンと

 つっちーたちの必殺技、こういうタイミングで決まりましたかー!
 いやー、最高にここぞっていう決まり方をしましたね!!

 もちろんこのタイミングに必殺技をとっておいたことはわかっていましたし、さぁどうなるんだろうと楽しみにしてはいたのですが。
 会場全体が笹本さんたちに触発され、さらにたくさんの選手たちに刺激を受けて、影響されあい、どんどんヒートアップしてすんごいハイレベルなことになってきているぜーッていう空気の中、それらすべてをぴょ〜んと軽やかに飛び越えていった感じのつっちーたち!

 いっやーーー、正直、感動して目から熱いものがこぼれまくってしまいましたわ(笑)。
 あのつっちーたちが、この超ハイレベルな熱い戦いの中、ほんとうに立派に勝負をしているよーって。
 むしろこの一瞬においては、すべての選手のドギモを抜いて、注目度では完全に上回ってすらいるんだよーって!
 なんかもう、子供の成長ぶりに狂喜する親のような気分でありますわー(笑)。
 よく考え、よくがんばって、そしてよくぞここまでやってくれました!

 さあ、あとは最後まで全力をふりしぼって踊り切るだけですね!
 つっちーたちが一番得意な、魅力爆発のクイックステップですもの。
 笹本さんや金龍院さん、土井垣部長たちに勝てはしなくても、力いっぱいぶつかってってほしいです!

 いやほんと、今週はつっちー&わたりちゃんに、心からの拍手を送りたい!



トリコ

 トリコ、なんか出たー!と思ったら、一瞬でキャンセルされたー!(笑)
 そしてアカシア、ついにゴッドを食す!!
 いやー、まさか先にゴッドを食われるとは思わなかったなー。
 トリコがなんとかして食べて、それで形勢逆転かと思ってただけに、これは絶望感がありましたわー。

 そしてまた、姿も変わって分離してしまったアカシアとネオ。
 アカシアのほうは不潔感がなくなって、風格のあるイケメンおやじに。
 ネオのほうは不気味さと理不尽な恐怖はそのままに、貧相な印象が消えてパワフルさがアップ。
 あの猿王の体を粉砕して片手で持っているっていうのが実に恐ろしい映像でした。

 しかし、トリコのほうだってどうやら三体目の最後の悪魔が覚醒して、逆転の前フリは完了したみたいですしね!
 いよいよ最後のマッチングの準備が整ったってところでしょうか。



銀魂

 あっれーーーー!!?
 長谷川さん、先週めっちゃカッコよかったのに!
 あっれーーーーー!!?(笑)
 途中まで「ここから真の長谷川さんが見られるぜー!」ってな感じだったのに、なんで一瞬で地べた舐めてんの!?(爆)
 完全にマダオモードじゃないですか!
 いっやー、とんでもない逆転ホームラン。腹かかえて笑ってしまいましたわ〜。

 しかししかし、そんなピンチに駆けつけた、お約束通りに登場してくれた万事屋三人!
 登場のベタな掛け合いからの最後の見開きは、お約束ながらも心底シビレてしまいましたわ。
 まさに千両役者!



BLEACH

 すっげーー!!
 やっぱり鏡花水月はチートだわー(笑)。
 あの陛下ですら騙されちゃうって。
 ノリノリでお前はダレダレでお前の方がダレダレって解説していた陛下が、まるで滑稽みたいじゃないですか(笑)。

 それにしても愛染さん、そういう鏡花水月を使いつつも陛下によって片腕を切断され、胸を貫通されて、そこまでやってくれるんですね!
 ちょっと感動してしまいましたわ。
 もちろん愛染さんが、いきなり友情とか正義に目覚めたとか、そういうわけではぜんぜんないんでしょうけどね(笑)。
 しかし、一度は一護たちと命を奪い合った間柄なのに、こうやって全力で共闘を演じることになっちゃう運命の変転って、やっぱり面白いなーって思っちゃいますわ。

 そして最後を決めたのは、やっぱり月牙天衝!
 うーん、かっこいいわーー。
 これぞ主役のお仕事!って思います。
 これまで数々の困難と絶望を乗り越えて、ついにここまでキターッ!っていうね、痛快さがたまりません。
 願わくばこれにて決着がついているといいのですが、そうは陛下が卸さないかなー(笑)。



【最終回】 ものの歩

 ということで、ものの歩、これにて打ち切り最終回。
 信歩君やみなとさんはじめ魅力的なキャラクターが多かったのですが、これもやっぱり勝負の世界ですね。残念です。

 敗因としては分析すればいろいろと出てくるんだろうなとは思うんですが、私としてはちょっと「わかりにくかった」というのがあるのではないかと思います。
 将棋がわかりにくかったというのはあまりないと思います。
 将棋は今でも私はよくわかりませんが、それでもいま勝負の趨勢がどんなふうになっているのか、どういうところがキモとなって逆転が起こったのか、そういう勝負モノの漫画としての楽しさはちゃんと伝わってきていたと思うんですよね。
 私がわかりにくかったかなと感じたのは、信歩君たちの心の問題のほうなのです。

 最初は人とのコミュニケーションがめっぽう苦手で、融通が利かず、お利口に立ち回れず、効率が悪くて時間の使い方が下手すぎる、そういうある意味病気を持っているキャラとして始まったのが信歩君でした。
 それが将棋を学ぶうちにあれよあれよと弱点を克服していき、棋士としても人間としても大きく成長していくというのが描かれてきたわけですよね。

 しかし、その過程に若干説明不足だったところはないでしょうか。
 作中で信歩君の心の弱点がどういうもので、いまどういう成長が起こって、そして今どういう理屈で勝利を手にしたのか、そういうところがあまり明文化されておらず、序盤はほぼ毎週信歩君の精神分析をしながら読んでいたように記憶しています。
 そういうところで、読み手の脳内補完を必要とした部分がおおきかったのではないかと感じたんですねー。

 もちろん脳内保管を楽しめる場所というのは漫画にとっても大切で、漫画に深みを生む魅力ともなります。
 でも、作品の面白さのキモとなる、主人公の成長というところでそれをたくさんやりすぎると、読者はちょっとついていきにくいと感じてしまうものではないでしょうか。
 主人公の成長は、やっぱり面白さの背骨にあたりますからね。そこが理解できないと作品自体に魅力を感じられなくなってしまいます。

 中盤ともなるとさすがに信歩君の問題は解決されてきてだいぶん分かるようになってきたのですが、そのころからはライバルたちの心の問題が複雑化してきたように思います。
 ゲームの天才すぎて人が寄ってこなくなったライバルとか、実はどこまでも泥臭く粘るタイプだったのに、ずっと潔い将棋を愛してたライバルとか。
 次々と心に問題をかかえたライバルが信歩君とぶつかっては、将棋の中でその問題を解決していきました。
 このプロセスが、よく読めば理解できるものだったのかもしれませんが、パッと読んだだけではなかなか理解しにくい、かなり難解な問題が多かったのではないですかね〜。
 十歩くんがなぜキャラやゲームを愛する初心を忘れてしまってたのかとか、潔さを愛してたのになぜ泥臭い将棋のほうが本領だったのかとか、いまだにちょっと理解できていませんもの。

 この作品は、少年漫画で将棋を題材とする難題に加えて、心の癒しと勝負モノとしてのエンタメ性を両立させ、それらを同時進行で解決させ、さらに勝利の痛快さと精神的成長の感動をリンクさせるという、めちゃくちゃハイレベルなことに挑戦した作品だったのだろうなと思います。
 でもそのハイレベルさゆえ、説明しすぎれば冗長になってなってしまうという弱点も抱えてしまったのではないでしょうか。
 冗長になれば読者は退屈し、離れていきます。
 なるべく冗長にならないよう説明を省き、省略できる描写を省略し、可能な限りテンポよく話を進めようとした結果が、説明不足ということだったのではないですかね〜。

 もちろんこれらのことは私の想像に過ぎませんから、読み込み不足、見当違いもはなはだしいぜーってなことも多々あるかと思います。
 ですが、勝手な私の解釈としては、心の問題を描くなら、問題はもっとシンプルに、わかりやすく、子供でもひとことでわかるくらいにしたほうがよかったのではないかと。
 そういうところを考えさせられた作品でありました。



磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜

 磯部、まさかの大名に!!(笑)
 やー! そう来るとは思わなかったなーー。
 準優勝で道場をもらってめでたしめでたしで、それで完全に終わりだと思ってましたわ。
 うーん、思い切りまくったことをやるなーー。
 普通の漫画なら絶対やりそうもない、まさかをサラッとやっちゃうところがありますよね、磯兵衛って。

 しかもこれがお城しかない、ぜんぶ荒地のシムシティ? A列車?
 すっごい街づくり系シミュレーションのニオイがしてきてめっちゃワクワクするんですけど!(笑)
 どうせロクなことになりそうもないんですが、磯兵衛のことですからただグダグダになるってわけでもないでしょうしね!
 いったいどんな城下町を作ってくれるのか、すっごい楽しみですわ。

 しかし、中島は側近のかみしもがよく似合うな〜。



感想後記

 てなわけで今週の感想はここまで。
 次号からは新連載 3 連弾が開始。
 第 1 弾『約束のネバーランド』の原作・作画コンビ、白井カイウ先生と出水ぽすか先生は今作が本誌デビューのようですね(出水先生は小学館でゲーム漫画系を描かれてた方なのかな?)。
 第 2 弾の『ラブラッシュ!』『E-ROBOT』 の山本亮平先生。
 第 3 弾の『レッドスプライト』『アイアンナイト』屋宜知宏先生。
 E-ROBOTもアイアンナイトも私好みでかなり好印象だっただけに、このお二方のカムバックはとっても嬉しいです。
 もちろん新規デビューのネバーランドも期待してますよー。
 でこっぱちで独特な画風がかわいくて、なかなか印象的です(笑)。
 これら三連弾がジャンプにどんな新風を巻き起こしてくれるのか、おおいに期待しております。



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