グイン・サーガ130巻 『見知らぬ明日』 発売。
タイトルがまた運命的としか言わざるを得ないのですが、これが、正真正銘最後のグイン・サーガであります。
今年6月、作者・栗本薫が亡くなってから、都合3冊グイン・サーガは出てきたわけですが、その間はちょっと妙な気分ではありました。
頭で、栗本薫先生はもういないんだと分かっていても、読んでいると時々それをふっと忘れてしまう瞬間があったんですね。
忘れてしまうというか、勘違いですね。
作者が死んでも、当然のようにグインを読み続けることが出来るんじゃないかという、理屈もへったくれもない変な勘違いを時々起こしてしまっていました。
作者が死んでいるのに、続刊が次々と出続けるという現象が、そういうかすかな幻想みたいなものを抱かせていたのでしょう。
でももうそれも終わりなんですね。
目を疑うほどの冊子の薄さが、“未完なんだよ”と雄弁に語ってくれております。
まだ冒頭にちょっと目を通しただけですが、もったいなくてしばらく読めそうにありません。
もうちょっと忙しくなくなってきたら、ゆっくりじっくり読んでみたいと思います。
たぶんこれを読むと、グイン・サーガは私の中で本当に 『終る場所』 を見つけてしまうんでしょう。
『紡ぎ続けられる物語』 ではなく、『紡ぎ終えられた物語』 として、私の中での居場所を改めて設定しなおすことが出来ると思います。
そのとき、私はいったいどういう感覚になるんだか、そこがまだちょっと想像つかないのですが……。
考えてみれば、本当に長いことこの物語につきあってきました。
人生の、半分以上をゆうに超えていますもの。
私にとっては、グイン・サーガと栗本薫は、好きな小説とその作者という以上に、もっと大きな部分を占めていて、大げさに言えば――というか自分では大げさに言っているつもりはまったくないんですが――すでに血肉に染み渡っている大事な肉体構成成分なんですね。
それがもう紡がれることがない、というのは、なんというか、この自分の肉体構成物質は、いったいどうなってしまうのだろうかという、不安と言うか、戸惑いと言うか、どう受け止めていいんだかわからないものがあります。
なので、最終巻を読むことにちょっと臆病になっているのかもしれません。
まぁ、落ち着いたら読もうと思います。
忙しい今の時期に、バタバタとは絶対読みたくないですし。
落ち着いて、1ページ1ページ、じっくりと噛み締めてみたいですね。
長い長い旅路の最後の一日は、見える景色の何気ない一場面一場面も、きっととても愛おしく思えてしまうことでしょう。
それを楽しみにしたいと思います。
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自分は読んでしまったので内容は伏せまが、
本屋さんで見つけた時のショックは大きかったですね。あの薄さ、これを病床で書き続けていたのかと思うと・・辛かったです。
それから、これは書いていいのかな?あとがきの事です
自分は、あとがきから先に読む邪道な人間だったので余計にここ3冊は、悲しかった。
今回、久々についたあとがき。先に読むんじゃなかったと後悔しました。勝手ではありますが、最後に読むのをおすすめしたいです。
感じるものが大きすぎました。
栗本先生に合掌。
レンタルでDVD借りて今12話?あたりに
おいついてます
ここでのグイン関連の記事はいままで読んでなかったんで
どこにコメントしたものかと思いましたが
最新記事が載っていたので
ここに記させていただきます
ここまで見た中で一番のお気に入りは
「お前たちは無力ではないぞ。その身を護る騎士くらいは持っているし、その騎士は、卑劣な裏切り者の首を、素手でねじ切るくらいのことはしてのける」
ってところですかね
私は映画でいえば「レオン」「パーフェクトワールド」
漫画で言えば「銀河鉄道999」みたいに
頼れる大人にどこかに連れさってもらいたい
という言わば”メーテルコンプレックス”(造語)を持った子供だったんで
グインのかっこよさにシビれてます
”献身に値する理由”をストーリーの中で
練りあげていく作品もいいですが
単純に”大人であるから子供を守る”っていうのは
無条件にカッコイイですよね
大人となった今は頼られる側にありたいです
あの薄さは、病床で痩せてしまった栗本先生を思わずながら連想させるものがあって、無性に悲しかったですよ。
私はあとがきは絶対あとから読む派だったのですが、なるほど、今回の解説も絶対あとから読むことにいたします。
>フーマッハさん
おー、グイン観始めましたか!
いちグインファンとしてとても嬉しいです^^
アニメ版は、とにかく長い小説版をグインのかっこよさに絞り込んで再編集している感じがあるので、そのあたりに関しては当店自慢のメニュー(笑)なんだと思います。
それも、見た目や動きのかっこよさではなく、最近の作品ではめずらしくなってしまった、「心から憧れたくなる大人の魅力」なんですよね〜。
お気に入りのセリフやシーンは枚挙に暇がないのですが、とくに私の最高のお気に入りは、ラスト26話にあるのですが、ぜひそこまで見ていただきたいです。