2010年08月19日

スティール・ボール・ラン感想 #62 LESSON5B

 ウルトラジャンプ2010年9月号掲載。
 ジョジョの奇妙な冒険 Part7
 SBR #62 LESSON5B
 の感想です。
 大統領、あがく!

【ネタバレ注意!】




 大統領にオラオラをブチ込んだジョニィ。
 地面の陥没の底を見つめ、いたって冷静。

「最後に………来る

 きっと………もう一度

 ここへもう一度戻って来る…………」


 大統領が平行世界に逃げ込み、そこで今どのような状態になっているのか全てわかってるんですね。
 そしてその無限に続くトラップから逃れるため、このスタンドの現況であるジョニィを倒しに帰ってくると、ジョニィは既に計算済みであると。
 慢心もしなければ余計な興奮もしない。
 まるで、獲物に致命的な一撃を加えた捕食者が、冷静にトドメの時を待っているかのよう。
 ジョニィ、やはりお前は大したヤツだ。

 あと、ルーシーの身体は元に戻ったんですね!
 遺体化はすっかり収まり、身体から出ていた光も止まった様子。
 ひとまず、これで安心と思ってよいのでしょうか。


 一方の大統領は、まだあがいておりました。
 何度脱出しようとしても、身体の部品が、毛穴の一つ一つ、細胞の一つ一つまでが回転し、穴の中に戻ってしまう無間地獄。
 ドグサアアと後頭部から穴の底に突っ込む大統領の顔がザブングルの 「くやしいですっ!」 みたいになっててなかなか 「いい気味だ!」 って感じになります。
 腹の底から 「ザマミロ&スカッとサワヤカ」 の笑いが出てしょうがねーぜッ!……な〜んて言っちゃあいけないんでしょうけど(笑)。
 しかも大統領、

「さっきから何十という次元を逃げ続けているとうのに…」

って!
 もうそんなに逃げてたんですか。
 それだけ逃げ続けてもどこまでも追いかけてくる窒息の恐怖。それを耐え続ける大統領。敵ながらあっぱれ、どこまでもタフな男。

 そして、次なる次元は、これまでとちょっと違う。
 見渡せばそこは街。
 おお、平行宇宙の中にはこうやって何もなかった郊外が街になっちゃってるところもあるんですね。
 路傍の縁石にしがみついて、なんとか穴に戻されないよう、必死な大統領。
 もう、目に涙が滲んじゃってるじゃないですか。

 しかしそこに通りがかる馬車一台!
 そうか、これを狙ってたのか!
 大統領、馬車に飛び乗り、ドアを閉める!
 密閉空間に入れば、これ以上穴に戻される事はなくなる。
 おお〜、よく思いつきました。平行宇宙に逃げ続ける能力を活かすうまい方法を見つけましたね〜。
 しかしこの、馬車の内壁にべたりと不定形生物みたいに崩れながら貼り付いている大統領。
 物凄いビジュアルしてますねー。
 まさにセンス・オヴ・ワンダー。
 こういう絵を見せられるとゾクゾク来ます。

 ところが、その大統領の機転をさえ軽く嘲笑うかのように、ジョニィの能力がさらなる力を見せつける。
 ピシピシッと、なんと大統領の身体とともに、馬車の車体も細切れになる!
 ジョニィの重力パワーは大統領もまわりのものもお構いなしだった!
 砕け散る馬車後部。大統領は一気に穴へ!
 これはまさに逃げ場なし。
 なにをやっても無駄無駄無駄って感じですね〜。

「そ…そんあ ウソだ……

 無限なのか……

 まさか無限なのか…?」


 これは、たしかに 重力 って感じがしますよ。
 どこへ逃げようとその力は及ぶ。
 何で遮蔽しようと、その力は及ぶ。
 そしてその力が及ぶのは、対象物だけじゃない。全てのものに力は及ぶ。
 それがまさに重力。万有引力。
 ジョニィの力は、無限に大統領を捕らえ続けるのでしょう。
 大統領の無念の叫びが土の中に響く。
 その響きとともに始まる、大統領の回顧録。


 おお、ここへきて大統領の原点に、父への思い、愛国心があったと明かされるとは。
 これまでひたすら極悪な独裁者、身勝手な暴君として描かれてきた大統領の意外な側面ですね〜。
 父が戦争で、過酷な拷問に耐えることができたのは、息子の生まれた日を記したハンカチを守り通して持っていたから。
 そのハンカチを受け取り、息子は父の思いを胸に成長し、今大統領となっている。
 そのハンカチは、肌身離さず、実は今も持っている……。
 ハンカチを握り締め、大統領の顔つきが変わる。
 おお〜。なんかアツいぞ。
 これまで極悪なだけだと思っていた大統領の意外な一面と、熱い志。
 こんな側面を見せられちゃうと、ちょっとこちらも応援したくなっちゃうじゃないですか。

 それはそうと、この大統領のお父さんの親友だったという顔に傷のある男。
 名前がヴァレンタイン大尉ってことは、お母さんはこの男と再婚したんですね。
 最後、ヴァレンタイン大尉の胸に泣きついちゃってますし、なんか早くも男女の関係を匂わせてます。
 メインストーリーに関係してくるところじゃないんでしょうけど、こんなひとコマで人間味を現してくる荒木先生。
 芸がほんと細かいであります。


 そして、ついに基本世界に戻ってきた大統領。
 ジョニィと対面!
 これが正真正銘、最後の対決となるのでしょうかと、そう思ったその時。
 大統領の口から意外な言葉が。

「やめろ…もういい…その『無限の回転』……

 わたしの『敗北』だ……

 『完全敗北』!

 もはや勝てない……

 ……『勝者』は…おまえだ……」


 おおお!
 ここへきてまさかの敗北宣言!?
 しかし、ただでは負けなかった、大統領、まさかの取引を申し出る!
 それは、平行世界にいるジャイロを連れてくること!
 うーん、それはまったく考えてなかった。
 まさかそんな事ができてしまうのでしょうか。

 たしかに平行世界の人間を大統領は好きに連れてこれたりしますが、それにしたって記憶は違うじゃないですか。
 平行世界のジャイロは、基本世界のように 「遺体」 を巡ってジョニィと旅をしたあのジャイロとは違います。
 ダイヤとか、何か別の賞品を求めてレースに参加したジャイロなはずです。
 そんなジャイロを代わりに連れてきていいんでしょうか。
 それはちょっと違うような気がしてしまいます。
 だって、そんな事したら、平行世界のジョニィはひとりぼっちになっちゃいますものねぇ。

 うーん、これは大統領の罠としか思えないなぁ。
 現実的な取引とは思えません。

 いやしかし、これって暗に平行世界のジャイロを人質に取られたってことでもあるんでしょうか。
 能力を解除しないと、平行世界のジャイロをブチ殺しまくってやるぞという。
 うむむ、それはありうるかもしれないなぁ。
 ジョニィ、どうしたものか。

 ラスト、目に涙を浮かべ、苦悩のジョニィ。
 大統領との、世紀の駆け引きがはじまったようです。
 ジョニィには、目を覚ましてほしいなぁ。
 ジャイロは、やっぱり死んじゃったんですよ。
 彼の死は、どうする事もできません。
 たとえ並行世界のジャイロを連れてきたとしても、それは基本世界のジョニィにとってはごまかしでしかないのではないでしょうか。
 ジャイロの死を認めることはジョニィにとっては本当に辛い事でしょうけど、ここはグッと腹をくくって、大統領の詐術に引っかからないで欲しいものです。

 先月は 「もうこれで終わりだな」「決まったな」 と思っていたのに、ここへきてまさかの大統領の悪あがき。それもこんな、意地の悪い悪あがき。
 さぁいったい、これはどうなってしまうんでしょうか。



■対談、ちばてつや×荒木飛呂彦

 先日、文星芸術大学で行われたトークイベントの一部が掲載されておりました。
 いや〜これは貴重な対談ですね〜。
 荒木先生の漫画への熱意の発端が、ちば作品であったことや、「おれは鉄兵」 に影響を受けて剣道部に入るほどだった事、ちば先生が審査員をやってた手塚賞を受賞してデビューしたことなど。
 なかなか数奇な運命を感じさせてくれる貴重なお話の数々でした。

 また最後の、リアリティを追及するために、現地の取材を大切にするというお話もためになりました。
 特におふたりが 「匂い」 をとても大切にしているというのが、とても意外で面白かったです。
 これは素人じゃ想像もつきませんねぇ〜。
 絵に現れないはずのニオイなのに、それを自分でちゃんと体感していなければ、リアリティは生まれないって事なのでしょう。
 まさに岸辺露伴じゃないですけど、「味もみておこう」 と蜘蛛を舐めちゃうような、そんな感じなのかもしれませんね。


 
■外部リンク
SBR感想 #61@JOJO



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