2016年01月04日

週刊少年ジャンプ2016年05・06合併号 【藤巻先生読切『前衛のアーチャー』うすた先生ミニ読切『20周年パーティーの悲劇』<2号連続 ジャンプ作家集合『描き下ろし4コマ劇場』企画】 感想<前編>

jump201605a.jpg

 ということで 2016 年初のジャンプ感想です。
 皆さま明けましておめでとうございます。
 今年もどうぞよろしくお願い申し上げまーす。
 ではではさっそく感想にまいりましょう。





 前半の感想は、

・ワンピ
・暗殺教室
・ハイキュー
・【読切】前衛のアーチャー
・火ノ丸相撲
・【読切】20周年パーティーの悲劇
・左門くんはサモナー
・【企画ページ】4コマ劇場

 の 8 本でお送りいたします。



【巻頭カラー】 ONE PIECE

 別エントリーにて。



暗殺教室

 1 %の確率で地球が消滅するっていう問題について、生徒達がいまだに「話を聞いてもらえさえすれば、他の人たちも受け入れてくれるはずだ」と考えているところが驚きでした。
 幽閉されたところから山間の戦いを突破する間で、そのへんにちょっとずつ答えを出していっているのかな?と思っていたのですが、そうではなかったみたいですね。
 やはりこのへんは、殺せんせーに心情的に近すぎるから視野が狭くなってしまっているのかなと思ってしまいます。

 しかしここからの殺せんせーのまとめかたがうまかった。
 生徒達にとっては理不尽極まりないこの状況を、社会に出てからも何度でも味わう挫折の予習ととらえましたか。
 生徒達にとってはいかに正しくとも、社会には社会の事情なり正しさがあって、どちらも並び立たず、一方的に潰されることなどいくらでもある。
 なるほど、今回のテーマはそのへんにあったのか〜と、とても腑に落ちるものがありました。

 生徒達が成長し、力を付け、さまざまな「戦い方」を手に入れてきた今だからこそ、理不尽に負けたときの対処法を学ぶ好機だったとも言えるかも知れませんね〜。

 そしていよいよ始まった柳沢&二代目死神コンビとの戦い。
 これが正真正銘のラストバトルになりそうですが、殺せんせーにとっては二代目死神は最初の生徒でもあり、育て損ねてしまった生徒でもありますからねー。
 教師として成長した殺せんせーが、もう一度師弟関係を構築しなおして育てなおすことが出来たりするのか。
 そのへんが注目ポイントになってくるんじゃないでしょうか。



ハイキュー!!

 さすが月島!
 これまでの全プレーを使い、ウシワカに対してずっとトラップをしかけていたとは!
 とんでもない用意周到さと計算高さに惚れ直すのと同時に、よくこの瞬間まで我慢してきたなっていう、その豪胆っぷりに感動すら覚えてしまいました。
 いやー、マジで月島、すっげープレイヤーになったもんだ!

 しかしその月島のトラップですらウシワカは止められない。
 月島と日向をねじふせるイメージはまさに絶望的。
 一瞬「敗北」が頭をよぎってしまいましたが、そこからが素晴らしかった!
 ウシワカの腕をこじあける先輩達、まじでカッコよかった!!
 この人たちについてきて、本当によかった!!!
 澤村主将が拾い、旭さんが攻め、田中さんが繋いだボール。
 そこからついに最後のチャンスボールが誕生する。
 そしてまさかの、日向までが参加してのシンクロ攻撃!!
 日向が考えてたのって、これだったんですねー!

 まさに全力一丸となっての攻撃で、ついに見えた「頂の光景」!
 そこからの大勝利!!
 日向の初心であり、まさに作品テーマじゃないですか!!
 いやもう、感動ったらないですわーー!!

 最後のページで出てきたサブタイトルが、雄弁に物語っていますねー。
 個の力にこだわることも強さなら、集団の力を合わせて戦うことも強さ。
 どちらも強さとして間違ってはいないが、でも、間違っていることがあるとしたら、それは今の状態でいいと止まってしまうことだと。
 常に探し続け、考え続けることこそが、強いんだと、そういうことだったんですねー。
 そのコンセプトの差が、勝敗を分けたということでしたか。
 いやー、ウシワカたちのこともしっかり引き立てて、落とすことなく大団円。
 スポーツものとして、すばらしい決着でありました。

 長かった白鳥沢戦も、そしてまた、ひたすらに長かった県大会もこれにて、ついに終了なんですねー!
 いやー、この走りきった感、すごいですね!
 こっちまでヘトヘトになった感じがありますわ!(笑)
 次に始まるであろう、全国大会編へのドキドキもあるんですが、しかしまあとりあえず、日向たちにはとにかくおめでとう!お疲れ様!って言いたいですね〜。



【読切】 前衛のアーチャー

 黒子のバスケの藤巻先生描くファンタジー読切。
 アーサー王伝説的な神剣カムイを抜いちゃった少年と、その少年を助けるアーチャーの物語。
 長期連載経験者だけあって、とても読みやすく、読切のページ内にしっかりお話をまとめきる上手さなど、レベルの高さはさすがでありました。
 剣使いではなくあえて弓使いを主人公に据えたのも目先が変わって面白かったですし、その弓であれこれやってのけるたびに「弓ってそう使うんだっけ!?」となるネタの天丼も笑ってしまいました。

 細かく見ていくと、神剣の名前がカムイで、魔物の名称がウェンカムイと意味ありげに似ていたり、また、女王蜂の心臓部と神剣の柄部分の飾りが酷似していたり、そのへんも何か匂わせてくれるものがありますね。
 村の周囲を守っている城壁が、その村の文明っぽくない建造様式で、むしろ怪物の卵かなにかを連想させる不思議も、世界に奥行きを感じさせてくれました。
 藤巻先生としては、次なる長期連載を狙っていろいろとネタを仕込んでいるってことなんですかね。

 バスケ漫画とはいえ、黒子はもとからだいぶファンタジー寄りでしたし、藤巻先生とファンタジーはかなり相性がいいと思うんですよね。
 まだこのアーチャーが次回作品となるとは決まってはいませんが、期待しております。



火ノ丸相撲

 鬼丸がまさかの歴史オタク!とか、堀ちゃんが(こちらはあんまり意外じゃないけど)歴女だった〜とか、なんだか微笑ましいな〜と思っていたら大物ライバルと不意打ち遭遇!
 いい緩急をつけてきますね〜。
 そしてまた、まだ国宝がおるんかいーと(笑)。
 豊作どころじゃない、まさに大豊作すぎる年じゃあないですか。
 鬼丸、おそろしい時代に産まれてしまったものですわ。



【読切】 20周年パーティーの悲劇

 うすた先生が特別ミニ読切で登場。
 ジャガーさんやマサルさんといった懐かしの面々が登場してくれて、同窓会のような嬉しさがありました。
 しかし、新連載らしき『タベル』というのがいったいどれだったのか、知らない人には最後までわからないって、なかなかの冒険。
 あまりに意外すぎて笑ってしまいました。
 未見の私が思わずジャンプ+を読みに行きたくなっちゃったってことは、宣伝企画として大成功だったってことなのかな(笑)。



左門くんはサモナー

 おお、あのラウンドワン行こうって約束がちゃんと回収された!
 極度の B コンに悩まされるアンリが、徐々にどころか、あっという間にリア充空気になじみだして嬉しいような寂しいような(笑)。
 ていうか、こんなに簡単にコンプレックスって和らいでくれるものなんですね〜。
 そもそも友達を作ったり、友達と一緒に遊びに行くということがでっかい障壁だったわけで、それを取り除いてくれたてっしーがいたからこそアンリの B コンも解消にむかったというわけで。
 やっぱり、ここでもてっしーは天使だわ〜となるわけですね(笑)。

 そして、アンリの病状が回復していくのと反比例するかのように、どんどん悪化していく左門くんのボンクラ化(笑)。
 イヤミで雰囲気読まない上に反則上等と、とにかくクズっぷりが冴えまくりなんですが、それらすべての負のめぐりを最後は自分で受けているんだから笑ってしまいます。
 まぁ、ネビロスさんが巻き添え食らってるのは、安定の芸風ということで(笑)。



【読切】 【企画ページ】 2号連続!年末年始ゆく笑くる笑描き下ろし4コマ劇場!!

 ということで昨年に続き 4 コマ劇場。
 テーマは「お年玉」。

・ワンピ:女子の幸せパンチは本編でオッケーでも、男子はアウトなのね尾田っち的に(笑)。むしろ「息子」ってワードがアウトなのか。

・トリコ:こちらは明らかにフランキーより年上のバーのマスターにお年玉を上げるトリコ。つーか仕入れる金がないからお年玉を客にせびるって、もうメチャクチャ(笑)。トリコが運営したほうがいいんじゃないのかこのお店。

・銀魂:ダメな大人に洗脳され、ちゃんとしたお年玉を貰いそびれる神楽の図(笑)。こうやってダメな大人がまた一人増えるわけですな〜。

・ブリーチ:なんという嫌な説教のしかただ(笑)。

・ブラクロ:ここでも本編に合わせてゴーシュ先輩の妹ネタか!そしてアスタ、それでいいのか!

・斎木:海藤くんてきにはこういう玉好きそうなのにね(笑)。

・サモン:受難役は安定の閣下。つか、ネビロス閣下なんで左門くんからお年玉もらってるの!(笑)

・ニセコイ:うわー、お年玉消失年齢けっこう早めなのねー楽。こういうの、普通は何歳くらいなんでしょうね。うちは 20 だった気がしたな〜。

・ワートリ:うのみ系JKこと小南先輩がまたも騙されるの図なんだけど、騙すのが太刀川さんってのが珍しい。正月ってことで餅好きな太刀川さんってチョイスかな? そしてワンピに続きまさかのシモネタ!小南先輩の口から「金玉」って!素晴らしい!ありがとうございます!

・バディ:お年玉でフォークと見せかけて……まんまフォークだったどうしようという笑い。キャラの関係性が現れてていいですね〜。

・カラダ探し:ホラー漫画がどう笑いをやるのかと思ったらまんまホラーで落とした。ホラーの限界かもだけど、でもなんかその悲しさが逆に面白い(笑)。

・タベル:おお、これがタベル!お年玉と言い張ってお金返そうとしてたのね(笑)。そんな回りくどい返し方じゃなくって、ちゃんと正直に返しんしゃい!

・エルドライブ:うわー、なんてガッカリなお年玉だ!こういうことする大人は子供心に本当に憎悪しちゃうですよね!(笑)冗談でもやめたほうがいいと思う!

・とんかつDJ:擬音だと思ったらセリフだったっていうの、こういう見せ方すごい懐かしいな〜って思っちゃったんですが、これって漫画でしかできない表現ですよね。しかし、一万円とか私の時代じゃ超当たりなんですけど!!なに?最近は諭吉複数じゃないとダメなの!!?



 といったところで前半はここまで。
 続きは後編にて。



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