2010年04月20日

ONE PIECE(ワンピース)感想 第581話 “忍びよる未来”

 週刊少年ジャンプ2010年20号掲載分の感想です。

■ジャンプ本誌の感想はこちら→前編

【コミック派ネタバレ注意!】




 扉絵のシャンクスとバギーがいいっ。
 おでんの屋台で酒を酌み交わす旧友ふたり。
 あ〜、こいつらなんだかんだいってやっぱり仲いいんだなぁ〜って思える一場面。
 なんだかとっても嬉しくなっちゃいますね〜。
 ところで、シャンクスの前のうつわに乗った箸がすんごいバランスなんですぜっ。
 でもこういうの尾田っちにツッコんでも、SBSで 「そうです、これはすんごい根性の箸なんですっ。ドドン!」 とか言われるだけなんでしょうけどね(笑)。
 さて、本編の感想です。

感想小タイトル
■ルーキーズ
■嵐の予兆
■昏睡のルフィ
■異変


■ルーキーズ

 ついに終決したマリンフォード頂上戦争。
 その戦場を、遠巻きに見守る7つの船影。
 おお、ルーキーズはここにいましたか。
 戦いに加わる理由は彼らにはなかったものの、それでも見守らずにはいられなかったと言ったところですかね。
 そしてそれぞれ、時代のうねりを感じ取っていた様子。
 ある者は海軍の今後を、またある者は世界の今後を、そしてまたある者は黒ひげを。
 皆それぞれ見ているものは違うようですが、世界が新たな幕を開けたと感じ取っているのは皆一緒のようです。

 なかでも私がちょっと気になったのは、ジュエリー・ボニーですね〜。
 この人は戦争開始直後になぜか泣いていたように見えたんですが、今度は、

「――何もかもあいつのせいだ…!!!

 すぐに探し出してやる!!

 行くぞ!! “新世界”へ!!!」


 と、この戦争の原因であるとボニーが睨んでいる様子の誰かを求め、追撃を開始する様子。
 これはいったい誰のことなのやら。
 全ての流れを知る読者的には、この戦争の原因といえば黒ひげ? となると思うんですが、しかしボニーが見当違いの逆恨みとかをしていないとも限らないわけで。
 となると、ルフィということも充分あるんじゃないでしょうか。
 エースがルフィを守って死んだというのは衆目の一致するところでしょうし、カメラも映していたはず。
 これはテキトーな予想ですが、もしもボニーがエースの想い人だったとしたら、恨んでも恨みきれるものじゃないでしょうしね〜。
 いやまぁ、真相はまだまだわかりませんね。
 今後ボニーがただのライバルルーキーという事を越えて、重要人物となってくるかもしれないなと感じさせてくれる一場面でした。
 
 ところで、今回初めてかどうか自信がありませんが、キッドの口から4人目の四皇の名前が出ましたね。
 その名もビッグ・マム
 なにやらでっかいおっかさんって感じの名前ですが、これはもしや求婚のローラさんのお母さんでしょうか。
 とすると、このビッグ・マムとはナミさんルートで繋がりができそうな予感?
 いやでも、実際出てくるのはいつのことやら(笑)。



■嵐の予兆

 そして始まる、新たな時代。
 情報が遠くへ伝われば伝わるほど枝葉が削ぎ取られ、シンプルに“海軍が勝った”という結果しか伝わらないというのは、なんともリアルですね〜。
 「例えば歴史がそうである様に」 というナレーションが辛辣なリアリズムでニヤリとさせられます。
 また、海賊の敗北、白ひげの死に大喜びの民衆達が描かれるのも、とても公平でいいなぁと。
 主人公の海賊側に肩入れする読者としては忘れがちですが、海賊なんて結局普通のひとたちにとっては害悪なんですからね〜。
 いかに大人物の白ひげだと言ったって、民衆にはそこらの海賊と大人物の区別はつきません。どちらもやっぱり害悪でしょう。
 このあたりのスリリングなバランス感覚が、やっぱりワンピの面白さを支えているんだろうなと思うんですね。
 主人公は正義じゃない。
 かといって悪でもない。
 じゃあなんなんだと。
 そういうことを常に裏で問いかけているのがワンピなのではないでしょうか。
 じゃあルフィ、おまえはどうする? って。
 誰よりも自由な海賊は、善悪とかしがらみとかにとらわれず、そういう問いかけに常ににフリーダムに答えを出してゆける存在なんじゃないでしょうかね〜。
 いやまぁ思いつきですが、ちょっとそんな事を考えました。

 なにはともあれ、白ひげの死によってタガの外れたパワーが世界を混迷に落しいれ始めた様子。
 こういう事態を、海軍は、世界政府は予想していたのでしょうか。
 むしろこういう状態を一度起こしてから、海軍がそれまで白ひげが統治していた地域に介入する口実としようとか、そういう悪どい算段だったりするんですかね。
 その計算がうまくいっているうちはまだいいんですけど、もしそれで海軍の手に余るような事態になっちゃったら、なんとも大変なことになっちゃいますね〜。
 海軍も新たな希望を持って立ち上がる兵士達がいるようですが、同じようにほうぼうで名乗りを上げる海賊たちがいることでしょう。
 なんせ白ひげが“ひとつなぎの大秘宝”へと海賊たちを駆り立てちゃいましたからね〜。
 正義も悪も、より活発化した、嵐の時代の予感ひしひしです。
 
 

■昏睡のルフィ

 場面変わってローの潜水艦と合流した蛇姫さまご一行。
 って、ニューカマーズも一緒かい! まったくもって油断も隙もない連中(笑)。

 しかしローはやっぱりかっこいいですね〜。
 イワさんに、ルフィと友達なのかと聞かれて、

「……いや 助ける義理もねェ……

 親切が不安なら何か理屈をつけようか?」


 と、いたってクールに、ちょっと持って回った感じで切り返す。
 いやこれ、かっこつけた感じがしないのが逆にかっこいい。
 シビレました。
 こういうセンスを感じるセリフ、いいなぁ〜。
 クールなんだけど、このクールさが逆にあけっぴろげで信頼できるって思えます。 

 さて、容態がまだ危ぶまれるルフィはこの後、女ヶ島で匿われることになる様子。
 彼らが心配するように、ルフィが起きてから、いったいどういう反応を起こすのか。
 そこが注目ですね〜。
 とりあえず激しく爆発が起こるのか、それとも意気消沈の真っ白状態となるのか……。

 まぁそれはともかく、あの楽しい女ヶ島がまたふたたび拝めるというのはとっても嬉しい事で(笑)。
 そっちの意味でも楽しみでありまッス。



■異変

 一方、海軍本部ではインペルダウンのその後の報告が届いておりました。
 マゼラン署長が虫の息って、あの無双のマゼランがそこまでってのはかなりショック。
 ぬー、黒ひげ軍団恐るべし。

 そしてなるほど、黒ひげはレベル6の囚人達をバトルロイヤルさせたわけですか〜。
 なんとも黒ひげらしい所業です。
 荒くれ男たちを引き連れているのにふさわしいお祭、大イベントといったところでしょうか。
 その解放されたレベル6の男達の猛威もあってマゼランは轟沈したのかもしれませんね。

 その報を聞き、ともかく手配書を世界にまわそうとするセンゴク。
 この当然の指令を、なんと世界政府が阻止するとは。
 世界の安寧より、政府の信用に重きを置くわけですか。
 レベル6の囚人が国々に及ぼす甚大な被害より、失墜する政府の信用で失われる被害が重いと見たわけですか。
 うーん、その見方も分からないでもないのですが、ちょっとそれはレベル6の囚人をあなどりすぎてはいませんかね〜。

 例えるなら、新型インフルエンザ感染拡大を防ぐために、それを広く告知するのではなく、告知して起こるパニックを恐れて情報を隠匿するというような感じですよ。
 たしかにパニックは避けられるでしょうけど、それによって取り返しのつかないパンデミックを引き起こしちゃったりはしませんか?と。
 うーん、どうなんでしょう。
 世界政府、いったい何を考えているのやら。


 そしてもうひとつ、マリンフォード裏町で異変が。
 なんと、ゲッコー・モリアがドフラミンゴに殺されそうになってる!?
 これはいったい?
 七武海の称号を背負うには力不足だから消すということのようですが、いやいや、今回モリアはそれほどの失態があったわけでもないと思うんですが。
 失態といえば、蛇姫さまのほうが明らかに反旗をひるがえしていたわけですからね〜(笑)。
 いったいこれはどういった風の吹き回しなんでしょう。
 それも、ドフラミンゴが、というのがオドロキでした。
 彼は、七武海ではありながら、何者にも属さない言わばジョーカー的立ち回りだと私は思い込んでいたのですが。
 しかし、なにやらセンゴクより上の存在からの指示で動いている様子。
 何か、これまでの世界をひっくりかえすような、新しいことをしでかそうとしている口ぶりは前からありましたが、それは世界政府の手先になるというのとはかなりイメージが違うんですけどね〜。
 今回のはそれとは違う、別のビジネスということかもしれませんが。
 いったいどういうことでしょう。

 また、センゴクの上といえば、世界政府、五老星でしょうか。
 今回レベル6の囚人脱獄の報を口止めしたのと、同じ筋の動きなんですかね。
 しかも実働として動いているのは、パシフィスタ。
 ということは、Dr.ベガパンクとか、戦桃丸などもこれと同じ筋なんでしょうか。
 なんだか海軍や七武海、世界政府の中も一枚岩ではない、怪しげな動きが始まっているわけですね〜。
 これは凄く意外な事態でした。

 そう言えば、今回冒頭、ドレークが 「海軍もまた変わらざるを得ない」 と言っていましたね。
 このセリフは、単に元海兵のドレークが海軍の今後を憂えてのものだと思ったのですが、ひょっとすると、もっと深い言葉だったのでは?
 彼は元海兵で、なんらかの理由で海賊になったわけですが、ひょっとすると今回のラストの事件と同じようなところに根を持つ、海軍の裏の怪しげな動きを知ってしまったんじゃないでしょうか。
 それがきっかけで海軍を飛び出たとか、そういう事もあるんじゃないかなぁ〜と。
 そんなあてずっぽうも数打ちゃ当たる(笑)。
 まぁなんにせよ、グランドライン前半戦の集大成とも思える巨大な戦争が終わり、次なる大きなターンがはじまるぞ〜と予感させてくれる一話でした。
 さぁて、いったいこれからどんな話が始まるのでしょうか。



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posted by BOSS at 22:08| Comment(2) | TrackBack(0) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
面白かったですね。今回の戦争はいろんな意味で尾を引きそうです。

ボニーのいう「あいつ」はルフィのことなんじゃないかなーって思いました。
彼女がもしエースにほれてたとしたら
ルフィにあったとき「お前のせいでエースが
死んだ」って責めそうです。
Posted by かな2 at 2010年04月23日 18:55
 あ、かな2さんもそう思われました?
 実際そういうふうにボニーが詰め寄ってきたとしたら、ルフィとしては辛くてしょうがないでしょうねぇ。

 なんにせよ、あのルーキーたちとルフィはひとかたならない縁がある様子。
 これからの再登場がいろんな意味で気になりますね。
Posted by BOSS at 2010年04月26日 22:54
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