2011年05月16日

週刊少年ジャンプ2011年23号 【新連載とんち噺時代劇 花咲一休 開幕!】 感想<前編>

 新連載、『奇怪噺 花咲一休』が表紙を飾る23号。
 やっぱりこれはナルトによく似てるなぁ〜。
 ナルトが二人並んでいるのかと思っちゃうくらいです(笑)。





 前半の感想は、

・【新連載】花咲一休
・ワンピ
・トリコ
・ナルト
・スケダン
・バクマン

 の6本でお送りいたします。



【新連載巻頭カラー】 奇怪噺 花咲一休

 原作・小宮山健太先生、漫画・河田悠冶先生による新連載。
 とんち噺と妖怪による世直し時代劇とでも言いましょうか。
 いやいや、これは近年まれに見る、レベルの高い新人コンビがやってきました。
 金未来杯でもなかなか面白かったのですが、今回はさらに磨きをかけてきたな、という印象です。

 画力は最低でも4、5年は連載してるんじゃないかってくらいの極めて高い安定感。
 デッサンがしっかりしてますし、線も整理されてて綺麗で見やすい。
 ストーリーは、伏線から回収まで理路整然としていて抜け目がない。
 しっかりカタルシスを生むための段階を踏んでいて、なおかつ途中でダレにくいよう気を配ってます。

 読切の時は、一休とカルマが毎回とんち合戦をしているだけだと話の広げようがないのではないか?という点が気になっていたのですが、なるほど、カルマが何か頼みごとがあるという展開にしてきたんですね。
 どう展開するかは次回以降ですが、しっかり考えてきているんだなということが分かってそこも好材料でした。

 いやいや、初回からなかなか楽しませてもらいました。
 本題である、とんちがよくできてましたねー。
 私はてっきり刀で斬れないのは、その「刀自身」じゃないかと思ってたのですが、なるほど、それじゃあここまでカルマをぐぅの音も出ないほど負けさせるほどじゃないですものねー。
 ここまで「石頭」というキーワードを繰り返し出しておいて、このオチはなかなかやるなーと、感心させられてしまいました。
 こうなってくると、毎週毎週どんなとんちを披露してくれるのか楽しみになりますよー。
 原作の小宮山先生にはぜひ頑張っていただきたいです。



ONE PIECE

 別エントリーにて。



トリコ

 大迫力!
 荒々しい筆致で描かれる壮絶なぶつかり合い。
 残酷なダメージ描写が極限のバトルを盛り上げます。
 いやー、やっぱりトリコのこういう、限界ギリギリのバトルは素晴らしいですねー。
 トリコの釘パンチは、撃つたび腕に深刻な反動がたまって緊張感を演出しますし、鳥人間も腕がちぎれそうになるほどのダメージを受けながら、するりとメテオノイズをかわしてみせる神技。
 最後までギリギリ感が保たれています。

 そしてクライマックスを盛り上げる、小松の言葉からの合体技「音速釘パンチ」
 いやー最高でした。

 それにしてもこの小松、やっぱり現ジャンプ最高のヒロイン度ですね(笑)。
 俺と結婚しろと迫るゼブラに、ならば私からも条件がありますと。
 それはトリコさんに、力いっぱい協力してあげてくださいねと。
 なんという殺し文句でありましょう。
 この花嫁、やっぱり只者ではありませんね(笑)。
 いったいこの花嫁争奪戦、どうなってゆくのでしょう。



NARUTO-ナルト-

 心の中で問いかけてくる九尾。
 戦争を終わらせる事ができるのか。
 サスケを止めることができるのか。
 憎しみを消したり、受け止めたりする事が本当にできるのか。

 その方法はわからないままですが、ナルトは自分が決めた事を自分で疑問を持ったら終わりだと、昔からのナルトらしい強い覚悟で返答。
 あきらめたらそこで試合終了ですものね。
 こういうナルトには、いつも勇気付けられるってものです。

 しかし今回の戦争ばかりは、ほんとうにできるのかなぁと、なかなか信じられなくなってしまうんですよねー。
 いや、実際ナルトなら、戦争に勝つことに関してはなんとかできるのかもしれません。
 でも、戦争によって生じる憎しみや痛みをどうにかできるのかというところは、どうも想像できないというのが正直なところなのです。

 首尾よくマダラやカブト、ゼツを倒せば、一見憎しみは残らないように思えます。
 国家対国家の戦争ではなく、対テロ戦争なので、そのテロ組織を壊滅させてしまえば憎む対象も残らないですからね。
 一見、めでたしめでたしと各国の万民は安心できるかのように思えます。

 ところが、すでにこれだけ膨大な数の死者が出ていれば、テロリストが全滅しても、憎しみはやっぱり発生すると思うのです。
 たとえば、どこそこの国は被害甚大だったけど、どこそこの国はあまり前線に出てこなくて戦死者があまり出てないとか、潜在的なわだかまりが残ったりするものではないでしょうか。
 あるいは、指揮官の無能によっていらぬ死者が出たとか、上に向けた憎しみも発生するでしょう。
 また、戦争が終われば忍連合軍は解散され、ふたたびそれぞれの国に戻ります。
 最初のうちこそ一緒に戦った連帯感が、よい仲間意識として残るでしょうが、徐々にそれも薄れてゆき、戦後復興の苦しみの中、新たなトラブルも発生するでしょう。
 戦争中は押さえつけたり打ち消していた過去のイザコザが、そういった中で再燃したりもするでしょう。
 戦争による巨大な被害が、やはり戦後大きな痛みとしてあらたな火種を生むであろう事は想像に難くありません。
 特に今回、戦場として選ばれた地域、選ばれなかった地域の被害格差というのは、おそらく戦後深刻な衝突を生む可能性があると思うのです。

 かくして戦いは憎しみを呼び、憎しみは次なる戦いを呼ぶ。
 そういった戦争によって生まれる連綿と続く憎しみを、いったいどうやって受け止め、消し去る事ができるのか。
 そういうのって、第一に政治、つぎに教育、宗教などの役割だと思うんですよね。
 勉強がニガテなナルトが、いったいどうすればそういうことができるのでしょう。
 本来忍道とは、ひとつの宗教だったと語られた事がありましたね。
 それは人々を導き、痛みや憎しみを消し去る宗教だったのかもしれません。
 ナルトはもしかすると、そういう本来の忍道をとりもどす救世主となるのかもしれません。
 が、しかしそうなるとは、まだまだちょっと想像がつかないのですよねー。

 ナルトが自分自身を信じる先に、いったいどんな世界が待っているのでしょう。
 不安感がどうしてもぬぐえなくて、ナルトを心から信じてあげられない自分を恥じたい気持ちなんですが。
 頑張って欲しいものですよ、ナルトには。
 見せて欲しいんですよね、孤独だった一人の少年が、成長して世界を救う奇跡を。
 是非見せて欲しい。



【センターカラー】 SKET DANCE

 榛葉道流は恋心を読み解く天才である!

 いやー笑った笑った。
 ここまでちょっと目立った活躍のなかった榛葉さんですが、今回強烈なキャラ付けがなされましたねー。
 まさに遅れてきた天才(笑)。

 ポーズをつけて髪をなびかせたり、あるいは薔薇を背負ったり(笑)。
 ナレーションをつけて暑苦しいほどにキメゴマを連発させ、ドーンとかっこつけまくる今回。
 くやしいけど、このノリにはしてやられてしまいました(笑)。

 そして安形の「ありがとう山岡さん」
 これには思わず納得!
 一本とられました(笑)。

 また最後のオチも最高!
 これで安形の暴走モードも今回でとりあえずは落ち着くなぁと、ほっとしたのもつかの間……まさかの混乱増幅オチ!!(笑)
 もう、今週のスケダン上手すぎですって!



バクマン。

 完全犯罪を描く漫画を規制しようというかのようなマスコミの論調。
 それに対する編集部の怒り。
 なんだか、東京都青少年健全育成条例改正問題で見覚えのある構図だなぁ〜と連想してしまったわけですが、ふ〜む、もしかするとこれが大場先生のメッセージなのかもしれませんねぇ。
 頭では分かっていても、編集部はどれだけ応援してくれても、作家の手が狂ってしまう事がある。
 作家も生き物であり、アーティストであり、繊細な神経を持っている。
 中にはそうやって、意識するしないにかかわらず、少なからず影響を受けてしまう人もいる。
 それが作品を壊してしまう事もある。
 自粛なんていう生易しいものではなく、それが漫画文化を破壊してしまうことになるのかもしれないぞと、大場先生はそうおっしゃりたいのかもしれません。
 いや、もちろんそれは私の勝手な想像に過ぎませんが。

 まぁしかしそれはさておき、バクマンとしてはどうやらこれは大きな転機となりそうなムードですねー。
 まさかここで、新妻エイジが動き出しますか。
 というか、あの「嫌いなマンガを終わらせる」宣言がまだ生きていたとは!
 その頃からこの展開を考えていたんでしょうから、いやー、大場先生、恐ろしい子っ。

 なるほど、この流れならPCPは作家3回目の打ち切りという契約解除条件にひっかかることなく終了する事ができるかもしれませんねー。
 そうすれば、念願のアニメ化を目指した作品に踏み出す事もできるわけで。
 うーむ、そういう展開なんでしょうか。
 しかし、なんぼなんでも、新妻エイジが1位になったからって本当にPCPを打ち切りにする事なんてできるんでしょうか。
 編集長がそんなこと、認めますかねー。
 相変わらずですが、先が読めません。
 またまたスリリングな展開が始まりそうです。
 いやー、楽しみ楽しみ。



 といったところで前半戦は終了です。
 続きは後編にて。



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posted by BOSS at 22:23| Comment(2) | TrackBack(2) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「榛葉道流は恋心を読み解く天才である」
には僕も笑わせてもらいましたww
そしてジャンプの大人気マンガとなったトリコではまさかの花嫁争奪戦がwww
結局小松は誰に嫁ぐんでしょうかねw
こちらも楽しみです
Posted by ごんざぶろう2世 at 2011年05月18日 00:22
 小松、まさかのハーレムエンドとかw
 いやいやいやいやwww
Posted by BOSS at 2011年05月21日 11:28
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