2011年03月03日

週刊少年ジャンプ2011年13号 感想<後編>

 お待たせいたしました、一日遅れのジャンプ感想後編であります。
 ではさっそく行きましょう。

■前編の感想はこちら





 後編の感想は、

・ドイソル
・トリコ
・べるぜバブ
・めだかボックス
・いぬまる
・スケダン
・こち亀
・ぬら孫
・逢魔ヶ刻

 の9本でお送りいたします。



DOIS SOL(ドイソル)

 新連載3話目で早くもライバル校登場!
 いいペースで話が進んでいます。
 新連載はとにかくスタートダッシュが肝心。
 来週には試合が始まりそうですから、そこでこの漫画の武器である、頭脳サッカー、駆け引きの醍醐味ってやつをドカンとかまして欲しいですねー。

 相手として出てきたのは、まるで軍隊のような組織サッカーを武器とする、全国クラスの強豪校。
 それを“自由なサッカー”で粉砕するというのがテーマの様子です。
 口で言うのは簡単ですが、それをどう漫画で表現してくれるのか。醍醐味を味わわせてくれるのか。
 村瀬先生の料理っぷりを楽しみにしています。

 しかし、この面白さが、ちゃんと低年齢層にも伝わってるのかなぁという不安が、やや、なきにしもあらず…。
 今週の裏ルールとか、ちょっと込み入ってて伝わりにくかったんじゃないかなぁ〜と思ってしまうのですが。
 いや、思い違いならいいんですけどねー。



トリコ

 ゼブラのエコーロケーション……超強力なソナーですね……によって消えた小松を発見し、幻影の砂漠を攻略。
 さらに人知を超えた暑さと乾燥には、グルメ細胞を適応させることで対応。
 あれだけカサカサだったトリコの顔が、ちゃんと綺麗になってますし、ゼブラにいたってはツヤツヤのテッカテカ(笑)。
 どうやらこの地獄のような環境すら、見事にクリアーしてしまったみたいですねー。

 こうやってトリコの成長を丁寧にひとつひとつ追って行くと、あのとうてい不可能に見えたグルメ界の入り口の試練も、だんだん「お、いけるんじゃね?」ってふうに思えてくるから不思議です。
 四天王も揃ったことですし、次あたりからいよいよグルメ界編でしょうかね?
 いや、まだちょっと早いかなぁ〜。

 しかしトリコ、

「小松じゃこの暑さに耐えるのは難しかったかもしれねぇ」

 じゃないでしょ!
 絶対小松、地上にいたら死んでますって!
 まったく、食材の導き効果がなかったら、今頃小松、絶対カッサカサのミイラですよー(笑)。



べるぜバブ

 やべぇ、パー子フリーダムすぎる(笑)。
 いきいきしてて、見ててほんと楽しですよパー子は。

 それはそうと、男鹿の中指にモザイクがかかってましたけど、アレ、最初わたし、ベル坊のうんこを持ってるのかと勘違いしてしまいましたよ。
 男鹿ならやりかねないからナチュラルに読み流してまして、あとで気づいて爆笑。
 いやいや、ありえんだろーと。
 まぁでも、銀魂なら普通にアリなんですけどね(笑)。

 しかし、それでふっと思ったんですけど、ベル坊って、うんちしませんね。
 オムツはかせて大洪水になって以来、排泄系のお話がない気がしますし、普段どうしてるんでしょうね?
 たまにはそういう赤ちゃんらしい話も読んでみたいなぁ〜なんて。
 ベル坊もなんだかんだ言って結局赤ちゃんですから、男鹿の背中にやっちゃったりして、で、頭脳はいっちょまえなベル坊ですから、自分のふがいなさに震えてたりするワケですよ(笑)。
 どうですかね、そんなのほほん話。
 たまにはいいんじゃないでしょうか。
 そんな事をちょっと考えてしまいました。

 いや、なんか本編とぜんぜん関係ない感想になっちゃいましたな(笑)。



めだかボックス

 安心院さんが真のラスボス顔を覗かせるのと入れ替わるように、球磨川の仮面がはがれ、セリフの括弧がとれて心からの言葉が飛び出した。
 おおー。
 これまで理不尽で意味不明で、秩序を破壊することになんの理由もない混沌の塊のようだった球磨川に、なかなか熱い動機があったことが判明しました。
 これはちょっと、こちらも乗せられてしまいましたよ。
 うむ、エリートに対する反抗精神、いつかやってやんぜ!っていう心は、誰の胸のうちにもあるでしょうからねー。
 これはけっこうな共感を呼んでしまったのではないでしょうか。
 これまでがあまりにも理解不能だっただけに、この大変貌の衝撃は大きかったですね。
 なるほど、あんな化け物にも、僕らと同じ血が通っていて、同じようなコンプレックスで悩んでいたんだと。
 これまでとのギャップがあればあるほど、この説得力は大きく働くのではないでしょうか。
 むしろ球磨川こそが少年漫画の主人公で、常にエリート街道を歩いてきためだかたちこそが、通常は敵として出てくる典型的なタイプなんじゃないかとね。
 いやー、これはなかなか面白いテーマです。

 しかし、個人的な感じ方ですが、球磨川の戦いには「勝つ」以外の目的がないってところが賛同いたしかねるところなんですねー。
 誰かを守るためでもなく、実現したい何かのためでもなく、負けてしまったら失ってしまう何かのためでもなく。
 どうでしょう、そんな戦いには意味などないのでは?
 やっぱり主人公にはなれないと思うんですよ、球磨川は。
 いくら主人公っぽく熱く叫んだところで、そんな戦いは単なる「エゴ」です。
 誰のためでもない、ただ自分のためだけに勝ちたいってだけですもんねー。
 はた迷惑なだけのエゴですよ。
 そんなことで生徒会を牛耳って校則を自由にされたらたまったもんじゃない。
 球磨川の動機にはなんとなくわからないでもない共感を覚えますが、でもそのやり方は、あえて言えばやっぱり「悪役」だと言いたいですねー。

 ジャンプ漫画が大好きな球磨川だったら、そのへんはちゃんとわかってるはずですね。
 自分でも「嫌われ者」「憎まれっ子」「やられ役」って言ってますからね。
 それでもとにかく勝ちたいと、そういうことなんでしょうねー。
 一度勝って、自分の存在を証明したい。
 そうしなければならない苦しみが、球磨川の中にあるのかもしれません。
 そういう暗黒世界からの悲鳴こそ、今のこの球磨川の叫びなのかもしれません。

 なるほど、そうだとすれば、めだかが球磨川を救い、幸せにするための鍵は、このへんにあるのかもしれませんねー。
 ふむふむ。
 当初は不可能に見えた、球磨川の人間化の糸口が、やっと見えてきた気がいたします。
 今回の球磨川の変貌は、パワーアップであるのと同時に、ゲーム的に言えば弱点の箇所が光った瞬間でもあるのかもですねー。

 まぁしかし、オールフィクションがなくなったのは思わずちょっと気が楽になりますなー。
 いや、もちろんもっとタチの悪いマイナスを身につけて帰ってきたのかもしれませんが、あのオールフィクションだけはどうやって攻略すればいいんだかわかりませんでしたから。
 しかも、直接の対戦相手でなかったとしても、どんな手段でも介入できる能力でしたからねー。
 いやさしかし、今度の能力いかんによっては、もっと大変な事になるかも知れず、そしてまた、それは十中八九最悪な能力なんでしょうけれども。
 どんな力をひっさげて帰ってきたのか、そこも興味が湧いてきますよー。



いぬまるだしっ

 うむ、コタローお兄さんは、女性の外見を理由にイヤだって言ってるわけじゃないんですね。
 そのあたり、ちょっと好感度高かったですよ。
 さらに「彼女は素晴らしい女性だ」って。
 むしろ結婚しちゃえばいいのにと(笑)。

 まさかの白ひげも笑撃でしたが、しかしラスト2ページのクライマックスは強烈でした。
 カツラ発覚に、覇王子覚醒、そして最悪のタイミングでのうんこ爆弾投下(笑)。
 この怒涛の勢いの事件ラッシュ。
 まるでスポーツ漫画における試合終了直前の逆転劇のようなドライブ感すらおぼえてしまいました。



SKET DANCE

 ダンテ、演歌のままでもよかったと思うんだけどなぁ〜(笑)。
 これはこれでいいキャラだと思ったんですが、ダメですかね。

 それはそうと、「下手か!」ってツッコミ。
 シンプルで歯切れがよくっていいですねー。
 言葉としてはちょっとオカシイんですが、でも言わんとしているところはわかりますし、なによりリズムがいい。
 長々としたツッコミは畳み掛けるようなべしゃりで笑わせてくれますが、こういうズガン!ていうツッコミもいいんだなぁ〜とちょっと勉強した気分。
 今度誰かに言ってみようかな(笑)。



こちら葛飾区亀有公園前派出所

 ほっほー。
 最近バスや飛行機でものすごいプリントしているのが増えていたのは、こういう技術があったからなのかー。
 飛行機の外装に貼って、それが飛行中に剥がれないって、すごい技術だなぁ〜と感心してしまいましたぞ。




ぬらりひょんの孫

 ひさびさの清十字団パートにわっくわく。
 やっぱり清継くんが出てくると、なんだか意味も分からず楽しい気分になってしまいます。
 冒頭のネコっぽい鳥居さんかわいいなーとか、カナちゃんの微笑ましい自問自答とか、その横で巻ちゃんなんていう顔してんだとか、いろんなところでニヤニヤ。

 さらに今回は鳥居さん主役とあっては、これは見逃す手はありません。
 あの千羽様のお話以来、鳥居さんにはすごい好感持ってるんですよー。
 実はカナちゃん以上に普通にヒロインっぽい感じがするんです。
 まぁ、カナちゃんはカナちゃんで、たまにストーキングモード発動したり、変なところが大きな魅力だったりするんですが(笑)。
 今週も自問自答でわけわかんなってるところが可愛かった。

 さてしかし、その鳥居さんですが、なんとまさかの妖怪化!!!?
 そんなバカなっ!!
 殺されてしまったというのか!!?
 そんなバカなーーっ!!

 いやー、今週の後半は凄かった。
 怪異を目撃してしまった瞬間の、鳥居さんの引きつった表情。
 逃げようとしたところを、後ろから肩を掴まれてしまった時の可憐な姿。最高です!
 そして盛り上がる絶望感!
 かくして、電車の中で変わり果てた姿でドーンと登場。
 これは大きな衝撃でしたー。
 ひさびさになんかスゴイのきたなーと。

 しかしこの姿の、なんとも妖しい魅力!
 ゆらゆらとゆらめく黒髪に、ほのかに光るような見開いた猫目。
 うっすらと浮かべた微笑がまた実に妖しい。
 あと注目しちゃうのが、体育座りであらわになった太ももの白さですよねー!(笑)
 あれはどうしても目が行っちゃいます。
 恐るべき畏れです。脅威です。

 いやー、これはこれで素晴らしいじゃないですかー。
 一瞬、鳥居さんこのままでいいかなっとか思っちゃいましたが(笑)。
 いやいやダメですダメです。
 ちゃんと救われなくっちゃね。
 いったい、鳥居さんになにが起きたのか。
 これは鳥居さん自身の変わり果てた姿なのか。
 それともあの謎の男が絵から作り出したコピーみたいなものなのか。
 これは楽しくなってきましたぞー。
 一応黒田坊の伏線は張られていますが、さぁそう簡単に黒田坊が助けに来てくれますかね。
 来週が楽しみだ。



逢魔ヶ刻動物園

 おお!!
 熱いぞ! 面白いぞ!!
 まさに少年漫画的な王道のバトルじゃないですかー!
 百獣の王としてのシシドくんの意地。
 大切なシシドくんのため、我が身を顧みずに飛び出す華ちゃん(華ちゃんタックル炸裂w)。
 感動の華ちゃんの覚悟に、シシドくん覚醒。最強の意味を知る。
 そして今度は逆に華ちゃんを身をていして守り、最後は観察眼と知恵とで見事な逆転勝利!
 いやー今週の展開はお見事でした。
 なんかもう胸の奥からこみ上げてくるものがありましたよー。
 うむ、動物園、この調子でどんどんやって欲しいです。

 ところで、妙に調子の合う園長とミチノケさんにウケました(笑)。
 たしかにふたりともテンション的に似たところがあるかもしれない。



まとめて

 ということで、一日遅れのジャンプ感想後編でした。
 続々登場の新連載ですが、ここまでなかなかどれも質が高くて感心しています。
 個人的には、今週のメルヘン王子にかなりやられまして、あとマジコも私好みの純愛ファンタジーな感じなので、これもなかなかいいなぁと。
 ドイソルは次で試合本番なので、そこに期待って感じです。
 こうなってくると、次週スタートの『戦国ARMORS』にも期待が高まっちゃいますねー。
 読切もけっこう楽しかった記憶があるので、それをどこまで磨き上げてきてくれるか。
 楽しみです。
 いやーこれはまたまた、アンケート戦国時代到来の兆しでしょうか。



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posted by BOSS at 22:40| Comment(2) | TrackBack(0) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
トリコ。戦闘力だけじゃなく単独での食材調達が可能だっていう説得力が
四天王各自にあって(ココは毒化させちゃうから若干不向きな感じもするが)
プロフェッショナルを演出してていい感じですね
美食会と競り合うことが最近無いのでそっちの動きも見せてくれると尚いいんですが。。。
めだか、クマガワの言い分はまっとうな感覚で言えば
エゴで悪でしょうが
めだかの「人間そのものを肯定することで人を変える」って点に対する”敵対者”としては
変化を受け入れず過去の自分も否定しないから
「間違ってることも劣ってることも変えない」
っていうこれ以上無い正答だったかなと
今回の話で「悪」っていうキャラ格から「敵」へと変化したのかなと
Posted by フーマッハ at 2011年03月06日 14:10
 トリコはそれぞれの四天王のキャラクター構築がなかなか見事ですねー。
 キャラ立ちもしているし、能力も対比がいいし、おっしゃるとおり、説得力もある。
 たしかにそろそろ美食會との鬼気迫る衝突も読んでみたいところですね。

 めだかは、なるほど〜。
 球磨川は、めだかの方法論に対して綺麗に反対の存在になってくれたんですねー。
 得体の知れない生理的な嫌悪感という皮をぬぎすてて、より明確なアンチテーゼとして、目に見える形で敵対者となったのかもと、思いました。
 
Posted by BOSS at 2011年03月12日 02:35
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