週刊少年ジャンプ2015年01号 【小畑健先生新連載『学糾法廷』開廷号】 感想＜前編＞

　おわー！
　ジャンプの号数的には新年号ですか！！
　うわー、恐ろしい！
　なにもかもが恐ろしい！！
　そんな恐怖におののく今週号の感想、さっそくいきましょー。





　前半の感想は、

・【新連載】学糾法廷
・僕のヒーローアカデミア
・ワンピ
・E-ROBOT
・ハイキュー
・暗殺教室

　の 6 本でお送りいたします。



【新連載巻頭カラー】　学糾法廷

　原作・榎伸晃先生、漫画・小畑健先生による新連載。
　小畑先生、またまた刺激的な作品で帰って来てくれました。
　小学校で起こる諸問題を裁き、悪を粛清すべく設立された“学級法廷制度”により、学級会で繰り広げられる小学生法廷劇。
　いやー、なかなか突飛な設定で、馬鹿馬鹿しくも挑発的で、しかもちゃんとミステリーとして勝負しようとしている。
　これはなかなか引きつけられる新連載ですわー。
　デスノートといいバクマンといい、小畑先生にはこういう挑発的な作風がよく似合います。

　ゲームを持ち込むのは是か非かとか、ピーマンを食べるのを強制するのは是か非かとか、こういうの、子供は大好きそうじゃないですか。
　まぁ、私のような「昔は子供だったなぁ」な世代には、「生意気なガキめ」と頭のひとつもブン殴ってやりたくもなるのですが、子供にとってはこうやって先生に反旗を翻してくれる存在っていうのは、ちょっと憧れてしまうところもあると思うんですよねー。
　私も実行に移すことはほとんどなかったですが、心の中ではずいぶん反論をこねくりまわしていたネクラなガキでもありましたし（笑）。
　こういう暴論でもって権力に対抗したい気持ち、わからないでもないであります。

　まぁでも、こういうのを読んで、アッと言う間に影響を受けちゃう子供ってのも、多いかもしれませんねー。
　そして、アバク君と同じような議論を親や先生にぶつけて、一瞬で逆論破されてヘコんじゃったりする子も多いかもしれません（笑）。
　今後この作品がヒットしていった場合、そういう悪影響を与える作品ってことで、PTA に問題にされることもあるかもしれないですねー。
　でも、だからといって、あまり漫画は手加減しないほうがいいと思うんですよね。
　へんに丸く収まったりしないほうが面白いと思うんですよ。
　バクマンの作中で福田さんも言ってましたが、PTA を敵に回すくらいでなきゃ、ヒット作にはなれないってのは、あると思うんですよねー。
　挑発的なことを、手心加えることなく、ガンガンやっていって欲しいと思います。
　そういう、反抗心あふれる子供をおおいに挑発し、刺激的するような作品が、一個くらいあったっていいと思いますわ。

　ところで、二度ほど読み返したんですが、真犯人はさっぱりわからんかったです（笑）。
　こいつかな？っていうカンはあるのですが、さして証拠があるでもなし。
　さーて、誰なんでしょねー。
　ネットで探せば頭のいい人がサックリ答えを書いてそうなんですが、ま、来週までの楽しみにしておこうっと。



僕のヒーローアカデミア

　ヴィラン連合奇襲編、戦後処理回。
　ヴィラン側もヒーロー側も、戦いでそれぞれ得たものは……という回でありましたが、まずはヴィラン側。
　やっぱり死柄木の後ろに、本命の黒幕がいたみたいですねー。
　それも「先生」と呼ばれる実質的ボスと思われる人物と、一人称が「ワシ」の老人風の口調の人物のふたり。
　脳無を開発したのはこのふたりということですから、そういった技術や地位、環境を持った人物の様子。
　さらに、動けない我々の代わりにシンボルとしての死柄木が必要だと言っていますから、おそらくは忙しい社会的な立場やら仕事やらを抱えている人物のようです。
　以前思い付きでちょこっと言いましたが、もしかしたら本当に飯田君のお兄さんが「先生」ってことも、あったりするかもしれませんねー。

　一方、ヒーロー側は先生たちの負傷の状態もだいたい明らかに。
　けっこうヤバめのダメージでは？と危惧された 13 号は、命に別状なしということでしたが、相澤先生が肝心の眼に後遺症が残るかもっていうから衝撃的。
　今後、イレイザー・ヘッドの能力にかなりの制限がかけられてしまうかもしれませんねー。
　またオールマイトの能力も、一段と後退してしまいそうな雰囲気濃厚ですし、先生たちが弱くなってしまうぶん、一層生徒たちが活躍しなければいけない状況に、イヤでもなっていくってうことなのかも。
　安全な学校内でゆっくりぬくぬくと成長を……とはいかないようですねー。

　そんななか、オールマイトの言葉が力強かった。

「敵（ヴィラン）もバカな事をした！！

　1-A（このクラス）は

　強いヒーローになるぞ！！」

　死線を経験したクラスのみんなの表情をバックに、オールマイトの言葉が胸に響きます。
　そうですね、まさにオールマイトの言うとおり！
　デクはもとより、かっちゃんも、飯田君も、峰田ちゃんも、今回はクラスのみーんながでっかく成長したと、そう確信できますわ！
　そんな生徒達の頑張りをしっかり見ていてくれているオールマイトもまた、すばらしい先生じゃないですか。
　授業はカンペとかがないとできない初心者先生ですが、やっぱりオールマイトは先生としても最高ですよ。
　いやー、毎度の事ながら、あっついわー、僕ヒロ！
　なんだかここで思わず目頭が熱くなってしまいました。
　やばいなー、最近涙腺がとみに弱くなってきている気がします（笑）。

　ともあれ、ヴィランが得たものよりも、はるかにでっかいものをヒーロー側は得たと、そう確信させてくれる回でありました。
　そして物語は、今度は急転、体育祭編へ。
　いやー、なんかホッとするなー（笑）。
　この緩から急へ、急から緩への激しい展開が、なんとも気持ちのいいものがありますわ。



ONE PIECE

　別エントリーにて。



【センターカラー】　E-ROBOT

　うーん、二話めもきっちり飛ばしているなー（笑）。

『周囲を無差別に

　「武装解除（素っ裸に）」して

　「愛情表現（キス）」する

　「平和主義者（ヘンタイ）」になりマス！！』

　って、この圧倒的リズム感（笑）。
　なかなかセンスありますわー。

　そしてなにより、女の子たちの恥じらいの表情がすばらしい。
　エロってのは、女の子がどんだけ恥じらいの顔を見せられるかってところに最大のポイントがあると思うんですよねー（真顔）。
　その点、アイちゃんはかなり素晴らしい。
　どんなにバカなことをガンガンやっていても、自分はやりたくてやってるわけじゃなくて、しかたないから頑張ってやってるんだっていう恥じらいの表情を忘れない。
　この押しまくる積極性と、恥じらいを知る奥ゆかしさの同居性。
　これはちょっとたまらんものがありますよ。
　アイちゃん、なかなかの傑作機かもしれませんなー（真顔）。



ハイキュー！！

　誰もが心折れちゃうような屈辱を味わって、自分の弱さをこれでもかと味わって。
　それでも頑張って頑張って頑張り抜いてきたこの 5 ヶ月が、ここに集大成となって現れる！
　なんかもう、私も祈るような気持ちで見入ってしまいましたが、スッと敵陣に落ちたボールからの、ページをめくっての歓喜、大爆発！
　私も、烏野メンバーと一緒になって「うおおっしゃあああああ！！」ってなってしまいましたわ（笑）。
　いやもう、そうならざるを得ませんってね！
　涙ちょちょぎれまくりです（笑）。

　今週はまた、まわりの反応も素晴らしい。
　爆発するように喜ぶ烏野陣営はもちろん、青城応援の女の子二人組みが思わず抱き合って喜んじゃってるのも微笑ましいですし、島田マートさんの、あえて顔を映さず、ぐっと握り締める拳もうつさず、回想の自分をその瞬間に重ねる演出もシビレました！
　そしてまた、今週はツッキーと田中さんが美味しい漫才してくれちゃいましたねー（笑）。
　素直じゃないのに最高の賛辞を送っちゃうツッキーに、思わず驚いちゃう山口くん。
　それに満面の笑みでボディブロー連打の田中先輩（笑）。
　いやもう、みーんな、可愛すぎだ（笑）。

　あの屈辱の青城戦敗北から、リアルでも、何ヶ月もたってますものねー。
　そこから長い長い合宿を経て、いよいよ迎えたこの一戦。
　この瞬間をこそ待っていた！……っていう、その第一弾ってヤツですよ。
　いやー、たまらんっ！
　必死に積み重ねたものが、ちゃんと形として爆発するっていうのは、たまらまんものがありますね。
　この至極当たり前のことが、とにかく嬉しくてしょうがない。
　青城戦、最初の大爆発が炸裂してくれました。

　そして、サーブ二本目の構えに入った山口くん。
　あの頼りない顔の山口くんはどこへやら。
　こんなに頼もしいカッコイイ顔をするようになるなんて！
　このまま、一気呵成に逆転なるでしょうか。
　盛り上がってきましたよー、青城戦！



暗殺教室

　おー、あの怖いお母さんのほうも話が丸く収まるとは！
　敵も味方もすべては縁。
　縁は切らずに、すべてを己の糧としようということで、すべてがまーるくおさまってくれました。
　学園祭の勝負が、なんだか素敵な教訓話に収まっちゃいましたね。
　相変わらずやりおるなー、殺せんせー（笑）。

　またその殺せんせーの影響なのか、A 組の浅野くんのほうもちょっといい方向に考えが変わってきた様子というのも面白い。
　まぁ、ついに本腰を上げることとなった理事長によって、あっという間にその腰を折られそうというのが可哀想なのではありますが。
　いずれこの浅野君も、殺せんせーに感化されそうだなっていう予感はしてきました。
　いったいどういう言葉をささやかれたのか、3 分で洗脳されてしまったこの子たちも含めて、この学校ぜんぶを殺せんせーがいい方向に導いてくれることを祈っておりますよ。



　といったところで前半はここまで。
　続きは後編にてー。

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