2011年06月22日

週刊少年ジャンプ2011年28号 感想<後編>

 ではジャンプ感想後編です!

■前編の感想はこちら





 後編の感想は、

・バクマン
・めだかボックス
・エニグマ
・ブリーチ
・こち亀
・ぬら孫
・いぬまる
・メルヘン王子
・【終了】ドイソル

 の9本でお送りいたします。



【センターカラー】 バクマン。

 編集部の反応が面白いですねー。
 作家の思うとおりにやらせたいという作家重視路線と、ジャンプという雑誌の事を考えるべきという会社重視路線。
 本来だったら大変な混乱になりそうなその対立を、今回の勝負としてシンプル化したのは正解だと思います。
 アニメ化している看板作品を、作家の勝手で急に辞めさせるなんて、現実にあったらスポンサーやらアニメ制作会社やら関連グッズメーカーやら、いたるところで大混乱の大事になっちゃうでしょうからね。
 編集長の首ひとつで済む話じゃないですよ(笑)。
 社の存続すら危うくしかねない、とんでもなく危険な事態だと思います。
 まぁでも、そういう話をしてるとキリがないですし、バクマンとしての軸はそこじゃなくって、あくまで作家たちの物語ですからね。

 そして本題。
 新妻エイジ連載終了をかけた勝負勃発に、各作家が燃え上がる。
 いいですねー、ひさびさになんだかシンプルに燃える展開です。

 なるほど、亜城木コンビと福田さんは新キャラですか。
 同じ作戦とはいえ、どちらも自分の作品をより先鋭化し、目的をハッキリさせた新キャラですね。
 PCPは、初めて謎めいて魅力的なライバルを登場させ、ギリはさらに熱く男くさく、ロマンを求める展開に。
 作品にただ新キャラを足すのではなく、もともとの方向性の上にさらに積み上げる形なのは、これはおそらくいいほうに働くだろうなと思いました。
 新キャラは、まぁいわゆるテコ入れとも見られがちですが、もともとの漫画の面白みをさらに押し出す形なら、読者だって嬉しいですものね。

 一方の高浜さんは、以前から暖めていたヒューマンドラマ展開を。
 これまでどんな話を描いてきたのかよくわからないのでなんとも言いがたいものがあるんですが、しかしこれは普通に面白そうです。
 むしろ今までどんな話で盛り上げてきたんだろうと。
 問題は、港浦さんがどれだけ力になって裁判関係のネタを収拾できるかってところですかね。
 大丈夫かなぁ。
 港浦さんは頼りない感じがまだまだまったくぬぐえないんですよねぇ(笑)。

 そして、あいかわらずコミカルな平丸陣営。
 平丸さんはなんと、中井さんにならって絵柄を磨き上げ、ストーリー漫画にシフト!!
 これは驚き!
 さすが吉田編集。
 編集部でのギレンばりの熱い演説も素敵でしたが、やはりこのひとは一味違います。

 なるほど、平丸さんとしてはいたってシリアスにネガティブラブを描いていたのに、絵がヘタだからギャグにしか見えてなかったわけですか。
 平丸さんがあくまでシリアスとして描いていたというのも驚きですが、うむ、これはヘタをするとかな〜り上手く行くかもしれませんよ。
 ギャグとして読んでいたらいつの間にかシリアスになっていたというのは、けっこう私はやられちゃいますねー。
 ギャグとして油断してたら、極上の感動がやってきてズキューンと胸を打ちぬかれちゃうわけです。
 けっこう覚えがありますよ。

 もちろん、大きな作品の方向性の変化ですから、そこで離れていっちゃう読者もいるかもしれませんが、それ以上に読者の心をつかむかもしれません。
 これは、かな〜り凄い作戦なのではないでしょうか。
 期待しちゃいます。
 それこそ、新妻エイジを抜いちゃうのは平丸さんだったりするんじゃないですかね(笑)。
 いや、別に「カズタン」って呼ばせたいからじゃないですよ?(笑)
 いやいや、やっぱりそんな蒼樹さんも見てみたいですけどね!

 しかし、こう見ていっても、まだまだ新妻エイジに勝つにはなにかひとつたりないような気がするんですよねー。
 福田組各陣営、かなり盛り上がってますけど、今回雄二郎さんのおかげで新妻エイジ先生がさらに燃え上がっちゃいましたものね(笑)。
 さすがエイジ、まわりすべて敵と聞いてとんでもなくヒートアップしちゃいました。
 いやー、このエイジかわいいなぁ〜。
 さてさて、とりあえず亜城木コンビの新キャラ作戦、結果はどうでるでしょうか。



めだかボックス

 おお、阿久根先輩やりおる。
 もともとクールで頭脳明晰、冷静沈着なタイプという印象がありましたが、ここまで見事な策士であったとは。
 いや、策士というのとはちょっと違いますかね。
 周囲の人間の心、行動を読み、計算し、いろいろな事態を予想してそれぞれにしっかりと対処を考え、最適解を導き出せる。
 囲碁や将棋の勝負師のような、そんなかっこよさ。
 いやー、なかなか惚れ直しました。
 それと最後の鰐塚さんの晴れやかな笑顔のかわいい事(笑)。

 それに対して、球磨川はあいもかわらず球磨川ですね(笑)。
 今回は脇の役回りだというのに、じつに細かく笑いを稼ぎます。



エニグマ

 なるほど!
 味方としかテレパスできないなら、「敵の味方」になればいい!
 自らシャドー化する事を選ぶとはスミオ、思い切ったことをします!
 綺島の能力を停止させれば、このe-testも終了と見たのか、完全に捨て身作戦ですものねー。
 いやーこれはかっこよかった。

 かくして手に入れた綺島の能力の源泉は、職員室の綺島のノートPC。
 なるほど、綺島もなかなか大胆ですねー。
 そんな人目につきやすいところに自分の能力のキーアイテムを置いておくなんて。
 まぁ、人のノートの電源なんて、こわくて誰も落としませんけどね(笑)。

 そして、ここでたすきを渡されたのが数奇。
 さて、職員室から追い出された数奇はどんな策をこうじるのか。
 ここはやっぱり思い切って、校舎に火をつけてボヤ騒ぎとか起こしますか?(笑)



BLEACH

 なんて寝心地の悪そうなベッド(笑)。
 織姫、よく寝られましたねー。

 それはさておき、ついに一護覚醒!
 完成したその完現術の姿は、まるで特撮ヒーローのようなスーツ姿!
 うおお、なんだかまるで別漫画だ!(笑)
 死神っていうよりか、むしろ宇宙刑事?
 色違いを5人そろえて戦隊とか組みそうじゃないですか!
 いやでもこれ、ほうぼうで色々言われそうではありますが、これはこれでカッコイイですぞ。
 忍者みたいに背中にさす小さめの刀もいいですし、どことなくエヴァっぽいわき腹とかもいいです。
 刀の柄部分が無駄にギャオッとか回転して変形したのもイカしてます(笑)。
 なんかちょっとシンプルなところが、今後の進化も想像させてくれますしねー。
 いやいや、なんか男の子心をくすぐられてしまいました。

 なるほど、これが死神を超える力ですか。
 今後、死神のみなさんもこんな感じになってくるんですかね?
 それとも、これは一護だけのオリジナル体なんでしょうか。
 いったいこの姿でどんなバトルを見せてくれるのか、どんな力を発揮してくれるのか。
 今から戦い本番が楽しみです。

 とか言っていたら、なんとも急展開!
 一護の家に、見覚えのある「いとこ」がやってきた!!
 なんじゃこりゃーーっ!
 これは驚いた。
 いったいコイツはなんのためにやってきたのか。
 さぁこれは緊迫の瞬間だ。
 一護、どうするべきですかね?
 妹達を連れてすかさず逃げるべきなのか。
 それとも、こいつの来た目的をひとまず聞くべきか。
 うーん、どうしたものでしょう。



こちら葛飾区亀有公園前派出所

 水車の永久機関だ!
 思わずブッとんだアイデアの数々に笑ってしまったのですが、面白いですねーこの電力と夏をテーマにした空想世界。
 普通ならここまでやったらやりすぎでは? なんていう常識は遥か後方へ置き去り(笑)。
 美人の婦警さんが水着で案内。
 ビーチに寝そべって事務処理を済ませるとか、どこのイメクラですか!
 流れるプールでサーフボードに乗って仕事をする署員とか、もうすでにカオスすぎてたまらない(笑)。
 いいですねー、これくらいパワフルに夏の暑さを吹き飛ばしたいものです。



ぬらりひょんの孫

 ああもう、桜の下で黒田坊に迫る鯉伴のセリフが、完全にそちら系にしか聞こえない!
 これ、椎橋先生ってば確信犯なんですかねー(笑)。
 合体したい相手がいたら精神世界に閉じ込めて強引に……なんて。
 鯉伴ってば、さすが遊び人(笑)。

 そして、ついに炸裂する鯉伴×黒田坊の鬼纏!
 黒田坊の刃すべてに鯉伴の明鏡止水“桜”がのっかり、まるで曼荼羅のような神々しさ。

 そこに迫る魔王・山ン本の巨体! 交錯する鯉伴!
 この見開き、大迫力でありました。
 いやー、巨大な強敵と戦う主人公って、やっぱり燃えますよ。
 あの土蜘蛛と戦った時も良かったですが、椎橋先生の筆がさらに冴え渡ったか、今回のはそれより上のインパクトがありました。
 鯉伴もかっこいいけど、でもこの腕をフッ飛ばされる山ン本の山のようなシルエットも素晴らしい。
 まさに化け物!

 そして、トドメとばかりに降り注ぐ流星群のような武器の雨!
 なるほど、リクオと黒の鬼纏はまだまだ完成形じゃなかったんですねー。
 大迫力の二段技!
 江戸の町が火の海にならないことを祈ります(笑)。

 さぁ、これにて決着かな?
 あとは、首無のほうがどうなったのか、そこが気にかかります。



いぬまるだしっ

 そうだったんだ!
 左車線だから特に右のほうが危険ってことで、もう一度右を見るんだ!
 知らなかったわー。
 なんか普通にためになること教えてもらった気分になってしまいました。
 いぬまるだしで、まさかこんな勉強させられるとは(笑)。



メルヘン王子グリム

 おっと、ドキドキの修学旅行イベント発生ですな!
 この漫画、そういえば季節感とかあまりない気がしますが、そういう季節を待つまでもなくどんどん面白いイベントを起こしていっちゃおうという野心的方向性なんでしょうね。
 そういうの、嫌いじゃないです。
 というか、そんな悠長なことやってられませんしね!(笑)
 面白い事ガンガンやってかなきゃ。

 ということで、恒例の女子のお風呂のぞきイベントに、告白イベント。
 女子同士の乳もみ合戦とか、伝説のイベントをさらりとやってくれたあたり、感動しました。
 こういうこと、本当にあるんですかね?
 私はこれまで生きてきて一度も見たことがありません(あたりまえだ)。

 ところで、この婦警・横田純ちゃん(ヨコチン)、なんか見覚えあるよなーって思ってたんですけど、やっとわかりました。
 ネウロの弥子ですね!
 気づいてみればそっくりじゃないですか(笑)。
 異世界の住人にふりまわされるあたりもまったく同じ。
 そう思ってみると、なるほど、グリムはネウロなのか。
 そう考えればネウロっぽい……というのはさすがに強引か(笑)。
 いずれこの二人も、ネウロと弥子みたいな最高のコンビになって欲しいものですねー。

 あと、凄い目からウロコな衝撃を受けたんですが、「女体盛り」って、男子でも女体盛りって言うんですね!!<どうでもいい!!



【最終回】 DOIS SOL

 ドイソル終了。
 いやー、こればっかりは完全に私の主観なので誤解のないようお聞きいただきたいのですが、このドイソルの直前にやってたサッカー漫画があの『LIGHT WING』だったというのが、私的に少々悪い方向に足を引っ張っていたような気がしました。
 いやもう、言いがかりみたいな、本当に私の主観なんですがね…。
 ドイソルのサッカーは、あくまでリアルなサッカーで、その前提の上で頭脳的な駆け引きを楽しむという漫画だったわけですよね。
 だから、スーパーファンタジックサッカーのライトウィングと比べるなんてことは到底できないってことは充分分かっているはずなんですが……。
 しかし、どうしてもどこかしら物足りなく感じてしまったのは、たぶん私が、あまりにライトウィングに毒されすぎていたからだと思うんですよねー。
 うーん、罪深きはライトウィングの異次元サッカーか……。

 あ、でも真面目な話もちゃんとしますと、もっとこの漫画の武器であるところの、頭脳派サッカーってヤツをもっともっと盛り込む事はできなかったんだろうかと、そう思いました。
 しっかりと、じっくりと作戦やかけひきが描かれていたのは丁寧でいいなーと思っていたのですが、しかし、もっともっとテンポよく、たくさんそういう醍醐味を味わってみたかったんですよね。
 必殺技や飛び道具的なキャラクターに頼らず、ストイックにサッカーの面白さ自体で読ませる漫画にするというドイソルの姿勢はとてもよかったと思います。

 ともあれ村瀬先生、お疲れ様でした!
 次こそは長期連載を!ですね!



まとめて

 てなわけで28号の感想はここまで。
 次号はなんと、麻生周一先生の斉木楠雄、またもや掲載!
 ここまで来ると、ほとんど不定期連載じゃないですか(笑)。
 むしろ普通に連載させてあげてくださいっての!




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posted by BOSS at 23:49| Comment(2) | TrackBack(0) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
<ネウロの弥子ですね!
確かに似てますねw
グリムとネウロも異世界の
アンメルヘンな住人、という点では
同じかもw
Posted by ごんざぶろう2世 at 2011年06月23日 03:05
 たしかに、あれほどアンメルヘンな異世界はないですねw
Posted by BOSS at 2011年06月25日 21:58
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