感想が遅れました。
さっそくですが、ちゃちゃっと書いちゃいましょ〜。
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【ネタバレ注意!(原作ネタバレは避けています)】
あらすじ
数奇(すうき)なる運命(うんめい)の導く先に、全てを見通す一つ星
たとえ歩みし道が違えども、心は常に共にある
光り瞬(またた)くこの空の下(した)…
三万のパロ軍勢はクリスタル奪還後、モンゴールを陥落させるべく、トーラスを目指していた。そんなある夜、イシュトヴァーンは尊敬するアルド・ナリスがリンダを妻にすると決めていることを知り衝撃を受ける。そして今の自分が何をとってもナリスに太刀打ちできないことを知る彼は一人誓う。自分が愛するリンダを手にいれる方法はただ一つ、他国の王としてパロを征服し、ナリスの王妃だとしても力づくで奪うことだと。
■惹かれあう二人、そして…
これほど生まれ育った境遇が違うというのに、まるで魂が吸い付け合うように打ち解けあい、急激に接近して行ったイシュトヴァーンとアルド・ナリス。
ここ、原作読んでいるときめちゃめちゃドキドキしましたよ。
当時私は圧倒的イシュト派で、完全に格上のナリス相手にイシュトが気圧されないか、口先三寸で騙されないか、すごく心配してたんですね。
だって、“ミアイル”に、“カースロン”ですもん。
ところがどっこい、どうですか。
まるで恋人同士のように惹かれあってしまったふたり。
いや〜びっくりですわ。
しかしそれもそのはず、彼らは同じ種類の人間だったんですね。
野望という呪いにかかった人間だったのです。
イシュトも、ナリスも、自分の思いを、誰にも話したことがないほど深い部分まであけっぴろげに話してしまって、お互い初めて会う 『共鳴しあうタイプ』 に興奮しているのかもしれませんね。
ところが、ナリスが 「リンダは自分と結婚するさだめにある」 というようなことを言った事からイシュトは迷うことに。
自分が王になろうと画策している間に、ナリスは簡単にリンダを娶ってしまうだろう。
こんなところでグズグズしていていいのか。
これまでのイシュトなら、誰かにそうそう簡単に負けるなんて考えもしなかったかもしれません。
ナリスとリンダがいいなずけであるというようなことは聞いていたはずですが、これまではそんな話、どうせ貴族さまのお約束ってやつで、どうにでもひっくりかえせるはずだとタカをくくっていたのではないでしょうか。
ナリスという男にだって、俺は勝てるはずだと考えていたフシがあります。
ですが、今は違います。
自分が、血でも、権力でも、学識でも、名声でも話術でも、そして顔(笑)でも、すべてにおいてまるっと敵わないナリスという存在を知ってしまったのです。
これはのうのうとはしていられません。
イシュト、出奔の決意。
「俺は魔戦士イシュトヴァーン
リンダが欲しけりゃ、力ずくで奪ってやる!
たとえその時、お前がナリスの王妃だったとしても
ナリスを殺し、お前をその手で抱きしめてやる!」
ジャキーン!(岩切断!)
「行くんだ。行け。自分の運命を探しに!
それはきっとお前をどこかで待っている!」
いや〜シビレました!
イシュト一世一代の大決心。
目前に迫る聖騎士侯の地位、アルド・ナリス親衛隊の地位を棒に捨て、なんとナリスを殺してでも!という決意を胸に再出発です。
燃えるわこれは。
ジャキーンって岩も断ち切っちゃいましたが、このイシュトのほとばしる炎のような気迫の現われと思えば、岩だって紙みたいなもんでしょう。
イシュトヴァーン、これまでで一番カッコいいシーンだと思いましたよ。
求めて、餓えて、満足を知らず、ひたすら 「俺はきっとこうではない」 「どこかに俺の本当の居場所があるはずだ!」 というジリジリした想いをかかえ、爆発する時を待っている。
これでこそイシュトだと思います。
王になれないのならば、悪魔ドールにだって魂を売ってやる。
この言葉は嘘じゃないんですよね〜。
しかし、イシュト出奔の報を聞き(つーか予測まですっかよナリスw)、いつもにもあらず心揺れているナリス、いいですね。
それほどまでにイシュトとの絆は、ナリスにとって特別だったんですね。
ちょいとだけ原作ネタバレしちゃいますが、馬上でナリスとイシュトが会話しているシーン(だったと思います)で、ナリスはイシュトのことを「ディーン」と呼び間違っているんですね。
ディーン、そう、ナリスの弟、吟遊詩人のマリウスです。
ナリスは、やっぱり寂しいんですよね。
完璧超人でありながら、ちょっとした拍子でそんな弱い一面が出てしまう。そんなナリスが私は好きです。
いつも嘘をついてばかりで、どれが本性なんだかわかりにくいナリスですが、そういうところだけは本当だと思うんですよね〜。
■グインも出発!
アニメ・オリジナル展開のグインVS.暗殺者。
最終戦は、なんとレムスを人質にとってのモグラ奇襲作戦。
これはこのままいけばグインも負けていたかもしれませんね〜。
しかし、暗殺者もびっくり。
すっかり戦力外のギャラリーだと信じていた子猿が、暗殺者もびっくりの吹き矢の腕前を見せて作戦崩壊。
グインが捨てていた大剣を取り戻し、二人の暗殺者を切り捨てるには十分な時間が生まれたのでした。
いや〜まさかスニが大活躍するとは(笑)。
最近出番がなかっただけに、スニ、えがったですなぁ^^
しかしまさか、暗殺者返り討ちの展開から、なんとグインの正体を知るらしい暗殺者元締め、シドを訪れるためにモンゴールに話を持っていくとは。
これは面白いですね〜。
原作とは若干異なる展開ですが、結果的にはおそらく原作どおりの流れとなるはずですし、こっちのほうがすごくスムーズです。
ヴラド大公の命令をそっちのけでレムス・リンダには目もくれず、グインを付けねらう暗殺者ってのはどーなんだ?とは思いますが、これはおそらく確信犯。
シドは、こうなってくるとただのヴラド大公子飼いの小姓じゃないですね〜。
ヤツめがいったい何者なのか、グインのいったい何を知っているのか、次回トーラスでの決戦が楽しみです。
うん、これは綺麗ですね。
パロ、モンゴールの決戦のさなか、グインもその戦いの渦中に身を投じるわけでしょ?
この当時、原作では歴史の流れの中心からは程遠いところをぐるぐるするグインですが、これならアニメのクライマックスとして主役らしい立ち居地に持っていけそうですもんね。
ほんと、監督さんいろいろ考えていますわ。
■如何なる星の下に
挿入歌が入り、それぞれの思いが語られる幕引き。
まさに、如何なる星の下に、ですね〜。
物語が始まってから、グインも、リンダも、レムスも、イシュトも、アムネリスも、アルド・ナリスも、みなそれぞれ大きく運命を動かされてきました。
ひとりとして境遇の変わっていない人はいないんですよね。
リンダは、初めての恋を知り、レムスは、野心的な王として成長し、イシュトは数奇な運命から数々の人々と出会い、王となる野望を燃え立たせ、ナリスは権謀術数と戦いの中で得た名声とは裏腹に、たくさんの人を失い、そしてアムネリスにいたっては、公女将軍から恋する乙女、さらには復讐の女神へと変貌し…。
たぶん一番変わってないのはグインなんでしょうけど、グインにしてもノスフェラスの王になったり、海上の奇跡だったり正体の謎だったりで、一番劇的な存在だったりするわけですからね。
まさに数奇な運命。
如何なる星の下に……ですね〜。
決戦を前に、それぞれがそれぞれの星空の下、ふと己の思いにふけってしまう不思議な夜。
「ヤーンの目よ……。
俺たちは、如何なる星のもとに会う宿命だったのか。
如何なる星の下に……」
運命、宿命。
それはグイン・サーガという物語の巨大なテーマのひとつだと思うのですが、それをしんみりと感じさせてくれる、とてもいいエンディングでした。
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原作では、ナリスがイシュトヴァーンにマリウスことを語るシーンもありますね。
あのシーンのナリスのセリフが全てドスッときました。
不器用で切ない愛ですね。
じゅわ〜と血が滲むナリスの心、痛みを(勝手に)思って泣きそうになりました。
しかも当の相手には正反対の冷酷さを見せてしまったり。
悲しくも、複雑怪奇、タチの悪い人であり、また自分でもそれに苦しんでいることでしょう。
今風にいえば、相手に対して徹底してデレを見せないツンデレ(笑)。
それがナリスなのかもですね〜。