2009年10月12日

週刊少年ジャンプ46号感想 後編

 それでは後半戦。




 後半の感想は、

・保健室の死神
・サイレン
・ぬら孫
・リリエンタール
・バクマン

 の5本でお送りいたします。



保健室の死神

 今回は、引っ込み思案であがり症の女の子、花巻さんがメイン。
 藤に告白しようというのか、このあたりはボカされているので実は違うかもしれないのですが、一生懸命アタックしようとするたびにどうしても踏み出せない姿がなかなかかわいい。
 作者が女性だからなのか、なんだか身近なごく普通の女の子らしい感じが出ていてとってもいいですね。
 親近感がわいてきます。
 脳内会議の様子とか、妙にツボでした(笑)。

 そして、そんな花巻さんに迫る病魔。
 それは、なんとキラークイーン・バイツァ・ダスト!!(爆)
 時は繰り返す!!
 いやいやいやいや、この不条理さ、奇妙的感覚、実に面白い。
 周りの人はまったくのロボット状態で、この異常事態に気づいているのは花巻さん自身と藤くんだけ。
 肝心のハデス先生まで操り人形状態です。
 さぁ、この状況でどうやって病魔とたたかうのでしょうか。
 登場人物も魅力的ですし、事件もかなりキテレツでいい雰囲気。
 これはいい話を持ってきましたね〜。
 ここからどう話を持っていくのか。
 来週がとても楽しみです。



PSYREN−サイレン−

 別エントリーにて。



ぬらりひょんの孫

 ゆら、つららと魅力的なヒロイン候補に加え、さらに過去編とはいえ珱姫、そして羽衣狐さまという超強力なライバルまで登場して、いよいよ熾烈を極めるヒロイン戦線。
 本来の正ヒロインだったはずが、現在ではほとんど存在感の薄れてしまったカナちゃんですが、やっぱ妖怪に襲われたりすると光りますね〜。
 ふりむきざまの大きな目に現れた恐怖。
 この場面、よかったです。

 そして、今週の見所は、何と言っても二大ヒロイン、タッグ初結成!
 ゆら&つららが、敵同士とわかっていながらも力を合わせるかっこよさ。
 いや〜いいですね〜。

「妖怪!」

「陰陽師娘!」


 なんて険悪に呼び合いながらも、これ、水泡銃(ゆらMAX)をつららが凍らせるという連携プレイになっているんですよね。

 また今週は、ゆらさんの決死の覚悟と、ゆらさんにその覚悟をもたせるきっかけになった義兄・秋房の 『裏切り』 の対比がよかったですね。
 まぁこれは裏切りというか、洗脳かもしれませんけど。
 それにしてもゆらさんのショックやいかばかりか。
 義兄相手に思うようにも戦えず、ピンチ!というところに、我らがリクオ船団到着!という流れでしょうか。

 しかし、清十字団はこれからどうするんでしょうか。
 彼らにもどこか活躍どころが欲しいですね。



賢い犬リリエンタール

 今回はあの黒服軍団がふたたび登場。
 いいですね〜。
 シリアスさは隠し味程度に、銃を取り上げられるととたんに頼りなくなる黒服のヘタレ加減がいい味出しまくってます。
 組織に入った理由もいいじゃないですか。
 銃を撃ちたいからじゃなくって、「銃を持ちたくて組織に入った」 んです。単に(笑)。
 悪い奴じゃないんですよね、きっとこいつ。
 スーパー宇宙猫が襲われそうになると、とっさに抱いてかばってたり。
 根はすごくいいヤツ、あるいはかなりお人好しな感じがします。
 ただ単にオバカなんですよ、たぶん。
 なんか、ヘキサゴンに出てくるアイドルたちと同じ匂いがします(笑)。
 
 悪の組織も、これは楽しい。
 温泉旅館の地下がアジトで、温泉に入りながらライバルチームとかけひきとは、風情があるというか間が抜けているというか(笑)。
 なんか特異な生活臭なのか、それとも突飛すぎるのか、逆にわけがわからんですな、このセンスは。
 そのくせ組織員がみんなけっこう常識人というか、サラリーマン的な身近さなのが、また楽しい。
 中間管理職っぽいシュバインさんの措置も理にかなった冷静さだし、ライバルチームとのいざこざもいたって日常的ななごやかさ。
 いかにもな悪のオドロオドロさをまったく出さないのがリリエンタールらしいですね。
 めだかボックスじゃありませんが、この世界はほんとに暖かい性善説の世界って感じがします。
 うん、ほんわかムードだ。

 そして、今回の不思議現象はお絵かきから飛び出た“スーパーうちゅうねこ”vs.“血も涙もない虎”
 てつことリリエンタールの張り合いに合わせて次々変貌してゆく落書きたちにゲラゲラ爆笑。
 またこの落書きたちがいい味出しまくってる。

 ところで、今回の不思議現象って、発端は黒服でも、モチーフはリリエンタールとてつこが作ったものなんですね。
 これは、黒服が想像したのが 「変な事が起こるかも」 と、具体的な中身がなかったせいですかね?
 だから変な事の中身は、適当にリリエンタールが目の前のものを流用してしまったとか、そういうことなんでしょうか。
 またちょっと能力の秘密が明かされたような、それとも謎はちょっと深まったような、そんな感じですね。

 そんなこんなで今度も失敗した黒服ですが、でも結局スーパーうちゅうねこは消えずにアジトに連れ帰れたんですから、これ、実はお手柄なんじゃないでしょうか(笑)。



バクマン。

 実も蓋もない新妻エイジの採点に爆笑。
 評価した二作品以外、クソミソもいいとこじゃないかいなと(笑)。
 このあたり、やっぱり漫画の神ですな〜。
 妥協とか飾るとか、そういうの一切ナシ。
 漫画に嘘はつかないのです。
 すばらしい。

 そしてまた、新妻エイジの口から気になる言葉が。

「ヒイキしてません

 本当に面白いんです 僕にだけかもしれませんケド

 亜城木先生は主人公に自己投影しないですから

 他の人はキャラが弱いとか冷めてるとか

 心がないとか言うかもしれませんケド」


 これは気になりますね〜。
 自己投影しない、つまり作者が感情移入しないで描いているから面白いとは、どういうことなんでしょうか。

 同じく今回は服部さんも亜城木コンビについて言及してましたね。

「何かひとつ足りない気もするんです 〜(中略)〜

 何ていうか

 これだけ描けてしまうから余計思うのかもしれませんが

 小手先で描いてるとでもいうのか…」


 これは、私は亜城木コンビの、漫画の世界や人物、メッセージに執着していない所、感情移入していない所が理由なのではないかと思ったのですが、新妻先生にかかれば、むしろそこが面白いのだというわけですか。
 ふむ〜。
 この世界では、新妻神の言うことは絶対ですから、たぶんそうなのでしょう。
 では、服部さんの言う足りないものって、いったいなんなのでしょうね。
 これは気になりますわ〜。

 あと、あの石沢の再登場には笑いましたが、それとは別に気になるのは、トレジャー賞で亜城木とともにいいところまで行った静河流(しずか りゅう)ですね。
 サイシューと同じ18歳でおなじ埼玉ですから、偶然同じ大学ってことは十分ありえそうです。
 偶然というか、この場合通学しながら漫画を描くならやっぱりここしかなかろうという、必然みたいなものでしょうし。
 またまたクセのあるライバルの登場でしょうか。

 そしてまた、連載会議。
 編集長の出した結論は、なんとまたも異例の措置。
 二本両方読切掲載で、アンケート結果のよいほうで連載ネームを作るという、前代未聞の企画が発動です。
 なるほど、これならサイシューも港浦さんも、納得できる、これ以上ない公平な判定でしょう。
 いやいや面白い。
 よくまぁ毎度毎度目を引くオドロキの事態を巻き起こしてくれるものです。

 さぁしかし、ここはさすがに奇をてらった展開はないでしょう。
 亜城木らしいのはやっぱりシリアスと、読者だってわかるはずですよ。
 でも、ここでギャグのネームにつぎ込んだ労力も、無駄にはなってないと思うんですよね。
 ギャグの描写力の面で、きっとプラスになって、相乗効果でシリアスの底上げにもなるんじゃないかと思うんですよ。
 雨降って地固まる。
 港浦さんとのイザコザも、終わってみればお互いプラスになれたよねってまとまってくれたらいいですね。
 このままギクシャクしたままじゃ、ろくな連載になりませんし、かといって担当替えというのも妙な雰囲気になりますし。
 


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posted by BOSS at 23:39| Comment(4) | TrackBack(0) | ジャンプ感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>新妻神の言うことは絶対ですから、たぶんそうなのでしょう

そうではないと思います。
漫画家や作家から見た作品の感想と
編集としての立場から見た感想は違うものです。
(トレジャーなどの賞の時に漫画家と編集でまったく違う評価が出るのは毎度のことです)

エイジは漫画家として、その作品が面白いかどうか評価しますが
編集は商品としてその漫画の価値を見極めます。
つまりジャンプの読者層が面白いと感じ、売れるかどうかはまったく別の問題ってことですね。
キャラに自己投影、つまりメアリー・スーを使わない作品はそれ独特の面白さがあると思います。それをエイジは指摘しているわけですが、週刊少年ジャンプでそういった視点の、いわば冷めた目線での作品はキャラが弱く見え、あまり人気は出にくいんじゃないでしょうか。

あと、服部が感じているのはそれそのものではなく、作家として自分の漫画に思い入れのないサイシューの立ち様、つまり問題の原点ではないでしょうか。つまり自己投影しないのは結果論であって問題点そのものではない、と。
Posted by 青髭 at 2009年10月13日 00:05
質問です。今週はなぜ、「トリコ」の感想が書かれていないのですか?
「つまらないから」と言うのであれば、その旨を書いて下さい。
もしも書き忘れたのであれば、すぐに書き足して下さい。
いずれにしても、私の好きな「トリコ」と「バクマン。」はいつも
感想の後編で扱われるので、「トリコ」と「バクマン。」の感想は
通常、水曜日にならないと読めないのがつらいです……。
(火曜日はあなたが個人的に気に入っている作品の感想だけですから。)
Posted by 「トリコ」と「バクマン。」のファン at 2009年10月13日 01:20

記事の内容を強制する権限はあなたにはありませんよ。
このブログはあなたのためにあるブログではないんです。
Posted by 099 at 2009年10月13日 20:54
>青髭さん

 おっしゃるとおり、作家と編集の視点は違うというのは、バクマン作中でも指摘されている通りですよね。
 ただエイジの視点は、一般漫画家ともちょっと違うような気がするんですよ。
 彼の場合は、《好敵手を見る視点》のように私には見えます。

 あと、彼の鋭い眼力は、別の面でも普通の漫画家の範疇を超えているところがあると思うんですよね。
 例の、金未来杯で亜城木、福田、中井が戦った時、その結果を完璧に予想して見せたのが新妻エイジだったのは凄く印象的でした。
 だもんだから、ちょっと買いかぶりすぎちゃったかもしれませんが、ただまぁ新妻エイジについてはまだまだ謎めいたところがいっぱいありますし、これからも彼の言うことはドキリとさせるような真実をとらえくる系の見せ方をしてくるんじゃないのかな〜と、そう私は思っております。
 エイジの慧眼には、我々には見えない未来の亜城木の姿が見えているのではないかと……なんて、ちょっと期待しすぎですかね(笑)。

 ただ今回エイジは、編集会議に初めて出席して、最後にはめずらしく謙虚な姿勢を示していたので、これは自分にも及ばない世界なのだと改めて思ったかもしれませんね。
 
>つまり自己投影しないのは結果論であって問題点そのものではない、と。

 おおー、その解釈いいですね〜。
 なんかすごくスッキリ腑に落ちました。
 

>「トリコ」と「バクマン。」のファンさん

 ご質問にお答えいたします。
 私のジャンプ感想は全ての作品に言及するわけではありません。
 また、とりわけ別エントリーとしているワンピとサイレン以外の作品については、毎週感想を書くという決まりも設けておりません。
 その週自分がこれは書きたい!と思ったものをチョイスし、その結果、自分が納得できる感想が書けたものだけがアップされる仕組みとなっております。
 今回のトリコに関しては、残念ながら後者のところでひっかかってしまいました。
 今週もトリコはかなり楽しく読めましたし、感想も書きたいと思ったのですが、実際感想を書いてみて、その文章にまったく納得がいかなかったもので、結局削除。アップいたしませんでした。
 けっして今週のトリコが楽しくなかったわけでも、つまらなかったわけでもありません。

 「つまらないと感じたものは感想を書かない」と、以前私が言及したことで混乱を招いたのかもしれませんね。

 あれは、ネガティブな感情を抱いた場合、多くの人はそれをブログで吐き出そうとする傾向があるようだが、私はそれをしないという宣言のようなものです。

 「感想を書いてないもの」イコール「つまらない」わけではありません。
 時間的事情とか私の文章力のなさとか、いろいろとあって、最低限、これならみなさんにお見せしてもいいかなと私が納得できるものだけをアップさせていただいている次第です。

 作品によってもいろいろあります。
 銀魂のように、ボケとツッコミの応酬が高レベルの時には、いかに面白いときでも感想のツッコミが作中の二番煎じにならざるをえず、どうにも書き難くって断念することが多いのです。
 あとは、To LOVEるとか、どうやっても私のエロトークが止まらなくなることが一目瞭然だった作品ですから、自主規制の名目で感想は断念しておりました。
 まぁ、理由はいろいろです。
 一概に感想がないからといって「私がダメだと思っている」わけではありません。
 毎週楽しみにしていただいていることは本当に嬉しいのですが、まぁそういう事情もありますので、ご理解いただけると助かります。

 あと、感想の掲載順ですが、これは書く方読む方双方の利便性と、作品への公平さを考え、完全に掲載順とさせていただいております。
 トリコの掲載順が上がれば当然感想の前編で扱います。

 まぁそういうルールで書いておりますもので、特別扱いのリクエストにはお答えいたしかねますのでご理解ご寛恕のほど、よろしくお願いいたします。
Posted by BOSS at 2009年10月13日 23:33
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