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【コミック派ネタバレ注意!】
【感想小タイトル】
■終息へ
■反戦思想
■衝撃の藤虎
■終息へ
ついに大勝利を手にしたドレスローザでしたが、その片隅でサボとバージェスのほうも決着がついておりました。
負け惜しみか、エースの言葉を引き合いに出して煽りにかかるバージェスに対し、容赦ない炎の一撃を繰り出すサボ。
“火拳”のトドメが泣かせます。
ある意味サボなりの敵討ちな一撃でしたねー。
そんなこんなでドフラファミリーも全員(ベビー5除く)捕縛され、ドフラもあっさり逮捕。
ドフラがまだ素顔を見せなかったことにジリジリさせられましたが、これ、このまま見せないまま退場って流れなんでしょうかねー。
ドフラには、まだ天竜人関連で秘密があったと思いますし、ローとの確執問題も本当の決着がついてないような気がするのですが。
このままドフラが舞台上から消えてしまうのか、それとも最後に一言くらい出番があるのか。
おおいに気になるところです。
■反戦思想
そんな流れの中、元国王リク・ドルドのもとにつめかけ、再度国王になってくれることを懇願する国民たち。
ここ、わたくしかなり驚きました。
リク王に復帰してもらいたいというのはわかるんです。
しかし、リク家の思想は今回否定されたのだと、みなの懇願を断ろうとするリク王に対する、この国民達のセリフ、
「もう暴力にはうんざり!!」
「滅んでも構いません!!!」
「“戦わない王”として戦争を拒んでほしい!!」
「それで国が滅んだ時は
――我々もそれでいい!!!」
いや、何を言ってるんですか、あなたたちはと。
ちょっと私ここで混乱してしまいました。
今まさに、それで滅びかけたのがあなた達じゃないですかと。
戦うことを放棄して、金でなんとか解決しようとしたからこそドフラにつけこまれたのがこの国じゃあないですかと。
滅んでも本望なら、なんであなた達はあんな必死になって鳥カゴから逃げたんですかと。
まぁ実際はリク王に戻ってきてほしいという気持ちが純粋にあるだけで、彼らとしては理屈なんて適当にあとからくっつけて言っているだけなのかもしれませんし。
そもそも、政治的なことは彼ら一般市民にはわかりにくいことなのかもしれませんが。
いやー、これはびっくりしました。
いったいルフィたちは何のために戦ったんだと、一瞬ポカーンとしてしまいました。
今回ドレスローザ編の反戦思想の描き方は、尾田先生はなかなかいいバランスで描かれたんじゃないかなーと思います。
ドレスローザ編が始まったばかりのころ、おや、これは最近の日本の政治情勢も搦めて描かれているんじゃないかなーと思ったものです。
まぁ、あまり漫画の感想で、いろんな意見や考え方のある政治の話をしても筋違いな気もするんですがね。
しかし、これはずいぶん政治的な話題だなー、けっこう難しいところにタッチされたものだなーと思っていたんですね〜。
戦争は負ければもちろん、勝っても甚大な被害が出る。
どんなことがあっても戦争なんてダメだと。
戦争をしない、命を奪わない国があってもいいじゃないかと。
そんな国が実現できるのかどうか、その挑戦を描いたのもドレスローザ編だったと思います。
はたして、無抵抗主義の反戦思想だけでは、無慈悲な侵略は防げないことがしっかり描かれました。
ドフラミンゴのような狡猾な悪に対し、ドレスローザはあまりにも無力に蹂躙され、いいように支配されてしまいました。
交渉も、金も、なにも意味がなかったのです。
戦争終結直後に反動的に反戦思想が盛り上がることも、そして、その危ういニオイも今回しっかり示唆されたと感じました。
かといって、反戦思想すべてを否定しているわけでもないと思います。
なぜ、今回のような悲劇が起こったのか。
ある重要なポイントさえしっかりしていれば、彼らは武器を持たない国でも侵略など受けなかったはずなのです。
そのポイントがこのあとの劇的なシーンで示されているように思うのですが、それは後回しにするとして。
むしろ、戦う王エリザベローのような男こそが、戦わない国の実現を望んでいたりするんですよね。
隣国の王達も、リク王の復活を大喜びだったりするんです。
戦争を繰り返している国々にとってこそ、こういう戦争をしない中立国ってのはかなり大切だったりするんではないでしょうか。
戦争は、常に戦争し続けるものではないですから、ときに停戦協定であったり、休戦の条約を結んだりするための調停国、仲裁役が必要だったりします。
仲直りするためには、まぁまぁと間に入って、両方の手をもって握手させる役が必要だってことですね。
どちらの側のものでもない、中立の立場の人間がそういうときには一番です。
時にいがみあう王たちが、ドレスローザで顔を合わせて交渉をしたり、あるいはそんなしがらみをひととき捨てて、一緒に酒を酌み交わして笑いあったり。
ドレスローザは、そんなガス抜きを担う国だったりするのかもしれないなーと、そんな風に今回思いましたねー。
武力衝突をふせぐ緩衝地帯としても、おおきな役割があったかもしれません。
ましてや、ドフラミンゴは裏で武器商人とかをやって、近隣諸国の戦争を焚き付けていた存在だったわけですからね。
エリザベローら、各国としては、リク王の不戦国家の復活はとにかく嬉しいニュースとなったと思います。
■衝撃の藤虎
そして、今回衝撃のシーン。
藤虎、一世一代の大土下座!!
すべての責任は、凶悪な男を“王下七武海”制度のもとに王として認定し、君臨させた、「世界政府」であると!!
海軍大将そのひとが、海兵たちともども、壮大な土下座をして見せると言う衝撃のシーンが、近隣の国々に放送されてしまいました。
それを見た記者がバシャリバシャリと写真を撮影。
これは即日世界中を震撼させるニュースになることでしょう。
なにより、世界政府を、ですね!
いっやあーーー、これはすごい!
これはとんでもない事件ですよー!
もちろんこの土下座、藤虎さんの真心や、義侠心から出ていることでもあるとは思います。
ドレスローザ国民が味わった苦しみ、痛み、失ったものの巨大さに、めちゃくちゃ胸を痛めているのも藤虎さんだと思います。
まずはそういう心からの土下座だと思いますよ。
しかし、もう一つの意味で、これは藤虎さんのでっかい大芝居でもあると私は感じました。
これは、「一番悪いのは世界政府です」と、世界に対して、堂々宣言……「告発」してしまったようなものですからね!
土下座するふりをして告発してのける……とんでもない曲芸を考え出したものですよ。
王下七武海の制度を改革しようと意見書を出すだとか、政府のやりかたはおかしいと弾劾文を政府につきつけるとか、そういう普通の手段ではありません。
そんなものでは、簡単に世界政府はもみ消したりしたことでしょうし、藤虎は一瞬で黙らせられたり、ヘタをすると消されたりしてしまったことでしょう。
ところがどっこい、これほどまでの巨大な事件の直後……世界中が注目せざるを得ないこのタイミングで、こんな劇的な土下座にのせて「謝罪」をやられてしまったら、もう世界政府にもどうしようもないんですよね!
まさに、歴史の動いた瞬間です。
藤虎さん、海軍大将でありながら、ひじょーーに上手いやり口で「反逆」をやってのけてくれました!
いっやーー、あんたとんでもない策士ですわ!!
革命家もびっくりです!(笑)
なるほど、このためにこそ藤虎さん、あえてこの戦いには介入しなかったと言うわけですね。
「世界政府&海軍は罪を背負っている」ということを、戦後発表するためには、その前にドフラを討ち取る「正義の軍」をやるわけにはいかなかった。
ぬあー、なかなかにスゴイ。
ある意味とんでもない賭けですよ。
藤虎さんの真意は、世の為人の為、正しい世を作ろうと言うまっすぐなものだと思います。
でもそのために、今目の前で助けられる命を見捨てることになるかもしれない、そういう危険を冒し、麦わらに賭ける。
そもそも、藤虎が加勢しないことを選んだせいでルフィが負ける……そういう結末になる目だってあったはずですものね!
そういう、すごい博打を打ったというわけだったんだなーと。
いやいやー、藤虎さん、キモったまの座ったひとだー。
ドレスローザ編後半では影をひそめていた印象でしたが、ここへきて、一気に世界を動かす超重要人物としてスターダムにのしあがってくれました(笑)。
そして、そんな衝撃とともに、ドフラをルフィとローの同盟が討ったという激震が世界へと放たれる!!
まさに、うねりだす“時代”!!
ここから各島の反応とか、世界政府の思惑とか、いろいろと動き出すのが描かれていく感じですかねー。
いやー、なんだか勝手に顔がニヤニヤにやけだしてしまいます(笑)。
いったいどんな新時代が訪れるのか。
そんななかで、ルフィたちは、ローたちは、いったいどんな運命に飛び込んでいくことになるのか!
ワクワクったらないですわ!
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