2016年03月29日

週刊少年ジャンプ2016年17号 感想<後編>

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 ではでは後半です。

■前編の感想はこちら





 後編の感想は、

・【読切】BOZE
・背すじをピンと
・左門くんはサモナー
・火ノ丸相撲
・鬼滅の刃
・ゆらぎ荘
・こち亀
・磯部磯兵衛

 の 8 本でお送りいたします。



【読切】 BOZE

 平野稜二先生による現代もの武装坊主VS.モンスターバトル活劇。
 吸血鬼退治に坊さんが出てきてガトリングガンを乱射。
 もうこのギャップのインパクトだけで完全に落ちているんですよねー(笑)。
 出落ち感満載で始まったこの読み切りですが、しかして最後までちゃんと面白かった。

 吸血鬼化がはじまった女の子が、武装坊主の秘密基地から逃亡。
 秘密基地のオート防衛システムが働いて、逃げ惑う女の子がそのまま吸血鬼に遭遇。
 完全に悲観した女の子が自分ごと切ってくれと言うのに対して本当に切っちゃうけど、でもそれは魔だけを切る草薙のパワーを秘めた兵器でうんぬんかんぬんハッピーエンド。
 基本構造はテンプレ通りの読み切りなのですが、女の子の吸血鬼化と怖くなって逃げちゃった展開、オート防衛システムを持ってるようなちょっと面白秘密基地設定、面白兵器で魔だけが切れる坊主のハチャメチャ武装っぷりといった、漫画の要素要素がしっかりストーリー上でかみ合っているのがとても美しいなーと。
 設定披露が雰囲気を出すだけで終わる漫画はたくさんありますが、この作品ではストーリーを展開させるのにちゃんと生きているんですねー。
 そのへんとてもよかったと思います。

 ただ絵の面ではちょっとわかりにくい場面もちらほらと。
 狛犬メカがビュウウンとなったあとにどうなったのかとか、女の子の口元にたらされた血液のしずくがアップになったところはなにが描かれているのかとか、最後の「仏汰斬り」のところはなにがどうなっているのかとか。
 そのほかにもたくさんあるのですが、何が描かれているのか説明不足に感じたところが多く目につきました。
 情報量のとても多い漫画だけに、限られたページにたくさんのコマを詰め込んでしまったせいかもしれませんが、もうすこし丁寧な描写・説明があってもよかったかもしれませんね。
 
 主人公もヒロインもなかなか魅力的。
 とくに主人公の設定を「坊主×現代兵器」の出落ちで終わらせることなく、ちゃんと性格設定を「縁を大切にするところ」に持って行ったあたりもちゃんとお坊さん的でグッド。
 ストイックであたたかさのある戦うお坊さんの魅力が感じられて、私はとてもよかったと思いますねー。



背すじをピンと

 リオ先輩、その胸の内をあかす。
 なるほどー、自分の才能の限界をさとり、パートナーの土井垣部長のことを思って身を引く的な感じかー。
 うーん、でもこれはちょっと複雑だなぁ。
 それがはたして本当に土井垣部長のためになるのかどうかっていうところに疑問は残りますし、こう爽やかに言っているリオ先輩のほんとうの本心はどうなの?って気になるところですし。
 熟年夫婦っぽくってとっても頼れる大人っていうふうに見えていたこの二人ですが、なんだかじつはちょっと不器用なふたりなのかな?とも見えてきました。

 そしてこれまた暗雲たれこめている八巻先輩と秋子先輩の一方で、いつも通りのほほーんとしているつっちー&わたりちゃん(笑)。
 なんともド安定の安心感でほっこりさせられます。
 技術面では先輩たちに遠く及びませんが、わたりちゃんがプレッシャーの壁を乗り越えた今、安定面でいちばん抜きんでているのがこの子たちっていうのが面白い構図です。



左門くんはサモナー

 ひでえ左門くん(笑)。
 「顔とか覚えないでしょ蟻の」って、それディオの「今まで食ったパンの枚数を覚えているのか?」レベルでひどいセリフだ(笑)。

 先週は実にアツい王道バトルのかっこいい展開となった左門くんでしたが、左門くんはやっぱり左門くんだった。
 恨み骨髄でトレーニングを積んできたいじめられっ子がいじめっ子に仕返ししようというような、ショボめのにおいがぷんぷん漂いだして見事にギャグ化。
 ひとり真面目にかっこよさげだった祓正義くんも、どこか残念ないじめられっこ臭がプンプンで憎めない感じになってきちゃったし(笑)。
 ひとり勝手な勘違いで空回りする役どころとして、これからもたびたびにぎわせてくれそうですねー。

 といいつつ、決着の仕掛けは先週の伏線を利用していてしっかりバトルものっぽく仕上げているのもオオと思わされました。
 沼俊先生、なかなか多芸ではないですか。

 あと、ラストのぶーやんの満面の笑み、これはたまらんですね!(笑)
 めでたしめでたし!



火ノ丸相撲

 ついに顔を表したラスボス天王寺獅童。
 いやー、これは迫力だわ。
 自信とプライドと闘志をたぎらせながらも静かな謙虚さ、品格も忘れない。
 生まれながらの横綱って感じではないですか〜。
 これまたすごいヤツがいたものです。
 まじで鬼丸の同世代は化け物ぞろいですね〜(笑)。

 さー、役者もそろっていよいよ全国大会開幕。
 しょっぱなの鬼丸たちの相手はどんなヤツラなのか、期待は膨らみます!



【センターカラー】 鬼滅の刃

 炭治郎、あのふたりが幽霊だったこと気づいてなかったのか!
 ご丁寧に長台詞でいっぱい説明してくれた鬼ですが、こうやって怖がらせることで快感を得ていたんですねー。
 トリコの、怖がらせると獲物が美味になるというアレでしょうか(笑)。

 冷静さを失い呼吸を乱していた炭治郎を覚醒させたのが弟の幻だったのがグッド。
 今後、あの綺麗な母ちゃんとかほかの家族が入れ代わり立ち代わり炭治郎を応援しに出てくるのかもしれませんね。
 しっとりとした悲しみが漂ってるこういう雰囲気の物語、いいと思いますよ。



ゆらぎ荘の幽奈さん

 バーコードイーター!!
 なんという極悪犯罪か!!



こちら葛飾区亀有公園前派出所

 おンもしれー!
 両さんの世界のなかで両さんの活躍を描いたこち亀が売っているっていう、その発想だけでもブッ飛んでて面白いのに、そこからの暴走っぷりがハンパない。
 連載立ち上げ初期の暴露話にはじまり、各キャラの失態悪事大発表会。
 そういえばそういうのもあった気がするなーというのもあったり、そんな前の話はさすがに知らねー!ってなったり。
 これは秋本先生も作ってて大変だったろうけど、めちゃくちゃ面白かったでしょうねー(笑)。
 露骨なコミックス宣伝回なんだけど、それを両さんがやってることがギャグになっていることで、そこもまたひとまわりして笑えちゃう。
 いやー、これは高度な笑いでありました。
 秋本先生やっぱり天才だわー。



磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜

「問題用紙が

 見えない…!!」


 アホすぎる!!!(爆)

 いやー、しょっぱなのロックに始まり、じゃんじゃん入ってくる母上の差し入れ、そしてこの最後のオチ。
 今週は畳みかけるような笑いに中島のツッコミもバンバン決まって実に痛快でありました。



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posted by BOSS at 21:30| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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