2009年11月13日

【D&Dプレイ報告】もちまわりキャンペーン第3話 砂漠の放浪者

 ひっさびさのセッション・プレイレポートです。
 2週間ほど前に、テーブルトークRPG、『ダンジョンズ&ドラゴンズ 3.5版』 のゲームマスターをやってまいりました。

 以前はプレイレポートをリプレイ形式に近い形でヘヴィー級でお送りしていたのですが、最近さすがに時間が足りずに触れることもできておりませんでした。
 でもまぁ、自分がマスターをやった回くらいはちょこっとくらい触れておきますかな〜と、言うことで、新インフルの隔離生活の暇を活用し、サラッと流れだけでもご紹介しておきます。

 参加したプレイヤーのみなさまには、覚書としても利用していただければってところですね。




 これまでの流れ

 今回のキャンペーンは、『もちまわりマスター方式』
 またはリレー・キャンペーンといったら通じやすいでしょうか。
 参加者が1セッションごとにゲームマスターをリレーしていってお話を作っていくキャンペーンです。

 第1回を担当した DISK 氏は、まずいきなり冒険者をダンジョンの中で目覚めさせるというやってくれたなコノヤローのスタート。
 目覚めた冒険者達に、なぜここにいるのかの記憶はなく、互いに顔を知っているものもないという状態。目の前には魔方陣があって、どうやらそれで飛ばされてきた様子。
 そんなCUBE状態でダンジョンをなんとか脱出すると、それはドルアーガの塔みたいに馬鹿でかい塔の1階。
 出たところで女性がいきなり契約書にサインをとやってくる。
 その契約書の字が、内容は読めないものの 「地獄の文字じゃねーか!なんだこりゃー!」 な、そんな第1話。
 DISK 氏のプレイレポートを心待ちにしております。

 第2回を担当したのは DRR 氏。
 DRR 氏によるプレイレポートはこちら
 問題の契約書、および町、塔の設定に凝りまくった第2話。
 怪しげ過ぎる契約書にサインするとグリーンカードをもらえ、市民生活が楽に送れるようになるが、サインしないと買い物がろくにできない。回避手段としてはカードを偽造したりなんだったりといろいろ設定があって、それぞれプレイヤーは頭を悩ませたり。
 また、塔のほうは Happy Towor Friends という互助会があり、これに入会しておくと入会金と入塔料を取られるかわりに、塔内で死んだ場合入り口まで死体をワープさせてくれるサービスを受けられて、さらにデスペナルティも微弱になるというチョーお得サービス。
 まぁそんな周辺設定をかためつつ、さらわれた子供達を暗黒教団の魔の手から救い出すといった展開。
 今後の敵になりそうな存在が提示されました。

 ということで、私が担当したのはこの続き、第3回。
 導入が語られ、街と塔が語られたのならば、ではさらに周辺の世界を描こうではないかと私は思ったわけです。



 参加キャラクター

ドルカン(Artemis):ファイターにしてバーバリアン。猪突猛進かと思いきや、思い切りのいい激怒、巧妙な一撃離脱を中心としたクレバーな戦いを得意とする。
サクサーDISK):モンクを目指すスワッシュバックラー。全員3レベルスタートなのをよいことにギスゼライ(レベル調整+2)を選んだため、現在レベル1! AC は PT トップだが、HP は貧弱貧弱ゥ!
ランディー(あめじん):炎のエレメンタル・ランダムを従えるマングラルフォーク(雑種の民)のドルイド。ランディーとかランダムとか、すぐ混乱する。プレイヤー自身も混乱する。世をひねたはぐれ者。
マリア(OTTO):女ダスクブレード。当初はウォーハンマーを振り回す前衛ダスクだったものが、今回は前衛が厚いから俺はシフト、とか言ってアーチャーダスクに変身。味方ごとバーニング・ハンズで敵を焼くのが趣味。
カーリー神父(Musha):破壊と治癒の神(オリジナル)を信仰する男クレリック。いろいろと気前がよいが、サービスと交換ですぐにパーティから金を巻き上げようとする胡散臭さも装備。

 ちなみに DRR 氏は仕事で欠席です。


 まず私がシナリオを作る段階で注目したのは、第2話で出てきた以下の情報

・この街タートスマーチに住む者は、みな塔の魔方陣で連れてこられたものか、その子孫。
・魔方陣をこちらから使って元の世界に帰る方法はみつかっていない。
・街を300年前から統治しているのは、三賢者という謎の存在。
・この街以外に、この世界には街はない。すくなくとも存在は知られていない。
・街から遠くに旅立って帰ってきたものはない。それは帰ってこられなくなるからなのか、あるいは帰ってきたくなくなるような何かがあるのか、それはわからない。


 というものでした。
 この BOSS、情報を直角に曲げて結論を出します。
 閉ざされた世界ならば、世界が広がる可能性もあるという事を、ひとつ示そうではないかと。

 というわけで、今回私が用意したシナリオは、砂漠の横断モノ
 冒険者一行は、商人の依頼を受けて砂漠を横断するものの、帰り道、遭難してしまいます。
 水や食料の手に入らない砂漠での遭難という、過酷な試練を乗り越えたところで、偶然冒険者がたどりつくのは、砂漠のド真ん中の隠れ里。
 隠れ里は、実はタートスマーチから逃げた脱獄囚たちの里。
 当然秘密の里です。彼らは冒険者達をタートスマーチに帰そうとはしません。
 情報が漏れてしまってはマズイからです。
 しかしそこに、ノールたちの襲撃がかかります。
 ピンチの隠れ里。
 そこで冒険者たちはどうするのか。
 見捨てるのか、それとも人々を助けるのか。
 見捨てる場合は、当然水も食料も手に入らないというのが、この場合ミソでしょう。
 愛によって動くもよし、利によって動くもよしです。
 さぁどんな動きを、冒険者達は見せてくれるのでしょうか、というお話です。



第一部:砂漠横断・往路

 まずは、山師ノルカ・ソルカーという男の話に乗って、砂漠の奥にあるという金鉱へ。
 このとき、ランダムで天候と地形が決まり、旅の効率や戦場が変化するというオリジナルチャートを使っていたのですが、いやいや、敵出しすぎだから(笑)。
 本来は、10日くらいで到着する予定で、3日に1回の遭遇で3回くらいの遭遇を想定していたのですが、なんですか! ほぼ毎日出さなくてもいいじゃないですか!(笑)
 それもまた、やたらと強い敵がポンポン出てきて驚きました。
 いきなり全滅されるんじゃないかとね。

 最初に登場したサラマンダーがいきなりヤバかったですね〜。
 というのも、冒険者のアタッカーのうち、ランダムとマリアのメイン武器が炎なんですよ。
 おかげでふたりとも、「あい、待機」「おれ? 防御専念」 となるわけで、おかげで戦闘は長引き、前衛のドルカンさんが大変な目に合っておりました。

 また、次に登場のフェイズスパイダーは、これは消えたり出たりのタチの悪いクモさんで、おまけに毒持ちというかなりの強敵。
 出たらやっかいそうだよなぁ〜と思ってたら2戦目で出しますかね(笑)。
 まぁランダムに出る敵のダイスを振ってたのは Musha くんなんで、恨むなら Musha くんをヨロで。
 ただフェイズスパイダーの消えたり出たりは、扱いにくいものですね。
 アクションの数の関係で、毎ラウンド攻撃したければ結局消えたところから出てこざるをえず、結局待機されてボッコボコにされるだけ。
 これは複数出して、交互に殴らせるのが一番だということを勉強いたしました。


 砂漠の熱に関しては、エンデュア・エレメンツという便利な魔法がありまして、クレリックとドルイドが1レベルから唱えられる安い呪文なんですが、これさえみんなにかけておけば、24時間の間、暑さ寒さを気にせず快適に過ごせるという優れもの。
 つか、これがなければ砂漠のたびは死ねるというシロモノなのですが、うちのパーティにはクレリックとドルイドが揃っているということで今回のシナリオが楽に成立したとも言えます。
 で、ふたりで何発ずつ配分するのかな〜と思ってたら、配分しねーんだなこれが(爆)。
 なんとふたりとも、自分にしかかけない!(爆)(爆)
 なんだこのパーティー! 自己中か! 自分さえ生き残ればいいのか!
 しかも前衛陣はそれに対してまったく口出ししようとせず、おとなしく砂漠用のケープとかをまとって暑さに耐え、夜の寒さに耐えるいじらしさ。
 いじらしい! なんて不憫なんだアンタたちは!(笑)
 まぁさすがに数日したら、全員配布しようとしないカーリーにキレて、ランディーが全員に配ってましたけどね。
 なんだそのチキンレースは(笑)。


 途中、冒険者たちは塩の湖を発見。
 ドルカンは何かの役に立つかも!?と5ポンドほど回収。
 マスターとしてはランダムなイベントのなかに気分で入れておいたただのフレーバーなのですが、まさかこれが後ほどあんな伏線として役に立つとは!


 しかし、途中で時計を見たマスター愕然。
 なんと、ここまでの工程で3時間を経過している!
 今回の構成は3部構成で、砂漠往路、復路、隠れ里で成り立ってます。
 で、それぞれ2時間、3時間、2時間で計算していたのですが、なんとここで3時間かよと!
 急遽脳をフル回転させてこの先の展開で切れる場所を考え、すかさずここで用意していた鉱山内での戦闘をフルカット。
 ドルイドのために考えていたアンケグアーマーがカットされましたが、後ほどドルイドのあめじんに聞いてみたところ別にそういう鎧ならいらなかったかもねということなので、それはそれでよかったかなと。



第二部:砂漠横断・地獄の復路

 金鉱を大量に掘り出した冒険者たちは、ラクダの隊列にそれを詰め込み、ホクホク顔で帰り道へ。
 ところがどっこい、悪辣なマスターの陰謀によって、突如あらわれた巨大竜巻に全員巻き込まれてア〜レ〜。
 バラバラにすっとばされ、気づくとラクダはいない。
 当然ラクダに結びつけておいた荷物もない。
 食料もない! 水もない! どうすんべーー! という大変なことに。
 まぁ、そんなことになるんじゃないかなってことは皆わかってたでしょうけどね〜(笑)。

 そこからは、過酷な砂漠の放浪記。
 水は、ひとまず呪文のクリエイト・ウォーターでまかなえることがわかったものの、食料がない。
 わーわー騒ぐみんなを黙らせ、とりあえず全員、今ある食料を出せ!とまとめにかかったドルカンがえらく男前でした。
 で、出してみると結局ドルカンの持ってた5日分だけというありさま。
 全員大笑い。
 ま、実はサクサーが10日分隠していたことが後で暴露されるわけですが(爆)。
 ひでーなサクサーwww

 少ない食料の配分とか使用ペースとかを話しあい、砂漠からの帰路の旅がスタート。
 悪天候と悪路が続く中、よちよち砂漠をゆくこと数日、遭遇したモンスターはなんといきなりラクダ!(笑)
 50%の確率で冒険者達の荷物を載せたラクダということにしたものの、ダイス目は悪く、野生のラクダ。
 しかしこの1頭を捕まえたことで、冒険者たちの食糧事情が一転しましたね〜。
 軽く5人の食を数十日はまかなえる肉の確保です。

 ところが、聞くところによるとラクダの肉というのはエラくマズいらしいです。
 マズイというか、紙パルプの塊を口にしているような味らしく、食感もサクサクしていて味気なし。
 そんな肉なので、まぁ若干食べるための判定をキツくしたのですが、そこでドルカンの叫びが。

「ああ、あの岩塩があればよかったのにィ!!」

「って、あの塩、なくしたんですか!」

「ラクダにくくりつけておいたから、ねーんだよこれが!」

「くそー、この伏線だったのかー!!」


 いやいやキミタチ、そんなことマスターからっきし考えてませんから(笑)。
 たしかに岩塩があれば調理判定にプラスがあったでしょうね〜。
 思わぬところで帳尻が合いそうであわなかった、そんなコミカルな場面でした。


 そんなこんなでモンスターとも遭遇しつつ、一行は旅を続けます。
 印象に残ったのは、妙に砂丘の戦闘が多かったことですね〜。
 これはこのシーンに続く第三部冒頭の戦いもそうだったのですが、砂丘の戦闘は重い荷物を持っていると5フィートステップができなくなるのが実にきつい。
 そして斜面上方に行くには1マスに2マス分の移動力を浪費し、しかもコケると斜面下方に1D6マス転がっちゃうという激しいオマケつき。
 このオマケは、マスターとしては特になにも考えずに思いつきでつけておいたオプションなのですが、これが何度も面白い場面を作り出してくれました。
 昏倒したPCが転がってって、おかげで戦闘空域から離脱できたり、また本来は回復役のカーリーが駆け寄ろうにも間に合わないはずが、途中でハイエナの足払いを受けてスッ転がって回復が届いちゃったとか。
 なかなかの予期せぬドラマをいくつも作り出してくれました。
 今回作ったオリジナルルールのなかで、マスター的に一番面白かったのがコレですね〜。
 しかし、戦闘が起こるたびにほとんど砂丘ってのは、それもまた時間を食ったひとつの要因かもしれませんなぁ。


 しかし、食べにくいとはいえ大量の肉をゲットしたのが大きく、その後は特に困ることもなく進みます。
 ドルイドのランダムが旅に役立つ魔法をいくつか提供したのも大きかったですね。
 砂嵐に遭遇する以外はほとんどビバークの必要もなく、順調でした。
 環境変化の対応力はさすがドルイドって感じですね。

 このへんで、マスターとしては第二部の目標をすべてこなしたなと判断し、予定を切り上げて第三部へ突入させます。



第三部:隠れ里

 一行はノールに襲われていた少女を助けたことから、脱獄囚の村に入ります。
 が、そこは脱獄囚の村ですから、秘密がモットー。
 信用の置けない冒険者にここを知られちゃって大丈夫なのか?と、長老達が陰険な策をしかけてきます。
 いきなり出された食事に眠り薬を入れられた一行は、ドルカンを残して動けなくなります。
 大ピンチ。

 って、こうなる前にちゃんとマリアが動いて情報収集をし、この村はヤバいかも? ということが分かっていたにもかかわらず、しっかり怪しすぎる酒を飲んでしまうあたりが素晴らしいノリでした。
 なんてマゾプレイでしょう(笑)。

 そのころ、炎のエレメンタルが村に入ったら火事になっちゃうからと言われたランディーは、村の入り口付近で相棒のランダムとすごしてましたが、こちらにも眠り薬入りの酒がふるまわれて悲劇がスタート。
 薬で朦朧状態のご主人さまを護るため、ランダムが孤軍奮闘。
 衛兵がご主人に組み付いて連れて行こうとしたことをきっかけに反撃し、衛兵を一人焼死させたことが戦端となります。
 しかし多勢に無勢。
 ランダムは衛兵の前に倒され、ご主人ランディーは引きずられていってしまいます。
 しかもランディーは意識がないわけじゃなく、その状況をなんとなく聞いているだけは聞いているというのがミソ。
 ランディー心中激昂です。

 一方パーティは、眠った全員を護るためにドルカンが、村の兵士隊長相手に必死の交渉。
 納屋への監禁は納得したものの、武器防具を手放すくらいなら戦いを選ぶというドルカンは、鎧だけは勘弁してもらい、武器は納屋の前の、こちらから見えるところに樽に入れて置いておくという折衷案で折り合いをつけます。
 このあたりの交渉は、情報戦を好物とするプレイヤーらしくさすがでした。
 で、そこに運び込まれるランディー。


 さて、そんな深夜に、お待ちかねのノール部隊奇襲。
 その頃には全員クスリも切れて目が覚めています。
 さぁみなさんどうするね? と見ていると、こんな恩知らずの村なんかほっとけという論調が主流に。
 とにかくラクダと食料を奪い、村から逃げ出そうという話になりました。
 激昂しているランディーの意見がメインとなっているのが原因でしょうけど、それは全員納得できる行動なのだろうかと、しばらくマスターとしてはなりゆきに任せます。
 逃げるまではアラインメントの範疇でも、村にとっては貴重な財産であるラクダと食料を奪うというのはさすがにどうなんだろう、おそらくグッドキャラはグッドの資格を十分失うよなぁと心中に決めておきました。


 しかしまぁ、逃げるにしてもとにかく脱出路を切り開かないことにはどうしょうもないということで、パーティはまず村の正面口から襲い掛かってくるノール部隊と衝突。
 これは数こそ多かったもののたいした苦労もなく撃破。
 と、そのとき、村の裏手で大きな火の手が。
 ノール軍団、なんと正面側はオトリで、裏手から本隊が突入してきたのでありました。
 最初に冒険者一行が助けた少女は、この前のシーンで死に掛けのランダムにキュア・ポーションを使って助けてくれています。
 この少女が「おかあさんを助けて!」と叫びます。お母さんはどうやら、ノールの本隊が襲ってきた村の裏手にいるようなのです。

 ここでパーティは議論紛糾。
 村を助けに行くべきか、見捨てるべきか。
 見捨ててラクダと食料を手に入れ、旅立つのならば今が絶好のチャンスです。
 ここは今回最大の見せ場だったと言っても過言ではないでしょう。
 それぞれの主張はまったくごもっとも。

 女の子を助けたと思ったら、恩を仇で返すこの村の仕打ち、助けるには値しない。
 そもそも脱獄囚の村だから。
 この村になにかをしてもらったわけではないのだし、助ける義理もない。
 だがあの少女と母親だけは、俺たちに警告してくれた、彼女たちだけは助けてもいいのでは?
 母親のいる家はもう無理。ノールの本隊に襲われているから、とにかく少女だけでも助けよう。
 つーかノール本隊に勝てないでしょ俺たち。
 エトセトラエトセトラ。

 セッション時間はこの時点で残り 30 分。
 この戦闘のあと、決戦を用意していたマスターとしてはそちらはすでにあきらめ、ではここで冒険者がどう行動するかでこの話の運命を決めようと、プレイヤーに宣言します。
 
 あまり議論紛糾しているようなら、村は手遅れってことにしようかな? とマスターが考え始めたそのとき、

「もういい、時間がないから私は行く!」

 と、村の中に駆け出したのは、女ダスクのマリア!
 これはアツかった。
 ここまでほとんど議論には参加しなかったマリアですが、

「まぁ、オレは意見は言わないけどね、

 まあ皆が逃げるようなら、俺このパーティから抜けるよ」


 と言い出します。
 いや、それ意見言ってるから(笑)。
 みなのアラインメント(属性)を確認してみると、グッドなのはマリアだけだったのですね。
 つまり、グッド資格剥奪の危機にあったのは、マリアひとりで、マスターがグッド奪っちゃおうかな?と思っていた矢先のこの行動はお見事でした。
 それもありますし、みなの意見がぐだぐだにおしまいの見えない感じになりつつあったところに、大きく話を動かす意見を言うこのプレイスタイル、いつもながら OTTO 氏らしい突破力だなぁと感心させられました。
 これはいいロールプレイでしたね〜。


 結局、村なんてどうでもいいけど、マリアが行くなら俺らもいくぜ〜みたいなノリが全体に形成され、全員で村裏手の戦場へ。
 シナリオでは、ここでどれくらいの死者がでるのか、冒険者達が手間取った時間によって決定されるようにできておりました。
 最後の最後、ギリギリまで議論したが、マリアの行動によってそれなりに救われる人が増えた、という判断で、村人60人中、16人が死亡といたしました。
 
 注目すべきは、ここのランディー。
 相棒のランダムを殺そうとした兵士たちをみつけだし、戦場の騒ぎのなかで掴みかかる。
 これは、ランダムの分だ! これも、ランダムの分だ! そしてこれも! ランダムのぶんだーーッ!
 と勝手にセリフをつけくわえたのは私ですが(笑)、放っておくと殺しそうな勢いの攻撃はさすがにみんなに取り押さえられておりました。
 なかなかのキレっぷり。
 いいロールでしたね〜。

 兵士がランダムを殺そうとしたというのは誤解で、兵士がランディーを傷つけずに捕らえようとしたのに反応した炎のエレメンタル・ランダムが過剰反応し、死者が出てしまったのが不幸なきっかけだったのですが、まぁそんな事情は朦朧状態のランディーにはわかりませんからね。



結末:そして、マスターも知らなかった解決へ

 ノールの襲撃はとりあえず撃退した一行。
 しかし、ほうっておけばまたノールたちは襲撃してくる。
 本隊はまだまだ40匹以上の大軍勢を維持しているらしいのですね。
 ということで、マスターは本来、ノールの拠点となっているオアシスで最終戦闘となるシナリオを用意していたのですが、この時点で残り10分を切っており、それはカットを宣言。
 さて君たちはどうする?と聞いてみました。
 もし拠点を攻略するなら、全員一致で攻撃するなら勝った事にしちゃっていいよと。
 報酬は出ないけど、ストーリー的には勝利したことにしてもいいよと提案させていただきました。

 まぁ、これが私ひとりがマスターをやっているキャンペーンならなんの問題もなく、次回拠点戦をやればいいだけなんですが、これは持ち回りなのですよね。
 次回同じメンバーが参加できるとも限らないですし、そもそも他のキャンペーンのメンバーが揃わない時を発動条件としているキャンペーンなので、次回持ち越しはやれないよなと。

 そこでパーティメンバーが出した結論は、なんと、

「村人達よ、村を捨て、

 タートスマーチに帰りなさい!」


 と呼びかけるものでした!
 最初に提唱したのはカーリー神父。
 突然男前に演説を始めたときは驚きました。
 ここのカーリー神父はかっこよかった。
 若干いつものいかがわしさはありましたが(笑)、これぞ神父様って感じでしたね!
 すばらしかった。
 最後には父ジオンに召されそうな勢いでした(笑)。


 しかし、いや〜これはまったく考えていませんでした。
 でも、みんなの言うことはごもっとも。
 このような辺鄙なところに村を維持していても、いつかは怪物たちに滅ぼされるのは明白。
 だったら意地をはってないで街に帰れと。

 ところがこれに、村人達も反発します。
 反発する理由があるのです。
 村の長老5人は、タートスマーチの三賢者によって多額の懸賞金をかけられている犯罪者です。
 その5人を突き出すようなことは絶対できないということです。
 言ってみれば彼ら村人たちは、長老たちを父として育ってきた(直接血のつながりはなくとも)子供達なのですね。
 厳しい砂漠という環境の中、強い結束によって結ばれた彼らを説得するのは骨の折れることです。
 サクサーあたりは、「時効がないのか、めんどくさいなー」とボヤいていましたが、いやまぁ、エルフとか余裕で何百年生きちゃう世界なんだし、そもそも三賢者が300年生きているわけだから、時効って概念はねーんじゃねーの?と思うのですよ。
 まぁ、懸賞金の出資者が取り下げたらその時点でおしまいでしょうけどね。

 で、また面倒な議論が勃発しそうだなぁ〜と思われたとき、それを打開したのは、他でもないその長老たち。
 5人の長老達が登場し、冒険者たちにまず非礼をわび、冒険者が言い出した提案を飲むことを宣言します。
 長老達は、自分達よりも村人達の命を優先しようと考えたのですね。


 そして、砂漠の大移動が始まります。
 冒険者達は村人達を護ろうとしますが、やはりそこは苛酷な砂漠環境。
 怪物に襲われたり、エンデュア・エレメンツの配布が間に合わない人が次々倒れてゆきます。
 当然です。
 それは冒険者達も、村人達も覚悟の上のことです。
 2d20 をプレイヤーに振ってもらい、出た目の村人が死んだことにさせていただきました。
 出た目は 18 。
 結果、21人の村人と、5人の長老をタートスマーチまで連れ帰ることに成功いたしました。

 長老は司法局に突き出し、懸賞金 5,000gp をゲット。
 長老達は別れ際、冒険者達に謎めいた言葉を残します。

「もしお前さんたちが、ワシらと同じように手が後ろにまわるようなことがあったらの、「5匹並んだの竜の彫像」 をみつけることじゃ。真ん中の竜の歯の間に、いいものを隠してある。ま、そんな場所に縁がないに越したことはないのじゃがの。おまえさんたち、皆を救ってくれて、ありがとう。わしらはとんだ罪を重ねるところじゃった。本当に、ありがとう。この通りじゃ」


 このキーワード、「5匹並んだ竜の彫像」 に関しては、私自身が次回か、その次あたりで回収する予定であります。
 持ち回りマスターのみなさん、先に使っちゃイヤ〜ヨ〜。
 いや、まぁ使ってもいいけど。<どっちだ!


 さて、ここで報酬を配分しておしまいかとおもいきや、冒険者達はさらに議論紛糾。
 どこまでキミらヒートアップするねんと(笑)。
 いや、楽しそうだからいいんだけど!

 いわく、懸賞金 5,000gp + 村から出してもらった報酬(宝石1,500gp分)を、いくらか村人達に返して、彼らの生活初期資金にしてあげないか? という意見が出てたんですね。
 これを提案したのは、ここまで村に対してあまり親身な姿勢の見えなかったサクサー。
 どうしたいきなり? と思ったのですが、秩序を重んじる彼としては、懸賞金 5,000gp は、村人たちも受け取る権利があると思ったようなのですね。
 なるほど、犯人を護送してきたのは冒険者たちだけではなく、村人もそうだったと、言われてみればそう見えなくもないわけで。
 しかしまぁ、混沌軍団はそれに猛反発。
 そんな金なんてビタ一文わたせるもんかー!と(笑)。
 ランディーを筆頭に、ドルカンがそれに賛成し、金を渡すのなら冒険者内で分配後、各自好きなだけ村人に寄付したらいいと言い出します。
 結局混沌側が意見を押し切り、というか、混沌側のドルカンが金銭管理をやっていたので秩序側から反論の機会を奪ってしまったようにも見えました。
 このあたり、時間があればもうちょっとフェアーにやれたかもですが、まぁもう時間ゼロだったしね。

 結局混沌側のランディーとドルカンは報酬を一人分確保。
 サクサーとカーリー神父はいくらか村人達に分け与えたようです。
 そして驚くべきはマリア。
 なんと全額村人達に寄付!
 あんたほんとにいい人や!!
 ということで、マスターとしてはこれらのロールプレイに答えないわけにはいかない気分になりまして、以下のサービスカットを付け加えさせていただきました。

 モンク志望のサクサーには、村人の若者達から、5人が門下生に。
 カーリー神父には、村の女性達が5人、信者に。
 そしてマリアには、村人全員からの最大の感謝の念、および5人の応援、および最初に救った少女が最大のファンに。



感想

 いや〜、第一部で時間やばくなったときはどうなるかと思いましたが、なんとか形がついてよかったです。
 というか、しばらくマスターやってないうちに時間感覚が鈍りましたかね。
 昔はもうちょっとチャキチャキ切り盛りして、けっこういいペース配分する自信があったのですが。
 まぁ、今回はちょっと盛り込みすぎたという話もありますか(笑)。


 第二部の放浪編は、マスターが考えていた通りのドタバタ劇になってくれてとても嬉しかったです。
 しかし惜しむらくはあっというまにラクダという食料を手に入れてしまったことで、もうちょっと飢餓地獄をあじわってもらいたかったというのがホンネですね〜(笑)。
 死ぬか生きるかの瀬戸際を目指したデザインだったので、案外あっさりクリアされたな〜と。
 まぁ、でもけっこうみんなのロールがそのへんを救ってくれました。
 ラクダの肉と岩塩のくだりなど最高でしたね〜。
 マスターの準備とプレイヤーの発想が、とんでもない化学反応を起こす醍醐味を味わえた、そんな瞬間でした。


 そして問題の第三部。
 簡単に善や悪で割り切れない世界、人々は生きるためには手段を選べなくなっている世界、そういうシビアな舞台を出してみたかったのですが、いい感じで冒険者の意見を紛糾させることに成功しました。
 わたし、こういうの好きなんですよね〜。
 ここで簡単なタネ明かしといきますか。


 村人は善人でも悪人でもない、普通の人たちです。
 でも、そうせざるをえないシチュエーションがあって、不信や誤解から長老達が 「やれ」 と命じれば、やるのが彼らだったりします。
 砂漠では、そういう結束がなければ生き残れないと、彼らは知っているからです。
 そういう状態をアラインメントで何というかは、わたしはD&Dに詳しくないのでよく知りません。

 過酷な環境の小さな共同体において、秩序は最高の価値を持つものだと、私は考えます。
 たとえ指導者が悪でも、共同体の皆の命のためならば、皆は秩序を重んじてしまうのではないでしょうか。
 共同体が小さければ情報統制は簡単ですから、悪の指導者は、悪ではない共同体を簡単に騙すことができるでしょう。
 村を支配しているのは村独自の秩序です。
 しかしその秩序は、外の社会では秩序に反するものとして認識されるものかもしれません。

 一応触れておきますが、今回の長老達は悪ではありません。
 ですが、元悪人もいる、元犯罪者です。
 そして、そういったアウトローの生活が長かった彼ら、熾烈な監獄生活が長かった彼らには、冒険者というのはいつ裏切るか分からない「ならず者」と映ったわけです。

 となると、答えは簡単です。
 ノールを簡単に蹴散らせるくらい強い冒険者が迷い込んできたとあれば、なにかしでかされないうちに眠り薬で無力化し、そのあとで煮るなり焼くなりすればいいと考えたわけです。
 今はノールに襲われている大変な時期ですから、それに時間と労力をかけているヒマもなかったというのが、こんな荒っぽいことをしたもうひとつの原因でもありますね。


 こんなヒドいシナリオだったわけですが、一応みなさんの同情も引きやすく、象徴となるキャラクターとして少女サハラとその母サンディを登場させたのはよかったですね。
 冒険者たちに 「この村は危険です!はやく逃げて!」 と警告する役割もできましたし、マスターが考えてなかったところで活躍してくれることとなりました。

 最もマスター的に面白かったのは、冒険者たちが、母サンディは見捨てて少女サハラだけでも助けて逃げようと言い出した場面。
 冒険者としては、数少ない知り合いになった女の子だけでも助けようという好意なのでしょう。
 しかしマスターの私としては、サハラに感情移入してカチンと来ざるをえない身勝手な考えだと受け取りました。
 サハラの身にもなってみろよと。
 その話を聞いていたサハラが、「あたし一人でおかーさんを助ける!あたしは反応セーブで18を出した女よぉおお!」 と叫んで駆け出したのは、そういう意味です。
 まぁ、わかってくれたでしょうけど。

 ちなみに 「反応セーブ18」 ってのは、火のエレメンタルのランダムを助けたときの話で、昏倒したランダムにキュア・ポーションを使ったのですが、あれ? こいつ触ると引火するじゃねーか!と、驚いて反応セーブを振ったら18が出て成功、胸を撫で下ろしたのですね(笑)。
 だから、火でつつまれた家屋に飛び込んで母親を助けに行っちゃったというわけです。
 その後を追うように、マリアが駆け出したって感じになるわけで、このあたり、ロールプレイがとても楽しかったですね〜。
 若干コミカルにメタ・ゲームなセリフも混ぜつつ、シリアス風味を薄めたり添加したりするのが私の世界かもしれませんね。


 さてもさても、みなさんそれぞれ印象的な見せ場が出た、いいセッションでした。
 ダンジョンハック中心、戦闘中心のセッションもいいですが、たまにはこういう意見をぶつけ合わす話も楽しいのではないでしょうか。
 まぁ、私の血の中のナイトメア・ハンターがそうさせたシナリオみたいなとこはありましたが(笑)。
 パーティメンバーの性格も明確にさせることができましたし、まぁおかげでパーティ分裂の萌芽も植えつけてしまった感もありますが(爆)。
 まぁそういうのは今後乗り越えていったりして、より結束を固めて行ったりするドラマもあったりなかったり?
 持ち回りなんで、そのへんは運を天に、ですね。

 そんな感じで、私としては用意した仕掛けがほぼ全発動したぜヒャッハーな実に楽しいセッションでありました。
 盛り上げてくれたみなさん、ありがとーう!
 まぁ次回はきっともっと素直な話になると思うんで、今度みたいなことにはならんと思うので安心しておいてください(笑)。
 いや、まぁどうせ私が作る話なんでどうなるかは分かりませんがね!(笑)


 あと、恥ずかしながら、別エントリーにて今回のシナリオを公開いたします。
 どうしてこうなった!? って感じで読むと面白いかも?
 いや、知らんけど(笑)。

 ではまた!



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