黒竜戦役も終結し、人々はまた、新たな運命に向かって歩みだす。
アニメ版グイン・サーガ最終章。
その時グインの前に最強の敵が現れる!
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【ネタバレ注意!(原作ネタバレは避けています)】
あらすじ
剣(つるぎ)と剣(つるぎ)が火花を散らし、己(おのれ)を賭けた舞踏を刻む
栄華(えいが)の時代は遠く過ぎ去り、伝承として継がれゆく
悠久(ゆうきゅう)の時の流れが語りしは…
満天の星空の下、一人草原に寝転ぶイシュトヴァーンは王になるため何が必要か気付く。スカールはアルゴスへ戻ると1万8千の騎馬の民と共に去ったが、ナリスは彼が目指すのは謎に満ちた土地、ノスフェラスではと直感する。一方モンゴールを裏切ったクムではタリオ大公が捕虜アムネリスに「クムの傀儡となれ」と迫る。そしてアムネリスは、第二王子、タル・サンと第三王子タリクの視線が自分に注がれているのを感じていた。(公式ページより)
■カメロンかっけえ
おおお、でましたかカメロン!
正しくは先週顔だけ登場してましたが、やっと正式にお披露目。
お待ちしておりましたよ〜。
沿海州の快男児。
冒険提督カメロンさんですよ〜。
本来ならヴァーレンの沿海州会議の裏で暗躍するライゴール評議長アンダヌスの悪事を暴くため、スパイ活動に奔走し、アンダヌス・ザ・ブッチャー・デギン・ザビ公王と丁々発止の腹の探りあいをするという渋い活躍で僕らのハートをがっしと鷲づかみしてくれたカメロンさんなのですが、その大活躍のエピソードが総カットされちゃったのはとても残念でありました。
しかし今回は、あのアルド・ナリスに一歩も引けをとらないトボケっぷり!
お見事!
あのアルド・ナリスにして、
「食えない男だね」
なんて言わせたんですから痛快じゃないですか。
尺の都合でこれまでカットされていたカメロンの魅力を、一気に説明するにはベストなシーンだったのではないでしょうか。
しかし、ここで大塚明夫さんを持ってきますか(笑)。
いや〜そりゃかっこよくって当たり前!
大人の渋さ、そこはかとない男の色気がムンムンです。
つか、私の知る限り誰もが大塚明夫さんこそがグインだろうと言っていたのですが、こうなってみるとこれはこれですばらしいカメロン提督ですね。
つか、順主役級とはいえ主役級ではないカメロンさんに大塚さんって、なんて豪勢なんでしょう(笑)。
こりゃ、外伝でヴァーレン会議編をアニメ化してくれないと!(笑)
■虜囚のアムネリス
アムネリス、クムの大公タリオ相手に一歩も引かず、むしろ自分の身柄を脅迫材料として立派に交渉してのけてくれました。
その胆力、なかなか。
ナリスだったらどうするだろうと、そう考えての、一種の開き直りというかなんというか(笑)。
ひさびさにかっこいい公女将軍の顔が覗かれましたね。
つか、グインに嘲笑われた表面だけの、威張り散らすだけの公女将軍ではなく、しっかと腹の座ったこの気の強さ。
こういうのはいいですね〜。
このアムネリスは、ルードの森に飛ばされた当時のリンダと、若干重なるところがあるような気がします。
多少無理でも、絶望せず、気を張って、誇りひとつを大切に、明日の希望を捨てずにがむしゃらに頑張る女性。
見ていてちょっと胸のすくような思いがします。
今のアムネリスだったら、たぶんグインは笑わないんでしょうね。
まぁあの時のグインの嘲笑は戦術のひとつでしたが、半分は本当のところだったでしょうから。
このアムネリスだったら、グインは意外と紳士に守ってくれるのかもしれません。
もしリンダがモンゴールの公女で、アムネリスがパロの姫様だったら、いったいどんなドラマになってたんでしょうね。
ひょっとすると、グインがアムネリスの騎士になってたりして。
なんかそんな“if”も考えてしまいました。
■グイン VS. シド!
そこはカナン帝国の遺跡。
リンダとレムスはまんまとシドの罠にはまり、大ピンチ。
そこにお決まりのように間に合うグイン、よっ大統領!
そしてシドの口から語られる、グインの驚くべき正体。
それは、3000年以上前にカナン帝国を滅ぼし、そして今またリンダとレムスを災厄の運命に誘った、「この世の悪の根源」「邪悪な魂の塊」 なのだと。
これについては原作派の私は多くを語らないほうがいいと思うので華麗にスルーするとして、それよりもなによりも、グインの返答が実に痛快!
「俺は、これまでも自分の信ずる道を歩んできた
そして、これからも歩んで行くだろう。
お前のような者の出る幕ではない」
グイン、自分探しの旅のひとつの結論が、とうとうここに出ましたね〜。
シドは、正体はともあれ、役割的には悪魔のささやきをする邪魔者だったわけですね。
それに対してグインが答えることで、グインは 「自分」 というものにひとつの踏ん切りをつけたわけです。
自分が何者なのかは、探すものではない。
それは自分が決める事なのだと。
自分とは何者なのか。
それは人が人である以上、誰でもが持っている原初的な疑問なのかもしれません。
だから、私たちはグインに不思議な共感を持ってグイン・サーガに惹かれるのではないでしょうか。
少なくとも、それはひとつの大きな魅力だと思います。
そしてこのグインのひとつの結論は、私達への力強いメッセージでもあるんですよね。
己が何者なのかは、探さなくてもよい。
信ずる道をただゆけば、それがおのずと己であることだと。
ただまぁ、その 「信ずる道」 ってのが一番難しいのかもしれないんですけどね(笑)。
だからグインは凄いんですよ。
「信ずる道」ってのを、ちゃ〜んと胸に持っているんですから。
だからこんなに頼れる男なんですよね〜。
原作にはない完全オリジナルなシーンなのに、なんででしょう、凄く「これぞグイン!」と感じさせてくれるとてもいいシーンでした。
さぁ、舌戦も終わり、いよいよ始まる大決戦!
今週はこのアクションに尽きますね〜。
ひさびさにグインの強さ、いちいちポーズを決めたときのかっこよさに惚れ惚れとしました。
シドの驚愕のパワーに吹っ飛ばされるときも、実に美しい飛ばされ方。
飛ばされつつもズササーーッと踏みとどまる踏ん張り方の躍動感。
煙幕攻撃からの奇襲を使ったかと思えば、急に豹頭流剣術!って感じに剣を構えて正統攻撃。
そして最後は死なばもろとも!と、白い光に包まれながらの特攻突き!
パワー、巧妙さ、意外さ、色んな要素の詰まった実に見栄えのするアクションでした。
さすが若林監督。
そうそう、ぼくらはこういうのが観たかったんだ!と、納得の出来栄えです。
これと比べれば、キタイの暗殺者たちなんて前フリにしか過ぎなかったわけですね〜。
いやいや驚き。
第1話のフォレスト・ファイアー・パンチや、第2話の大灰色猿相手の決闘、そしてマルス伯爵相手の勝負以来、ひっさびさにグインの相手に不足ナシ!って感じの大迫力のバトルでした。
そして最後は、カナン帝国の遺跡の崩落とともに全ては決着。
謎の声がグインを北へ導き、そしてこれまで何度か見た光の玉が虚空へと飛び立つ謎現象。
こんな展開は原作にはまったくなかったのですが、これまでの流れをしっかり踏襲した、まさに原作にあってもまったく不思議ではない流れなので、原作ファンもおそらく多くの人が納得の〆でしょう。
ついでにシドが、今わの際に謎の人物“ヤンダル=ゾッグ”の名前を口にして、しっかり数十巻先の伏線を張ってしまう親切さ(笑)。
いやいや、原作派は嬉しいけど、これじゃアニメオンリー派は今回の26話だけじゃチンプンカンプンですって(笑)。
■イシュトヴァーン登場!
そして、おなじみ 「やれやれだぜ」 のキメ台詞とともに、われらがイシュトヴァーンが登場!
おおー、ここで合流っすか。
王になるために必要なものとは何かひらめいたらしきイシュトヴァーン。
ここからの彼の動向に注目ですね〜。
しかし、三年たったらって言って別れておいて、イシュトはもうリンダに顔を合わせちゃうのかな?
いやいや、それはさすがにないか(笑)。
あ、ということは監督さん、続編は作りたいけど外伝の 『イリスの石』 あたりはすっ飛ばす算段ですな?
本来イシュトとグインは 『イリスの石』 で再会するんですが、まぁそれ以外は本編にほとんど関係のない話ですし、カットしても問題はないでしょう。
雰囲気バリバリのいいエピソードで、まぁあのへんの外伝群は大好きなんですが、ま、先に話を進めたほうがいいのは確かでしょうから、これはいい措置なんでしょうね〜。
さぁ、残すはいよいよあと1話。
どんな〆方をしてくれるのか、感動のフィナーレに期待です。
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個人的にグインは年齢不詳なので堀内さんがちょうどよかったと思います。
もし大塚さんがやってたら、それはそれで豪快で渋くてカッコイイかもしれないけど、ちょっとこのグインにはなってなかっただろうな〜と。