2011年02月23日

週刊少年ジャンプ2011年12号 感想<後編>

 さて、後半戦ですが、こちらもちょいとだけ駆け足で行きましょう〜。

■前編の感想はこちら





 後半の感想は、

・こち亀
・スケダン
・エニグマ
・いぬまる
・めだかボックス
・ぬら孫
・逢魔ヶ刻
・ライトウィング

 の8本でお送りいたします。



【センターカラー】 こちら葛飾区亀有公園前派出所

 多少問題はあるとはいえ、両さんって子供を相手にしていると、ほんとなかなかいい先生なんですよねー。
 子供をその気にさせるのが上手いし、そのくせダメなものはダメとしっかり引き締めることもできる(今回はそういう場面なかったですが)。
 今回だって、労力を惜しまずかまくらだってひとりで作っちゃうし、最新の情報機器を活用して、オーロラなんていう素晴らしいものまで見せてくれたりする気の利きよう。
 たぶん子供達にとって、この冬山は一生消えない思い出になるくらい楽しかったんじゃないですかねー。
 両さんは、幼稚園とか小学校の先生になってたほうがよかったんじゃないですかね。
 なぁ〜んで警官なんかになっちゃったんでしょうか(笑)。
 ほんと、両さんほど警官とかけはなれた人もいないと思うんですがね。



SKET DANCE

 お、きたぞきたぞサーヤ!
 ラブコメモードきたぞー。
 そうかー、ガンガンいくからといいつつ、結局いけてなかったのかー。
 まァそういうところも可愛いよねぇ。
 さぁ、今回はどんな進展が見られるのかなぁ。
 お、そうかそうか、椿と安形を混ぜて来たか。
 あーアホやってるなぁ〜。勘違いしまくりかよー。
 まぁでも、この勘違いをひととおりやりまくったところで、雨降って地固まる。
 勘違いがぜーんぶとっぱらわれて、でっかく進展するんだろうなぁ〜って思ってたら……

 ぐ っ ち ゃ ぐ ち ゃ じゃん!!!(爆)

 ありえん!
 安形惣司郎、ありえなさすぎる!!(笑)
 妹のことがからむと残念すぎる男となる安形。
 この芸術的なまでの勘違い劇、どこまで行ってくれるのでしょうか。
 こうなったらトコトン行って欲しいです(笑)。



エニグマ

 おっとー、まさかここで第三者が入ってくるとは思いませんでした。
 オカルトマニア、数奇ケイ登場。
 見るからに怪しげな格好の“いかにも”なマニアですが、いったいどういう役回りになるんでしょうかね。
 能力者ではなさそうですし、かといってエニグマのまわしもの=敵ということでもなさそう。
 ゲームの混乱要員、足手まといといったところなんですかねー。
 うむ、あいかわらずこの漫画は次々予想外の事が起きてくれます。



いぬまるだしっ

 準備(アップ)は出来てるぜって(爆)。
 最低だっ!
 コタローおにいちゃん、いったいどこまで堕ちることが出来るんだ(笑)。
 


めだかボックス

 嫌なことはすべて周囲に押し付けてきたから、過去も回想もない。
 これは面白い着想ですねー。
 嫌な事も悲しいこともすべてなし。
 家族すらダメージとして他者に押し付けて、そういった異様な人生によって生じた疑問や罪悪感すら押し付けて。
 その結果として何もない人生。
 だからといって寂しいということも、きっとないのでしょうね。
 その寂しさすら、他者に押し付けてしまうから。
 いやー、これぞ究極の独裁者スイッチといったところでしょうか。

 バトルの決着方法は予想の範疇だったのですが、アンノウンマンがなくなったおかげで生徒達の応援が到着したという流れは、これはやっぱり熱かった。

 それはさておき、マイナスと「わかりあおう」と言っていた日之影先輩。
 蝶ヶ崎のことを分かることができたんでしょうか。
 そして蝶ヶ崎にわからせるなんらかの手がかりは見出せたのでしょうか。



ぬらりひょんの孫

 ようやく<百物語組>の幹部らしき男達が登場。
 水も滴るいい男……な感じの男は、柳田。
 ほうぼうを歩いて噺を集めているようで、要するに百物語組の勧誘係?
 あるいは、ほうぼうの<物語>を集めることで百物語組の畏を増幅しようとしているのでしょうか。
 名前の元ネタは、まずまちがいなく民俗学者・柳田國男(遠野組のモデルでもある『遠野物語』の作者ですね)でしょう。

 もうひとりは、なるほど、噺家さんと来ましたか。
 <百物語組>にはぴったりの配役ですねー。
 一見さわやかな美男子ですが、顔に貼り付けたような笑顔が薄気味悪い。
 その名も圓潮!
 これは怪談噺や人情噺の名人・三遊亭圓朝からとってきたんですかねー。
 
 なかなか魅力的な敵が出てまいりました。
 今度はいったいどんな戦いが繰り広げられることになるのか。
 京都編とはまた違ったムードが漂ってきましたし、楽しみです。



逢魔ヶ刻動物園

 動物が道具を使うか!
 これやーちょっと予想外に面白かった。
 既成観念を打ち壊すアイデアですよー。
 なるほど、たしかにサーカス団ならそういうのが出てきておかしくないわけですものねー。
 これはやられました。

 このままゆくと、順調にふたたびバトル編に突入しそうですが、このサーカス団の動物達は、みんなこんなふうに武器を使うんですかね?
 どんな動物がどんな武器を使うのか、予想してみるのも楽しそうです。



【最終回】 LIGHT WING(ライトウィング)

 残念最終回〜〜〜。
 いやー、個人的にここ最近のジャンプを盛り上げてくれるとても楽しみな漫画だったのですが、そうですか終わってしまいましたかー。
 サッカー漫画の仮面をかぶったスタンドバトル漫画。
 最後まで期待を裏切らないファンキーっぷりでした。

 なんと、サッカーなのに、サッカーボールがほとんど出てこない(笑)。
 突然物体化した翼をもぎ始めたかと思えば、ボールそっちのけで口論をはじめ、メンバー全員が集まってきたかと思えば観客にまで話しかけるという超展開!
 最後は宇宙規模の翼を引き出して決着と言う、もうこれ、サッカーボールいらねーだろという(笑)。
 いやー最後まで素晴らしいライトウィング節最高潮でありました。
 ここまで行ってくれたら、もう何も申し分なし。
 サッカー漫画とかスポーツ漫画とか、そんなつまらない枠、2秒で切り返せです(笑)。

 スポーツとしての面白さ、競技の過程の醍醐味とかじゃないんですよね、ライトウィングがくれたものは。
 そういう、これまで沢山の作品が描いてきたものじゃない。
 今まで、どこにもなかった新しい化け物を生み出してくれたわけです。
 この天井突き破り感、たいしたものです。
 常人の発想じゃないですよ。
 他の作家では絶対描けない強烈ななにかが、神海先生には確実にあると確信いたしました。
 今度こそ、もっともっと大ヒットを飛ばせるよう、力をつけて戻ってきてくれることを楽しみにしています。

 そうですねー、何がいけなかったんでしょう、ライトウィングは。
 ストーリーやバトル、強烈な演出は非常に面白かったと思うんですが。
 問題は、絵なんですかねぇ。
 絵で読む読まないを決めている人がやっぱり多いですから、そういった面でライトウィングはだいぶ損をしたのかもしれないなぁと思います。
 表現力という意味での絵は、かなり魅力的なのですが、いわゆるデッサンとか、美しさ、キャラクターデザインとかの面ですね。
 そういった面での、より一層の絵の鍛錬が、求められているところなのかもしれませんねぇ。
 
 ともあれ、お疲れ様でした、神海先生。
 最初は荒木飛呂彦先生ご一門ということで応援を始めたのですが、すぐさまライトウィングそのものの魅力に勘付かされました。
 毎回描かれる、異様なまでの強烈な演出はかなり私好みで、読むたびテンション上がってました。
 今回は残念な結果に終わってしまいましたが、先生なら次こそ大ヒットを飛ばせますよ。
 その時を、本当に楽しみにしています!



まとめて

 ということで、始まる作品があれば終わる作品もある。
 ライトウィングがこれにて終了。
 いやー、好きな作品だっただけにまことに残念です。

 しかし、そのぶん新連載が面白ければいいのです。
 来週、再来週と、さらに新連載が続々スタート。
 ライトウィングの死を無駄にしないためにも、がんばってジャンプを盛りたてていって欲しいものであります。
 


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