ジャンプ感想別室 PSYREN‐サイレン‐ CALL.122 “ノヴァ”: 少年、グリグリメガネを拾う

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2010年06月17日

ジャンプ感想別室 PSYREN‐サイレン‐ CALL.122 “ノヴァ”

　サイレン、週刊少年ジャンプ2010年28号収録分の感想です。

■ジャンプ本誌感想はこちら→前編、後編

【コミック派ネタバレ注意！】

感想小タイトル
■朱鳥無双！
■マリー攫わる
■愛は地球を救う？
■白馬のナイト登場！

■朱鳥無双！

　朱鳥、愛を語る。

「愛があるから　人は限界を超えられる

　強くなれるんです」

　これは PSYЯEN のひとつのテーマでしょう。
　大切な人の為にこそ戦う。
　アゲハや雨宮さんたちのそういう姿にこそ、私は深い感動や、ゾクゾクしたものを覚えてきたのでした。

　しかし朱鳥つえぇ！
　宇宙空間を作り出すようなヴィジュアルでジュナスの神刃を粉砕し、さらにスーパーサイヤ人状態に。
　膨張した空間に包まれたジュナスは PSI のパワーを弱体化され、さらに身体が動かないほど重く。
　その特殊空間の中で、ジュナスを圧倒しまくる朱鳥。
　いやなんだこれ、星将相手にいくらなんでも強すぎだろうって感じですが、ある種ハメ技……ハメられなければオワリ系の技なんでしょうか。
　そういうハイリスク＆ハイリターンな技だったらバランスブレイカーにならずに済みますよねぇ。
　なんて、頭の一部では冷静に考えつつも、我が脳髄のほとんどは大興奮だったわけですけれどもね（笑）。
　いや～、先週のあの負け負けムードから、一転してのこの一方的展開は痛快すぎ。

　しかし、その朱鳥の鼻から血が一筋……。
　ああ、なるほど、そういう系か。
　いわばこれ、アゲハにとっての最初の暴王の月みたいなものじゃないですか。
　メチャクチャ強い代わりに、脳への負担が大きすぎるってことですよね、きっと。
　　
　ボコボコにされ、ヘルメットも服も脱げちゃったジュナス。
　うーんセクシィ…。
　……じゃなかった（笑）、イルミナが露出して、あとワンパン加えたら勝負アリというその時……どうやらここで朱鳥、電池切れ。
　ああう、ほんと惜しいな。
　それこそそこでのびてるアゲハがトドメを刺してくれって思わないでもないですが、いや～、アゲハも大ダメージくらってますし、『朱鳥空間』 が作動中ではトドメを刺すのは至難ですか。メルゼズ・ランスじゃ、朱鳥を撃っちゃうかもしれませんしね。
　そして、朱鳥空間が解けたらジュナスも動けると。
　うーむ、見事に詰んでる。

　なるほど、朱鳥空間は重力操作でしたか。
　それも、相手だけ重くして、自分は逆に軽く？
　いや、ジュナスに飛び掛って蹴りつぶした時にはかなり“重そう”でしたので、自分のみは軽くしたり重くしたり自由自在なのかもしれませんね～。
　そして、相手の PSI のみ威力半減。
　うーん、やはり強い。
　しかしいいバランスしています。
　ここへきて、アゲハの父とはいえ、星将を圧倒してしまうキャラの登場にちょっと作品のバランスブレイカーとなってしまうことを心配したのですが、そんな心配いりませんでした。
　かなり厳しい時間制限と、脳への極度の負担というリスクを背負っていますし、あと、性質上もしかして仲間からの援護を受けにくいんじゃないですかね。
　朱鳥空間に入った人は、もしかすると敵同様に超重力で動けなくなるかもしれませんし、その例外として扱おうとすれば、ただでさえ負担の大きい術者にさらなる負担を課すかもしれません。
　そして、PSI 威力の半減効果は、たぶん敵味方関係なしだと思うんですよね。
　どうやっても孤独な戦闘用にしかならない気がします。
　しかも、この能力がバレてしまえば、敵は固まって戦わないでしょうから二人以上をこれでしとめることもできず、ってことはタイマン用にしかならない。
　タイマンでは圧倒的に強さを誇る能力でも、短時間しか使えず、リターンがあろうかなかろうが確定ででかい反動があり、そしてどこまでいってもタイマン用にしかならない。
　これはなかなかリスクとリターンのバランスが取れていると思いますよ～。
　ジュナスの言うとおり、イルミナの力を借りずにそれを上回る力を手に入れるには、人間はこのくらいのことをしなければいけないのかもしれませんね～。

■マリー攫わる

　そこでヴィーゴだったかぁ～。
　首の骨はしっかり折れてたようで、それを補強したと。
　心臓は破壊される前に床に沈めておいたと。
　いやぁしぶとい。ゴキブリのようにしつこい（笑）。
　もしかして、CURE 使いのいないっぽい WISE では、このヴィーゴが治療役なのかもしれませんね。
　かなり乱暴な治療な気もしますが（笑）。
　
　しかし、ここでマリーを攫う役がヴィーゴだとすると、未だに行方の知れないオドは何をやっているのか、余計に気になってきてしまいます。
　余計に不気味になってきました。

　そういえば、相手の心を読めるシャオでも、ヴィーゴが死んでいるかどうか読めませんでしたか。
　なんともパーフェクトな無心状態ですなぁヴィーゴ。
　そういった意味で、まっことシャオの天敵だったわけですな。
　では、ヴィーゴ再戦の時には誰が相手すればいいんでしょうね～。
　フレデリカの能力なら、ヴィーゴの肉体操作そのものをさせない気もするんですが、でも床にもぐられたらやっかいすぎですものねぇ。
　まぁ、マリーという攫われたお姫様を救うのは、白馬のナイトであるアゲハしかないとは思うんですが、さぁ、そんな甘い展開を許すのか雨宮さん（笑）。
　　
　
　
■愛は地球を救う？

　朱鳥ピンチ！
　あとはジュナスのイルミナを壊すだけというところまでいったのに、ここで完全時間切れ。
　ところで、朱鳥はジュナスに対して、「野蛮ですね」 とか 「家族はいますか？」 とか厳しいことを言ったのに、その朱鳥にジュナスは、「惜しかったな」 と認めるような発言なんですね。
　ジュナス、懐が深いじゃないですか。
　敵を否定した朱鳥に対して、これは優位に立った感じがありありと出てきますねぇ～。
　口には出さないけど、俺にだって守りたいものはあるのさと、カプリコの顔を浮かべながらそんな自分を心中で笑っているような、そんな姿を妄想してしまいました（笑）。

　そんななか、朱鳥の口から興味深いひとことが。

「「バースト」「ライズ」「トランス」

　そしてPSIの隠された最後の力…

　「ノヴァ」」

　ほっほー。
　それが先程のスーパーサイヤ人状態ですか？
　どういう能力なのか、これは想像するしかありませんが、自分の能力を数倍に強化するようなものでしょうかね。
　たとえば、相手の PSI を弱体化したり、重力を操作するのはもともとの朱鳥のバースト能力で、それを圧倒的なところまで引き上げているのがノヴァってことだったり。
　あるいは、まったく新しい PSI の使い方なんですかね？

　気になるのは、そのノヴァを使う前、朱鳥が言ってた言葉ですね。
　いわく、「愛があるから、人は限界を越えられる。強くなれるんです」 というヤツですね。
　これは戦いの前の心構えというだけではなく、もしかしてノヴァの発動条件だったりするんでしょうか。
　愛を原動力とする PSI。
　ちょっとこっぱずかしいですが、でも素敵な力じゃないですか。
　まさに愛は地球を救う。
　もし本当にそうだとしたら、互いの気持ちを確認しあったアゲハと雨宮さんなんて、もう無敵ですね！！
　石破ラブラブ天驚拳だって撃てちゃいますよ！！（笑）
　

　
■白馬のナイト登場！

　と、そこで！！
　きたーーーっ！！
　ぼくらのヒリューくん、登場ーーーーーッ！！
　しかもまさにチーム・ミラクル・ドラゴン！
　ドラゴンは完全体になり、その頭部にタツオが陣取り、対戦車ライフルみたいなゴッツイ PSI ライフルを発射！

　いやすばらしい。
　なにが素晴らしいって、決め手を撃つのはタツオであって、ヒリューくんはあくまで足場という、完璧なまでのヒリューくんっぷりが最高です（笑）。
　つまり、ナイトさまはタツオで、ヒリューくんは馬と（笑）。

　しかし、まさか空を晴らすとは。これは予想外。
　たしかにマスクをしてないジュナスには、これ以上ない完璧な妨害策ですよね～。
　上手くすれば即死も狙えたかもしれない。
　下手に大穴開けて地下まで日差しが降り注いじゃっているのがジュナスにとっての不運です。
　このまま地下に逃げ込み、退路を放棄して作戦を続行すべきか、それともとっとと逃げ帰って再起をはかるか。思案のしどころでしょうね～。
　ジュナスとしては、さんざんドルキさんをけなしてその後任となった以上、逃げ帰るなんてこれ以上ない屈辱でしょうけどね！
　どうするんでしょう。

　しかしタツオ、凄い狙撃キャラになってきたものです（笑）。
　それ敵に対して撃ったらとんでもない威力じゃないですかね。
　敵本拠地、アストラル・ナーヴァ攻略戦に心強い味方の登場です！
　あ、もちろんヒリューくんも含めてですよ？（笑）
　まさに、心の暗雲を晴らしてくれるすばらしい展開でありました。
　いや～、爽快！

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