2016年03月21日

週刊少年ジャンプ2016年16号 感想<後編>

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 ではでは後半戦。

■前編の感想はこちら





 後編の感想は、

・【完結】暗殺教室
・【出張読切】殺せんせーQ!
・左門くんはサモナー
・トリコ
・斉木楠雄のΨ難
・鬼滅の刃
・背すじをピンと
・磯部磯兵衛

 の 8 本でお送りいたします。



【最終回センターカラー】 暗殺教室

 打ち切りでもなく引き伸ばしでもなく、おそらくは松井先生のコンセプト通りやりきった形での大団円。
 こうやって綺麗に完結を迎えられる作品って、本当に幸せですよねー。
 私もいち読者として、そういう作品のラストに立ち会えてなんだか幸せ気分です。

 みな、それぞれの道に大きく羽ばたいている 7 年後。
 殺せんせーのぬるぬる成分が万能人工血液の開発につながるかもしれないってのが凄いですねー。
 兵器などの物騒なものではなくて、人を救う方向で殺せんせーの存在が生かされるかもしれないっていうことも喜ばしい。
 そう簡単に成功することではないかもしれませんし、ひょっとすると科学者の一世代二世代で開発できることではないのかもしれませんが、奥田さんと竹林くんには一歩でもこの研究を前に進めて欲しいものです。

 寺坂君は、正直政治家としてはどうなんだろうなーと思わずにはいられないところはあるんですよね(笑)。
 嘘がつけないし、人を切り捨てることができなさそう。
 政治家って、一度税金としてあずかったお金の使い道を決めるために、再配分先を決める役割ではないですか。
 その時には必ず「ここは泣く泣く切り捨てよう」ってところがあると思うんですよ。
 たぶん寺坂君は、そういうことができない人なんじゃないかなぁ。
 目の前の人ひとり救えなくて、日本国民全員が救えるものか!みたいな感じに思いそう。

 ただし、寺坂君ほど癒着や汚職、上からの圧力などに激烈に怒りそうな人もないかもしれませんしねー。
 そういった意味で、反骨のケンカ政治屋として、権益を独占する既存勢力を切り崩すような活躍をしてくれたらなーと期待しちゃいます。
 サポートはうまいことカルマくんがやって、あるいはカルマくんがうまいこと利用したりなんかしちゃうんでしょう(笑)。

 律はなんか凄いことになっていきそうですねー。
 このままネット上で進化して、ひと昔前の SF でよくあった未来社会を管理するマザーコンピュータとかになっちゃいそう。
 まぁでも本人はそういう絶対の管理者とかになるようなことには興味なくって、あくまで楽しみつつ、人々の助けになれれば、みたいな感じで人類を見守ってってくれるんでしょうね〜。

 そしてやっぱりめっちゃワクワクしちゃったのが渚くんでした!
 なにこの不良更正さわやか漫画の第一話は(笑)。
 それこそルーキーズのような物語がここからきっと始まっていくんだろうなって、そういう妄想がゴーッと広がってしまいました。
 ほんと、このまま、また彼らの卒業までの一年間を見ていきたくなっちゃうではないですか。

 でも、それこそがこの漫画のテーマだったのかなーと。
 命はひとつだけで命なのではなくて、次の命や、他の命と連綿と繋がっていくものなのだと。
 殺せんせーの命を貰い受けた彼らが、また誰かの命の為に働いて、次の命の世代に繋がってゆく。
 前任者から学んだことを、次の世代に繋げてゆく。
 学ぶこと、育てることで、ひとつの命の価値をひとつだけのものではないものにしてゆくってことなのかもですねー。

 や〜、とても素敵な大団円でした。
 松井先生、お疲れ様!
 またまた次回作で会える事を期待しております!



【読切】 殺せんせーQ!

 暗殺教室は終わってもスピンオフは終わらない。
 ということで最強ジャンプから最近おなじみ殺せんせーQ!が出張登場。

 伝説の魔物使いピエールって、完全にムツゴロウさんじゃないですか(笑)。
 ムツゴロウさんと言えば最近報道で動物への愛がなくなった……なんていう悲しい記事が話題になったことがありましたが、どうやらあれはただの飛ばし記事だったみたいですねー。
 動物への愛は健在らしいってことで、ちょっと安心しました。

 しかし、こっちの殺せんせーはかなり行動がギャグだけど、でも本編の殺せんせーとたいして変わってない気がするから面白い。
 人をおちょくったところがないくらいですかね(笑)。



左門くんはサモナー

 おおー、なんか王道のバトル展開だ!
 「悪魔」と書いて「ともだち」と読ませる左門君のセリフがとっても熱い。
 思わずグッときてしまいましたわ。
 そしてまた「よしきた」のてっしーの笑顔も心強い。
 やー、こいつら時々見せるこういう顔がカッコイイですねー。
 思わぬバトル展開ですが、これは心躍ります。

 よく人気が下がってくるとバトル展開になるって言いますけど、サモナーの場合はちょっと違いますかねー。
 そういう急場しのぎ感はあまりなくて、これまで積み上げてきたキャラクター構造を土台にしている感じがしっかりとある。
 ブーやんの意外な側面しかり、アンリさんの極限ボッチキャラしかり。
 そして、左門くんの時々主人公感を出しちゃうところとか。
 ちゃんとこれまでの延長上でやっている感じがあるんですよねー。
 この展開もすなおに盛り上がりが熱くて楽しいですし、左門くんたちを応援したくなります。

 そしてまた、そういうバトル展開になりつつ、ちゃーんと本分であるギャグも忘れない。
 ブーやんの「不貞寝するでヤンス…」とか、アンリさんの一連の発言とか、終始笑いとおしでした。
 一番破壊力があったのは

「わかった…余はネビロスを殴る…」

 ですかねー。
 閣下、なんというヒドイとばっちりか(笑)。



斉木楠雄のΨ難

 楠雄パパが新人作家に漫画のダメなところを指摘しつつ、それをことごとくやっていくスタイル(笑)。
 よく考えてみたらこれって超能力とは関係ないネタだよね?って思ったんですが、こういうのもアリって思えるから斎木楠雄ワールドって自由なんですね〜。
 ナチュラルにワンピと暗殺教室をパクってしまっている上に、マッハ 10 だけ上乗せしている図々しさに笑ってしまいました。

 あと、楠雄パパってぜんぜん仕事のできない人ってイメージだったけど、こうやって理路整然とダメ出しすることができたんですねー。



鬼滅の刃

 おお、いきなり選別が始まった!
 よくこういう展開だと最初にエリート系とかいじめっこ系が出てきて主人公をディスる展開から始まったりしますが、そういうキャラ紹介を兼ねた展開も一切無し。
 問答無用でサバイバルゲームに放り込まれる段取りの早さ。
 それがちょうど試験の理不尽さと、極限状況に放り込まれる恐ろしさを伝えてくるようで、読んでるこっちも緊張感が高まりました。

 それにまさか試験にホンモノの鬼を使っているとは。
 これじゃあたしかに死人が続出ですわ。
 次々出てくる異形のモンスターもなかなか魅力的ですし、主人公も見違えるほどしっかり強くなってて頼もしいかぎり。
 面白いバトルを見せてくれそうです。

 しかし、隙の糸の匂いが見えるっていうのは面白いなぁ。
 斬撃のエフェクトが糸の束になってて、漫画的にちゃんと表現に繋がってるんですよね。



背すじをピンと

 おー、これがつっちー&わたりちゃんの必殺技!
 けっこういっぱい技を詰め込んでいるんですねー。
 みんなが動き出す前にひとつでもいいところを見せたい!って感じでしょうか。
 面白いことを考えてくれました。

 実際競技ダンスではこういうことってするんでしょうかね?
 ダンスそのものを磨くのと同時に、それぞれが人の目を惹くためにあの手この手を模索する、なかなか面白い競技ではないですか。

 土井垣部長はリオ先輩がダンスやめるってこと、ちゃーんと知ってたんですね。
 詳しくは知らなかったようですが、ここで改めて話し合ってくれる様子。
 ずっと秘密にしていくような悲しい展開でなくてまずはなにより。
 部長のことですから、引きとめようとするってことはあまりなさそうですが、よくよく話し合って二人が納得するところに落ち着いてくれるといいですね〜。



磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜

 母上こええええええええ!!!
 いったいこれ、何をやったのコレ!!
 幻術!? 幻術だよね!!?
 母上のスペックの際限のなさにだんだん恐怖すら覚えてきましたわ(笑)。



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posted by BOSS at 22:23| Comment(4) | TrackBack(0) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
[暗殺教室]
最後渚くんが行ったとこもしや序盤修学旅行編で
E組を襲った不良達の学校とか…!?
Posted by せいき松 at 2016年03月24日 17:34
 おおなるほど(笑)。
 そういう無駄のない設定の再利用は、松井先生だけに説明はしないけれども裏で考えているかもしれませんねー。
Posted by BOSS at 2016年03月24日 20:01
遅れてしまいましたがせっかく「暗殺教室」が完結したので、
コメントしてみました。「暗殺教室」の物語がいかに
良く出来ていたか、学園物、教師物としてどうかという感想は
他の所でも書いていると思うので私は着眼点を変えて、
前作「ネウロ」と「暗殺教室」を比較してみて松井先生が
いかに進歩したか、何故「暗殺教室」が「ネウロ」以上に
ヒットしたかを考えてみました。
「暗殺教室」が「ネウロ」以上にヒットした理由であり、
松井先生が一番進歩した点を端的に述べるならそれは
「暗殺教室」が「ネウロ」よりも週ジャン向け、少年誌向けの
作品だったからと言って良いでしょう。これはどうやら
本人もそう思っていたようですね。
前作「ネウロ」は推理物の皮をかぶった形容しがたいジャンルの
作品でしたが、一応は探偵が事件を解決するという話の形式上、
登場人物が大人中心でした。ネウロの相棒の弥子は設定上
女子高生でしたが、「女子」である事も「高校生」である事も
話の展開ではあまり活かされませんでした。
上記の設定は弥子を成長要員、リアクション要員とする為、
「若く弱い存在」という設定をつける為の前提条件と
考える方が正確だったと思います。
とにかく週ジャン本来の読者層である若年層が共感を
感じられるキャラは正直少なかった。
社会風刺と度重なるキャラの豹変を交えたブラックギャグも
おもしろいといえばもちろん面白かったのですが、
あれは社会人には元ネタがわかって通じても、
若年層にはピンとこない事も多かったのではないかと
今になってみれば思います。そういった点がレビューで
高評価をする人がいた割には「ネウロ」の掲載順が
上がらなかった理由ではないかと思います。
対して「暗殺教室」では登場人物の多くが若年層の読者と
年齢が近い中学生となっており、シナリオの話題も
若年層を始め、多くの人達にとって理解と共感ができる
学校時代の思い出となっていました。
そういう風に松井先生が万人の支持が得ようとした事を
私は「進歩」と考えます。もちろん週ジャンの歴代作品の
中にはあまり若年層向けじゃない作品がヒットした事もあるし、
読者の反応をあまり顧みずに、止められない限り自分の
書きたいように書くような作家もいます。
でも、それでも私は松井先生が「暗殺教室」を書いて
進んだ方向性を支持したいと思います。やはり週ジャンで
長期にわたりヒットするには若年層を含めた支持を
得られる作品を目指すのが基本的に一番。
今の週ジャンには一部の読者に狙いを絞った準主力よりも
幅広い支持を受けられる主力作品の方がより必要だと
思うからです。是非次回作でも大きなヒットを狙える
作品に挑戦してほしいとそう期待します。
Posted by 語り部 at 2016年04月04日 19:43
 素敵な考察ありがとうございます。
 私も、暗殺教室において松井先生はより少年少女たちに訴えかける作品にしようとして、その試みは大きく成功したっていう解釈に同意見です。

 そしてまた、そういう暗殺教室を経て、松井先生は次はどこへ行こうとするのかってところもおおいに興味がわいてくるところなんですよね〜。
 とりあえず番外編 4 話分が現在連載中ではありますし、すぐさま次回作ってことにはならないとも思いますが。
 次もまたまた読者が思いもしないものをひっさげて帰ってきてくれるんだろうなと、そこは間違いなく期待していいところではないですかね〜。
 わたしもとても楽しみです。
Posted by BOSS at 2016年04月10日 16:33
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