2015年10月20日

週刊少年ジャンプ2015年47号 感想<後編>

 今週はワンピが休載なので火曜日更新の後編感想となりまーす。
 今週も、ワートリ分多めです!

■前編の感想はこちら





 後編の感想は、

・トリコ
・斉木楠雄のΨ難
・ブラック・クローバー
・左門くんはサモナー
・ニセコイ
・ワールドトリガー
・【読切】Q.E.D!!
・ブリーチ
・カガミガミ
・磯部磯兵衛

 の 10 本でお送りいたします。
 …… 10 本か!



トリコ

 小松たち、魂の世界で何十年も過ごしたってどういうことーっ!?
 髪の毛はばっさばさに伸びちゃって、なるほどそれでって思いましたけど、でも何十歳も歳をとったってほどの老け方ではないんですよね。
 一体どういう時間の歪みが起きたんでしょうか。
 先々週だったかで、アナザは光の速さで消えた……みたいな事を言ってましたから、そこでウラシマ効果みたいなことになったんですかね(ウラシマ効果だと逆に時間が経たないか)。

 しかし、肉体の年齢はともあれ、精神的には完全に何十年も時を過ごしたっていうことですから、小松たちは心の面ではトリコよりもはるかに年上ってことなんですよねー(笑)。
 うーん、なんともカオス。
 このあたり、家出したのび太君が無人島で何十年も過ごして、救出された後にタイムマシンとタイム風呂敷で子供に戻ったときみたいな SF 的怖さを感じちゃいますぜー。
 のび太くん、肉体は小学生でも、精神的には完全にオッサンなのか?っていうね(笑)。

 でも、「ちっともビックリしませんよーっ!」っていうのも、若干ズレているような感じで小松らしくて変わってないなーと、そのへんにホッとさせられるものがありました。
 オッサンかもしれないけど、うん、この癒し系存在は変わってない変わってないって(笑)。

 そしてここで、なんと一龍会長を復活させるという話が。
 なんとまあ、アカシアのフルコースってのは、何でも復活させることができるようなものなんですかねー。
 命とは、グルメとは、食欲とは、いったい何なのか。
 戦いの果てに、この漫画はなにを見せてくれるんでしょうね。



斉木楠雄のΨ難

 前に言ったかもしれないんですが、私が最高に好きなエピソードタイプのひとつが「正体バレ」ってヤツでして、セーラームーンの正体バレ回とか、ジャンプでもぬらりひょんの孫がゆらさんに正体バレする回とか、たまらん!ってなっちゃうんですよねー。
 今回の斎木楠雄については、これまでぜんぜんかかわりのなかった間柄でしたから、そこまで衝撃度はなかったかもしれないんですが、それにしてもこういう正体バレは痛快なものがあります。
 ウキウキしながら読んじゃいましたわ(笑)。

 それにしても相占さん、完全に恋する乙女モード。
 どんどん綺麗になってきましたねー(笑)。
 最初言ってたオーラがどうのこうのとか、もはや関係ナシに楠雄に惚れこんじゃいましたか。
 これは照橋さんとの直接対決(?)がどんな形になるのか、今から楽しみになりますな!



ブラック・クローバー

 ぬおー、ここでアスタ浚われるのかー!
 今回の王都襲撃編の幕切れは、なんとも意外な形で訪れました。
 次なる章がいったいどうなっちゃうのか、めっちゃ気になるヒキですわ。
 アスタ救出の為、暴牛とか、お前はライバルだー!なんていってた人たちが活躍する編になるんでしょうかね〜。
 
 それにしてもフードをかぶった謎の男達。
 例えは古いですが、昔のキン肉マンで悪魔騎士たちが登場したばかりの時、フードとマントで身を隠していたのを思い出しちゃいました(笑)。
 フードのなかからどんなヤツらが出てくるのか、ちょっと楽しみです。



左門くんはサモナー

 左門くんVS.ネビロスさんの戦いの回だったんですが、フタを開けてみたら勝者は天使ヶ原さんだったみたいな話でしたねー。
 いやー、今週も天使ヶ原さんはマジ天使。
 「何で」とか左門くんみたいなこと聞かないでください!!の無私の心とか、ネビロスさんを一瞬で射止める笑顔とか、左門くんすらイラつかせるポジティブさとか。
 いやもう、天使ヶ原さんこそが最強キャラだったのかと思わされるような、最後の畳みかけでありました。
 そしてまた、そんな天使っぷりでありながら、「うわ〜っ私いま「私の為に争わないで」的なセリフ素で言ってた!!」なんて顔面噴火しちゃうところもあるギャップがたまらないのですわ。

 左門くんは相変わらず悪魔のような言動ばっかりなんですが、だんだん天使ヶ原さんに尻尾を掴まれてきた感があって、前ほどイヤな感じがしなくなっているのも不思議です。
 うむ、安定しておもしろいですぞ、この作品。

 あと、今週はサルガタナスとか、女レイピア使いの悪魔(ちらっとひとコマだけですがw)とか、女性悪魔たちがちょっと可愛かったのもポイント高かったですねー。



ニセコイ

 痛快ー!
 やー、今週は見事でありました、楽!
 普段はもやもやと優柔不断というか、なかなか女の子にハッキリしない楽が、しっかりと万里花に「友達」と答えをだしたことも気持ちがよかったところですし。
 なにより、嘘の言葉に惑わされず、万里花の本心をちゃ〜んと見抜き、助ける!と堂々言ってくれたのが痛快のひとことでありました。
 いやー、なんというか、思わずワンピの司法の島での「生きたいって言えーッ!」を思い出してしまいましたよ(笑)。
 まさに、友達を本当の「自分の人生」へと力強くその手を引っ張る、素晴らしいファンプレイでありましたわ。
 万里花の涙の笑顔が、ま〜た最高でありましたねー。



ワールドトリガー

 のっけから作戦室でダラけきった二礼光ちゃんとか、おいしい場面をもってきますねー(笑)。
 こたつでミカン食って漫画読みながら居眠りって、ダメダメすぎて美味しすぎ。
 いやー、次々と女の子たちの違った可愛さを提供してくれますねーワートリは。

 そしてまた、この光ちゃんやカゲが散らかしまくった部屋を、ゾエさんがオカンみたいに片付けるんでしょうね!
 やー、いいなぁ影浦隊。めっちゃアットホームだわー。
 光ちゃんとユズルくんのやりとりにも終始ニヤニヤさせられちゃいました。

 気になる千佳ちゃんの弱点克服ですが、まさかのアイデアでしたね!
 ライトニング+鉛弾(レッドバレット)って!
 そういう手があったか!と、まさに手をポンとやりたくなるようなコロンブスの卵でありました。

 こういうところもワートリの面白さですねー。
 どうやったら千佳ちゃんのニガテを克服できるのか。
 そこを精神論だとか、特訓だとか、新兵器だとかで超えていくんではなくて、これまで出てきたネタで技術的に、軽々と超えてしまう。
 黒トリガー争奪戦の決着を、風刃を手放すことでつけたところもそうでした。
 このハードルを越えてゆくワートリ独特の華麗さが、ほんっとわたしは好きですわ。

 また、ひとびとのありかたを、安易に否定したり矯正したりせず、その人はその人のありかたでいいんだよって、肯定してくれているところもいいなーって思いますねー。
 千佳ちゃんの「人が撃てない」ということを、当たり前のことなんだよって肯定する流れになったのがとても嬉しかったです。

 以前、那須隊の姿勢がずいぶん学生部活っぽいなーと最初受けとって、最後はそのありかたが否定されることになるのかな?って思ったら、ぜんぜんそんなことはなかったってことがありました。
 来馬隊の、来馬さんを第一に考えるありかたを、太刀川さんが「そういう隊だ」と評価したこともありましたっけねー。
 いろんなあり方がその人それぞれでアリなんだよねっていう、人の多様性を認める、こういうワートリの世界の包容力が私は大好きですねー。
 (そういう世界観だからこそ、私はアフトクラトルとは和解エンドなんじゃないかなって思うんですけどね。それについてはまたいずれ)

 そしてまた、バッグワームを解かないといけないというデメリットはあるとはいえ、これで千佳ちゃんがしっかり敵の足止めをできる、ハッキリとした戦力としてカウントできるようになるっていうのはほんっとでっかいなーと。
 千佳ちゃんがポイントを直接取ることはできませんが、でも、横合いからさくっと遊真や修が取ればいいことですしね。
 また、狙撃として使うだけじゃなく、敵に発見されたあとに迎撃として撃つ際(遊真に発見されたあとの茜ちゃんみたいに)にも十分使える手だと思います。
 バッグワームを解いたら鉛弾が来るぞ!と敵に把握された後でも、逆に釣りとして使える可能性もあるでしょうしね。
 いやー、これは大きな可能性が開けたぞ!っていう気がいたします。
 千佳ちゃん、次の試合がめっちゃ楽しみですねー!

 つか、鉛弾ってガンナー専用のオプションではなかったんですねー。
 てっきりガンナーのアステロイドとの組み合わせでしか使えないものとばかり思ってました。
 ってことは、さらに飛躍してみると、アイビス+メテオラみたいな超絶破壊力コンボもアリなんですかねー。
 千佳ちゃん砲にメテオラとか絡めたら、まさに大量破壊兵器みたいなことになりそうでワクテカなんですが(笑)。

 あと、トリオン体ではない生身に弾トリガーが当たったら、気絶するだけっていうのもなにげに重要情報ですね〜。
 ボーダーの立場を考え、万が一にも事故があってはならないと鬼怒田さんが苦心惨憺しながら作ったんでしょう(鬼怒田さんマジ有能すぎる)。
 ボーダーの主戦場のまわりは、自分達の町なわけですからね。
 あと、今後、あえてこのシステムをつかって生身の人を気絶させる、なんてシーンが来たりするのかも知れませんね。

 一方、修パートは一気にアフトクラトルの事情が判明いたしましたねー。
 いやー、面白かった。
 これまで提示されてきた、ヒュースが置き去りにされた謎や、アフトが本国をカラにして同時に四方八方に戦争をしかけている理由、ハイレインとランバネインの会話などなど、いろんなパズルが一気にバチーンとハマる快感がありましたわ。

 なるほどねー、これはいろんな可能性が見えてきたんじゃないですかね。
 アフトクラトルが四大領主に分かれているとしたら、ハイレインと戦うための味方が三つもあるっていう見方もできるかもしれません。
 アフト全部を敵にまわさなくてもいいかもしれないんですよねー。
 まぁ、そう簡単にはいかないかもしれませんが、ある程度の交渉の余地はあるかもしれないって思えてきました。
 遠征、即大戦争では、遠征艇で行ける人数なんてたいしたものではないでしょうから、大変なことになっちゃいますもの。
 アフト側でひそかに味方を増やして、ハイレインとぶつかるとしても最小限の規模でっていう形にできたら理想ですねー。

 しかし、こうなってくると修がスカウトするのは、もうヒュースしかないなっていう流れに見えてきたのですが、それでもどうやって?っていう疑問は一向に解けそうにないですねー。
 ヒュース自身がアフト遠征に同行し、共闘するための動機はしっかりあるぞっていうことは今回分かりました。
 でも、だったらヒュースは、千佳ちゃんを拉致ってアフトに提出すれば万事解決じゃんっていうのは変わってないんですよね。
 そういうヒュースを玉狛第二に入れて、そして一緒に遠征を目指しちゃうのだろうかと。
 ボーダー本部が認めるのかとかいう問題以上に、そこが最大のネックなんじゃないかって思いますわー。
 修はそのあたり、どう考えるのでしょう。

 まあでも、そういうハードルも華麗に越えてしまうのがワートリなんじゃないかな!
 今週の千佳ちゃんのように!

 ところで、ヒュースってば、これは惑星軌道配置図ですか?見てるのは。
 どうもこれは、属国の接近に気づいちゃってますよねー、ヒュース(笑)。
 さーて、どうなることやら。
 面白い事になっちゃいそうです!



【読切】 Q.E.D!!

 IQ7万5千のたかしくんが起こすハプニングの連続ギャグ……というよりは、妄想活発すぎる思春期男子の暴走ギャグっていう感じですかね(笑)。
 Q.E.D.の本来の意味「証明終わり」って言うよりも、ほとんど「妄想終わり」っていう感じでしたものねー。
 それでもなんだか頭のいい人特有の、自分の中だけで思考がどんどん先に行っちゃって、一般人を完全おいてけぼりにしちゃう感じを楽しくギャグにできていたと思います。

 改善点をあげるとしたら、バレーボールのシーンなど、もっと頭がよさそうな、ゼロコンマ何秒で膨大な思考や計算をしちゃってる感を演出できたら面白いだろうなーと感じました。
 妄想の三段論法も、演出は全体にけっこうアッサリ目に見えたので、もっともっと極端な方向に演出を振り切っていってもいいかもしれません。

 ともあれ、たかしくんのムカつく顔芸も笑えましたし、最後のオチも爽やかラブコメ風で素敵でありました。



BLEACH

 京楽隊長、ついに卍解キターーー!!
 なんかもう卍解の演出が京楽隊長の普段のイメージをガラリと崩すような不吉な感じで、ギャップがかっこよすぎて仕方ないんですが。
 しかもどうやら、京楽さんの言っていることからして、無差別大規模攻撃系って感じですよねー。
 いやー、いったいどんな力を披露してくれるのか。
 正直楽しみだわーって思える素晴らしいヒキでありました。



カガミガミ

 マコさんがまさか、ここまで重要な役目だったとはね!
 いやー、びっくりしました。
 しかもラスボス・ホローラビットに奪われるお姫さまポジション。
 これまで出番に恵まれず不遇な時代を送ってきたマコさんですが、一気にヒロインの座に復帰であります(笑)。
 つねづね私はこのマコさんこそストーリーの主軸に持ってきてほしいって思っていたんですが、実にホクホクの展開でありますよ。

 さあ、いよいよ展開はラストバトルっていうムード満点。
 打ち切り待ったなしの最後の盛り上がりっていう雰囲気でありますが、もうこうなったら打ち切りだったとしても仕方ない、最後はド派手に盛り上げちゃって欲しいものです。



磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜

 すげー!
 見事な勘違い劇!
 三者三様、それぞれの思惑があって、全員がそれぞれの事情で自然に動いているだけなのに、見事に全員が勘違いしてすれ違う。
 新しい発言がまた次々と勘違いを暴発させて、次なる発言がまた勘違いを生む。
 まるで勘違いのピタゴラスイッチ(笑)。
 いやー、これは見事なシナリオでありましたわ。

 しかし、次号表紙&巻頭カラーで驚天動地の超珍大発表って、いったいなんなんでしょうね〜。
 テレビアニメか、さすがに実写映画……はないかな!



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