ジャンプ感想別室 ONE PIECE（ワンピース）第815話〝イヌVSネコ": 少年、グリグリメガネを拾う

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2016年02月16日

ジャンプ感想別室 ONE PIECE（ワンピース）第815話〝イヌVSネコ"

　週刊少年ジャンプ 2016 年 11 号掲載分の感想です。

■ジャンプ本誌の感想はこちら→前編

【コミック派ネタバレ注意！】

　フランキー将軍（フランキーの操縦するロボ）の手配書に衝撃を受けたり笑っちゃったりしているウォーターセブンの人たち（笑）。
　うんうん、こういう勘違い、ぜったいしますね！
　しかもこれで女性達が笑いこけてるのがたまらない。
　あのフランキーなら絶対やるなって思ってるんだなぁー（笑）。

　さて本編ですが……
　まさか！　まさかでしたねー！
　今週はもう、驚いたの一言！
　まさか本当に雷ぞうがゾウにかくまわれていたとは！！
　寝っころがって読んでいたのに、思わず飛び起きて正座してしまいましたわ～わたくし（笑）。
　いやー、たま～にこういうどんでん返しをやってくれるからワンピはたまりません！

　しかしこうなると、これまで見えてきたものがガラーッと変わって見えてきますねー。
　侍がいないのにいる筈だと、理不尽に拷問したり殺戮したりしていたジャックたちは、その行動はちゃんと的を射ていたってことになるんですよねー。

　そしてあまりの理不尽さに嘆きながら殺されていったように見えていたゾウの人たちは、単なる理不尽の犠牲者ではなかったんだ！と。
　むしろこれだけの悲惨な目に逢いながら、友を守る義の心を、微塵も揺るがせずに耐え切った、とんでもない連中だったんだな～と。
　それこそ麦わら一味が到達していなければ、彼らはそのまま毒ガスで全滅していたわけですからね。
　そのために、完全に命を投げ打っていたわけですよね！
　たったひとりの侍のために！
　いやー、とてつもない！
　もはやそこまでいくとクレイジーですよ。
　とんでもない熱さですよ！

　凄まじいなと思うのは、普通ならこういう襲撃に見舞われたときは、女子供や年老いたものは逃がそうとか、見逃してくれとか、そういう流れってあると思うんですよね。
　子供を持つ父親が弱気になったりするのがよくある流れだと思うんですよ。
　そういうものもたしかなかったと思いますし。
　また誰一人として、侍一人の為に全滅も辞さないっていう流れに対し、異を唱える者すらいなかったということですよねー。
　最期まで裏切り者を一人として出さず、完全に秘密を守り通しちゃったっていうところが、もうメチャクチャに凄いなと！

　たしかに戦況は途中まではゾウが有利……とまではいかなくとも、昼夜交代制で絶え間なく攻撃を繰り出していけば、いつかは敵が根負けするか補給の限界が来て撤退するだろう、みたいな楽観的観測はあったかもしれません。
　でも、あの毒ガスが使用された瞬間、もう全員の頭には死の文字があったはずなんですよね。
　それでも折れなかった。
　ひとりとして折れなかったってのがとんでもない！

　国の人間が、一丸となってひとりの友を守る。
　とうていどういう心境なんだか想像をするに余りあるものがありますが、とにかくとてつもない連中だぜー！っていう、ルフィたちの受けた衝撃がこちらまでドーンと伝わってきましたわ。
　いやー、気づいたらブワッて涙腺あふれてましたねー。

　それにしてもここまでの描写の流れ、実に巧妙ですねー。
　サブタイからして完全にフェイクですし。
　錦えもんたちと一緒に登ってきたバリエテとか、いかにも恐怖や衝撃で泣いているように見せておいて、その実まったく違ったっていうミスリーディングもそうですし。
　今回あらためてイヌアラシ男爵とネコマムシの旦那の拷問風景を見せて、ジャックの「理不尽さ」を思い出させておいてのこのどんでん返しとかね。
　いやー、ほんと今週は完全に舌を巻いてしまいます。

　てっきり侍がらみで麦わら一味が誤解を受けて、悲しい衝突が起こってしまうんだとばかり思ってました。
　そういう鬱展開が待っているものとばかり思っていただけに、今週のラストはとんでもない衝撃でしたわー。

　来週は残念ながら休載ですが、ここで改めてこのゾウ編をざーっと読み返してみると、また違ったものが見えてきて面白いかもしれませんね！

■ジャンプ本誌の感想はこちら→前編

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