2011年10月10日

ジャンプ感想別室 ONE PIECE(ワンピース) 第641話 “お前は何だ”

 週刊少年ジャンプ2011年44号掲載分の感想です。

■ジャンプ本誌の感想はこちら→前編

【コミック派ネタバレ注意!】





 扉絵連載にコブラ王登場。
 なにやら病気のようで、髪とヒゲに白いものが混じってなんだか年老いた印象。
 みんなの表情こそ明るいですが、なにやらレヴェリーに暗いものを予感させます。

 

【感想小タイトル】
■“偉大なる人物”
■海中攻防戦
■ホーディの正体



■“偉大なる人物”

 ついに落下を始めた方舟ノア。
 その行く手に迫る滅亡を阻止するための、手に汗握る攻防戦が始まりました。
 まぁ落下といっても、何千メートルという世界のスケールですから、一瞬にしてドカーンということではないので、いくぶんかの猶予はあると思うのですが。
 それにしてもどのくらい猶予があるのかさっぱりわからないだけに気ばかり焦ってしまって、悠長に会話とかしているのを見るとオイオイそんな事してる場合か!とかどやしつけたくなってしまいます(笑)。
 こういう時間との戦いっていうエピソード独特の緊張感ですねー。

 まずは、ちょっとだけ時間を遡り、ネプチューン王の口から方舟の秘密が明かされました。
 どうやら方舟は歴史の残骸などではなく、つまり、過去になにかあり、役目を終えてあそこに鎮座していたのではなく、数百年前の「ある約束」をじっと待っている存在なのだそうです。
 そしてその約束をかわした相手というのが、数百年前のとある“偉大なる人物”なのだと。
 “ ”がつき、さらに傍点までつく、この念の入れよう。
 これはかなりの重要人物であるようですねー。
 いったい何者なんでしょう。

 これまで明かされてきたワンピ世界の設定の中で、数百年前にそういう人物らしい心当たりがあるでしょうか。
 うーん、ざっと思い返してみましたけれども、それらしい人物は思いあたりません。
 しいて上げれば、400年ほど前のモンブラン・ノーランドが個人名で上がったほぼ唯一の人物かと思いますが、彼はちょっと違うような気もします。

 となると、やはり800年前あたりの空白の100年や、ポーネグリフ、滅ぼされた“巨大な王国”関連の人物ですかね?
 もしそうだとすると、これまで完全に謎に包まれてきた、“D”が絡んでくるのではないかと思ってしまうのですが……。

 いよいよ“Dの一族”に関する物語が語り始められることになるのでしょうか。
 もしこれが初代Dとの約束の方舟だと仮定して、その約束をルフィが完成させるのだとしたら、なかなか綺麗な形になると思うのですが。
 うーん、どうでしょう。



■海中攻防戦

 繰り広げられる攻防戦。
 ルフィの武装色の防御を突き破ってくるホーディの牙。
 なるほど、武装色でも打撃には強くても突き刺しには弱いんですね。
 これは単に刺しのほうが力が一点に集中してダメージが通りやすいということなのか、あるいは元のルフィの体質が影響していることなのか。
 私としては後者かな〜と。
 武装色は、元からある性質をさらに強化するような印象があるので、ルフィは打撃に対してはさらにとんでもなく強くなったけど、元から弱かった斬撃や突き刺しに対しては、まだまだそんなに強くなってないっていうことなのではないかなーと。

 さらに、抜け目ないホーディは、方舟のシャボンも破壊。
 人間の下等さを嘲笑うホーディとしては、これは当然の手ですよね。
 むしろやらないでか。
 ましてや実力で上回る事が分かってしまったルフィに対して、そんな手を打たないはずがありません。
 いいですねー。
 そうやすやすとは普通のバトルには持ち込まれません。
 どこまでもあがく。
 今章のラスボスとして、このあがき、なかなか好感が持てます(笑)。
 ベストを尽くそうとするラスボスってのは、敵ながらちょっと憎めなくなってくるんですよー。



■ホーディの正体

 そんな激闘の中、ホーディの“正体”とやらがわかったと言いだすフカボシ兄貴。
 この忙しい時にホーディの正体なんて取りざたしているヒマなんてあるのか!? と思わず考えちゃいましたが、しかしこれまでのホーディの自暴自棄すぎるふるまいを考えれば、たしかにそういう謎があったんですね。
 うむ、これまではホーディの人間蔑視は、魚人社会が生んだ必然的な偏見としか考えていませんでしたが、なるほど、あらためてこう謎めいた問いかけ方をされてみると、ふと、もしかしてホーディも天竜人の奴隷だったのか? という考えがムクムク頭をもたげてきます。

 天竜人の下から逃げ出せても、トラウマからはなかなか抜け出せなかった可哀想な元奴隷少女コアラ。
 結局トラウマから脱する事ができず、自ら死を選んでしまったタイガー・フィッシャー。
 あのゴルゴン三姉妹もそうでした。
 一度天竜人に虐待を受けたものは、一生涯その癒えない傷を背負っていかなければならないんですよね。
 もしかすると、このホーディもそういった犠牲者たちのなかの一人なのではないでしょうか。

 だとすると、この異常なまでの人間に対する敵愾心もわかる気がします。
 異常なほどの敵愾心の原因は、ホーディの心が壊れていたからだということになります。
 そしてまた、もしそういう事だとすると、真の邪悪はやはり天竜人ということになり、ワンピのこれまでの大筋にもはまり込んでくるんですよね。
 もちろん、だからと言ってここまでのことをしたホーディが許されるわけもありませんが。
 あ、でも、きっとそういう傷が明らかになってしまうと、しらほし姫はそんなホーディも憎まず、許そうとしてしまうんでしょうね〜。

 ふむ、どうなんでしょう。
 ホーディとしらほしに和解の可能性はあるんでしょうか?
 いや〜、まずもってないと思いますねー。
 しらほしが許したとしても、ホーディが丸く収まるはずもない。
 今回もまたルフィから受けたダメージをエネルギー・ステロイドによってカバーしたホーディです。
 こんなに無茶の上に無茶を重ねているのですから、遠からず致命的な反動がやってくるでしょう。
 最終的には、“自滅”という宿命なのではないでしょうか。
 


■ジャンプ本誌の感想はこちら→前編



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