ジャンプ感想別室 PSYREN‐サイレン‐ CALL.136 “姉弟”: 少年、グリグリメガネを拾う

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2010年09月29日

ジャンプ感想別室 PSYREN‐サイレン‐ CALL.136 “姉弟”

　サイレン、週刊少年ジャンプ2010年43号収録分の感想です。
　しかし、右ページの小説版広告はさすがに恥ずかしいものがありますなぁ～（笑）。

■ジャンプ本誌感想はこちら→後編

【コミック派ネタバレ注意！】

　連続ドベ２かー。
　ガックシ……。
　引き続き、アンケ送りましょう。

【感想小タイトル】
■時を越えて…ふたたび
■姉と弟
■“暴王”

■時を越えて…ふたたび

　おおう！
　アゲハ問答無用で攻撃かい！！
　１コマ目で有無を言わさずランス射出していて吹きました。
　いや、キミはたしか現代の弥勒の居所を聞きだしに来たのではなかったのかい？　と（笑）。
　ああでも、アゲハもさすがに弥勒がこれ一発で落ちるとは思ってもいないんでしょうねぇ～。
　彼我の戦力の差くらい、重々承知なのでしょう。
　つまり、これは牽制に過ぎないと考えたほうがよさそう。
　まずは敵を動けなくしなければってことなのでしょう。

　そのランス弾を、弥勒はいとも簡単に防いでしまう。
　一粒の生命の種子をランス弾に当てて相殺。
　すごいなぁ～。
　初見でここまで的確に対処しますか。
　おそらくはドルキさんあたりからランスの特性は聞いているんでしょうけど、それにしてもこの無駄のない動きが貫禄です。

　そしてまた、弥勒め、ちゃんとアゲハを覚えてましたか。
　ついに再会をとげた、アゲハと弥勒。
　これも初見でアゲハたちが時を越えていたことを見破る弥勒。
　うーん、つくづくこいつはキレるんですな。
　狂って世界を破滅させただけではない、しっかりとした目を持っていることわかりました。
　ならば、なぜそのよく見える目をよい方向に使えなかったのだと思いたくなるわけですが。
　まぁ今は言いますまい。

　ところで、雨宮さんはすぐ後ろに控えてましたか。
　どこかに隠れて不意打ちを狙っているんじゃないかとてっきり思っていましたが、それよりはアゲハのサポートに徹するつもりなのかな。
　おそらくアゲハ独壇場のバトルとなることでしょうけど、雨宮さんも美味しいところを持っていけるよう期待したいですねー。
　

■姉と弟

　と、そのとき、なんとここでネメ姐さん出現！！
　いやーびっくりした！！
　まさかここで出てくるとは。
　そういえば、これこそがサイレンゲームの目的だったんでしたな！
　むしろすっかり忘れていた自分にびっくりだ（笑）。

　アゲハのテレカが電話ボックスをつなげ、ついにネメ姐さんを弥勒の元へと導いたのでした。
　世界は、つ・な・が・る。
　一巻からたどってきた、長く辛い旅が、今ようやっと目的地に到着できたのですなーー。
　いや～、感慨ひとしお！
　ああでも、だからといって終わったわけじゃない。
　むしろここからが問題なのですな。

　今明かされる、グリゴリ崩壊の日の、姉弟の決別。
　なるほど、ネメ姐さんは最初から弥勒についてゆけなかったんですなー。
　グリゴリによって感情を奪われていても、弟の異常性はわかったと。

「正真正銘の化け物に

　私はなりたくない」

　いろいろ含みを持った言葉ですね～。
　ほとんど化け物にされた自分だが、自分はそこまではなりたくないという額面どおりの言葉でもあり、お前は化け物だと言っている言葉でもあります。
　感情が壊れてしまった分、そういう事を弟に言えてしまったのかも知れませんねぇ～。
　その言葉に、弥勒は怒ったのかどうなのか。
　なんにせよ、必要なしと思ったのか弥勒。
　どうやら姉に手をかけてしまったようです。
　それまでは身体も不自由ではなかった様子のネメ姐さんが、しゃべれなくなり、歩けなくなって巨大シリンダーの世話になるようになったのは、弥勒のせいだったのかもしれませんね～。
　いや、それはまだわからないですけどね。
　夢喰島の施設に収容されてから、もっと酷い実験を試された可能性もありますからねぇ。

　しかしネメ姐さん、出て来たのはいいけれど、どうするつもりなんでしょう。

　弥勒の攻撃から、ネメ姐さんを助け出したアゲハ。
　おお、既にノヴァ発動中か。
　臨戦態勢ですなー。
　ネメ姐さんは、いや、自分は幻だから助けなくてよかったのにと、ちょっとアゲハがおマヌケな感じになりましたが、いやいや、アゲハかっこよいよ。
　無駄でも反射的にそう動けるアゲハ、かっこいい。
　つーかこのふたり、ちょっとストロベリってるように見えるな（笑）。
　雨宮さん、嫉妬してませんよね？（笑）

■“暴王”

　アゲハ、弥勒の言葉に、かつてないほど怒る。
　弥勒の言葉は、あまりにも身勝手です。
　人間の情の残滓のような言葉でありますが、しかしそれを貴様が言うのかと。
　人の絆を、営みを、未来を、すべてを理不尽に奪っておいて、それを貴様が言うのかと。
　弥勒さえこんなことをしでかさなければ、皆、死なずに済んだ。
　こんなムチャクチャな崩壊は起こらず、みな、悲しまずに済んだ。
　雨宮さんはあんなに辛い思いなどせず、心を分裂させずに済んだ。
　マリーやカイルたちも平和に、明るく大きく育ってゆく青春時代を謳歌することができた。
　みんなみんな狂わせ、痛めつけ、奪いつくし、破滅させてしまったのは貴様自身ではないかと。
　アゲハの素直な、まっすぐな心の爆発ですよ。

　アゲハにとってこのサイレンゲームは、最初は雨宮さんのためだけの戦いだった。
　彼女を救うためにこそアゲハはサイレン世界に身を投げ込み、闘うことを選んだ。
　でも今は、守りたい人が無数に増え、いつしか世界を背負う覚悟が生まれていた。
　たっくさん考えていたんでしょうね。
　誰が悪いのか。
　何が一番の元凶なのか。
　何をどうしたら、狂った歴史を元に戻せるのか。
　いろいろ考え尽くし、そのことで、人々の痛みを、苦しみを、悲しみを背負い込んできたのでしょう。
　それが今、弥勒のあまりにもあまりな言葉に爆発したのでしょう。
　わかる。わかりますぞー。

　アゲハ、変貌。
　黒いＰＳＩエネルギーが爆発し、あらわれたその姿は、なんと真っ黒な思念体と化したアゲハ。
　その周りに浮かぶ、大きな黒い暴王。
　これはいわゆる暴走モードという奴か！
　アゲハの心に潜む凶暴なものが、ついにアゲハを支配してしまったのでしょうか。
　たしかにアゲハが悪魔を心に潜ませているというのは、初期からはられていた伏線でした。
　ヒリューくんはそれを止めるようにと、祭先生に言われてたんですよね～（いや、これはさすがに無理だろって感じですがｗ）。
　なるほど、ノヴァを習得したことにより、アゲハは心の中に潜んでいた悪魔を呼び出しやすくなってしまったのかもしれませんね～。
　雨宮さんにとってのノヴァが、幻のタッグ化であったのに対し、アゲハは暗黒化だったわけですか。
　いや～、よく考えてあるなぁ～。
　ノヴァはラスボス戦のためのパワーアップであると同時に、そのキャラの内的問題を、バトルのエンターテインメントに昇華するギミックでもあったわけですか。
　うわー面白いぞサイレン。
　二重の意味で面白い。
　アゲハの内面の悪魔が何を意味し、これからどうなってゆくのかも気になるし、この暴走アゲハがいったいどんなムチャクチャをしてくれるのか、怖いもの見たさでスゴい惹かれてしまいます（笑）。
　ああアゲハ、頼むから味方を攻撃しないでおくれよ。
　そこから一番近いのは、まさか雨宮さんだったりしませんか？
　それだけはよしてくださいよ。
　うわー、どうなっちゃうんだろうこれ。
　うわー、うわーー。　

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