2009年11月11日

ONE PIECE(ワンピース)感想 第563話 “心臓一つ 人間一人”

 週刊少年ジャンプ50号掲載分の感想です。

【コミック派ネタバレ注意!】



 白ひげ、刺される。
 その衝撃が世界を走る。

 マルコが血相変えて飛び込んできて、刺したスクアードに掴みかかりますが、白ひげはマルコを制止し冷静に事情を聞きます。
 どうも、スクアードは赤犬によって騙され、すっかり白ひげに自分達が売られたと思い込まされてしまった様子。
 白ひげは傘下の43人の船長の首をさしだす代わりにエースを助けようとしているとか、なんともありえない話ですが、事実がそれを裏付けてしまっています。
 現に攻撃をされているのは傘下の船長たちの部隊ばかりだったんですね〜。
 そしてさらに悪いことが重なるもので、このスクアードは、以前ゴールド・ロジャーに仲間達を全滅させられた男。
 この日までエースがロジャーの息子だとは露知らず、この土壇場になって知ったとあっては、それはたしかに心揺さぶられることでしょう。
 この一連の流れが、すべてセンゴク大元帥の作戦だったのでしょうか。
 騙しに弱そうな者を選別し、離反を誘い、それを信じられるよう戦場を作り出し、そしてエースがロジャーの隠し種であることをまず宣言してみせる。
 これらのパーツがすべてセンゴクの計算によってデザインされ、組み立てられていたのだとしたら、まさに恐るべし、ですね〜。
 
 奇襲には成功したものの、そこから後はずっと武力にものを言わせて正攻法で攻め立て続けているばかりの白ひげ軍団に比べ、海軍側のなんと手段を選ばないことか。
 この日のために準備万端整えまくってきたって感じがします。
 たしかに、エースの公開処刑を発表してこの戦いを呼んだのは海軍側ですからね。
 このくらい用意してきて当然でしたか。
 しかし、やはり恐るべし。


 そして、青雉によってバギー船長があっけなく凍結。
 ありゃ〜残念。
 バギーショー面白かったのに。
 ここまでか。
 まぁ、バギー船長はたとえ凍らされてバラバラにされたところでへっちゃらでしょうけど(笑)。
 最後まで陽気に活躍して欲しかったものです。
 あ、もしかしてこのあと赤犬の攻撃の流れ弾を受けて「アチャチャチャチャー!」とか叫びながら復活するのでしょうか(笑)。
 それはそれでヨシ。


 続いてついに 「包囲壁」 が作動。
 本格的に白ひげ包囲網が完成されてしまいそうです。
 この後どのような作戦が発動するのか、センゴクの魔の姦計はまだまだ奥がありそう。
 おそるべし、センゴク。


 一方、クロコダイル、吼える。

「みっともねェじゃねェか!!! “白ひげ”ェ!!!

 おれはそんな“弱ェ男”に敗けたつもりはねェぞ!!!」


 熱いなぁクロコ(笑)。
 相手が白ひげだと、あのニヒルでクールなクロコが、熱血の若者に見えてくるから面白い。
 いや、実際そうなのかもですね。
 クロコダイルは、白ひげに敗北するまではそういう希望に満ちた熱血漢だったのかもしれません。
 だからこそ、その自分を負かした男が、こんな醜態をさらすことだけは許せないのでしょう。
 わかるなぁ〜。
 クロコダイルにとっては、白ひげはいつまでも最強であってくれなければならないわけです。
 でないと、その男に敗れて自分を折ってしまった自分が、壊れてしまうということなんでしょうね〜。


 白ひげ、裏切られてなおスクアードを抱きとめる。

「バカ息子を

 ――それでも愛そう…」


 裏切りを許し、騙されてしまったことを許し、すべてを抱擁してくれる、なんてでっかいオヤジさんだ。
 そして、

「仲良くやんな…

 エースだけが特別じゃねェ…

 みんなおれの 家族だぜ…」


 うおお。
 熱い。
 熱いな白ひげ!
 エースだから助けに来たんじゃないぞと。
 誰がつかまったってこうするんだぞと。
 それが家族ってもんだぜと。
 かっこいい。
 かっこいいなぁ白ひげ!

 ふたたび地震人間の力を解放し、今度は氷の壁を撤去する白ひげ。
 そして叫ぶ。

「海賊なら

 信じるものはてめェで決めろォ!!!!」


 退路を開いてくれたことで誤解が解けたか、それとも白ひげの叫びに目が覚めたか、海賊達にはびこりつつあった不穏な空気はウソのように晴れてゆきました。
 さすが白ひげ。
 センゴクの狡猾な呪縛を、男意気の勢いでやぶってしまいました。

 そして白ひげの心の中には、ある思いが…


(“弱ェ男か… 勝手な事言いやがって…

 勘弁しろよワニ小僧…!!

 おれだっておめェ… 心臓一つの人間一人

 悪魔だの怪物だのと言われようとも…

 いつまでも“最強”じゃいられねェってんだよ……!!!

 若ェ命をたった一つ未来につなげりゃ

 お役御免でいいだろう……!?)



 白ひげの、死の覚悟が決まりました。
 というか、その覚悟で乗り込んできたものが、その瞬間を見出したと言うべきでしょうか。
 いかな最強といえども、一人の人間には変わりなく、その命にも限りがある。
 その命尽きるとき、かわりに一人の若者の命を救えるのなら、こんなに冥利に尽きる事はない。
 “世代交代”、ですね〜。
 己の命運尽きる“時”、“場所”を知り、未来に受け継がれてゆくバトンを、己の認めた者にタッチできることの喜び。
 こんなに嬉しい事はないでしょう。

 白ひげ、ついに参戦です。
 これは、最強の男がついに参戦するというだけの話ではないですよね。
 世代交代のために命を燃やし尽くす、まさに壮絶極まりない特攻となることでしょう。
 死に場所をみつけた白ひげ、果たしてどれほどの凄まじい威力を見せてくれるのでしょうか。
 そしてそれを迎え撃つ海軍、どうやってこの白ひげを食い止めようとするのでしょうか。
 ついに、最終ラウンドのゴングが打ち鳴らされたって感じです。


 悲壮ですね〜。
 白ひげの死と、そして海軍、海賊側の痛み分けを予想していた私ですが、これはどうも海軍側の勝利が近づいてきたような気がします。
 世界放送があの場面で切れてしまったのもその流れな気がするんですよね。
 あの後、テレビが復活すると既に海軍側が勝利していて、まさに勝てば官軍。
 あとは宣伝でどうとでも言えるという感じで。
 はたしてこのあと、白ひげはどこまで戦局を引っくり返せるのでしょうか。
 つづきが早く読みたい!
 って思ったら、あちゃ〜、来週はまた休載ですか〜。
 劇場版の仕事のほうはもう終わってるんじゃないかと思うんですが、もしかして今度は次の映画ですかね?
 尾田先生、映画にやみつきになっちゃってたりして(笑)。
 休載は残念だけど、まぁ遊んでるわけじゃないんだから、ですよね。
 うし、再来週をたのしみにしてますぜー。



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