2010年08月01日

D&D4版プレイレポート クイーン・サーガ 第2章『黒い炎(1)』

 テーブルトーク・ロール・プレイング・ゲーム(以下 TRPG)の元祖、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』 の最新版、第4版のダンジョンマスター(以下DM)をやってきました。
 闘技祭で出会った冒険者達が、ひょんなことから世界の命運を握るアイテムを手に入れて始まった大冒険……の予定(笑)。
 そのセッション4話目、第2章 『黒い炎』 の始まりであります。

■過去レポはこちら→序章序章(2)第1章





【小見出し】
・キャラクター紹介
・前回までのクイーン・サーガ
・シーン1:ダラクサンドロス大橋の戦い
・シーン2:サンディ
・シーン3:《見者》ミエール
・シーン4:侵略者ゴーマ帝国<
・シーン5:交換条件
・シーン6:急襲!
・シーン7:連戦、そして行き止まり



キャラクター紹介

●ホームズX(プレイヤー:Musha)……ロングトゥース・シフターの男パラディン(半犬半人の騎士)。信仰は白金の竜バハムート。今回も犬プレイが輝きまくり。宝の分配で、落下してもダメージ半減というキャットステップ・ブーツを履いておけよとまわりに言われた際、「そんな猫臭いものが履けるか!」 と一蹴して爆笑を誘っておりました。また徐々に金にガメツイ騎士であることも判明してまいりました。

●ウィジャル(プレイヤー:Wao)……人間ファイター男(HFO)。プレイヤー本人が極度のネズミ嫌いであり、前々回ネズミの巣窟で発見したアイテムに対し、「そんなネズミ臭いものがつけられるか!」 と一蹴して爆笑を誘っておりました(笑)。戦闘中、敵を引き寄せるパワーを駆使し、さらに仲間達に指示を飛ばして巧妙に陣形を作り出す戦術面でのリーダー。名前やシミター使いなところから中東系の説あり。中東ってあるのか?w

●アルトリア(プレイヤー:OTTO)……低AC、超高HP、フルブレードをブンまわす高破壊力人間女バーバリアン。もともとナチュラルにクリティカルを振ることが多いプレイヤーなんですが、今回は +2 フルブレードを手に入れた瞬間からの爆発力が凄まじかった。マスターもこれはこれで快感であります。今回はホームズ相手に先生的な言動が出てまいりましたな。今後の人間関係の醸成に期待。

●アブダム(プレイヤー:Artemis)……デーヴァの男クレリック。信仰は月の女神プリンセス・セレニティならぬセイハニーン。当初遠距離後方支援型の動きだったアブダムですが、最近ではやや前のめりに、今回はかなりクレバーな立ち回りが出てきた印象。しかし、その巨大な回復力を上回るスピードでガスガス食らいまくるアルトリアにはしばし雄弁なため息(笑)。ちなみにアブダムも名前の印象から中東系説アリ。そのうち中東を舞台に冒険したほうがいいんだろうかとマスターは悩み中。

●ベッカー・リュウ(プレイヤー:DISK)……人間の男インヴォーカー。信仰はホームズと合わせてバハムート。範囲攻撃のスペシャリスト。ホームズとは昔からの仲らしく、大体つるんでいる感じ。ベッカー自身は冒険にあまり乗り気ではなくとも、ホームズが行くなら俺も行くぜと、そんな感じか?

●ツァイト(プレイヤー:DRR)……ドラウの女ソーサラー。地底世界に生きてきたドラウ(闇エルフ?)らしく、独特な価値観のロールプレイが異彩を放つ。パーティ内のアンチテーゼといったところか。毎度ダイスに苦しめられているツァイトもしかし、今回ばかりは凄かった。5の呪い。5しか出ないといったら言い過ぎだけど、ほとんどそう言っていいんじゃないかという勢いで5が出まくり。たぶんお払いしたほうがいいと思う(笑)。



■前回までのクイーン・サーガ

 とある村の武闘大会で出会った冒険者たちは、突如村の直下に出現したダンジョンを探索するうち、魔道師ゾンナー・カッテナーの幽霊から《悪魔の目》という黒い石を預けられる。その石を魔道宰相ワルーインに渡してはならない。渡せば世界は暗黒の時代となってしまうと、魔道師の幽霊は語り、消滅した。
 一行は、サンディと名乗る貴族らしき女性と従騎士キンゲンの護衛として、近隣に山中に住むという《見者》ミエールの塔へと向かう。サンディは人面疽のような不気味な病気にかかっており、それを治せるのは《見者》ミエールしかいないという話だった。
 嵐の道中、増水によって橋が崩落し、遠回りせざるを得なくなった一行は、人気のない山中に分け入る。そこでクサリオン城という古城に一晩の宿を取る。
 クサリオン城は亡者を操る《デス・マスター》グローラ・グロテスラによってアンデッドの巣窟と化していた。
 クサリオン伯爵の幽霊から依頼を受けた一行は、グローラを退治し、クサリオン伯爵たちの呪いを解く。
 予言によって永遠の時を亡者として暮らしてきたクサリオン伯爵は、予言に従い、一行に《星辰の鍵》を渡し、成仏していった。



■シーン1:ダラクサンドロス大橋の戦い

 清浄化されたクサリオン城を出立し、ふたたび《見者》ミエールの塔へ向かう一行。
 まずは噂で聞いていた巨大なダラクサンドロス大橋での遭遇から。
 さしわたし 400 フィート(120m)、最も深いところでは 600 フィート(180m)にもなるんじゃないかという巨大な橋が渓谷に架かっている。
 その中央にホブゴブリンたちが陣取っていて、一行に、ここを通りたければ通行料として持っている財宝の半分を置いてゆけと難癖をつけてくる。

ホブゴブリン:「なお、格言に、女子供は一族の宝であるという言葉があるからして、女も半分(繰上げ)置いてゆけ!」
アブダム:なんだこいつら、けっこうインテリだな(笑)。
アルトリア:あー、もうイニシアチブふったから、とっとと殴りあうぞ(笑)。
DM:問答無用かよ!(笑) オーケーオーケー、んじゃいくぞ。


 舞台は幅8マスの橋。
 しかしところどころ崩落した穴が開いていて、左右の欄干もない場所がけっこうある。
 さらに、モンスターの知識判定で、ホブゴブリンのボス格たる戦闘魔道士が3マス横滑りさせるパワーを持っていることが判明。
 橋の下は 10〜40 フィートの斜面となっていて、奥に行くほど深くなっている。
 この状況にプレイヤー尻込み。
 しかし勇気を持って突っ込んでゆく前衛組。うむ、英雄たるものそうでないと!
 ところが、ここで前衛陣のダイス目がしょんぼり。
 橋中央の狭隘な地形でホブゴブリンの兵士たちとガッチリスクラム組んだところで一歩も動けず。
 本来なら敵を自陣に引き寄せて道を開けることができるウィジャルも、一発も当たらなければどうということはない(笑)。
 さらに撃破役のアルトリア、ツァイトの目も走らない。というかみんなションボリな出目。このへんは 『ションボリ王』 の称号の争奪戦となっておりましたな(笑)。 

 ここでホームズの一番の見せ場到来。
 最初のラウンドで2倍移動で敵陣目前まで突っ込んでいたホームズは、ここで敵の横に回りこむ動き。
 しかし、その足元がポッカリ口を開ける。
 ホブゴブリンが仕掛けていた落とし穴にまんまとひっかかったのでした。
 ここはセーブを通し、危ういところで橋にしがみついたホームズ。
 次のターンは、起き上がり、助走をつけて亀裂を飛び越える。

DM:おおすげぇ! まさに英雄的行動!
ホームズ:いや、まぁ5フィートくらいの幅飛びなら大丈夫ですよ〜。
DM:まぁそれにしても1振ったら大落下だからね。俺なら恐くて出来んな。では、その勇気に敬意を表し、次手番のホブボスから魔法を魔法を飛ばそう。命中。3マス横滑り。ここの亀裂に突っ込ませる。
ホームズ:ノーーーッ!!
DM:セーブは? 今度は失敗か(笑)、では 30 フィート落下して、伏せ状態。ダメージは 3d10 ね。ダイスは自分で振っていいよ。
ホームズ:ぬおー! いてえ!!
ウィジャル:だからキャットステップ・ブーツを履いておけと(笑)。


 大落下をとげたホームズはその後戦闘中には戦場復帰ならず。
 まぁでもここで落下したのが自己回復のできるパラディンでよかったかもですね。
 戦況は、ホブボスを逆に突き落としたあたりでこう着状態解除。
 雪崩込むかんじで勝利を掴みました。
 まぁ、落下が恐い分、その恐怖がなくなってからは早かった感じですかね?
 ダイス目の負の偏りが普通になってきたからというのもあるかもしれません(笑)。



■シーン2:サンディ

 ここで実は初めての野営。
 これまでの道中は旅籠やクサリオン城で済んできたのですね。
 ということで、見張りの分担と寝る順番などを決めてもらい、野営に。
 何が出てくるんだろうドキドキな感じで登場してもらったのは、これまでNPCとして同行していた病身の女性サンディ。
 ごそごそと動き出したサンディは、この時見張りをしていたウィジャルに話しかけ、自分の事情とかいろいろ話しかける流れとなりました。
 まぁ、いざ旅の目的が近づいてくると緊張して寝られないとか、そんな感じで、意味もなく世間話とかしつつって感じですかね。
 サンディが隣国リングランド王家につながる血筋の侯爵家の娘であることは分かっていたのですが、この時の新情報としては、病気が治り、国に帰ると政略結婚が待っているらしいという話。
 顔も見たことのない男性と結婚させられるのはイヤだけどしょうがないと。
 まぁあといろいろと話した記憶はありますが、主なところとしてはそんなところでしょうか。
 しかし、ここでウィジャルの言動がけっこう面白かった。

ウィジャル:「お嬢さん、冒険者という道もありますぜ」
サンディ:「ふふふ。ありがとう、誘ってくださって。皆さんのように冒険するのも、気楽で楽しいかもしれませんわね」
ウィジャル:「ぼ、冒険を甘く見るなーーーッ!!」
ツァイト:どっちなんだよッ!!(爆)


 まぁしかし、これだけ長いこと TRPG 遊んできて、ウィジャルのプレイヤー Wao と、タイマンで会話するシーンが初めてな感じがしたのも新鮮でありました。
 いや、Wao がマスターで私がプレイヤーなら何度もやってるんですが、逆というのが新鮮だったんですね。
 これはちょっと驚き。妙にやりにくい感じがして、気恥ずかしかったであります(笑)。
 あと、こういう女性キャラとか、「めんどくせー」 とか絶対 Wao は言うだろうなと思ってたんで、そう言われないギリギリを頑張ってみたりしたのですが、いかがでしたか?(笑)
 苦しんでいる人間の弱さが出せていたら、成功であります。

 しかし、ここで判明したことなんですが、ドロウであるツァイトは4時間しか寝る必要がなく、その4時間の間も半覚醒みたいな状態で起きているときと変わらない<知覚>能力を発揮するとは。まぁでも<知覚>能力は平均的なものなんですがね。
 そして驚くべきはベッカーのセンサー能力でありまして、覚醒時に 20 の彼は、寝ていても常時 15 の受動知覚を確保しているのですな!
 なにそのスーパーソナー(笑)。



■シーン3:《見者》ミエール


 翌日昼ごろ、目的地である《見者》ミエールの塔に到着。

 玄関の呼び鈴を鳴らすとゴーレムが現れ、その後ろから魔女の声。
 突然魔法の稲光がビビビッと光、一行はカエルにされて鍋へ入れられてグツグツ。
 魔女はなにか怒ってるんだかグチッてるんだかわけのわからないことを言いながら英雄達をひと煮たちさせて大爆発。
 気づくともとの姿に戻っているという、ムチャクチャなイベントをさせていただきました。
 さすがにカチンときたベッカーが憎まれ口的なロールで返しますが、これにはミエールは再度カエル化で返答。
 問答無用であります。

 まぁこれは TRPG においてプレイヤーの自由意志が一切反映しない事態であり、かなり反則的なイベントなんですが、まぁとんでもないツワモノ演出ということでご勘弁を。
 また、この魔女は人嫌いの偏屈、変わり者という伏線はすでに出ておりまして、その演出の一環でありました。
 たぶん人付き合いでいろいろ嫌なことがあって、そのたまってたいろいろのとばっちりを受けたフシがあります(笑)。
 一行は偏見で見られた上にいい八つ当たりの対象になっちゃったんですな。
 いかな《見者》であれど、偏見という呪いからは逃れられないという皮肉でもあったりするかもしれません。

 まぁそれはさておき、ミエールはサンディを見るなり、あんたはあと3日の命だと告知します。
 驚愕のサンディとキンゲン。
 ミエールは、サンディの病気を治すかわり、その報酬として従騎士キンゲンの命を要求してきます。
 姫の命を救おうとする騎士に、無理難題を吹っかける魔女というノリですね。
 このへんはDMひとりで3役をこなす一人芝居でした。
 シナリオ書いている時は小説を書く気分なんでかなりノリにノッて書いてたんですが、イザ演じるとなるとめちゃめちゃ疲れますね(笑)。
 プレイヤーもしばし傍観モード。
 しかしプレイヤー各氏もやすやすと命を渡そうとするキンゲンに警告を発したり、マスター一人芝居にチャチャを入れたりと、ちょくちょく介入してくれて助かりました。
 プレイヤーとしてはこういうドラマシーンが長く続くと恥ずかしくなってくるというか、居心地の悪さを感じてきて、どうにもちゃちゃを入れたり冗談を言ったりしたくなるという声が、後の飲みなどで出ていましたが、いやいや、マスターとしてもそういうのは歓迎でありますよ。
 一人芝居が続くとすごく後ろめたいんで、気が楽になります(笑)。

 ひと悶着のすえ、サンディの病を治すために命を差し出すことを約束するキンゲン。

キンゲン:「おうとも、俺のようなものの命ひとつで姫様が助かるなら、喜んで差し出そう!」
ミエール:「ヒッヒッヒ。その言葉が聞きたかったんだよ」


 ということで、ここもブラックジャックノリ。
 そのまま悪ノリで手術シーンに突入。
 ノリノリのアブダムをピノコ代わりに採用し、サンディの術式を開始するって感じになりました。
 実はこの手術のため、室内を無菌状態にする必要があり、冒頭のカエル煮沸消毒のくだりがあったんですね。
 これはプレイヤーには解説しましたが、ミエールはそういうことはキャラクターには一切説明しようとしないとしておきました。
 こういうところが、嫌われ者のゆえんなのでしょう(笑)。悪循環ですね。

 この一連の流れで、ツァイトからは 「いつかこの魔女をブッ殺す!」 という副次クエストが発案されました(笑)。
 うむ、あえてそのくらいの憎まれ口や横暴な扱いをしましたし、それは楽しいと思います。
 実際その副次クエストが達成されるタイミングや展開があるかどうかは別として、それが行動指針として今後どのような影響をストーリーに与えてゆくのか。
 興味深いところだと思います。
 そういうように、物語に対して積極的にプレイヤーが働きかけるというのは、物語型DMを目指したい私として大歓迎であります。
 TRPG において、物語はDMだけで作るものではありません。
 なかなか難しいことですが、つねにDMとプレイヤーの共同作業でありたいと考えております。

 そして手術は成功。
 しかしまだ完治はしていないとのこと。
 それどころか、本当の患部は奥深い、もっと別のところにあることがわかったと、術後疲れ切った表情で語るミエール。

 まぁ、リムーブ・ディジーズという便利な魔法がある世界で、なんで手術なんてやってるんだという、ノリ以外の説明としましては、「実際にこの目で見る必要があった」 という点が上げられるでしょう。
 見ることに一番重きを置く《見者》だけに、っていうことでお許しください。
 ま、ぶっちゃけブラックジャックがやりたかっただけなんですけどね!(爆)
 


■シーン4:侵略者ゴーマ帝国

 さてしかし、とりあえずサンディの状態はひとまず安定したので、ここで改めて英雄達の話を聞こうかと言うミエール。
 ここで全員から背中を押された形になったホームズが、ミエールに黒い石を見せてかくかくしかじか、全ての事情を話したという展開に。

 ミエールは、魔道宰相ワルーインの名前を聞くと、やれやれ、まいったねぇといった感じで嘆息。
 いろいろと説明が入りました。
 ここでは箇条書きでまとめてしまいましょう。

・魔道宰相ワルーイン:ゴーマ帝国の実質権力者。
・ゴーマ帝国:南方の大国。これまでは平和で穏やかな国だったが、最近侵略の手を各国に伸ばしている。
・実は秘密裏にアンデッドを兵士として利用しているらしい。無理矢理な戦術で補給路も確保せず、侵略した国々を焼き払い殲滅作戦を取っているが、アンデッドたちだから補給を必要としないらしい。
・アングストゥス:ゴーマ帝国皇帝。10 歳の幼帝。摂政としてワルーインが補佐しているので、ゴーマ帝国はワルーインがあやつっているようなもの。
・黒い石:《悪魔の目》。負の波動を発しており、悪しき心根を持つ魔道師などに渡ると、そいつは強力な力を得る恐れがある。奈落世界に通じているかもしれない。悪魔の体の部品かもしれない。
・ワルーインの目:ワルーインが各地に派遣している探査アンデッド。彼らには黒い石のありかが波動でわかってしまう。
・守りの魔法:ゾンナーが一行にかけた守りの魔法は、一行のまわり3マスまで効果範囲。効果範囲内にあれば、黒い石はワルーインの目に探知されない。
・ワルーインが悪魔の目を手に入れたら、この世はゴーマ帝国に滅ぼされた国々と同じく、焼き尽くされ、アンデッドだけが徘徊する世界となってしまうだろう。


 いや〜、一気に情報が投下されましたね〜。



■シーン5:交換条件

 一行はここで、ミエールに《悪魔の目》の封印ないし破壊方法、ゾンナー・カッテナーのことなどを調査してもらうかわり、その報酬としてひとつ仕事を請け負うことに。
 まぁそのやりとりがまためんどくさいというか、ミエールらしいひねくれた感じではあったのですが(笑)、これまた長くなるので割愛。
 ほんと今回は長いネタばっかりでした。

 ミエールが言うには、サンディの病を本当に治すためには、『魔法のメス』 が必要で、それは昔ミエールが使っていた研究所の廃墟にあるとのこと。
 70 年ほど前、ミエールはある実験の失敗で魔力の大爆発を引き起こしてしまい、その研究所はボロボロ。
 捨て去った研究所は今は怪物たちの住処となっているらしい。
 その奥深くにある倉庫から、メスを取ってくるというのが仕事。
 それも3日以内に。
 3日後の日没までに取ってこれなければ、サンディの命はないということでした。

 これで一行は準備をととのえ、即座に出発。
 道中の行程は技能チャレンジにちょこっとアレンジを加えたものを用いて解決させていただきました。
 これに失敗しまくるとかなりの時間ロスを生み、研究所の攻略に割ける時間が減ってしまうという設定だったのですが、幸い全員うまく立ち回り、完璧なチームワークで研究所に到着したのでした。



■シーン6:急襲!

 研究所は山中の地下ダンジョン。
 爆発の影響か、山の形は聞いていたような姿形ではなく、天変地異レベルの大爆発が起こったことが伺われるとか、そんな感じ。
 研究所の入り口……ダンジョン入り口にはホブゴブリンの見張り兵が立ちながらウトウト居眠りをしており、その手にもった金属のジョッキがゆらゆら揺れて今にも落ちそうとか、そんな状況。
 入り口の奥のほうからは、ホブゴブリンたちが宴会でも開いているのか、どんちゃん騒ぎが聞こえてくる。

ホームズ:よし、じゃぁソロソロと寄って行ってスパーンと首をはねちゃいましょう。
ベッカー:それほんとにやるのか!?w
ツァイト:パラディン的におっけーなのか?w
アルトリア:よし、そこはホームズ、こうだ。


 おもむろに前に出てきてホームズに授業を始めるアルトリア。

アルトリア:てくてくと前に出て行き、スッとジョッキを持つ。おもむろにポンポンと肩を叩いてホブゴブを起こし、「声を立てるな。立てれば殺す」と首に剣をあてる。
ウィジャル:って、アルトリアが手本を示すんだな?(笑)
一同:爆笑
アルトリア:いや! 違うって! 口で説明しただけで!w
ウィジャル:今そうやって実際やってみせるアルトリアが目に見えてしまったwww
ホームズ:了解、んじゃぁそれやりましょうwww


 結局ここでホブゴブはパニックになって叫びそうになったので、即座にベッカーが刺殺。
 一行はどんちゃん騒ぎ中のホブゴブ軍団に奇襲攻撃をしかけたのでした。

 ここでの戦闘はいい意味でも悪い意味でもアルトリア。
 冒頭敵前に躍り出て、矢ぶすまのニ連続クリティカルを受け、さらに敵ボスの突撃を受けて昏倒。
 早くもクレリックのアブダム鼻血。
 しかし起き上がったアルトリアのそこからの爆発力もすごかった。
 こちらもとばかりにクリティカルを連発し、敵を撃破するたびに追加のアクションで別の敵に突撃できるオプション行動が連発。
 さらにその突撃でもクリティカルを出し、ほぼ無傷だったホブゴブ弓兵を瞬殺。
 一瞬にして戦場を血の海と変えてゆきました。
 いや〜この大爆発は圧巻でしたね〜。
 バーバリアンの真骨頂を見ました。
 この直前に、前回出ていたキルカナーデ・ボックスという魔法の宝箱を開け、+2フルブレードをゲットしていたのも大きかった。
 これからのアルトリアの活躍に期待です。
 また、ここでの戦利品がバーバリアンをさらに強くする、突撃時にダメージ+1d6のヘルメットというのもまた、マスターとしてはアチャーって感じでした(笑)。



■シーン7:連戦、そして行き止まり

 今回のダンジョンは、魔女の昔の研究所ということで、魔女から事前に地図を受け取っておりました。
 プレイヤーにはこれが方眼紙で手渡され、さらに全員が確認できるように大きく拡大したものが、フリップマット上にホワイトボードマーカーで表示される、という形になってます。
 ダンジョンに入った瞬間、バーンとダンジョン全景が表示される珍しい光景。
 でも、そんな甘い話があるわけないんですよね〜。
 もちろんダンジョンのあちこちが崩落によって潰れてたり、逆に亀裂が出来て通過できるようになってたり、地形はかなり変わっているのです。
 左右対称の綺麗な形をした研究所は、めちゃめちゃな迷路になっちゃってるんですね〜。
 ということで、色々な敵と遭遇し、これを倒しながらあっちこっち右往左往。

 まずはスパイダーの群れと遭遇。
 デスジャンプ・スパイダー2匹とブラッドウェブ・スパイダーの大群ふたつというユニット。
 この毒によるじわじわした攻撃はかなりマスターのツボをとらえましたね〜。
 そして、「大群」 という特性をもった、3版ではスウォームと呼ばれていた種別の面白さ。
 単体攻撃からのダメージはすべて半減するかわり、範囲攻撃には脆弱性。
 そばでターンを始めたものはまず最初に大群からの攻撃を受けてしまうという攻撃回数の多さもグッド。
 また、対 AC ではなく、対反応で攻撃するという無茶ップリも楽しかったです。
 反応値が低いウィジャルの慌てっぷりも素晴らしかった。
 高 AC を誇る盾役ですから冒頭そういう立ち回りをしていたウィジャルですが、対反応の敵ではなすすべなし。

ウィジャル:これは俺じゃなんの役にも立てん! 限界だ。俺は下がる!

 と撤退したのは絶妙なタイミングでした。
 というか、ジャストすぎ。
 というのも、ここでマスターが持ってきていた隠し玉、デスジャンプ・スパイダーの奇襲攻撃が発動。
 パーティの真後ろに飛び掛ります。はい、最初からそういう設定だったんです。
 しかし、そこには盾役のウィジャル。
 デスジャンプの攻撃は、対AC。
 スカりまくるデスジャンプの攻撃……なんでやねんと(笑)。
 いや〜、ワーラット戦での奇襲も、なぜか一番後列にいたウィジャルに炸裂することになって失敗しましたし、ウィジャルっていう男は意図したわけでもなく、偶然そこにいることによって奇襲を止める役回りなんですな(笑)。
 また、ここではアブダムが地味に立ち回りが上手かった場面でもありました。
 前列後列に蜘蛛に寄られているかなり厳しい状況で、敵の機会攻撃をうまいことかわし、時にはわざと誘発させながら位置取りを選び、パワーを叩き込みつつ味方を援護。
 なかなか綺麗でしたね〜。

 次なる戦いはゴースト戦。
 実は前回のセッションで時間がなくって割愛した戦いをここに持ってきてみました。
 非実体のモンスターはどんなものなのか、一度試してみたかったんですね。
 会場の残り時間も 30 分くらいとなってたので、まぁ途中で写メでも撮って次回に続きかなとか言ってたんですが、これが驚きの圧勝。
 15 分で瞬殺でありました。
 クレリックとインヴォーカーがいるパーティにアンデッドはほんと弱いなぁ〜と実感したしだい。

 また、ここまでダイス目5の呪いをかけられ、散々だったツァイトも面白い側面が出ましたね。
 左右から大回りで一行の側面を抜かれ、レイス2体に襲われるツァイト。
 大ダメージを受けて昏倒寸前。
 どうするのかと思いきや、自分を中心に範囲攻撃を展開し、さらに暗闇を作り出して視線を遮断。
 この防御陣形を前にはさすがのレイスもタジタジと。
 そこにアブダムのターンが入り、1体を移動不能とするなど助けも入り、まったく危なげなく戦闘終了となったのでした。


 最後のほうで判明したことによると、地図の道はすべてふさがってしまっており、奥に進む道はなし。まさに八方ふさがり。

ホームズ:どうしましょう。理論的にもう進める道、ないんですけど。
アブダム:でもほら、探索してない部屋とかあるし。
ホームズ:その部屋も、結局どこにも繋がってないんですよ。繋がってるところ、全部埋まっちゃってますから。
ツァイト:ん〜、まぁあれだ、アンケグとかがこの世界にいるのか知らないけど、穴掘り系のヤツがどこかに道を作ってるかもしれんし。


 まぁそんな感じで、ダンジョン攻略を次への宿題として今回は終了。
 はい、残り半分ですよ〜みなさん。
 次回で攻略できるといいですね〜。

 次回、『黒い炎(2)』
 サンディを苦しめる人面疽の正体とは。乞うご期待……って感じで。

(つづく)



■プレイヤーからのプレイレポート
ツァイト(DRR):Queen Saga #2: Quin Saga / 烏賊学研究所・二号館



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Posted by “My”アフィリエイトスカウト事務局 at 2010年08月02日 17:54
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