……そんなわけで後半の感想です。
■前編の感想はこちら。
後半の感想は、
・ハイキュー
・【金未来杯】放課後アイドル
・べるぜバブ
・リボーン
・めだかボックス
・タカマガハラ
の6本でお送りいたします。
ハイキュー!!
かっこいいなぁ菅原さん。
自分だって試合に出たいに違いないのに。
影山が選ばれて自分が選ばれなければ、そりゃあ悔しいでしょうに。
3年だから、後がない。
普通なら、そこで一回でも多く試合に出たいと願いそうなところなのに、
「―だから
ひとつでも多く勝ちたいです
次へ進む切符が欲しいです」
「それを取ることができるのが
俺より影山なら
迷わず影山を使うべきだと思います」
腐ることなく堂々と言ってのける菅原さん。
かっこよすぎる。
後ろで聞いてて覚悟を新たにする3年組も素晴らしい。
いやー、なんか今週はここで胸が無性に熱くなってしまいました。
こいつらが全国行ってる姿、本当に見たいって思います。
そしてまた、新監督烏養さんも、ちょっと面白いなーと。
普通のスポーツ漫画に出てくる監督キャラとは違い、この人も、選手と同じように苦悩し、成長してゆく立ち居地なんですね。
最初のうちはまだまだ迷ったり間違ったりする事も多いかもしれませんが、経験をつみ、選手たちにも影響を受けたりして、どんどん頼りがいのある監督に成長していって欲しいなと思いました。
こういう監督キャラも、面白そうじゃないですか。
金未来杯エントリーNo.3 放課後アイドル
感想の方針についてはこちらをご覧下さい。
第8回金未来杯エントリーNo.3は、今日和老先生の不良少女がアイドルに大変身しちゃうライトなラブコメ。
絵柄も読みやすく、軽い感覚でさらりと読めて感触はよかったです。
主人公・桐山くんが初めてヒロイン・鮫島アルトの髪の手入れをして大変身をとげた見せ場。
ここはたしかに「おおっ」となる可愛さでしたねー。
顔のパーツはさして変わってないのに、これは納得のアイドルでした。
しかし、その他の場面についてはややハテナとなるところが多かった気がします。
特に感じたのは、主人公の桐山くんの役割の弱さです。
桐山くんの役割は、髪の手入れをして、アルトに自信を付けさせてレッスンに行かせた事と、最後に不良たちに殴りかかりそうになるアルトを押し留め、よい方向にプッシュした事。
この二点にまとめられると思います。
髪の手入れは、たしかに重要だと思うのですが、しかし髪の手入れだけというのはちょっと主人公として弱くはないでしょうか。
元々、桐山くんはアイドルが好きですごい詳しくて、たとえば振り付けや歌についても秘密の特訓をするとか、アイドルらしいトークの教示をするとか、なにかアイドルになるための重要なファクターを桐山くんに背負わせたほうがよかったのではないでしょうかねー。
髪の手入れは、アルトの背中を押すために重要なのはわかりますが、その背中をプッシュしたところも演出がはっきりとは描かれておらず、桐山くんの役割を弱く見せた働きがあったのかもしれません。
また、最後に不良らしく暴力に走ろうとするアルトを押し留め、
「皆アイドルのキミを見に来てるんだ!!
鮫島の仲間もお客さんも 俺も!!」
というところもやや説得力に欠けると感じました。
なぜそこまで桐山くんがアイドルであるアルトに思い入れを抱いたのか、そこがあまり描かれていなかったように思うのですよ。
アイドルとしてのアルトを、桐山くんはほとんど知らないはずですよね。
ここはもっと桐山くんにアイドルとしてのアルトの一面を見せておいて、そこにとことん惚れこませておいたほうが、ここのセリフも重みが増したと思うのですよ。
どうも、桐山くんが視点役という意味以上にもうちょっと頑張れなかったかなと、その点が残念でありました。
そして、もしかしたらこちらのほうが重要なのではないかと思うのですが、アイドルの卵・鮫島アルトの成長の道筋が、前半と後半とで大きくズレてしまっているように感じたのです。
アルトがアイドルになるために、最も大きな障害はなんだったのか。
それは、最初は「ガラガラの声」だったはずですよね。
なるほど、その声のトラウマから自分を出す事に恐怖を持つようになり、道を踏み外して不良にまでなってしまった。
これは声のトラウマを克服し、「アルト(女声合唱の低音パート)」の歌声を手に入れる話なんだな、と思っていたら、後半まったく話の筋が変わってきてしまう。
いつの間にか、道を踏み外してなってしまった不良のほうがアルトの本質とされていて、その不良らしさがいいんじゃないかという話になっている。
アレアレっと。
自分らしさが大切なんだということを発見する物語という観点では、たしかに声のトラウマも不良としての過去も一緒で、アルトの成長を描く同一のテーマなのですが、そこはちょっと話の展開がズレてしまっていないでしょうか。
いつの間にアルトの声はよくなったのか。
トラウマの結果なってしまった不良が、いつの間にアルトの魅力になっていたのか。
いろいろと唐突だったかと思います。
ダンスの振り付けが殺陣になる、というのもいささか唐突気味だったかもしれません。
アルトのダンスはどうしても周囲の物を壊しちゃうから危険だ!とかいうシーンをひとつ挟むだけで、ここはうまく機能したように思いますねー。
そんなかんじで、筋立てがやや右往左往したように思います。
何がストーリーのセンターに来るのか。
何が障害となって、何をきっかけにしてそれを乗り越えてゆくのか。
クライマックスでは何を盛り上がりとして、そのためにはどういうことを序盤から積み重ねてゆくのか。
そういう筋立ての整理が、しっかりとできていなかったのではないかと感じました。
そのへんをシンプルに、主人公とヒロインを中心に綺麗にまとめあげたら、かなり感じのいい作品になったかと思います。
全体の印象は、とても爽やかで軽やかな印象でしたからねー。
というわけで、金未来杯、グリメガ勝手にランキング的には、『放課後アイドル』は60点。
可愛らしい女の子をしっかり可愛らしく描く、画力を高くポイントとさせていただきました。
うむ、やっぱりこの、変身した大ゴマは素晴らしい。
べるぜバブ
古市、まさかの覚醒(笑)。
チョーシに乗って図に乗って行っちゃう速度があまりにもハンパなくて笑いました。
でもこれ、実は悪魔なんて呼び出していなくて、本当に古市の隠れた実力だったりしたら面白いんですけどねー。
まぁ、それはないか。
家庭教師ヒットマン REBORN!
腕が飛んだり胴を貫いたり。
これは衝撃でした。
幻覚ということでもないようですし、これは一気に話が引き締まりましたねー。
計画のタイムリミットまでまだ3分あると言って休んでいるツナですが、それまでこっちのチームが持つのかどうか。
いい感じで切迫した展開となってまいりました。
めだかボックス
おー、今度の新章は不知火編ですか!
めだかボックスの感想では、最初の頃からずーっと言ってることなんですが、めだかと同様わたしも不知火半袖のことは大嫌いなんです。
理由は、めだかとは若干異なりまして、半袖が人に謝りもせず、報いも受けない無敵キャラだからというところなんですね。
人の事をおちょくったり、人をたやすく否定したり、遥か上から見たような物言いをしたり、そういったところもとにかく癇に障って嫌いです。
上から目線と言えば、めだかのほうが遥かに上から目線だったりもしますが、めだかについては自分が間違っていれば最後に素直に謝罪したりしますからねー。
ひとりだけ無敵で、自分の言う事だけが正しいというような偉そうな口ぶりで、そしていつまでたっても代価を支払おうとしない。
高い能力を持つキャラというのはわかります。
が、それをかさに着て人を馬鹿にし、不快な思いをさせ、それでいて代価も払わないというのでは、腹が立たないわけにはいきません。
いつかはコイツには大きな報いがあるだろうと思っていたのですよ。
コイツこそが、最悪のラスボスなのではないかとすら思っていたのですけどね。
しかしなるほど、そういう『不知火半袖』は、実は黒神めだかの影武者という『役どころ』だったのかもしれないのですねー。
演技だったのかもしれないぞと。
あくまで役どころだから徹底してそう演じていた可能性があるのだとしたら、では、本当の半袖とは一体どんなヤツなのか。
やはりイヤなヤツなのか。
それとも、実はすごくいいヤツだったりするのか。
それはたしかに興味をそそります。
もしかしたら、不知火半袖は誰よりも重い代価を払っていたかもしれないぞというのは、なかなか面白い展開であります。
まぁでも、この新章が終わったときに、やっぱり半袖は半袖、お前ってば変わらないヤツだなーアハハハハって感じになる公算がかなり高いとおもうんですけどね(笑)。
それはそれとして、その時はその時で、いろいろと半袖の事が深くわかったりして、印象も違って見えてくるのではないかな〜と、そう期待しております。
しかし、あらためて球磨川ってのは怖ろしいヤツですなー。
まさか人一人が存在した記憶まで、まるっと学園中から消し去ってしまえるとは。
さらに、「殴ってでも理由を聞き出された」痕をさりげなくサッと消してしまっていたり。
今ではすっかり平和的な仲間となっていますが、今でもやはり怖ろしい人物なのだなーと、ふと気付かされましたわ。
タカマガハラ
おー、今週もまたいい絵描くなー。
廊下にビッチリ埋まるほどに巨大化して見える敵の姿。
この威圧感、存在感、たしかに凄いインパクトです。
この漫画には、毎週どんな絵があるんだろうと、そこをまず楽しみにしちゃってるところがありますねー。
さてしかし、ミズホちゃんの目の前で能力を使っちゃったヤマト。
なんかふたりいい感じになってきましたが、ミズホちゃんの記憶だけは消さないで欲しいなー。
どうでしょね?
感想後記
いやー、8月ももう終わりだっていうのに、まだまだ暑いですねー。
勝手な言い草ではありますが、わたくし夏には若干の飽きが来てしまったので、そろそろ打ち切りにしていただきたく思います(笑)。
新連載・「秋」の前倒し掲載をよろしくお願いしたいものでありますよー。
なぁんて言うと、夏休みを満喫中だったり宿題に追われている学生さんたちには怒られちゃうのかもしれませんがね(笑)。
まぁでも、来週にはもうちょっとだけ暑さもピークを過ぎてたりするんでしょう。
そんなところで、今週はここまで。
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不知火ちゃんのターン来たコレ!主要人物のような立ち振る舞いですが、いつも活躍なるものの描写が少なかったので、どのような展開になるのやら?
不知火半袖のターンということで、来るべき時が来たって感じなんですが、これまた一筋縄ではいかない展開が待っているんだろうなーと楽しみです。
読切は、これは私の邪推でしかないのですが、作者さんがやりたいと思ったことを規定ページにできるだけ詰め込んだ結果、できた作品だったのではないかなーと、感想を書いたあとで思うようになりました。
もうちょっと整理して、読者に伝わり易くしたほうがよかったんじゃないかな〜と。