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感想小タイトル
■エースの死の責任は誰に
■その死に顔は、安らかに…眠るように……
■残された男達
エース死す!!!!
なんという衝撃。
なんという喪失感…。
ワンピはいつもハッピーエンド…。
人が死ぬことはない…。
そういう油断が私にもあったのかもしれません。
事ここにいたって、まだそういう油断があったのかもしれません。
きっとなんとかなるんじゃない?
そんな楽観に半分とらわれていた私を、ドンと谷底に突き落とすような、この一話……。
あまりに、衝撃です。
いったいこれは、誰が悪かったんでしょう。
この痛手は、誰が悪くて巻き起こしてしまった事なのでしょう。
そんなことをグルグル考えさせられてしまう、あまりにも痛過ぎるこの一話。
感想を書くが、そもそもとても辛いです。
今日はワンピの感想を書かないとな〜と思いながら、朝からどう書いたものか、ず〜っと悩んでおりました。
気が重くてしょうがなかったですよ。
どう書いても辛くならざるを得ませんもの……。
■エースの死の責任は誰に
たしかに、エースは赤犬の挑発に乗ってしまいました。
しかし死者に鞭打つ無粋は言いたくないということを横に置いても、乗せられたことが致命的なミスであったかどうかは、ちょっとわからない気がするのです。
もし、あそこでルフィが赤犬に狙われたのでなければ、まだ逃げ切れなかった訳ではないはずです。
一瞬の迷いもなくルフィをかばい、自分を盾にしたエース。
それこそ、脊髄反射の速度でルフィをかばいに飛び出たのでしょう。
皆が命をかけて助けてくれた命を、ルフィひとりだけのために迷わず投げ出す。
なんと愚かなと人は言うかもしれませんが、でも、それだからこそ! と思うのです。
そんな男だからこそ、白ひげたちはエースを救いに来たのではないでしょうか。
また、あそこで力尽きて赤犬の攻撃を避けられなかったルフィが悪かったのかと言うと、それもちょっと言い切りにくい。
たしかに繰り返し施したテンション・ホルモンの反動が、最悪なタイミングで襲ってきたことは事実。
実力が劣っていることを責任と言われれば、それもそうでしょう。
そういう無理がたたった巨大すぎるリスクとしての悲劇だったのかもしれませんが、もしテンション・ホルモンがなければ、処刑台から助け出すこともできなかったのも事実なのです。
ルフィも、爆発しそうな自責の念に駆られると思うのですが、彼に責を負わせるのはあまりにも酷と言うものですよ。
ビスタ隊長が、まるで白ひげ軍団の全員の代弁をするようないい事を言ってますね。
「悔やみ切れん 一瞬の抜かり!!」
そう、もしかすると、全員の一瞬の抜かりこそが、敗因だったのかもしれません。
エースを救い出せたこと、そして、全員が白ひげの最期の戦いに気をとられたこと。
すべては沸騰する戦場の一瞬のゆらぎにすぎない、たったそれぽっちのことだったのかもしれませんが、それが大きな引き金となってしまったのではないでしょうか。
そして、その隙に目ざとくつけこんだ赤犬。
この赤犬こそ凄かったと誉めるべきなのではないかと思うのです。
善悪、敵、味方はさておき、赤犬の凄腕、執念をこそ恐るべしと、そう褒め称えるべきなのかもしれません。
「打たれたピッチャーをけなすより、ここは打ったバッターを誉めるべきでしょう」 と、よく野球解説が言いますが、あの心得ですね。
赤犬の 「舌」 は、おそらくあれも立派な武器の一つですよ。
「正義」 を掲げた戦いの中で、全身を武器として磨き抜いてきた赤犬の、「舌」 もやはり研ぎ澄まされた鋭利な武器なのでしょう。
エースはその武器にからめとられ、貫かれたと言っても過言ではないと思うのです。
エースは、贔屓目に見てもそういう 「舌戦」 に優れたタイプではなかったでしょう。
むしろ、その能力と同じ、燃え盛る炎の気質。
不純物を許さない、純粋な炎の気質でしたもんね。
そのエースに対し、赤犬の舌鋒はあまりに相性が悪すぎたのかもしれません。
■その死に顔は、安らかに…眠るように……
事ここにいたり、観念したエース。
その言葉が、ひとつひとつ辛いです。
「ちゃんと
助けて貰えなくてよ………!!!
すまなかった……!!!」
自分が死ぬこの時に、自分の痛み、悲しみよりも、ルフィにすまないと謝るエース。
自分がちゃんと逃げなかったこと、まんまと赤犬にハメられたこと。
赤犬に勝てなかったこと…。
万感の思いが込められている気がします。
そういうこと、いろいろひっくるめてルフィに謝罪しているエース。
その暖かい優しさに、思わず胸が苦しくなります。
とつとつと語られる、エースの心。
ルフィの“夢の果て”を見られないことが、ただひとつの心残り。
しかし、ルフィなら必ずやりとげられると請け負うエース。
おれの弟だからと、力強く。
だから、もう悔いはないと。
これまで求めてきたものは、名声ではなく、生まれてきたことへの答えだった。
その答えは、仲間達、白ひげたち、ルフィたちが十分に与えてくれた。
「今日までこんなどうしようもねェおれを
鬼の血を引くこのおれを……!!
愛してくれて
………ありがとう!!!」
エースが産まれてからこれまで、感じることができなかった安らぎ、家族の愛を、もしかするとエースは一生分知ることができたのかもしれません。
命を捨ててまで、自分を助けに来てくれる仲間たちがこんなにいる。
自分のバカな行動で皆を危険に晒してしまったというのに、それを呵呵と笑って爆炎に身を晒す男達がこんなにも。
世界中の人々が自分を憎み、結局最期もロジャーの息子として処刑されることになったこの瞬間。
しかし、そんな世界中の敵意の嵐のどまんなかで、自分を思い、心から愛してくれる男達がこんなにいる。
エースの涙は、死の痛みでも別れの悲しさでもなく、感謝の涙なのでしょう。
こんなに満ち足りて、感謝の暖かさに包まれて死ねる男が、果たして他にいるでしょうか。
倒れ伏し、笑顔で、まるで眠るように安らかに目をつぶるエースには、その死を悼むというよりは、むしろ祝福してあげたい気がするのです。
満ち足りることができた最期の瞬間を、祝福してあげたい気がしてしまったのですよ。
たった一日、最期の瞬間だけ満ち足りることができた、それだけで一生分の幸せと笑って死ねる男、エース。
逆に言えば、どれだけこれまでの人生が寂しく辛かったかということですよ。
幸せそうな死に顔を見るにつけ、その生まれ育ちのあまりの不幸さに泣けてきます。
そして、よかったな、エースと。
ほんと、最期の最期で、やっと家にたどり着くことができて、よかったなと。
もう疲れたよな、だから今は、ゆっくり寝ろよなと。
そう、言ってあげたいです。
■残された男達
絶望のルフィ。
いくらエースが満足に死ねたとはいえ、ルフィの絶望はいかばかりか。
これが、ルフィの目の前で描かれた、初めての死。
その始めての死が、まさか兄エースの、それもこれほどの壮絶で、無慈悲な死であろうとは。
あまりにも残酷と言うほかはありませんね。
ルフィの様子を見ていると、その巨大な絶望感がこちらまで押し寄せてきますよ。
ルフィ……はたしてどうなってしまうのでしょうか。
心配でなりませんね。
そして白ひげ。
子が親より先に死ぬことほど不幸はないと言ったばかりのこの悲劇。
エースが最期にたどりついた境地は、白ひげもわかったとは思います。
白ひげも、それが救いとなったことでしょう。
それにしてもこんな不幸はありません。
あの白ひげにして、エースを恨むようなそんな狭量なことはないでしょうけど、家族を、一家を任せられる次世代の希望を失った絶望は、あまりに大きすぎるものがあります。
一気に、覇気(通常の言葉の意味で)を失ってもおかしくありませんよ。
まさに絶望。
目の前が真っ暗になる思いではないでしょうか。
また、この場にかけつけた海賊達みんなが、とんでもない空虚に飲み込まれてしまいそうです。
絶望感、無力感、徒労感、喪失感……。
中にはエースに唾するような事を言い出す不心得者もいるかもしれません。
はたして、彼らは士気を保つことができるのでしょうか。
統制の取れた撤退を続けることが、できるんでしょうか。
ともすると、烏合の衆と化し、海軍に個別に刈り取られてゆく愚かな群集となってしまうかもしれません。
まさに、光を失ったんですよ、彼らは。
これで加えて白ひげまで失った日には、もしかするとそれが彼らの壊滅の合図となってしまうのかもしれません。
恐ろしい事態です。
さあ、一体どうなってしまうのでしょうか。
結末はまさに驚愕。
驚天動地の展開が待っていましたね〜。
このままゆくと、海軍の圧勝ですよ。
エースを討ち取り、白ひげも倒せば、海軍の完全勝利ということになってしまいます。
海賊達は、「正義の軍」 の前に屈さざるを得ない宿命なのでしょうか。
はたして、どういう結末が待っているのか。
いよいよすべての結論が出ようとしているようです。
なんだか、今のワンピは次を読むのがどんどん怖くなってくるようですね。
ちょっと前までは、ワクワクして次の話を待っていたのに。
ああ、でもしかし、なにはさておきエース。
今はとにかく、エースの魂の冥福を祈りたいですね。
エースは死して、その魂はルフィの胸の奥に刻み込まれたのです。
きっとルフィが、兄の分も魂を燃やし続けてくれると、私はそう、信じています!!!
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尾田っち期待を裏切りすぎですよね(/_;)
冷静に見れば予想できたと思います。
(STRONG WORLDのコメントでも書きましたが)
白ひげが死ぬと、同時に彼の役割も
ほとんどなくなるように思えるからです。
海賊王を目指すというサバイバルレースに
兄弟の馴れ合いを入れるべきではないでしょうし、
白ひげが死んだから仲間になるというのもキャラと違います。
その辺で適当に海賊を続けるというのも綺麗な形ではない。
尾田先生が何らかの活躍の場を与える可能性もあったでしょうが、
むしろ今回の展開は自然な流れだと感じました。
とはいえ、エースファンの方には残念でしょうね…。
王道をゆく少年漫画でありながら、絶えず予想を裏切り、上回ってくれる尾田っち先生。
やっぱり凄すぎですよね〜。
>bRICkさん
ですね〜。
ストロングワールドのエンドロールに感じたことがその通りになっちゃいそうですね。
ただ、私はストーリーに不必要になったから死ぬという考え方よりは、エースはここで死に、ルフィに何かを受け継がせる事が重要で、それによって何かを作品的に表現するために生まれてきたたキャラだったのではないかと、そう考えるほうが受け入れやすいかな〜と、感じます。
いらなくなったから捨てるのではなく、この死こそが意味あることであってほしいと思うんですよ。
ああでも、エースの死に対してアンチな見解を持っている人もいると聞きますし、bRICk さんのご意見はそういう人達へおっしゃっていることなのかなと、ちょっと思いました。
冷静に見ればこういう考え方もあるぜと。
もちろん尾田先生がキャラを使い捨てにするわけないので、
後々の礎として意味のある死だと思っています。
ただ尾田先生がルフィのステップアップのために
最初から殺すつもりで登場させたことは間違いなく、
その役割を果たした以上、生き残るべきでないと。
>そういう人達へ
うおっ、意識してたわけじゃないんですが
思い返すときっとそうですね…(笑)
「意外性を出すためだけにエースを殺した」なんて
トンチンカンなことを平気で言う人も居ますし、
たった一人のキャラのために作品や作者を
盲目的に批判する人も中には居ますからね。
「エースを助けるためにここまでやってきたことが
無駄になるから死ぬのはおかしい」という意見もありますね。
長年の計画を潰されたクロコダイルやシキが聞いたら
どんな顔をするか知りたいものです。
そこまで主人公側にとって甘い世界ではなかったことを
むしろ嬉しく思っています。
その通りですよね〜。
意味のないことのために、ここまでの大騒ぎを描くはずがない。
今はよくわからなかったとしても、いつかきっと意味が見えてくる。
この辛い死が、形を変えて、いつかきっと花を咲かせる時が来る。
そう思います。
>そこまで主人公側にとって甘い世界ではなかったことを
>むしろ嬉しく思っています。
あきらかにこれまでのワンピースではありえない悲劇が描かれたわけで、さすが中盤の大盛り上がりと先生が自分で言うだけあるよなぁと思います。
これまでの価値観を突き崩すようなショッキングな出来事でしたが、では、今後のワンピがどう変わってゆくのか。
このシビアな出来事が、ルフィたちをどう変えて行くのか。
今、ワンピと言う漫画が、なにかの殻から大きく抜け出そうとしているんじゃないかと、そういう感触があります。
私もこんな凄い漫画が読めることを、とても嬉しく思いますよ。