半年続いてきたこのシリーズもいよいよ最終回となりました。
今回ご紹介するのは、最後を飾るに相応しい、壮大なロックバラード。
『サンフランシスコ10イヤーズ・アフター』
前回ご紹介した 『サンフランシスコ』 の、10年後の物語となります。
10年間歌い続けたオーケンが、ようやっとたどりついた場所とは?
そこで出会った人とは?
あたたかく感情を揺り動かす、名曲中の名曲です。
また、今回はアニメとのMADではなく、美しい絵画の数々とのコラボレーション。
これはこれで、とても雰囲気が合って私は好きです。
では、最後の一曲。どうぞお聞きください。
サンフランシスコ10イヤーズ・アフター 筋少
オーケンらしいシュールなストーリーから、徐々に大きな感情があふれ出してくる素晴らしい詩の世界が動き出す。
彼女は宗教団体に入り、プラネタリウムを作ってくださいと熱狂的に叫ぶ。
神様のために!私達のために!死にたくない!泣きたくない!
しかし、エリア51でNASAが盗聴していた。
火をつけられて彼女達はみな死んだ!
もーわけのわかんないシュールすぎる展開に、脳内イメージ大爆発。
さらに 「お前のせいだ!」「お前のせいだ!」「お前のせいだ!」 の連呼が、グサリグサリと胸に突き刺さる。
この怒涛のショッキング展開から、すばらしい間奏。
橘高文彦の泣きのギターソロが描き出す感動の世界を経て、そして始まる、10年後の物語。
『トロッコに乗ってひた走る』
『負けると知ってて立ち向かう』
これはそれぞれ、過去にご紹介した 『小さな恋のメロディ』、『タチムカウ〜狂い咲く人間の証明〜』 ですね。
これまで歌ってきた物語、すべてがここに集約されています。
考えてみれば、男にはどうするすべもなかったことだけど、好きだった人を不幸に死なせてしまったこの物語は、『再殺部隊』、『リテイク』、『トゥルー・ロマンス』 の少女ゾンビ三部作にも通じるものがあります。
そして現れる死神。
悪意の存在との対決と見せかけた、実は導くものとの出会い。
これは 『ハッピーアイスクリーム』 や 『暴いておやりよドルバッキー』 、『文豪ボースカ』(残念ながらMADがなくて紹介できませんでした)と同じ、もう一人のオーケンとの邂逅です。
そして、恋人の幽霊との再会、意識の通じ合える奇跡は、『テレパシー』 の感動を想起させます。
まさに集大成。
筋肉少女帯、大槻ケンヂの詩の世界がここにすべて集約されていると解釈してもよいのかもしれません。
みんな 幸せになれると思ってた
『でも死にゆくね
だから歌えよ お前は』
不幸だと認識してしまうことは誰にでもできる。
それは何より簡単な事。
でも、だからこそ、歌おうと。
死にゆく人間だからこそ、やはり歌おうと。
『猫かと思ってよく見りゃパン!
しかし一斤
まだ
まだ、一斤もあるじゃないかぁああ!!』
(『ケテルビー』より)
『ウッヒャッヒャッヒャ
また死んだと思った?
これがペテンよ
もうダメだ!と アンタが思うその時
アンタはケムにまかれてるのよ
生も死も 総てペテン!!』
(『ペテン』 より)
発想の転換。
認識を変えてもう一度生きてゆこうとする物語は、ずっと、ずっと投げかけてくれているテーマなんですね。
闇の中には実は光がある。
闇だと思うなと、それはペテンだと。
騙されるな。
絶望しているのは、ただ、それに気づいていないだけだと。
ずっとそう歌い、希望をなげかけつづけてきてくれたオーケンのフィアティングスピリッツがここにあります。
そして、
『うん 知ってる
さぁ お歌いなさい 心をこめて』
その戦いを実は、10年間ずっとあの世で見守ってくれていた、彼女の幽霊の素晴らしい言葉の癒し。
孤独や迷い、後悔や絶望によって苦しみ、もがき、悲鳴をあげていたオーケンが、報われた瞬間。同時に、私達も不思議と癒される瞬間。
ここは何度聞いてもこみあげてきてしまいます。
そう、オーケンの言葉は伝わっている。
私達にしっかり伝わっていますとも。
この幽霊は、私達ファンと同調する存在なのではないかとすら思えてきます。
オーケンの声に、言葉に、強く励まされ、力をもらっていますとも。
だからそう、『うん 知ってる』 と言いたい。
だからそう、歌えよ、そして歌おうと。
これからもずっとずっと、魂込めて歌い続けてください、オーケン先生。
いつまでも、私は追いかけ続けて行きますとも。
おわりのごあいさつ
ということで、オーケンMADシリーズ、これにて終了であります。
まさか当初は18回にもなるとは思いもしませんでしたが、終わってみればあっという間だったなという気もしてきました。
最近は、ああ、あれも紹介したい、これもいいよな〜ってかんじで、本当はもっともっとやりたいのはやりたいのですが(笑)、まぁこのあたりが引き際でありましょうて。
音楽的知識も詩の知識もてんで素人の私が、そんな素人なりに、我流の解釈でオーケン先生の世界をご紹介させていただきました。
大変僭越な企画で、それこそ本当のファンから見たら噴飯モノの紹介、見当ハズレもいいとこの解釈の数々だったかもしれません。
ですがまぁ、それもひとつのニギヤカシということで、おゆるしいただけたら幸いに思います。
最後に、オーケン先生、筋肉少女帯、特撮、そして、数々の名作アニメーション作品、ゲーム作品、すばらしいMADの制作者のみなさまがたに感謝の意を表し、ここにオーケンMADシリーズの幕を降ろします。
皆様、素晴らしい作品をほんとうにありがとうございました。
そして見てくださった皆様、お付き合いいただきましたこと、まことにありがとうございました。
オーケンワールドの魅力が少しでも広がってくれたら、とても嬉しく思います。
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