2012年01月06日

週刊少年ジャンプ2012年05・06号 感想<後編>

 では新年号、後半の感想です。

■前編の感想はこちら





 後半の感想は、

・ブリーチ
・Jヒーロー「お正月」なう4コマ!
・めだかボックス
・こち亀
・いぬまる
・H×H
・鏡の国の針栖川
・ぬら孫

 の8本でお送りいたします。



BLEACH

 エクスキューショナー編完結。
 これまでの各編の終わりとはまた一風変わった、寂しげで哀愁たっぷりな、これまた印象深い終わり方となりましたねー。

 失って初めて分かるもの。
 取り返しのつかない喪失感にさいなまれながら、重い足で歩み始める者たち。
 ちょっと、胸にグッと刺さるものがありました。

 彼らは、これからどうなるんでしょう。
 再度登場することはあるのでしょうか。

 さてしかし、これにてついに死神としての力を完全復活させた一護。
 その一護の前に、次に立ちふさがる運命は、いったいどんなものなのでしょう。
 次なる展開がまたまた楽しみです。



Jヒーロー「お正月」なう4コマ!

 お正月恒例、4コマ大喜利企画。

 ヒソカの書初めは、これはいったい何が書いてあるのか(笑)。
 そして、まさかの遊助登場。まさかジンとそっくりネタを自虐的に使うとは。
 これはやられました。

 ナルトの影分身悪用は、これは実に使えますね〜。
 お一人様ひとつ限りのスーパーの特売とかでも使えるなーとか、かなりセコイ事を考えちゃいました(笑)。

 そして本編とつながっちゃう銀魂。
 さっちゃんが相変わらずエロいなーとか笑いつつ、その横を見て驚愕。
 山崎のあんぱんネタは、これはもう鉄板じゃないかと(笑)。
 もう反射的に笑っちゃいます。

 一方、バクマンは恐るべき平丸菌!
 そうか、私が年明け以降なんとなーくヤル気が出ないのは、そうか平丸菌のせいだったのか!
 早く、治療法を見つけてください!
 
 で、なぜにいぬまるだしっはコボちゃん風(笑)。



めだかボックス

 前半は、安心院なじみと不知火半袖による選挙対策会議。
 めだか就任時の、98%という驚くべき支持率の裏に、まさかそこまでの投票率の低さがあったとは。
 数字のインパクトに隠れて、見えてこなかった真実って感じですかねー。

 なるほど、その投票率の低さがわかれば、たしかに善吉の勝ち目ってものも見えてくるかもしれません。
 入学したての時とは違って、この時期なら一年生も票につながるでしょうしね。

 ましてや、安心院なじみが指摘したように、めだかへ投票した人の中に、少なからずめだかの傍に善吉がいるからという理由をもっている人がいるのであれば、おおいに勝ち目が出てくるかもしれません。
 安心院なじみのことですから、今後いろいろと策を弄して来る事でしょう。
 それによってどう選挙を有利に進めてゆくのか。
 これまた面白い対決が展開されてゆきそうです。

 ところで、球磨川禊が人気投票で一位になったのは、個人的にはアンダードッグ効果だとはあんまり思えないんですよねー。
 特に今回の人気投票のタイミングを考えると、マイナス13組編クライマックスでの、球磨川が一気に熱いキャラクターに変貌したこと。それと彼が生徒会入りして以降、球磨川を中心に物語が進行されることが多かった事などが大きな要因なのではないでしょうか。
 このタイミングでは、めだかよりと並ぶほどにクッキリと主人公らしかったのが、球磨川だったのではないでしょうかねー。
 球磨川は、アンダードッグとして人気を博したというよりも、むしろ強烈な魅力を持った主役として、1位を取ったのではないかと、私なんかは思ったりしたのです。
 もちろん、「また勝てなかった」に代表される、彼のネジクレまくった性格の黒い魅力というのも、最大のところだと思います。
 そういうダークなヒーロー像というのが、これまた今風でよいのではないかなーと思うんですよねー。
 今や、球磨川はカマセではなく、立派なダークヒーローの一人だと、私は思いますよ。

 一方、当の球磨川は委員会連合と会談。
 委員会の猛者たちを相手に、まったく物怖じせず、実にマイペースに話を持ってゆく。
 この身勝手というか、相手をおちょくったマイペースさがあいかわらず球磨川ですねー。
 こうやって、相手をどんどん自分のペースに飲み込んでいっちゃうんですね。

 さてさて、いきなり切り出したトランプゲーム、7並べ。
 球磨川に、いったいどんな策があるのでしょうか。



こちら葛飾区亀有公園前派出所

 膨大なセキュリティの数々に、今回はそういうセキュリティに関する話になるのかと思いきや、なんとマリアの両さんに対する熱烈愛のお話(笑)。
 こ、これは……愛が、重い……(笑)。
 しかし、マリアはいつのまにか本当に女性として扱われるようになってるなぁと思ってたんですが、そうか、魔法で妹をコピーされてたのかー。



いぬまるだしっ

 これは凄い筋書き!
 いい話になるのか、それともなんでもありなイジワル合戦になるのか、感動系になるのかドタバタになるのか。
 それらをぜーんぶひっくるめて同時進行でやっちゃいながら、さしたる混乱もせず、しかし混沌感は面白いくらい高まってて。
 いやー、これはサラリとやっているように見えて凄いシナリオですって。
 なかなか真似できるもんじゃないと思いますよ。
 途中、思わず「もしかして最終回?」って思っちゃうくらいの盛り上がりでした。
 いやー、運動会ネタでまさかの年またぎの引っぱりでしたけど、それにふさわしい面白さでした。

 そうか、笑った数が多いほうが勝ちか。
 たまこ先生、いい事を言う!



HUNTER×HUNTER

 なるほど、ツボネの丸眼鏡が密告者でしたかー。
 アマネもカナリアも違っててよかった。

 とはいえ、緊迫の状況には変わらず。
 アルカがいては強引な手段もとれず、キルア完全に八方ふさがり。
 アルカのナニカに頼らざるを得ない状況です。
 ちょうどそこにツボネが出てきてくれたおかげで、ナニカのおねだりは完成されて、次の願いが使えるタイミング。
 はたして……という強烈な緊張感。
 これはたまらんです。

 その傍ら、どういう手に出るべきか頭をフル回転させているヒソカも凄まじい。
 最後のほうは悪魔のような顔になって、アルカもキルアもイルミも殺す方向に行っちゃってるんじゃないですか?
 ヒソカという、そんじょそこらのヤツとはケタ違いのクレイジーさを、改めて思い起こされました。

 しかし、ここでキルアがとった選択肢は、なんとツボネの手の爪の治癒!
 これには完全に意表を突かれましたが、イルミはじめその場に居合わせた全員が驚かされたみたいですねー。

 なるほど、治癒に関しては、ナニカのルールはまったく違うんですね。
 残酷なおねだりは一切ない。
 おねだりの対象が選ばれるルールもまったく違う。
 おねだりも、一回だけでナニカはすぐ眠ってしまう。
 なるほど、キルアの勝算はこれだったわけですかー。

 しかし、あのゴンの状態を、本当にリスクなしで治せるのでしょうか。
 協会で一番の除念師ですら匙を投げた状態ですからねー。
 そこがちょっと心配になります。

 あと、なぜこのアルカの秘密を家族に説明しなかったのだろうと思ってしまうのですが、しかしキルアには言えない何かの事情が、まだまだあるみたいですね。
 ふーむ、いったいどういう秘密なんでしょうか。

 緊迫の対決は、まさかの結末。
 イルミはまだまだ納得はしていない模様ですが、恐ろしい表情での警告とともに一時撤退。
 いやー、なんとも怖い対峙でした。
 これで、キルアはちゃんと病院まで行けるんですかね?
 
 一方、選挙戦の方はテラデインがなんだかドタバタとみっともなさをさらけ出しつつ、ヒソカによって暗殺され、退場。
 さあ、残る候補はいよいよ4人。
 パリストン、レオリオ、チードル、ミザイストムのたった4人となってしまいました。
 ここからどうなるんでしょうねー。
 まさかの、レオリオ会長時代が到来するなんて事が、本当にあるんでしょうか(笑)。



鏡の国の針栖川

 針栖川が自分の破滅、死を意識し、一瞬一瞬を大切にしようという気持ちが働いたのか、思わぬ口説き文句が口をつく。
 そんな感じなんでしょうかねー。

「里見が俺に初めて作ってくれたご飯だぜ?

 この特別な思い出は今だけのものだから

 しっかり受け取っておかないとな」


 うはははははは。
 なんかもう、歯の浮くような口説き文句じゃないですか。
 里見のハートに、ガッツリ響いたようです。
 やっぱり人間、漫然と生きるのではなく、一日一日を大切に生きなきゃダメってことですね!(そういう事なのか?w)

 さてさて、写真から始まった里見の誤解が解けたようですし、これはいよいよ大きな進展が始まりますか?
 ふたりっきりの生活。
 なにかが起こる? わくわく!



ぬらりひょんの孫

 ついに決着のついた山ン本、百物語組との抗争。
 戦い終わって、カナちゃんや清継君との感動の再会。
 いやー、なんだかんだでこれからも一緒に楽しくやっていけそうで、よかったよかった。
 なるほど、カナちゃんがリクオとみんなとの架け橋になってくれてるってことみたいですね。
 そうか、それこそがカナちゃんの大切な役割だったんだー。

 そして、必死に頑張りながらもやりきれなかったと自分を責める清継君を、どーんと勇気付けるリクオ。
 うむ、これこそ妖怪の主。
 清継君のあこがれた妖怪の主ですな!
 清継君の感動もよくわかる!

 後日、学校のプリントを持ってきてくれたカナちゃんと、つらら、玄関先でリクオの変わったところで笑いあう。
 ここにも、掛けがえのない絆が生まれたんですね。いやー、よかった。
 なんだか今週は、あたたかく満ち足りた感動で一杯です。

 リクオをめぐって、カナちゃんは人間としての変える場所として。
 つららは、妖怪として100年を超え、ずっと慕い続けるものとして。

「そこんとこ

 わかっててほしいわね!」


 と、ちょっと嬉しそうに、勝ち誇ったようにリクオの影に寄り添うつららの姿。
 健気で、ちょっと勝気で、いやーこれはたまらん可愛さ、破壊力極大です。

 これからは、つららはあんまりカナちゃんに敵対心を持つようなことはなくなるんでしょうね。
 もちろんこれからもコミカルに張り合ったりなんだったりはあるんでしょうけれども。
 リクオを中心に置いた形で、つららとカナちゃんにはちょっと変わった友情が生まれたのではないでしょうか。
 今回の百物語組編の正体バレは、思わぬ形で正妻戦線に波紋を呼んだ形になったんですねー。
 いやー、バトルも面白かったですが、こちらの人間模様もとても面白かったです。
 これからの、リクオをとりまく清十字団のドラマがまたまた楽しみです。



感想後記

 といったところで、新年お正月号の感想はここまで。

 奇しくも、今週あたりを境に、ワンピ、トリコ、ブリーチ、ぬら孫、べるぜバブと、いろんな漫画が新章を迎えることになりました。
 ジャンプには時々こういう波みたいなのがあるんですね。
 ここから、どんなジャンプの新章が始まるのでしょうか。
 各作品、競い合うようにどんどん盛り上げていって欲しいですね。



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