■前編の感想はこちら。
後編の感想は、
・ブラック・クローバー
・【読切】赤毛のアチョー!!
・斉木楠雄のΨ難
・カガミガミ
・火ノ丸相撲
・改造人間ロギイ
・ワールドトリガー
の 7 本でお送りいたします。
ブラック・クローバー
実に王道のボーイ・ミーツ・ガール。
今後のヒロインと思われる、王族のノエルさんご登場です。
最初は、ちょっと感じの悪い有能お嬢様系かと思いきや、ここにもアスタと同じ能力に恵まれない者がいましたかー。
生まれは天と地ほどに離れた王族と下民ですが、ある種通じるものがある二人なのかもしれませんねー。
これは運命を感じちゃいますわ。
アスタ、究極の玉の輿に乗れちゃうかもですね(笑)。
まぁそんな打算的なものは問題じゃなく、なによりロマンスの予感にワクワクです。
美女と野獣。
下民と姫様。
これ、やっぱり黄金のパターンですわ。
しかし、それはそれとしてこのお兄さんは感じ悪いなー。
裏側に愛情のある厳しさとかではなくて、単純に酷薄な性格の悪さを感じちゃうぞ。
【読切】 赤毛のアチョー!!
小野玄暉先生によるラブラブカンフーアクション。
赤兎馬は実は女の子だった、ということで、愛の力で敵を討つ、なんというかラブラブ天驚拳ー!な読切アクションでありますが、これはなんだかいろいろ惜しい。
女の子は可愛いし、最後のほうの青春か!なやりとりとか、光る面はいくつもあるのですが、筋立てを優先するあまりに主人公の男の子がちょっと都合よく動かされてしまったかなという印象です。
たしかに最初は女の子のことを思ってあえて辛く当たっていたのかもしれませんが、にしても当たり方が印象悪い。
この男の子は、まるで自分の為だけにつまらないことでヒスを起こしているような、器のちっちゃいヤツっていう印象しかなくて、序盤の主人公への好感度はダダ下がりでありました。
最初印象が高いところから始まっていれば、お、この突然な発言は演技なのかな?と思えるのですがねー。
このへん、もうちょっと丁寧に主人公の男の子を描いていればよかったかもしれません。
また、中盤突然「俺はあいつのために今まで功夫を積んできたのかもしれない」と気合入っちゃうこの場面。
ここも唐突さに目が点になってしまいました。
え、なんでいきなりそこまで思い込めるのと。
あの子のどこにそこまで惚れたのさと。
もちろん男女の惚れた晴れたに理由なんていらないんですが、かといってどう唐突に描いてもいいというわけでもありませんしね。
ここまで一気に燃え上がるには、燃え上がるなりの演出が一幕必要だったんじゃないでしょうか。
総じて、大筋を優先するあまり、主人公の男の子を盤上の駒のように便利に動かしてしまった、というところではないでしょうか。
限られたページ数のなかに、描きたい場面をいくつも詰め込まなきゃいけませんから、特に読切ではやりくりが大変かもしれませんが、読者が一番近くに感じるのは主人公ですからねー。
その主人公のハート面こそ、一番大切に扱っていったほうがいいものだと思います。
斉木楠雄のΨ難
そうそうそうそう!
時間がないって時にかぎって割り込んでくる雑念!
これが邪魔なんですよねー!
気づくとどんどん時間がたっちゃってるの。
東先生の脳内描写、思わず笑ってしまいました。
こういう雑念をそれとなーく取り除いてくれたりしたら、そりゃーお仕事もはかどりますわ。
もちろん今回がそうだったように、それで本来以上にいいものができるかどうかは本人次第なんでしょうけどね(笑)。
まぁしかし、やっぱすごいわ超能力。
やばい時、うちにも助けに来てくれないかしらん(笑)。
カガミガミ
うわー、獅土さん、ヤバイくらいいいところがなかったような気がするぞーう!
もちろん子供をかばって被弾したことが一番の敗因ってことなんでしょうから、純粋に実力で負けたというわけではないとは思いますが。
それにしても獅土さんがはるかに敵わなかった兎がはるかに敵わなかった架神恭介くんっていう、獅土<<<<兎<<<<架神っていう図式がハッキリと印象付けられちゃった感じがするんですよねー。
いやー、PSYREN におけるヒリューくんではないですが、こちらもいい感じのカマセさんが登場してくれたのかなーと(笑)。
ヘンなところでワクワクしてしまいます。
この、戦いが終わると別人か!ってなくらい弱気モードに戻っちゃうのも面白いですしねー。
火ノ丸相撲
悪いことをしたらその報いを受ける。
いやー、火ノ丸相撲はこういうところも正面勝負から逃げませんねー。
第一話の演出の都合上、悪いチンピラをガッとやっつけて盛り上げる漫画は多々ありますし、そのやっつけられたチンピラが仲間になるというのは作劇上コマを余計に消費せずに物語を進めるよくある展開です。
しかし、その仲間になったチンピラが、それまでやってきた悪事とこうやってしっかり向き合う漫画は、そうそうないような気がしますねー。
いやー、すがすがしい真っ向勝負。
第一話から妙なところで律儀さが見えてきていたユウマさんでしたが、今回はすこぶる気持ちの良い話でありました。
この師匠先生も、口は悪いですけどなかなか良い人そうではないですか。
しかし、柴木山(しばきやま)部屋って……(笑)。
なんかもう、名前からしてオッソロシイな!!
改造人間ロギイ
ロギィが思い出しているのは、今回出てきた女の子の“オリジナル”ではなく、昔かかわった別の“オリジナル”なんでしょうね〜。
いったいその時、なにがあったのか。
なにか、悲しい思い出が、そこにはありそうですねー。
いかにも、「私のこと守ってね」という約束が果たせなかった……というような思わせぶりなチラリズム。
この語り過ぎないチラリズムが、ハードボイルドなかっこよさを演出しておりますわー。
いやー、なんかいいなぁ、このロギィのムード。
飄々としていて、表面はカラッとしているのに、奥のほうにしっとりとしたものを匂わせてくれます。
この雰囲気、ちょっと好きになってきましたよ。
今回、悪役の説明長広舌を、うまいこと悪役の“性格”で処理できていたのも上手かったです。
ワールドトリガー
なるほどー、那須隊の茜ちゃん、ご両親に言われてボーダー辞めちゃうんですね。
あの大規模侵攻で、ご両親ももうこの娘にボーダーなんてやらせてられるかと、そうなったんでしょう。
まぁ、わからない話ではないですわ。残念ですけどねー。
そんな辞めて行ってしまう茜ちゃんのためにも、最後になるかもしれない試合で絶対勝たなきゃいけない那須隊。
いやー、なんか部活ノリって感じで、一気に好感度アップですわー。
茜ちゃんに責任を感じさせないためにも、また、今後の那須隊を心配させないためにも、ここで一発綺麗に勝たなきゃってことですもんね。
単なる思い出作りってだけではないと思いますよ。
うん、頑張って欲しいなぁ。
また、重たすぎる理由でなかったのも良かったところですよー。
そんな頑張るすがすがしい青春那須隊の作戦がハマルかと思った矢先、いやー、今週もメガネの知略が光りました(笑)。
そして、われらが千佳ちゃん砲炸裂!
戦場の地形を作り変えてしまう、まさに戦術兵器であります。
トリオン怪獣の真価ここにあり!って感じですねー(笑)。
いやー、それにしてもここで撃ってくるかーって感じでありましたが、やられてみれば至極納得。
遊真、村上のふたりが左岸に取り残され、那須隊 3 人が右岸に来てしまえば圧倒的に那須隊有利の完成。
あとは那須隊が狩るだけ。
左岸の勝負はどっちに転がっても全体の勝利には繋がらない話になってしまいますからねー。
逆に、ここで左岸に遊真、村上さん、茜ちゃん、くまちゃんを取り残すことができれば、左岸では最強の村上さんを残り 3 人で囲う形ができるかもしれません。
くま茜コンビとしては、遊真と村上さんがぶつかりあってるところを漁夫の利!と考えるかもしれませんから、遊真の立ち回り次第ってことになるかもですがねー。
それにしても村上さんとのタイマンより、かなり歩がありそうです。
そして右岸では、一強と思われる那須さんにその他 4 名がどう立ち向かうのかという形になるんじゃないでしょうか。
鈴鳴第一の来馬さんと太一くんはそこまで強いタイプではないようですからねー。
ここで玉狛第二とつぶしあって、那須さんを有利にしようとはまず考えないでしょう。
今回わかりましたが、来馬さんはちゃんと戦況を見て指揮を発揮できるリーダーみたいですしね。
上手い具合に立ち回って、那須さんをしとめられるのか、それとも那須さんが 4 人を向こうに回して無双してしまうのか。
そんな感じの流れになるのではないでしょうか。
いやー、序盤の那須隊の作戦発動から、うまいこと修、可能な限り流れを自分たちに持ってきましたねー。
左右の岸の人数配分を先に決定してしまえたのは、修、まさに今回最大のファインプレーになるかもしれません。
ところで、今週号ではキャッチコピー大賞が発表されましたねー!
どれもうまいことワールドトリガーを言いあらわしているなーと感心しっぱなしでしたが、特に大賞がすごかった。
『遅効性SF』
って(笑)。
最初のインパクトこそそうでもないものの、読み進んでいくうちにじわじわと効果が現れてきて、気づくと手遅れ(笑)なワールドトリガーの魅力をおおいに現していますよ。
まさに納得の大賞です。
また、他のフレーズもいちいちうんうんうなずかされっぱなしでした。
また、ちょっと「おっ」と思ったのは、『やがてその意味に気付く物語』への葦原先生のコメント、
「再読性をきれいに表現してあってうれしいです。繰り返し読んでもらいたいので。」
って書かれているんですが、ああ、やっぱり葦原先生、そういう方向性でワルトリ描いてるんだなーって、おーって思ってしまいました。
ワルトリはわたくし何度も単行本で読み返しちゃってる漫画の一つなんですが、そのたびに新たなキャラの人間関係に気付いたりして、いろんなところに面白さがちりばめられてるなーと感心させられるんですよねー。
どこまでこの世界は作りこんであるんだと、そらおそろしくなるくらいなんですが。
なるほど、そういうところ、もちろん葦原先生は計算ずく、というか、そういうところを目指して描かれている漫画だったんだなーと。
あらためて葦原先生の才能と計画性に安心させられたっていう感じのコメントでありました。
しかし、来週号はまた休載かー。
葦原先生の首がまた悪くなってきてしまったのか、それとも 100 話掲載にあわせて巻頭カラーの準備でもされてたりするのか。
後者だったらいいんですがねぇ。
とりあえず、10 巻も出たし、また 1 巻から読み返しておくかなぁ。
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これが唐突すぎだろって感想はわかる。そう思うのは仕方ない、というか俺も最初読んだとき全く同じこと思った
しかし読み返して、中国娘ちゃんの事情を知ったうえで、可愛いなぁ健気だなぁと思いつつ読むと
あのシーンでその発言に全く違和感なくなる
男が強くなるのはいつかのその時のためなんだよ。それが今なんだろ。男が自分を磨き続ける理由は愛おしい女の子を守るためなんだよ
なるほど、読み返すことで女の子の魅力がさらにアップし、そうなれば男の子の反応も自然に見えてくると。
こちらの作品は読み返したくなる仕掛けのある作品ですので、実は私も感想を書くにあたり読み返しました。
なるほど女の子がかなり魅力的に描かれてます。
惚れるにはこれで十分かもしれませんねー。
ただそれでも、「俺はあいつのために今まで功夫を積んできた〜」と主人公がなるシーンには、その前フリとして、「なんのために功夫を積んでいるんだろう」と疑問をもつシーンがあるといいなぁと感じました。
なにせ「誇りがあって拳法やってんだ」って言ってるくらいですから。
その誇りと、女嫌いの設定と、功夫を積む意味等が、どういうふうに話の中で繋がっていくのか、ちょっと私には読んでて分かりにくいかなーと思いました。
男の子がなんか作者の駒として動かされてると感じたのは、そのへんの分かりにくさに起因しているのかもしれません。
まぁ、細かいことを気にするのは私が年をとったってことかな(笑)。
若い男の子なら、女の子を好きになったらそのくらい唐突に「全ては大好きな子のため!」ってなったっていいじゃんってことかもですね。
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