2014年10月21日

ジャンプ感想別室 ONE PIECE(ワンピース) 第764話 “ホワイトモンスター”

 週刊少年ジャンプ 2014 年 47 号掲載分の感想です。

■ジャンプ本誌の感想はこちら→前編

【コミック派ネタバレ注意!】






【感想小タイトル】
■コラさんの秘密
■神の天敵
■悪夢のふたり旅



■コラさんの秘密

 いやー、コラさん、秘密だらけでしたねー!
 しゃべれる上に、音を遮断する“ナギナギの実”の能力者で、そのうえ海兵のスパイ活動中。
 凶暴な悪意に取り付かれた兄とは逆に、やさしい父と母の思いをしっかり受け継ぎ、兄を止めることを目的としていたと。
 これはたしかに、ドフラに殺されるのも納得という感じになってきちゃいました。

 しかも、現在ちょうどヴェルゴが海軍に潜伏中(ヴェルゴが先代のコラソンというのも驚きましたが)。
 ローが、ヴェルゴに悪夢のような折檻をされた過去を持っているところと考え合わせると、どうも今回の過去編の結末が見えてきたような気がいたします。



■神の天敵

 それはさておき、気になっていた“D”の秘密が、ちょっとだけコラさんの口から公開されました。
 ここでコラさんの言っている「おれの故郷」というのは、おそらく天竜人が集まって暮らすマリージョアのことなのではないですかね。
 「行儀の悪い子は“ディー”に食われてしまうぞ」とか、「“D”はまた必ず嵐を呼ぶ」とか、どちらも具体性には欠けますが、どうやら天竜人たちは“D”の存在を少なからず警戒しているであろう様子が伺えます。

 さらに、コラさんの言う「ある土地」がどこかまではわかりませんが、そこでは“Dの一族”のことを

“ 神 の 天 敵 ”

 とまで表現するとのこと。
 なかなか興味深いですねー。どういう意味なのでしょう。
 いったい、「ある土地」とはどこのことなのかというのも気になります。

 とはいえ、まぁどれも迷信じゃないのかと思えるような、ぼんやりとした話ではあります。
 ほとんどこれまで私たちが持っていた“D”のイメージと、かわらないようなレベルですよね。
 ですが、どうやら天竜人たち自身が、そういう風にとらえられているんだなということがこれでわかったことが大きいのかもしれません。
 “D”が実際、どれほどのものかはまったくわかりませんが、それにしても天竜人たちは、どこかで“D”の存在を恐れている、もしくは警戒しているということです。

 もし深刻に危険視や敵視をしているのだとしたら、ガープを中将にすえておくこともなく、ティーチを七武海にすることもなかったと思うので、それはあくまで「注視」「警戒」というレベルなのだとは思うのですが。
 ともあれ、それがいったいこの後どういう意味を持ってくるのか、とても気になるところです。

 なんというか、Dの存在に期待するものも、恐れるものも、なんだか“信仰”のような話だなーというのが今回の感触でした。

 しかしこうなってくると、コラさんがローを出て行かせようとした理由は、「Dだから危険だ!」と反応したからではないのかもしれませんねー。
 ローが“D”であることをドフラが知ったら大変なことになると心配したというよりは、かねてより心配して出て行かせようと思っていた子供(ロー)が、実は“D”だったと知り、いてもたってもいられなくなったといった力加減なのかもしれません。
 “D”だったらいつかドフラを止めてくれるかもしれないという、ほのかな希望があったかもしれませんし、あるいは“D”にドフラの影響を受けさせてはいけないという、信仰のようなものも働いていたのかもしれません。

 ともあれ、コラさんの行動の動機の比率としては、“D”うんぬんよりも、ローが心配だということのほうがかなり重そうだなーって感触でした。
 “D”うんぬんは、あくまでコラさんを立ち上がらせるための「きっかけ」にすぎなかったのかもしれませんね。



■悪夢のふたり旅

 いやー、そこからのコラさんとローの二人旅は、涙なしには見られないものでありました。
 もう、なんなんですか、この病院のヤツら!
 反吐が出る!!
 一体全体、なんだってこんなクソが病院やってるんですかね!!
 そしてまた、尾田先生も容赦ないですねー。
 心が醜いヤツらは、外見まで醜く描くことを徹底されてます。
 まったくもって容赦ないですよ。

 一瞬雪が見えたので、おお、これはドラム王国!? もしかして、Dr.ヒルルクが治してくれる!?……なんてわたしの淡い期待もバッサリ切り捨てられました。
 あったのは、絶望と怒り。
 はらわたが煮えくり返りまくりです。
 “理解されない”“完全な拒絶”というものが、こんなにも苦しいものだったのかと、あらためて痛いほど分かりましたわ。
 この小さなローが受けた苦痛を思うと、胸がかきむしられるようでしたよ。
 なんで世の中はこんなに酷いんだと。

 無力感にさいなまれ、ローを思い涙するコラさんの顔もぐしゃぐしゃでしたが、ここらへんもはや私もこんな顔だったと思います(笑)。
 でも、こんなにも無理解な世の中で、たったふたり、このコラさんとローだけは、ようやくあたたかい絆で結ばれることができたんですね。
 「コラさん」と初めて呼ぶローと、それにびっくりするコラさんが可愛くってしょうがない。
 なんかもう、ここ最っ高にたまらんですわ。

 しかし、過去が悲劇に終わったことは変わりません。
 ここから無慈悲な結末がやってきてしまうんでしょうね。
 最近ダークで、きわめて面白いんだけれども読んでて心的疲労感の激しいワンピですが、来週はさらに覚悟して読まないといけないかもしれません。



■ジャンプ本誌の感想はこちら→前編



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posted by BOSS at 20:40| Comment(2) | TrackBack(0) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ローラでさえ顔はああだが、土段場で侠気(おとこぎ)
魅せたけど…!!?
Posted by 某県人 at 2014年10月22日 20:50
 ローラは醜いわけではなく、“男前”ですって(笑)。
Posted by BOSS at 2014年10月26日 19:29
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