■前編の感想はこちら。
後編の感想は、
・銀魂
・【読切】GARDEN
・ハイキュー
・ワールドトリガー
・【終了】ヨアケモノ
・磯部磯兵衛
の 6 本でお送りいたします。
銀魂
ついに明かされる松下村塾時代の回想編。
てっきり吉田松陽がメインかと思ったら、すっかり高杉が主人公ではないですか。
しかも銀さんが、よくある憎まれ役というか、高杉にとっての高い壁、ライバルポジションという(笑)。
ひねくれながらも健やかに育っていってくれそうな高杉少年が、なかなかに好感度高かったです。
しかし、こんな少年が、なんでああも荒み、狂っていってしまうのか。
それほどに吉田松陽の死がすべてを壊してしまったということなんですかねー。
さて、現代のふたりの対決ですが、こういう過去編を見せられた後だと、高杉をブッた斬ってハイ終わりってワケにも、ちょっといかなくなってきた感じがします。
過去編も現代も、どちらも先行きが気になってまいりました。
【読切】 GARDEN
木村勇治先生による、文明崩壊後の世界を舞台としたゾンビパニックホラー系読切作品。
『28日後…』とか、こういう映画が一時期流行りましたねー。
『28日後…』や『ミスト』もそうですが、こういう作品で一番怖いのは実はモンスターではなく、むしろ人間のほうなんですよね。
極限状態の中で本性をむき出しにした人間たちが、残り少なくなった人間領土のなかでぶつかりあう。
私もけっこう好きなテーマです。
ただ今回の場合、そのへんを描くにあたって、少々まとめ方がぎこちなかったかなーというのが印象でした。
まず目に付いたのは、主人公ボルトの好感度の低さですねー。
物語序盤、ボルトがシェルターの避難民を手ひどく批判し責めていますが、その悪印象を覆すほどのものが最後までなかったのが、私にはどうにも面白くなかったです。
この避難民が、限られた食料や弾丸で、いつまで持つか分からない、希望なんてないってことは、彼ら避難民自身がよくわかってることだと思うんですよ。
でも、彼らだって生きていかなくてはいけない以上、「希望はあるよ」と、欺瞞で毎日を包み込んでいかなくては、それこそ狂ってしまうんではないでしょうか。
小さな子供たちだっていますしね。
もちろん欺瞞に包まれたニセモノの希望ですが、しかしかれらのその弱さを責める必要は、まったくないと私は思うんですよねー。
もちろんこのシーンはラストのメインテーマに繋がっていて、「流されるだけの人間」は「立ち向かう人」の「邪魔だけはするな」っていう、ボルトの怒りに直結するわけですね。
ここを強調するために、避難民たちを罵るシーンが前置きとして必要となっている構成だとは思うのですが、それにしても、なんの力もない子供や女性たちまで脅す必要が、はたしてどのへんにあったのでしょうか。
このあたり、ボルトという男のヒーローらしからぬ酷薄さ、魅力のなさにうつってしまいました。
また、ボルトに魅力を感じれらなかった一方で、そこに敵対する形となってしまったミラーさんですが、彼に同情するのもちょっと難しかったのも気になりました。
息子さん、ミラーさんのせいで死にましたよね。
彼、息子がやばい、腕を切り落とさなきゃってときに、なんで抵抗したんでしょう。
もうこの極限状況の世界は、5 年も続いているということになっています。
目の前で誰かが感染し、その人の腕や足を切断しなきゃ!ってことだって、体験したか、もしくは目撃したことくらい、一度や二度ではなかったと思います。
いつかはそういうこともしなくてはいけない、ということは、あるていど覚悟が決まっていて当然なのではないでしょうか。それが例え息子や自分であったとしても。
ではなぜ、彼は息子の時はここまで取り乱し、抵抗し、そして息子が死んだあとも、「自分が抵抗したせいで息子が死んだ」とはカケラも思わなかったのでしょうか。
このあたり、ちょっと想像しにくいところがあるなーというのが私はすごくひっかかりました。
まぁ、否定ばかりしていても何なので、僭越ながらひとつの改良案を出すとしたら、ミラーさんは泣き叫びながら息子の腕を切り落とす……だが、息子はもう一箇所噛まれていた・・・というような展開だったら、もうちょっと印象はかわっていたかもしれないなーと思いますねー。
ともあれ、いろいろと指摘させていただきましたが、極限状態であらわになる人間のドラマを描くというテーマは、挑戦的で面白かったと思います。
しかし、そのためにいくぶん、キャラクターがコマとして動かされているのではないかと思いますねー。
それぞれのキャラクターの視点で、世界をもう一度見直したほうがいいのかもしれません。
彼らがどんな人生を歩んでいて、どんなふうに考えて生きているのか。
そのへんをひとつひとつ点検していくと、だいぶ違った作品ができてくるのではないかなーと思います。
また、人間の醜さを抉り出す極限状態のドラマを描くためには、人間を手厳しく否定的に見据えるだけでは、一方的で一面的なドラマになってしまうと思うんですね。
手厳しく否定するだけではなく、弱者のダメなところも「悲しいね」とあたたかく見つめる、そういう優しい視点もあったほうがよいのではないでしょうか。
人間って悲しい存在だよねっていう甘っちょろさも、ハードな苦味の中にちょこっとだけでもあったほうがいいと思うんですよねー。
まぁ、そのあたりは個人的な好みにもよるとは思いますが。
ハイキュー!!
狂犬ちゃん、なかなかやりおる。
この狂犬ちゃん、いわば青城の日向なのかもしれませんねー。
身体能力の高さといい、奇抜な必殺技的スパイクといい、派手さを利用して有効な囮として機能している点といい。
また、どっかしら不安定なところも似ていますしね(笑)。
影山にとっての日向のように、大王様及川さんも、同じような武器を手に入れたってことなのかもしれません。
もちろん岩ちゃんだってめっちゃ強敵なことに代わりはないのですが。
ああ、ってことは、大王様は今二刀流になっているってことなんですねー。
うーん、手ごわい。
しかも、いまのところ影山の読みはピシャリと及川さんに読まれてシャットアウトされてる感じですし。
この 2 セット目、ますます厳しい感じになってまいりました。
と、ここで菅原さんを投入の流れですが、おお、これはどういうこと?
影山菅原ダブルセッター作戦?
ってことは、誰を下げるの?
いったいどういう作戦なんでしょう。
ハテナマークで一杯であります(笑)。
ワールドトリガー
こん睡状態の修、走馬灯を見るの巻(笑)。
やー、まさかでしたねー修くん、入隊試験に一度落ちてたんじゃないですか。
これ、完全にトリオン器官の小ささが原因ですよね。
それで直談判に行こうとしたところをネイバーに襲われ、そこを迅さんに救ってもらったと。
いろいろと分かってきましたねー。
そんなトラブルがなければ、もしかしたら修って、ボーダーに入隊できてなかったなんてこともあるんじゃないですかね。
また、千佳ちゃんのお兄さん、麟児さんからも「向いていない」って言われてたんですね(笑)。
麟児さんの評価は、どうも性格的な部分を指摘してのもののようですが、とすると、麟児さんからは性格面で否定され、試験官からは能力面で否定され、散々だったんじゃないですかつまり。
それでもガンとしてボーダーになることをあきらめなかった修。
ある意味、とんでもない根性ですわ。
そんな修だからこそ、今回の大侵攻編ラストのような大活躍ができたんでしょうねー。
と、ここでちょっと驚き、修のお母さんが登場!
ほへー! そういや家族っていたんですね!
すっかり忘れていましたわー。
それにしても綺麗なお母さんだなー。
修もメガネしてない寝顔はやけにイケメンでしたし。
意外とイケメン家系なのかしらん。
【最終回】ヨアケモノ
というわけで、新撰組モンスターバトル、ヨアケモノ、これにて打ち切り。
うーん、画力もそこそこ高く、アクションも迫力があり、キャラクターも動物とからめられてて魅力的と、いろいろと武器が揃った作品だったと思ったのですが。
なかなか上手いこといかないものですねー。
残念だなーと思ったのは、キャラクターを一気に出したおかげでか、ひとりひとりの魅力をゆっくり描いていく暇があまりなかったというところですねー。
せっかくの新撰組ネタが、いまひとつ生かされていなかったように思います。
まぁ、一気にキャラが出てくるのは新撰組なんですから当然なんですが、それにしても、もうちょっと時間が欲しかった。
キャラの掘り下げをするまえに、あれよあれよと話が進んでしまったというのが印象です。
なので、キャラにもあまり思い入れできず、そうなるとバトルもそれほど熱く読むことができなかったりするんですよねー。
かといって、ゆっくりやってるとテンポが悪いとか言われて、すぐ打ち切られちゃうのがジャンプですしね(笑)。
うーん、ほんとうに難しい。
成功している漫画って、こういうところどうやっているんでしょう。
磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜
なにこれ! ぜんぜん分からない!
立て板に水……ってたしかにわたしも思っちゃったけど、でも「みず」じゃなくて「見てる」しなー。
のぞき板……じゃないし、影のぞき……でもないし。
ぬおー、これは気になるーッ!
しょうがない、くやしいけどコミックス買っちゃうか!(笑)
もともと欲しかったしね!
感想後記
ということで、ついにナルトも終わった 50 号。
いやー、これほどの大きな柱を失って、こののちジャンプは大丈夫なんだろうかとちょっと不安になってしまいますねー(笑)。
ナルトの載ってないジャンプとか、来週は読んでて何か物足りない感じがあるかもしれません。
ともあれ、始まりがあれば終わりあり。
時代はめぐり、作品も巡るのです。
ジャンプにもきっと、いずれ次の時代が来ることでしょう。
今ある作品のどれかが看板として成長していくのか、はたまた、今は影も形もない作品が、一気にスターダムを駆け上がる、そんな時代が来たりするのか。
ジャンプを愛する者の一人として、この次もまた活気あふれる時代が来ることを、祈るばかりです。
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