2011年11月09日

週刊少年ジャンプ2011年48号 感想<後編>

 鍋の美味しい季節がやってきましたねー。
 今年は何鍋がブームなんですかねー?

■前編の感想はこちら





 後編の感想は、

・ぬら孫
・鏡の国の針栖川
・スケダン
・いぬまる
・ST&RS
・こち亀
・H×H

 の7本でお送りいたします。



【センターカラー】 ぬらりひょんの孫

 冒頭からかなりグロいものを見せられてちょっと驚きましたが、おお、これが山ン本の脳ですか。
 なかなかキレたデザインしてるじゃないですかー。

 こいつはたしか奴良組の三ツ目八頭に化けていたヤツで、玉章や羽衣狐に魔王の小槌を渡したりと、これまでいろいろと暗躍していたヤツですよねー。
 なるほど、こいつが地獄の山ン本と直接思念を共有している、いわば最大の代理人だったわけですか。
 やりますなぁ山ン本。
 自分の意志をダイレクトに繋げられる最重要の分身を奴良組に潜入させていたとは、なんとも大胆不敵。

 しかし、一括してこいつが各部位を統括しているということは、こいつさえ倒してしまえば各部位の制御はバラバラになってしまうということではないですかね?
 百物語組の最大の弱点見つけたりって感じです。

 あと、普通ならコイツが最も厄介な幹部クラス代表となりそうなところが、山ン本の口である圓潮のほうが格が上ってのがちょっと面白いですねー。
 畏を物語ることを本分とする百物語組ならではっていう感じがします。

 一方、奴良組本家では首無が珠三郎に苦戦中。
 舞台の特殊効果に縛られてか、畏で完全に負けています。

 ここで、またも襲われた若菜さん。
 しかし、若菜さんもただやられているばかりの大人しい女性じゃなかった。
 まさかの拳銃!
 台本に存在せず、また歌舞伎舞台に似あわない拳銃なら、この特殊空間の法則を破れるのではないかという若菜さんの読みでしょう。
 これは正直上手いと感心させられました。
 あの鯉伴の奥さんだけあって、若菜さんもタダモノじゃないですねー。

 回想シーンの若菜さんが、またちょっと泣かせてくれました。
 百鬼夜行を従える鯉伴に連れられて、夜景を見下ろし遊覧飛行という、ロマンチックなデート中の若菜さん。
 しかし、この頃の鯉伴は笑顔を忘れてしまっているようで、若菜さんは一生懸命その鯉伴を笑わそうとしているんですね。
 おそらく、鯉伴は山吹乙女を失った事で、完全に塞ぎこんでいたのでしょう。
 あの男の色気いっぱいで光り輝いていた鯉伴が笑わなくなってたなんて、そのショックの深さがうかがわれます。

 そんな鯉伴に、若菜さん、

「あたし 鯉伴さんより長生きして

 ずっと見ててあげるから!!」


 どんな経緯でその言葉がでてきたのかわかりませんが、この時の鯉伴にはとても強く響いた言葉でしょう。

 ぬらりひょん一族が、妖との間には子を作れぬ呪いを羽衣狐にかけられていたとはつゆ知らず、その心労から家出をし、恐らくは死んでしまったであろう山吹乙女。
 鯉伴が一族を絶やさぬためには、人との間に子を成さねばならない。
 しかしそうしてしまうと、またも人である妻に先立たれる宿命となってしまう。
 鯉伴には、そこが耐えられなかったのではないでしょうか。
 妖怪と人との間の、悲しい宿命です。

 でも、若菜さんはそこを笑顔で吹き飛ばしてくれた。
 これはちょっと、グッと来ますわ。
 これは惚れますわなー。
 鯉伴の沈んでいた心は、おおいに救われたことでしょう。

 悲しいのは、結局このあと鯉伴は羽衣狐や山ン本の陰謀によって殺害されてしまい、結果的に若菜さんのほうが長生きするという事が実現されてしまっていることなんですが。
 その悲劇性も含めて、このシーンはグッと来ましたよ。
 悲劇と悲劇の間の、かけがえのない幸せのあたたかい光ですよ。

 うーん、短いシーンでしたが、一発で若菜さんの魅力が伝わってきました。
 これは守らなきゃいけません。
 リクオのやさしい母親であり、鯉伴が愛した妻であった若菜さん。
 単に守られているだけじゃなく、拳銃だって撃っちゃう強さも持った素敵な女性です。
 こりゃー首無、全力でお守りせねばですね!

 さてしかし、首無はどうやってこの舞台空間を破るのでしょうか。
 ヒントは、若菜さんの拳銃がくれたような気もするのですが、現代的な戦法ならてきめんに効いちゃったりしないでしょうかね。
 まぁでも、首無も根っからの時代劇スタイルですからねー。
 うーん、どうしたものか。



鏡の国の針栖川

 先週、まさかの告白を受けてしまった針栖川。
 現在大混乱中(笑)。
 まぁそりゃそうだ。
 咲ほどのいい子に告白されて、これまで通り真桜一筋に微動だにせず、な〜んて行くわけがない。
 この妄想の暴走っぷり、やけに共感させられました(笑)。
 いや、年頃の男子なんですから、心が揺れたってしょうがないじゃないですかってね!

 しかし、ここでさらなる超展開。
 まさか、咲まで鏡に入っちゃうなんて!!
 いやー、怒涛の展開をやってくれますねー。
 ここのところ、咲が真桜と針栖川の秘密に強く疑いを持っていたのは、このための前フリだったんですねー。

 さぁ、これはどうなってしまうんでしょう。
 ラブミラーの法則からして、これって許されることなんですかね?
 通常は、ラブミラーの秘密を共有していいのは一人だけで、二人以上に話したら二度と外には出られなくなるというルールがあったハズ。
 今回は、秘密を話したのではなくて、事故で入れ替わっちゃったワケですからね。
 例外的に咲も秘密を共有できるようになるのでしょうか。
 それとも、まさかですが、真桜のほうが鏡に関する記憶を消されちゃったりしちゃうのか。

 うーむ、なかなか目の離せない展開が続きます。



SKET DANCE

 生徒会、春の合宿編。
 って、キリが妙に女子の暴走に慣れてしまったおかげで、結局椿の包囲網ができてしまっている!(笑)
 自由すぎる女子たちに振り回され、キリにまで振り回される椿があまりに不憫!

 しかし、バニーモードの胸増量はいわゆる男塾理論だったのか!
 おそるべしウサミ。



いぬまるだしっ

 みなみ先生、もしかしたら初のフィーチャー回。
 それがまさかの「スマフォアプリ恋愛ゲーム編」なのですが、ところがこれが意外とみなみ先生が可愛く見えてとても良かった。
 やっぱり、機械と人間の恋愛ってところは、昔からわたくし好きなテーマなのですよ。
 最近じゃ、恋愛ゲームにハマる青少年っていう視点で語られる事が多くてロマンもへったくれもないですけど、機械に人の心が宿るとか、ではそもそも人間とはなんなのかとかのロマンもあるジャンルなのですよね。
 なにより禁じられた関係ってのは最高のロマンなわけですよ。
 もちろんいぬまるだしではそんな事を描いているワケではないのですが、そういうちょっとしたところもチラリズムされるような気がして、みなみ先生がこれまでとうってかわって可愛く見えました(うってかわって?w)。

 しかし、「もっぱいない」「おっぱいない」って(笑)。
 たまに大石先生は言葉の天才じゃないかと思う時がありますよ。



ST&RS−スターズ−

 うわー、これは痛々しい。
 しかも救いがない。
 生々しいイジメに、誤解に、取り返しようのない距離にと、なんかもう八方ふさがりですなーこの御闇ちゃんは。
 土神くん関係でもちょっとしたイジメはありましたが、スターズはここまでいたって爽やかにやってきた漫画でした。
 しかし、飛び切りズーンと重いのが来ちゃいましたねー。
 こうなると、この重さを跳ね返してオツリが来るくらいの痛快なカタルシスを味わいたくなってくるワケです。

 でもどうしたもんですかねー。
 この御闇ちゃん自身が全然前向きなキャラじゃないですからね。
 どうやったら前を向かせて、笑顔にすることができるのか。

 あと、イジメたり阻害したヤツらの鼻をあかせてやらなきゃ、これはちょっと気がすみませんよねー。
 おおいに見返してやらなくちゃ。
 あー、ムカつくヤツらだ!



こちら葛飾区亀有公園前派出所

 へー、キリンって血統がいいヤツだと1000万もするんだ!
 動物ってかなり高額で取引されるものなんですね。
 てっきり途中から両さんが密輸や密猟、禁止された動物の闇取引とかに手を出しちゃうのかと思ったんですが、さすがにそこまでのことはなかったか(笑)。



HUNTER×HUNTER

 執事の学校みたいな養成所が敷地内にあるって!
 ゾルディック家のスケールを私はずいぶん過小評価していたことに気づかされましたよ。
 どんだけでかい組織ですかゾルディック家。
 ほとんど小さな街レベルじゃないですか!

 しかしなるほど、なぜイルミがこれほどキルアの行動を止めたがっているのか、そしてキルアがどうやってアルカを救おうとしているのかが判明しました。
 キルアが誰か別の人にゴン救済を「お願い」してもらい、その後の「おねだり」を全部キルアが自分で引き受けようということですか。
 もしそれで成功すれば、犠牲者はこれ以上出ることはなく、アルカのこのおねだりの死の連鎖も止めることが出来ると。
 そうなれば、晴れてアルカはこの幽閉状態から脱出することもできるかもしれませんしね。

 しかしそれには、キルアがゴン救済に等しい大きさのおねだりを叶えなくてはならないわけで。
 失敗すれば、自分もゴンも、その他おおくの人々も破滅するってことは、キルアは重々承知しているはずです。
 どうやってそれを切り抜けるつもりなんでしょう。
 キルアは、そういう目算がたっているからこそここに来ているのだとは思うのですが。
 うーん、ちょっとこれは想像もつきません。

 で、キルアの首が飛ぶドッキリを横に、会長選挙も混迷続き。
 このままではラチがあかないだろうという事で、演説に打って出ることになりそうです。
 さぁ、そこでパリストンはなにか動き出すんでしょうか。
 策謀家のパリストンだけに、言葉の裏になんらかの罠をしかけ、ハンターたちを誘導することくらいはしてきそうです。
 反対派の暗殺とか、もっとえげつない事だって平気でやってのけそうですしねー。

 あるいは、ここでジンが意外な胸を打つ大演説とか、してくれちゃったりするんですかね?
 うーん、どうかなぁ。
 まだジンさんのキャラクター性が掴みきれてないだけに、ちょっと読みにくい。
 なんにせよ、会長選はここで大きく動き出しそうなニオイです。
 選挙なんて、これまでになかったテーマなだけに、これはおおいに楽しみです。



感想後記

 いやー、今週は球磨川禊が本当にかっこよかった!
 ジャンプで今もっとも(黒く)輝いているヒーローと言って過言ではないんじゃないでしょうかね!
 また、予想外な展開を続ける鏡の国の針栖川も面白い。
 松川咲の好感度がうなぎのぼりで、ヒロインを追い越しそうな勢いすら感じます。
 ベテラン勢の漫画だけでなく、こうやって中堅どころや新連載が光っているってのは、ジャンプをとても活性化させてくれますよ。

 といったところで、今週の感想はここまで。
 来週は新連載第2弾、レツ先生による『現存!古代生物史 パッキー』がスタート。
 新感覚恐竜ギャグといううたい文句で、恐竜好きの私としてはちょっと惹かれるものがあるんですが、どんなギャグを持ってきてくれるのか楽しみです。
 現状、ギャグとなるとやはりいぬまるだしと、不定期掲載の斉木楠雄との対決という図式になると思いますからね〜。
 あ、そういえば最近、斉木楠雄をちょっと見かけませんね?
 いや、以前がさすがに載り過ぎだったのかな?(笑)



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